ラグビー部
2017.04.20
関東大学春季大会 4月23日~6月18日 早大上井草グラウンドほか
関東大学春季大会展望
いよいよ関東大学春季大会(春季大会)が開幕する。昨年関東大学対抗戦を2位で終えた早大は、Aグループに所属。大東大、東海大、流通経大、帝京大、明大と総当たり方式で対戦する。昨年、山下大悟監督(平15人卒、神奈川・桐蔭学園)を新監督に迎えた早大。チームスローガン『BE THE CHAIN』を掲げ、スクラム・ブレイクダウン・チームディフェンスを強みとして1年間戦ってきた。中でもスクラムは、どの大学が相手でも優位に立つまでに成長し、チームの柱となった。今季もチームの軸を変えることはない。引き続き3点にこだわり、昨年以上の更なる強化を進めている。
目を引くのは粒ぞろいのBKだ。今回NDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)に召集されたCTB中野将伍(スポ2=福岡・東筑)を筆頭に、WTB/FB桑山聖生(スポ3=鹿児島実)、FB梅津友喜(スポ2=岩手・黒沢尻北)、ディフェンスに定評があるCTB黒木健人副将(教4=宮崎・高鍋)ら、昨年も主力として活躍してきた選手がそのまま残る。また、持ち前のキックとリーダーシップに加え、ラストイヤーにしてディフェンス力が著しく向上しているSO横山陽介(スポ4=神奈川・桐蔭学園)、前年度花園覇者のFB古賀由教(スポ1=東福岡)もおり、層は厚みを増している。攻撃力もさることながらチームディフェンスの整備も着々と進む。その戦力の充実度合いはYC&AC JAPAN SEVENSではチャンピオンシップ優勝、東日本大学セブンズでは帝京大撃破という結果が物語っている。SH齋藤直人(スポ2=神奈川・桐蔭学園)、SO岸岡智樹(教2=大阪・東海大仰星)の同級生ハーフ団が、強力な手札をどのように使っていくのかも楽しみな部分である。
豊富な運動量と空中戦での強さが自慢の加藤広主将
力のある選手がBKにそろっているだけに、勝利のカギを握るのはFWだと言える。第一列、第二列は昨年のスタメン5人のうち4人が卒業。顔ぶれが一新された今季はセットプレーとブレイクダウンに不安が残る。FWのキーマンは、やはりプロップ鶴川達彦(文構4=神奈川・桐蔭学園中教校)とロック加藤広人主将(スポ4=秋田工)の2人だろう。「今季のスクラムを引っ張っていくのは鶴川しかいない」と山下監督も鶴川には期待を寄せている。今季のスクラムが現段階でどこまで通用するのか。挑戦であり、勝負だ。昨季フランカーとして活躍した加藤広主将だが、今季はロックでの起用が濃厚。高いワークレートを誇り、空中戦でも強さを発揮する主将は、チームの精神的支柱となるだけではなく、プレー面でも柱となることは間違いない。また、卒業生の穴を埋める即戦力として、プロップ久保優(スポ1=福岡・筑紫)、ロック星谷俊輔(スポ1=東京・国学院久我山)、フランカー/NO・8下川甲嗣(スポ1=福岡・修猷館)らルーキー達の台頭にも期待したいところだ。今大会で早大と激突するのは、コンタクト力と突破力のある外国人選手を擁する関東大学リーグ戦所属の3校、V8の王者帝京大、そして帝京大に見劣りしないタレント集団の明大だ。したがって、ブレイクダウンで後手に回り、チームディフェンスにほころびが出始めるような状況になってくると、一気に主導権を握られてしまい、大量失点はまぬがれない。FWがスクラムとブレイクダウンで前に前にしっかりとプレッシャーをかけ、相手に自由にプレーさせないようにすることが、勝利への必須条件だ。
スクラムの要である鶴川
1勝4敗。昨年の春季大会の結果だ。基礎を積み重ねる時期とし、ロードマップに従って目先の勝敗にはこだわらなかった。しかし、今季指揮官は「(春から)結果にこだわっていく」と言い切った。まだ春だから負けてもしょうがないではなく、春だからこそ全力でチャレンジし、ぶつかっていく。強豪ぞろいのAグループ、簡単に勝たせてくれるチームは1つもないが、勝利だけを追い求め、1試合1試合真剣勝負を挑む。
(記事 本田理奈、写真 浅野純輝、平川さつき氏)
関東大学春季大会日程
4/23(日) 対大東大 早大上井草グラウンド
5/7(日) 対東海大 早大上井草グラウンド
5/14(日) 対流通経大 茨城・たつのこフィールド
6/11(日) 対帝京大 帝京大百草グラウンド
6/18(日) 対明大 宮崎・KIRISHIMAハイビスカス陸上競技場