競走部

2017.04.24

第256回日本体育大学長距離競技会 4月22、23日 神奈川・日体大健志台陸上競技場

組上位フィニッシュ続々。『競り、克つ』強いチームへ

 例年多くの好記録が生まれる日本体育大学長距離競技会。夕方から激しい雨に見舞われた22日には男子1万メートルと女子選手の計4名が、清々しい青空のもと行われた23日には男子5000メートルに10名の選手が出場した。対照的なコンディションとなったが、両日ともに多く見られたのは、記録や勝負への『こだわり』を感じる力強いレース。選手の多くがターゲットとする関東学生対校選手権(関カレ)に向けて、明るい材料の多い大会となった。

 男子1万メートルには石田康幸(商4=静岡・浜松日体)、清水歓太(スポ3=群馬・中央中教校)が出場。7組に登場した清水は最初の1キロを2分52秒で入った先頭集団の中でレースを進める。初めから速いペースで進んだが5000メートルを過ぎテンポが落ち着く。この緩やかなレース展開の中で、自分から飛び出すのを控えラップの落ち込みを最小限に抑えた。後半になってもピッチを落とさず残り1キロも2分54秒とタイムを上げて4着でゴール。「最後に勝ちきれなかった」(清水)。集団から出る積極性やラストスパートで競り負けるなど勝負強さに課題を残したものの、自己ベストを10秒以上更新し収穫の多いレースとなった。石田は9組に登場。3000メートルまでは1キロを3分少し切るほどのタイムでレースは進む。序盤こそ余裕をもって走れていたが中盤以降からのペースの上げ下げに苦しめられる。このペース変動にはなんとか対応できたものの体力を使い、残り3000mから先頭集団から離れてしまう。先頭とは大きく差を広げられフィニッシュした。「思っていたタイムが出せなかった。」(石田)。記録には満足はしていないが、それでも自己ベストは更新。着実に力をつけていることを証明した。

着実に自己ベストを更新した清水

 23日に行われた男子5000メートルには安井雄一駅伝主将(スポ4=千葉・市船橋)をはじめとした10名の選手が出場した。「勝負を大事にしよう」(安井)。どの選手からもその思いが伝わってくる、そんな1日であった。出場した10選手のうち、実に6名が組1着もしくは2着でフィニッシュ。安井は自身のタイムや2着でのゴールには満足していないものの、前々から課題としていた後半の走りを改善するレース内容で、関カレに向けて確かな手応えを感じたようだ。ケガからの復帰戦、また今季初のトラックレースとなった光延誠(スポ4=佐賀・鳥栖工)はスタート直後から先頭に立ってレースを進める。ラスト1周では何度もスパートをかけてライバルたちを揺さぶったが、最後の直線でかわされ2着でフィニッシュ。「ラスト勝ちたかったというのが本音」と悔しさをあらわにした。また、ルーキーの石川諒(スポ1=香川・観音寺第一)と、三上多聞(商2=東京・早実)の2名がそれぞれ2秒ほど自己記録を更新。きょうの結果は早大長距離ブロックの、チームとしての成長を確かに感じさせるものであった。

4年生としてチームを鼓舞する走りを見せた光延

 「速いチームではなく強いチームを作っていきたい」(安井)。今大会の結果は、チームが目指すその姿に一歩ずつ近づいている証なのではないだろうか。新入生やB、Cチームの選手たちが見せる気持ちのこもった走りは、間違いなくチームレベルの底上げ、ひいてはトラックシーズン、駅伝シーズンでの躍動につながっていく。個々の『こだわり』に基づいたチームの一体感を武器に、まず狙うは1カ月後に迫った関カレでのトラック優勝だ。

(記事 太田萌枝、喜栁純平 写真 曽祢真衣、岡田静穂)

結果

▽男子1万メートル

石田康幸(商4=静岡・浜松日体)   29分38秒81(9組25着)

清水歓太(スポ3=群馬・中央中教校)  29分24秒33(7組4着)


▽男子5000メートル

金賀駿(人科1=福島・磐城)    16分21秒44(10組48着)

石川諒(スポ1=香川・観音寺第一) 15分01秒49(11組1着)

伊澤優人(社2=千葉・東海大浦安) 14分45秒06(15組1着)

平子凜太郎(創理2=福島・磐城) 15分44秒08(15組37着)

河合祐哉(スポ4=愛知・時習館)  14分31秒04(21組1着)

三上多聞(商2=東京・早実)    14分39秒71(21組12着)

藤原滋記(スポ4=兵庫・西脇工)  14分29秒91(23組2着)

宍倉健浩(スポ1=東京・早実)  14分25秒89(24組4着)

安井雄一(スポ4=千葉・市船橋)  14分13秒89(25組2着)

