野球部

2017.03.25

沖縄キャンプ 3月7日~17日 沖縄・浦添市民球場ほか

沖縄キャンプレポート~終日練習編~

 1週間に及んだ台湾遠征を終えると、一行は台湾から直接沖縄入り。東京からの合流組を合わせての沖縄キャンプがスタートした。滞在期間としては昨年よりも短くなっているが、練習の量と質、一つ一つのプレーへの意識の高さは例年以上のもの。今回は午前9時から始まり、夕方5時まで続く終日練習の内容を紹介する。

★シートノック

内野陣の中でも一際レベルの高い守備が光った檜村篤史(スポ2=千葉・木更津総合)

 ウォーミングアップ、キャッチボール、トスバッティングを終えると、まずはシートノックがスタートする。内野手はボールファーストとボールセカンドを10周ずつ。「守備練習なら倍はしている」(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)。旧チームと比べてその量が増えたことははっきりと見て取れる。そして、試合を意識した徹底力、緊張感がまたすごい。指摘の声、お互いを鼓舞する声も頻繁に飛び交い、非常に雰囲気の良い練習。一つのプレーを完結させようとする意識が強く感じられた。少しのファンブル、もたつき、逸れた送球があれば迷うことなくもう一本。「お願いします!」という選手の声に応えるように髙橋監督のノックにも熱がこもる。際どい打球が野手の間を襲い、それに必死に食らいつく選手たち。真っ白の練習着も気付くと真っ黒に。台湾遠征では土のグラウンドということもあり、内野のミスが相次いだ。まずはしっかりと守りを固め、『負けない野球』の確立を目指すつもりだ。

★内野特守

内野特守を引っ張り、盛り上げた小野寺(手前)

 サブグラウンドでは、内野手による特守が行われる。ノッカーは大島俊輝野手コーチ(人4=栃木・大田原)。併殺を中心に行い、こちらもミスをしたら選手を右に左に走らせる際どいノックの連続。選手たちがたびたび口にするのは「守れないと使ってもらえない」。髙橋監督も意向を選手たちも十分に理解しており、試合に出場するため、レギュラー獲得のために守備練習に励む選手が多く見受けられる。この日は小野寺旭(人4=岩手・水沢)は下級生を引っ張るように声を張り上げ、動きの良さを見せていた。

★ラン付きノック

本塁突入を阻止する吉見健太郎副将(教4=東京・早実)

 シートノックを終えると、走者を置いてのノック(ラン付きノック)がスタート。攻撃と守備に分かれ、捕手からイニング、点差、局面などが細かく設定される。1点を防ぎにいくのか、アウトカウント優先である程度の失点を覚悟するのか、常にありとあらゆるケースを想定してノックが続いた。またこの日、佐藤厚志新人監督(スポ4=茨城)から走者側に掲げられたテーマは「次の塁を狙う姿勢」。走者は守備の隙を伺い、積極的に次の塁を狙うことを徹底する。大胆な走塁には惜しみない賛辞が贈られ、緩慢なプレーには容赦なく厳しい声が飛んだ。攻守ともに本番を想定した高い意識を垣間見ることができた。

★打撃練習

髙橋監督から打撃指導を受ける戸谷

 打撃投手による手投げが2カ所、マシンが1カ所の計3カ所で打撃練習を行う。選手全員に共通していたのは逆方向への意識。右打者は中堅から右翼へ、左打者は中堅から左翼への打球が目立った。これは髙橋監督が就任当初から変えていない打撃指導の根幹とも言えるが、その教えを最も体現している選手の一人が戸谷光助(教4=東京・早実)だ。175センチ82キロの体格から左方向にライナー性の鋭い当たりを連発。台湾遠征での好調ぶりも頷ける。「調子どうこうではなく実力が上がってきている。1年より2年、2年より3年、3年より今がいい」と頼もしい言葉も出てきた。

★ランニングメニュー

佐藤晋は最後まで先頭で走り切った

 球場を出て少し下ると、400メートルトラックが見えてくる。東伏見と違い、このトラックを使った走り込みができるのも沖縄ならでは。投手陣のみならず野手陣も短い距離のダッシュを繰り返し、体力強化にも余念がない。終日練習も終盤に差し掛かり疲れが見え始める時間帯であったが、選手の表情は明るい。苦悶の表情を浮かべながらも、声を掛け合うことで場を盛り上げながら全員で同じメニューをこなす選手たち。その中でも、佐藤晋甫主将(教4=広島・瀬戸内)は先頭を走る場面が多く見られ、一本一本手を抜かずに走っていた。決して口数が多いわけではないが、練習に取り組む姿勢を部員に示し、背中で引っ張る主将だ。

★課題練習

精力的に打ち込む長谷川

 終日練習の最後を締めくくるのは課題練習。選手がそれぞれ課題とする部分に1時間、重点的に取り組んでいく。打撃ゲージに入る者、マスコットバットでロングティーをする者、ファールゾーンで守備練習に励む者など、時間の使い方はひとそれぞれだ。そんな中、昼休憩時の特打に加え、課題練習でも積極的に打撃練習に励んでいたのは長谷川寛(社4=宮城・仙台育英)。冬場から取り組んできた新しい打撃を自分のものにしようと必死だ。具体的には、ボールの下をたたいてバックスピンをかけることを意識することで、より打球が伸びるようになるという。「まだしっくりきていない。違和感を消していければ」。新しい打撃がハマらず不本意な結果に終わった台湾遠征。この沖縄キャンプでは打撃をとことん突き詰めていく。

★投手メニュー

下半身の使い方を確認する黒岩佑

 ランニングメニューでは投手陣も球場近くの陸上トラックを使用。東伏見では安部球場でのポール間走が主になるが、トラックを使用することで走る距離も少し変わるという。北濱竣介(人4=石川・金沢桜丘)は「普段できない100メートル走をしています。トラックなので走りやすいですし、ランメニューに関してはやりやすいです」と充実した表情。また、投球をするにあたってはより思い切り腕を振れるという声が挙がった。「東京では自分で腕を振っているつもりでも振れていなかった」と漏らしたのは黒岩佑丞(スポ4=早稲田佐賀)。その黒岩佑、投球練習後も一人ブルペンに残りポールを使って何かを入念に確認している姿も目に付いた。「下半身の使い方を教えていただいたので確認していました」。どうやら下半身と上半身の連動を意識しているらしい。剛速球を武器とする右腕の課題は、強く腕を振りつつ、狙ったところにコントロール良く投げること。「こっちに来ていい球がいく確率が上がってきた」と黒岩佑。層の厚さ、実績ともに東京六大学リーグ随一の早大投手陣。温暖な気候のもとでの練習は野手と同様に有意義なものとなっており、ことしも調整は順調だ。

(記事 郡司幸耀、写真 大谷望桜、加藤佑紀乃、久野映)

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※記事中の学年は新年度のものです。