ラグビー部
2017.05.08
ジュニア春季オープン戦 対東海大B 5月7日 早大・上井草グラウンド
終始東海大Bに試合を支配され、課題の残る完敗
早大Bの春シーズン2戦目は、東海大Bを早大・上井草グラウンドに迎えての一戦となった。大東大B戦を快勝で飾り(〇42-10)、その勢いのまま乗り込みたい早大B。しかし、セットピースを東海大Bに制圧されると、アタックではミスやペナルティーによってなかなか攻め切ることができず。7-55と力の差を見せつけられるかたちとなった。
試合開始直後は早大Bが相手陣内で攻める時間が続く。3分、SH吉岡航太郎ゲームキャプテン(スポ4=国学院栃木)のハイパントをCTBフリン勝音(スポ3=福岡・筑紫丘)がキャッチするとそのままゲイン。しかし、ハンドリングエラーが出てしまいトライまで持ちこむことができない。その後もボールを保持する時間帯が続くものの、自分たちのミスによって相手にボールを渡してしまう。すると、流れは一気に東海大Bへと流れる。7分、敵陣10メートルの相手ボールラインアウトから、左に展開されると大きくゲインを許し、先制トライを許してしまう。さらに13分、インゴールで一度は東海大Bのトライを阻止して自陣ゴール前での相手ボールスクラムとするが、そのスクラムを東海大Bに押されてしまい、スクラムトライを許す。24分、35分にもそれぞれインゴールを明け渡し、0-24と東海大Bペースで試合を折り返した。
東海大Bに攻め込まれる苦しい試合展開となった
後半になるとより一層東海大Bペースで試合が進んでゆく。スクラムを相手に制圧されていることで、マイボールスクラムで相手にペナルティーを与えてしまい、キックでゲインを許すという悪循環が生まれてしまう。17分には自陣10メートルラインと22メートルの間でのラインアウトから、一気にモールで押されてしまいインゴールを割られてしまう。その後もトライを奪われて0-45となった31分、FB伊藤大貴(スポ3=愛知・春日丘)が大きくゲインすると、FWがラックから持ち出してフェーズを重ねる。最後はSH貝塚陸(スポ3=東京・本郷)がラックサイドの隙をついてトライを挙げる。ゴールも決まり何とか7点を返したものの、早大Bの反撃はこの7点のみ。終盤にも2トライを許し、7-55で完敗を喫した。
この試合唯一のトライを挙げた貝塚
この試合では「相手よりも仕事をして、特にタックルで相手を倒し切るところとその後相手を越え切るところを意識した」(吉岡)と話す通り、低くタックルをし、ターンオーバーすることを意識して臨んだものの、タックルが高く入ってしまう場面が散見された。その結果、相手選手にトライにつながる大きなゲインを許してしまった。低いタックルはブレイクダウンで勝つためには欠かせないものであるため、今一度選手たちが意識して取り組む必要があるだろう。また、この試合ではプロップ久保優(スポ1=福岡・筑紫)、ロック高吉 将也(教1=神奈川・桐蔭学園)など1年生が公式戦デビューを果たした。今後、どのように成長してポジション争いに加わってくるのか注目していきたい。
(記事 新開滉倫、写真 本田理奈、高橋里沙)
ジュニア春季オープン戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大B | スコア | 東海大B | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
0 | 1 | T | 4 | 5 |
0 | 1 | G | 2 | 3 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
0 | 7 | 計 | 24 | 31 |
7 | 合計 | 55 | ||
【得点】▽トライ 貝塚 ▽ゴール 野口 | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大登録メンバー | |||
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背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 千野 健斗 | 人3 | 東京・成蹊 |