光延誠(スポ4=佐賀・鳥栖工)  14分12秒17(26組2着)



▽女子1500メートル

堀明日香(スポ4=広島・世羅)  4分48秒88(4組9着)


▽女子5000メートル

古賀清華(文構3=福岡・筑紫女学園)  17分30秒11(1組7着)

コメント

安井雄一駅伝主将(スポ4=千葉・市船橋)

――きょうのレースを振り返って

きょうは自己ベストを出せればいいなと思ってレースに出たのですが、自己ベストも出ず最後勝ち切れなかったので正直悔しい結果となりました。でも最近、後半失速するレースが多かったので、そういった意味では最後しっかり上げて終わることができた点で、次につながるレースになりました。

――前回の課題を修正できたように見えましたがいかがでしたか

3000メートルからが勝負だと思ってずっと意識をそこに置いていたので、最初は先頭に出ずに後ろで我慢していこうと思っていました。その後ラスト2周で先頭に立てたのでよかったです。

――タイムについてはどのように思われていますか

タイムは14分13秒で正直全然遅いです。僕は13分台を目指してやってきているので、まだまだ力不足だなと感じました。

――東京六大学対校大会(六大学)から調子は上がってきていますか

このレースに向けて調子を合わせてきたわけではなくて、もう関東インカレ(関東学生対校選手権)に向けて練習を積んでいます。その中での記録会だったので、調子はあまり良くなかったのですがそれでも内容のあるレースができたので、次はもっと良い走りができるかなと思います。

――六大学の際に相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)と気持ちの持ちようについてのお話をしたと伺いました。何か意識を変えた部分はありましたか

六大学が終わってからの練習では、キツイところでも絶対妥協しないという強い気持ちを持ってやってきました。きょうのレースでもペースが上がった時に、絶対付いてやるという強い気持ちを持って対応できたので、そういった意味で修正することができたかなと思います。

――きょうのレース展開は自信につながる部分もありますか

そうですね、正直タイムが遅いので自信が付いたかといったらわからないのですが、久々に内容のあるレースができたので、この調子で上手くいけば関東インカレ(関東学生対校選手権)で良い走りができるんじゃないかなと思っています。

――今回の記録会では自己ベストの更新、組上位でのフィニッシュを多数の選手が達成しました。その点に関しては駅伝主将としてどのように思われていますか

タイムを見れば遅いのですが、陸上競技をやる上では勝負というのはすごく大事なので、組1着や2着でゴールできたことは良かったと思います。またこれから速いチームではなくて強いチームを作っていきたいと思っています。そういった意味でも勝負を大事にしようと言ってきて、今回の結果だったのでそこは素直に評価したいと思います。

――それでは最後に関カレに向けて改めて意気込みをお願いします

関東インカレはトラック競技での最後の大舞台となるので、必ず表彰台に立ちたいです。それは僕の1年目からの目標でもあるので。チームとしても個人としても表彰台に乗って、かつトラック優勝できるようにまたあしたから練習していきたいと思います。

石田康幸(商4=静岡・浜松日体)

――きょうのレースはどのような位置付けでしたか

関東インカレ(関東学生対校選手権)前の重要な試合だったので、他の大学と実業団もいる中でタイムにもこだわりつつ、関カレを意識したレースをしようと思っていました。

――レースプランを教えてください

自分の中では速いペースで行くと思っていたので、中盤耐えてしっかり後半勝負するのが今回のレースプランでした。

――設定タイムはありましたか

全カレ(全日本学生対校選手権)のB標準である29分25を切ってしっかり10秒台で走っていきたいなと思っていたんですけど、そのようにはいかなかったです。

――調子はいかがでしたか

練習をやっていた中では悪くなく、いつも通りの状態ではいけたと思っています。

――中盤ペースが上がりました

3000メートルまでかなり遅くて3分かかっていました。そこから集団がペースの上げ下げはありながらも上がっていって、そこにはついていけたんですけど、6000、7000メートルでもう足を使ってしまっていてラスト3000はかなり足が動かなくなってしまいました。

――次戦の予定を教えてください

きょうしっかり走って関カレまで積むというのが一番のプランだったんですけど、思っていたタイムが出せなかったので次は5月の頭にある法政大記録会で5000があるのでそこでしっかり自己ベストを出して関カレでちゃんと入賞できるようにしていきたいと思っています。

光延誠(スポ4=佐賀・鳥栖工)

――今大会はどのような位置づけで臨まれましたか

立川ハーフ(日本学生ハーフマラソン選手権)からケガで4月くらいまで走れなかったので、この日体大記録会(日本体育大学長距離競技会)はまず試合に慣れることを目的に走りましたが、出る以上はしっかり結果にこだわっていこうと練習はしていました。

