軟式庭球部

2017.05.10

関東学生春季リーグ戦 5月6・7日 千葉・白子中里テニスコート

4年生の活躍も優勝逃す

 2位という結果は、女王の座に君臨し続けてきた早大にとっては悔しい結果だ。今シーズンの行方を占う重要な関東春季リーグ戦(春リーグ)。初戦で日体大にまさかの敗戦を喫し、三つ巴の末に優勝を逃した。

 1日目、勝利してチームを盛り上げたい初戦の相手は日体大。杉脇麻侑子女子主将(スポ4=東京・文化学園大杉並)も「しっかり乗り越えたい山となる試合」と以前から意気込んでいた一戦だ。団体戦らしく両校の応援に熱が入る。2部から昇格してきて波に乗っている日体大は、思い切りの良いプレーで攻め込んでくる。春季六大学リーグ戦から1番を担っている杉脇・佐々木聖花(スポ4=東京・文化学園大杉並)組は緊張からか動きが少し固く、その隙をついて1ゲームを先取されてしまう。しかし簡単には負けられない主将ペアは、二人で一本を体現したプレーでシーソーゲームの展開に持ち込んだ。勝負が分かれたのはゲームカウント3-2で迎えた6ゲーム目だった。白子の海風に翻弄(ほんろう)され、陣形を崩されデュースの末失ゲーム。そこからは流れを取り返すことができずに黒星をつけた。後がない早大は4年間春リーグにシングルスで出場している平久保安純(社4=和歌山信愛)が登場。ファイナルにもつれ込むが、ここからが平久保の強さ。「簡単には負けない」。息の詰まるようなじりじりとしたラリーを粘りで制し、勝敗は3番の小山舞(スポ2=和歌山信愛)・上原由佳(社3=群馬・高崎健康福祉大高崎)組にゆだねられた。しかし、風に苦しめられてミスが増える。0で抑えられ、日体大にまさかの敗戦。続く慶大戦には勝利するも、2日目に課題が残る結果となった。

安定した戦いぶりで全勝賞を獲得した平久保

 もう1戦も落とすことができない2日目。東女体大戦では小山・上原組が敗戦するも、後続が気迫のプレーを見せて勝利した。続く明大戦では1番に木村理沙(スポ4=徳島・脇町)・草野絵美菜(教4=群馬・高崎健康福祉大高崎)組が登場。3ゲームを先取され追い込まれるが、「ミスをしても吹き飛ばせるようなプレーのできる二人」という杉脇の言葉通り、諦めることなく果敢に声を出して勢い良く攻め込む。木村理が平行陣で培ってきた、相手後衛を前後左右に振り回す、正確かつ力強いシュートボールで粘り強くラリーをつなげる。草野もモーションで相手後衛のミスを誘い、3-3まで追いつく。しかし逆転はそこまで。あと一歩及ばず敗戦こそしたものの、チームに勢いをもたらした。続くシングルスでも平久保が圧倒的な実力を見せつけ、勝利。勝敗の行方は杉脇・佐々木組に託された。インカレ個人で敗退した相手との対戦に闘志を燃やしていた杉脇が、ロブで前衛の動きを封じ、流れをつかむ。最後は佐々木の鮮やかなボレーがさく裂し、明大戦を制した。続く立大戦にも勝利するが、2位という結果になった。

根気強いラリーでチームを盛り上げた木村理

 

 全日本大学王座決定戦(王座)への出場権を獲得したものの、課題も残った今大会。女王の座に君臨するワセダは、必ずどの相手からも思い切り向かってこられる立場となる。良いイメージを持って、受けの姿勢にならずに積極的に攻め続けること。それがワセダの連覇のカギとなる。全日本大学対抗選手権(インカレ)に向けて、まだ女子部の戦いは始まったばかりだ。今回見られた粘り強いプレーを忘れずに、再び気持ち新たに、王座でワセダの『真価』を見せる。

(記事、写真 吉澤奈生)

結果

2位

▽第1戦
〇早大 1-2 日体大
●杉脇・佐々木 3-5 笠井・桑名
〇平久保安純 4-2 尾上胡桃
●小山・上原 0-5 井田・中村

第2戦
〇早大 3-0 慶大
〇杉脇・佐々木 5-0 黒見・荒木
〇平久保安純 4-3 大久保京香
〇小山・上原 5-1 草野・秋本
第3戦
〇早大 2-1 東女体大
●小山・上原 3-5 高井・高杉
〇平久保安純 4-0 菊池はづき
〇杉脇・佐々木 5-3 那須・徳田
第4戦
〇早大 2-1 明大
●木村理・草野 3-5 齊藤・上田
〇平久保安純 4-1 西永りな
〇杉脇・佐々木 5-1 望月・小谷
第5戦
〇早大 3-0 立大
〇木村理・草野 5-2 中山・中田
〇平久保安純 4-0 中村彩乃
〇杉脇・佐々木  5-0 寺戸・泉田

コメント

杉脇麻侑子女子主将(スポ4=東京・文化学園大杉並)

――今回の結果を踏まえて2日間総括して

昨日が終わった時点でもう一戦も落とせないという状況にいることは私も分かっていました。私の調子を考えても、王座(全日本大学王座決定戦)に出られるかどうかすら分からない状態でした。2位という結果で王座には出られることが決まり、今はひとまず安心しているのですが、その気持ちだけでは今後にこの結果が生きてこないと思うので、自分の中ではすでに悔しさとしてこの結果は捉えています。私が最初1番として出て、自分の責任は感じています。今大会では4年生が就活などで最初いなくて、その子たちに申し訳ないという気持ちが大きいです。