後半33分交代→16木下 | |||
2 | 三隅 寛己 | 法3 | 東京・早実 |
後半0分交代→17鷲野 | |||
3 | 久保 優 | スポ1 | 福岡・筑紫 |
後半0分交代→18入谷 | |||
4 | 中野 幸英 | 文構2 | 東京・本郷 |
5 | 高吉 将也 | 教1 | 神奈川・桐蔭学園 |
6 | 三浦 駿平 | スポ2 | 秋田中央 |
7 | 幸重 天 | 文構2 | 大分舞鶴 |
8 | 桐ケ谷 稜介 | スポ3 | 群馬・太田 |
9 | ◎吉岡 航太郎 | スポ4 | 国学院栃木 |
前半36分交代→21貝塚 | |||
10 | 武田 誠太郎 | 社2 | 島根・石見智翠館 |
後半17分交代→22中野厳 | |||
11 | 桑山 聖生 | スポ3 | 鹿児島実業 |
12 | フリン 勝音 | スポ3 | 福岡・筑紫丘 |
13 | 野口 祐樹 | 人4 | 群馬・太田 |
14 | 作田 蓮太郎 | 教4 | 東京・早実 |
15 | 伊藤 大貴 | スポ3 | 愛知・春日丘 |
後半34分交代→24神山 | |||
リザーブ | |||
16 | 木下 隆介 | 文構1 | 東京・本郷 |
17 | 鷲野 孝成 | 基幹3 | 神奈川・桐蔭学園 |
18 | 入谷 怜 | スポ3 | 愛知・南山学園 |
19 | 中山 匠 | 教2 | 東京・成城学園 |
20 | 西田 強平 | スポ3 | 神奈川・桐蔭学園 |
21 | 貝塚 陸 | スポ3 | 東京・本郷 |
22 | 小谷 海知 | スポ4 | 国学院久我山 |
23 | 中野 厳 | 社4 | 東京・早大学院 |
24 | 神山 隆太 | 政経3 | 東京・早実 |
※◎はゲームキャプテン、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園) |
コメント
SH吉岡航太郎ゲームキャプテン(スポ4=国学院栃木)
――Aチームが後半に押された中で迎えたB戦ですが、試合に臨む上で意識したことは何でしょうか
前の1週間試合に向けてハードワークするということで、きついときに相手よりも仕事をして、特にタックルで相手を倒しきるところとその後相手を越えきるところを意識してやりました。
―ではそのブレイクダウンの部分は試合を通していかがでしたか
時々さばきづらいところはありましたが、相手に越えられたりする場面というのはなかったので良くも悪くもなかったと思います。
――ただ、前回安定していたセットピースの部分が今回は安定しませんでした
相手が強かったのもありますし、こだわることも大事なんですけど、ボールが出ないとアタックにならないので、割り切るところは割り切ってフッキングに集中して、ボールを出すことを優先に考える手もあったかなと思いました。ただ、きょうはフッキングせずに全て押し合いにこだわって全部ああいう形になったので、ずっと先のことを考えるとチームがこだわる部分にこだわることも必要ですが、一試合一試合を考えていったらフッキングも視野に入れて考えていったほうがいいのかなとも思います。
――きょうは前半途中での交代となりました
万全の状態ではありませんでした。ただ、それも言い訳にしかならないですし、やるべきことはやるべきだったんですけど、タックルだったり、さばきの点であったり全ての場面において足を引っ張る場面が多かったかなと思います。
――外から試合を見るのとプレーヤーとして出場したときとでは何か違った部分はありましたか
きょうは早い時間の交代だったので長い時間外から見ていましたけど、ハードワークなどの自分たちがやりたいことを相手にやられていて、接点の部分では明らかに相手にやられてしまってああいうスコアになったと感じました。
――タックルが高めにいって弾かれてしまう場面もありました
そこは完全に意識の問題だと思うので。1週間ハードワーク、倒しきるタックルをやろう、タックルは上にいかないで下にいくと言ってきましたけど、それでもできないのは意識の問題だと思うのでそこは今後の練習で変えていくしかないかなと思います。
