ラグビー部

2017.04.16

オール早慶明三大学ラグビー 東日本大震災復興支援チャリティーマッチ 4月16日 秩父宮ラグビー場

白熱した戦いを繰り広げるも、白星ならず

 強い日差しが差し込む中、早慶明の三大学によるチャリティーマッチが開催された。東日本大震災における被災地への支援を目的としたもので、今回で7回目となる。試合以外にもラグビークリニックやチャリティーオークションが開かれ、ファンを楽しませた。今回の収益金の一部はJRFUラグビーファミリー協会などを通じて、被災地に届けられる。チームは各校の現役選手とOB選手で構成され、40分の総当たり戦が行われた。初戦の全明大戦はお互いにトライを奪い合うも、決着がつかず引き分け。全慶大戦は最後まで追いつくことができず、14-10で敗北した。なお、今回の試合でWTB首藤甲子郎(平18スポ卒=現NEC)とWTB菅野朋幸(平18人卒=現釜石)が現役を引退。試合後引退セレモニーが行われ、多くの選手、ファンに見送られながら2人は現役生活を終えた。

 初戦の全明大戦はシーソーゲームの様相を呈した。最初にトライを挙げたのは全早大だった。相手陣内のラインアウトからボールを右に展開し、CTBフリン勝音(スポ3=福岡・筑紫丘)がトライし先制を果たす。試合の主導権を握りたい全早大だったが、全明大にゼロチャンネルを抜かれると、そのままパスをつながれ得点を許す。さらに1トライを追加され、7―12と逆転された。しかし、今度は全早大がスクラムから攻撃を展開。今回の試合で引退するWTB首藤にボールが渡ると、ディフェンスラインのギャップを突きトライを演出した。14-12とするものの、32分には全明大にインゴールを割られ、再びリードを許してしまう。このまま全明大の勝利で終わるかと思われたが、36分にラインアウトからモールを形成し相手を押し込み、同点に追いつく。しかしコンバージョンキックは外れ、19-19でノーサイド。全明大相手に勝ち切ることができなかった。

首藤は小柄ではあるが、持ち前のスピードとハンドオフで相手を抜き去った

 続いて全慶大との試合に臨んだ。序盤から全慶大のディフェンスに阻まれ、自陣でのプレーを強いられる。何とか脱出を試みようとキックをしかけるが、相手にチャージされ、そのこぼれ球を拾われインゴールまで持ち込まれた。先制を許した全早大だったが、8分ラインアウトから左にボールをつないでいきWTB原田季郎(平24教卒=現キャノン)が左大外のスペースを抜け出し、トライ。キックは外したものの、7―5と2点差まで詰め寄る。しかし13分、全慶大に再びトライを許しさらに点差を広げられてしまう。その後も攻撃をしかけるものの、ペナルティや全慶大の出足の鋭いタックルにより思うようなプレーができない。もどかしい時間帯が続き、迎えたロスタイム。相手陣内のスクラムからフェーズを重ねていき、最後はフランカー幸重天(文構2=大分舞鶴)がトライ。最後に一矢報いたものの、点差を埋めることはできず10-14で全慶大に敗れた。

菅野は大学時代、首藤と両WTBとして活躍した

 本年度のチャリティーマッチでは全明大戦、全慶大戦ともに勝利で飾ることができなかった。しかし早慶明の3校による意地のぶつかり合いは多くのファンを楽しませたであろう。またWTB首藤、WTB菅野は今回の試合で現役生活に幕を閉じた。「全然悔いは残っていない」(WTB首藤)と語るように、両選手が歩んできた道のりには『後悔』の2文字はない。学生時代に同期として切磋琢磨していた2人には、共に新しい一歩を踏み出していってほしい。

(記事 服平周、写真 本田理奈)

結果

△全早大19-19全明大


●全早大10-14全慶大

コメント

WTB首藤甲子郎(平18スポ卒=現NEC)

――きょうはチャリティーマッチということでしたが、どのような思いで参加を決めたのですか

ずっと長いこと、赤黒もそうですけどラグビーにお世話になったので、その恩返しという意味で全身全霊戦おうと思ってやりました。

――久々の赤黒となりました

そうですね。かなり久々ですが、やはりこのジャージを着るとすごく身が引き締まりますね。

――年齢が近い選手もOBとして出場していましたね

特に反対側の菅野(朋幸)とは学生時代から両WTBとしてやっていたので、彼と一緒に出ることができて幸せでした。

――ご自身のトライシーンを振り返っていかがですか

あれはみんなにトライを取らせてもらったので、僕がどうこうではないです。ただ、感謝の気持ちを伝えるという意味では、トライを見せられてよかったと思います。

――きょうが現役としての本当に最後の試合でした

少し寂しいですが、全然悔いは残っていないですし、最後にこういう場を提供してもらえたことが幸せなので、ありがたいです。

――これからラグビーから離れて新しいステージに進むことになりますが、今後へ向けて一言お願いします

ラグビーから学んだことがほとんどなので、ラグビーに恩返しができるように、まだ会社には残るのですが、今後自分で体のことであったり、トレーニングのことであったりを勉強して、それをラグビーまたはスポーツに還元していけたらなと思います。

WTB菅野朋幸(平18人卒=現釜石)

――震災チャリティーマッチとなったこの試合でしたが、いかがでしたか

震災の時は実際に現場にいたというか、目の前でのことだったので。あれからもう6年が経ちましたけど、やっぱり思うところはありましたし、色々な顔が浮かんできましたね。

――久しぶりに袖を通した早大のジャージはどうでしたか

引退試合で早大のジャージを着られたということは感無量です。さらに同期の首藤(甲子郎)と一緒のタイミングで引退となって、最後に共に試合できてすごく楽しかったですし、本当に感謝しています。

――試合ではゴールラインに迫るシーンが何度も見受けられました。アタックする際にどのようなことを意識されていますか

トライを取りたいという気持ちもありますし、取れなくても仲間につなげれば良いという思いでやっています。

――ゲームキャプテンを同期の首藤選手が務めました。試合にあたって大学時代のサインなどを復活させたりなどはされましたか

今回は現役メンバー中心だったので、そういったことはしませんでした。現役の中に私たちが所々入ってサポートするという形でした。

――現役生活を振り返っていかがでしたか

感謝の一言です。いままでのラグビー人生にあたって色々な人に応援やサポートしてもらいました。自分ひとりでは何もできないですし、応援してくださる方々や仲間、相手といった色々な人たちに支えられて自分がここまでプレーできたという思いがあるので、そういった意味ではラグビーに携わることができて感謝の一言に尽きます。

――現役の早大のプレーヤーに一言お願いします

一人一人がしっかり目標を立てて、自分に何が足りなくて、そこをどうすれば補えるかということを考えながら日々過ごすことが大切です。その努力が結果に結びつくと私は思っていて、誰であっても上手くいかずにもがいている時期はありますし、本当にこの努力が意味あるものなのか不安になる時が来ると思いますが、やり続けることによってチャンスは巡って来ますし、努力した人間にしかチャンスはつかめないので努力を信じてやり通してほしいです。