――チームではどのような気持ちで臨まれましたか

前回の六大団体の時は、絶対に競る展開になることが事前に分かっていたので、私たちが先に先にという気持ちでできたので、その良いイメージのまま行こうと話し合っていました。

――敗れた日体大戦を振り返って

私が1番で出て、1番に出ることに対して嫌な思いなどはないのですが、3番でずっと出てきて、その時と気持ちの違いがありました。1番はもちろん結果は大切なのですが、たとえ負けてしまっても、まだ試合は終わりません。その部分で自分の心の中に隙ができてしまったのだと思います。日体大は六大学ではないので、普段あまりやらない相手です。応援で勝たせようというチームの雰囲気に私たちが受ける側になってしまったのかなと感じます。

――日体大戦以降は3番に立ちました

はい、下級生のペアは3番勝負がその日体大戦で初めてで、まだ経験もないし自分が行くしかないかなと思って3番に出ることにしました。

――明大戦からはそこに代わって木村理・草野組が登場しました

小山・上原は調子も良くなかったし、メンタルの面で不安がってしまっていたので、ミスをしても吹き飛ばせるパワーのある木村理・草野でいこうと思いました。それまでは校内戦でお互いペアがいない時に組んだりしていたのですが、春リーグにこのペアを出すことになるとは思ってはいませんでした。

――出場するメンバーが全員4年生になる場面がありましたが、話し合ったことはありますか

4年生全員が集まって話すことはできなかったのですが、LINEで「1日目の借りは4年生で返す」ということは言い合いました。

――明大戦では3番勝負を制しました

インカレ個人では負けている相手でした。その時の悔しさもあって、気持ちがすごく前を向いていて、無心でプレーできました。

――常に向かってこられる立場にいますが、今回そのことに対して課題や対策などは見つかりましたか

いつも試合に入る前に、「受けの姿勢にならないで向かっていこう」、「打っていこう」という話はするのですが、今はそれが実践できず口だけになってしまっているので、事前にビデオなどを見ることで良いイメージを持ってから入ることが必要だと思いました。

――次に控える団体戦である王座に向けての意気込みをお願いします

インドアのサーフェスでまた外とは感覚も違うので、メンバーも合う人をしっかり考えて抜擢したいと思います。真ん中で平久保(安純、社4=和歌山信愛)が一生懸命耐えて頑張ってくれているので、ダブルスの2本で勝利できたらと思います。

木村理沙(スポ4=徳島・脇町)

――今大会にはどのような意気込みで臨みましたか

勝つ負けるというより、とにかく自分のボールを打ち込むということだけを意識しました。1日目の反省で、ボールを上に上げてしまって不利になる展開が多かったというのが挙がったので、自分のボールを打ち込むことに集中しました。

ーー明大戦に臨むに当たり、作戦などはありましたか

チームとして、後衛は打点を高くしてしっかり打つことを意識してやっていました。

ーー草野選手(絵美菜、教4=群馬・高崎健康福祉大高崎)とはよくペアを組まれていたのですか

校内ゲームで組む相手がいない時に組むことはありました。

ーー明大戦1番に出場し、敗戦したもののチームに勢いをもたらしました

1番に出場したからには、勝っても負けてもチームに勢いをつけなくてはいけないので、声出して流れが悪くならないようにと意識しました。

ーー立大戦を振り返って

入り2ゲーム取られてしまいましたが、それ自体は気にしていなくて、相手がどうこうというよりは自分たちから仕掛けていくことを意識してやっていました。

ーー春リーグは今年で最後となりました

春リーグ自体今年初めて出してもらって、団体戦の楽しさを改めて実感できました。最近、個人的に調子が悪かったのですが、今上がりつつあるのでいいイメージで大会に臨めたのかなと思います。

ーー全日本大学王座決定戦に向けて意気込みをお願いします

まだ自分が出場できるかはわからないのですが、もし出場できたとしたらしっかりと勝ってチームを盛り上げられるように準備をしていきたいです。

平久保安純(社4=和歌山信愛)

――シングルスで登場ということで勝負がかかる立場でした

結構今回は集中してできていたので、1番が負けてきた時でも後がないという気持ちになることはありませんでした。それほどプレッシャーは感じずにできたのかなと思います。

――今回集中して臨めた要因はありますか

しっかりと自分で責任が持てるようになったのかなと。それを背負えるくらいに自分に自信が持てるようになりました。4年間ずっとリーグでシングルスに出させてもらっていて、気持ち的に余裕もありましたし、簡単には負けないと思っていました。そうやってできたのが今回の結果につながったと思います。

――4年生という立場でリーグ戦に出ることはやはり責任感が伴いますか

毎回リーグでは秋は全勝できていたのですが、春は一つ落としてしまうことが多くて。なので今回は最後のリーグなので余計に集中して勝ちにこだわろうと思ってプレーしました。

――1日目は競った試合もありました

集中していたからというのもあるのですが、サーブ、リターンから3打目までをきっちりとやって、絶対に相手より先にミスをしないように意識しました。

――出場するメンバーが全員4年生になる場面がありましたが、話し合ったことはありますか

特にまとまって話し合うことはなかったのですが、とてもやりやすく良い雰囲気でできたと振り返ってみて思います。チーム全体では初戦に負けてしまい後がない状態だったのですが、後がないというそのことが強気なプレーにつながって良い方向に働いたかなと思いました。

――シングルスの大きい大会である全日本シングルス選手権も控えています、意気込みを教えてください

個人戦は団体戦と違って体力と勢いが大切になってくると思うので、1試合1試合ずつあまり先を見ないで戦っていけたらいいと思います。