――次戦の流通経大も強力な外国人選手を擁する大学ですが、次戦へ向けて一言お願いします。
今日出た反省で監督もおっしゃっていたのですが、相手どうこうというより自分たちがどうするかというのを、自分たちにベクトルを向けて自分たちの問題と向き合って、相手と戦うのはそこからで自分たちの改善点を改善してから相手のことを考える。まずは自分たちのことをしっかりしないといけないなと思いました。
プロップ久保優(スポ1=福岡・筑紫)
――初めての赤黒でしたが、どのような気持ちでこの試合に臨んだのですか
監督にメンバーに選んでもらったので、チームためにしっかり仕事ができるように頑張ろうと思いました。
――実際に体を当ててみていかがでしたか
思っていたよりも1、2段階強くて、自分の練習や筋トレ、体の作りが足りないなと思いました。
――スクラムでは回ったり、押される場面がありました。スクラムを振り返っていかがですか
スクラムとセットプレーが自分は強くないといけないのですが、きょうはちゃんと組めなくてチームに迷惑をかけてしまいました。ここからもっと練習していきたいと思います。
――Bチームの試合は点差が開きましたが、敗因は何だったと思いますか
自分たちのタックルが甘かったところと、自分自身があまり動けなくて走れなかったところだと思います。大学は高校より試合時間が長いので、もっとスタミナをつけなければいけないと思いました。
――今後への意気込みを聞かせてください
セットプレーが自分の仕事だと思うので、そのセットプレーで責任を果たせるようにしっかり練習することと、スタミナの面でもっと体力をつけてチームのために動けるように頑張りたいです。
ロック高吉将也(教1=神奈川・桐蔭学園)
――大学でのスタメンデビュー戦となったB戦の感想をお願いします
初めて大学の試合に出たんですけど、高校と全然違ってコンタクトとかも強くて、もっと自分の体を鍛えてレベルアップしていかなければいけないなと思いました。
――途中出場でA戦にも出場しましたがいかがでしたか
東海大もすごく強いチームなので、今の時点では結構差があるなと感じました。
――今ご自身に必要なことは何だと考えていますか
まずは当たり負けない体を作ることですね。
――B戦でのゲームプランなどはありましたか
常にハードワークするということで、動き続けることを意識してやっていました。
――チームのディフェンスが崩されたことについてはどのような原因があったと考えていますか
自分たちが最低限やらなければいけないと考えていたハードワークの部分で戻りが遅かったり当たり負けたりというところでディフェンスが壊されてゲインされたというのが一番大きいかなと思います。
――入学して間もないですが、今後早大でどのような選手になっていきたいと考えていますか
まずはAチームに入って、その中でも活躍できる強い選手になりたいと思います。
――最後に春シーズンへの意気込みをお願いします
春まだ入学してあまり時間は経っていないんですけど、その中でも自分が今できることを探して、チームに貢献できるようにやっていきたいです。
フランカー三浦駿平(スポ2=秋田中央)
――久しぶりの試合はいかがでしたか
きょうはAチームから出させてもらったのですが、Bの後半になってくると少し疲れが出てしまって、自分の思えるプレーができなかったというのが課題かなと思います。
――セットプレーでは声をかけていらっしゃいましたね
特にBチームになると、自分がリーダーになってくると思ったので、自分から積極的にラインアウトやスクラムでは声を出していました。
――モールは押され気味に思えたのですが、いかがでしたか
組んだら8人で押し込むっていうのをしていました。きょうはモールまではいったのですが、押しきれなかったのでそこの部分は課題ですね。
――ディフェンスではタックルなども弾かれている印象だったのですが、いかがでしたか
結構飛び込んでしまうことが多くて、自分は体が大きいので体を生かしたタックルをできたらいいと思います。
――最後に今後に向けて一言お願いします
ケガ明けだったのですが、体力的に最後失速してしまったので最初のプレーのまま最後までできるよう、体力をつけていきたいと思います。