――きょうのレースを振り返っていかがでしたか

練習をあまり積めていなかったというのもあるんですけど、ラスト勝ちたかったというのが本音です。それをしっかり修正して関東インカレ(関東学生対校選手権)ではラストも勝てるようなレースをしていきたいなと思っています。

――ケガからの復帰戦だったと思いますが、手応えはありましたか

レースからするともう少しガンガン行きたかったですね。残りスパートをかけられたということは収穫なんですけど、それがもたないというのも感じたのでそこは改善して関東インカレではしっかり戦えるようにしたいと思えたので、プラスにはなったと思います。

――今シーズン初めてのトラックレースでしたが

六大学(東京六大学対校大会)は安井(雄一駅伝主将、スポ4=千葉・市船橋)と智樹(太田、スポ2=静岡・浜松日体)には申し訳ないというのがあって、僕がエントリーしていたのに故障で出られなかったので、何としてでもこの日体大記録会でチームを勢いづける走りができたらいいなと思っていました。みんな自己ベストとか組先頭の方でゴールできていたのでチームの勢いも上がってきてはいると思いますが、まだ他大との差もあるので関東インカレまで残り1カ月くらい、穴を僕ら4年生で埋めていきたいです。

――トラックシーズンでの目標はありますか

一番の目標は関東インカレで日本人トップ、あわよくば外国人選手に勝ちたいなというのはあるので、残り1カ月くらいで一回一回の練習を緊張感を持ってやっていきたいと思います。

――今後に向けての意気込みをお願いします

最終学年としてしっかりチームを引っ張っていくのも大事なので、やはり自分の結果で引っ張っていけるような選手になりたいと思います。このトラックシーズンは4年目で違った自分を見せられたらいいと思います。

清水歓太(スポ3=群馬・中央中教校)

――きょうのレースの位置付けは

きょうのレースは1万メートルを外でやる機会は中々ないので、しっかり自己ベストの29分20秒を目標にして、それなりに自分の中では大切な試合として望めました。

――調子はどうでしたか

そんなに良くもなく悪くもなく普通に臨めたと思います。

――レースを振り返って

きょうは自分の思い描いていたレースが途中までできたんですけど、最後に勝ち切れなかったことと、自分で揺さぶりをかけられなかったところが今後の課題かなと思います。

――先頭集団についていましたがレースプラン通りでしたか

そうですね。自分で前でレースをしたいと思って、今回この組に入ったのでそれはできました。ただ欲を言えばもっと自分でレースを動かせるようにしたかったので、そこができなかったのが残念です。

――先頭集団は前半からハイペースで進みました

そうですね。自分の思ってたよりも良いペースでいっていたので、早くから自分でどんどん出ようと考えていましたが、そうではなくてしっかりついていった方が良いかなと思って集団をうまく利用できました。

――自己ベストを10秒以上更新しました

そうですね。中々記録会などで自分の力が今まで出せなかったので、そんなに良いタイムではありませんが、最低限目標としていたところは今回行けました。次に繋がるかなと思います。

――次戦に向けて

次は5月には関カレ(関東学生対校選手権)あるので、そこでどの競技で出場するか分からないですけど、自分の力をしっかり出せれば良いかなと思います。

宍倉健浩(スポ1=東京・早実)

――本日、大学デビュー戦となりましたが、どのような意気込みで臨まれましたか

大学入学前に足をケガしてしまったので、復帰戦と大学初戦になりました。もともと14分10秒前後を狙って関カレ(関東学生対校選手権)を考えていたのですが、先週足を捻挫してしまい、調整が上手くいきませんでした。なので、きょうは組の上位で走ることにシフトして、序盤はいかに楽にいってラストスパートするかを考えてレースに臨みました。

――レース自体を振り返ってみていかがですか

そうですね。正直思っていたよりもペースが遅くて。3レーンを走ってしまったりと無駄な動きが多かった点と、ラストで勝ち切れなかった点が反省点です。これから関カレに向けてレース展開を読む力とラスト勝負する力を付けていきたいです。

――寮生活を始められたと思うのですが、それに関してはいかがですか

やはり、1年生は仕事が多くて。朝4時起きだったり、他にも仕事が夜まであってその辺は大変な部分があるのですが、寮生活に慣れてきて、大学生活も満喫というか、楽しみながらも練習に集中できる良い環境にいるなと感じています。

――大学生活で充実していると感じる瞬間はありますか

高校時代は一緒に練習するメンバーが少なかったので、その点大学は同じぐらいの競技力だったり、強い先輩もいらっしゃって、練習が充実しているので、そこが自分にとってプラスになっていると思います。

――最後に今後の目標を聞かせていただけますか

関カレに出場して得点を取りに行くことと、夏が終わると三大駅伝が始まるので、そこに出場して活躍するというのを目標に練習を頑張りたいです。