競走部

2016.12.31

第93回東京箱根間往復大学駅伝 1月2・3日 東京・大手町読売新聞東京本社前⇔神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場入口

箱根駅伝展望<往路編>

 ついに学生三大駅伝最終節・東京箱根間往復大学駅伝(箱根)が始まろうとしている。今シーズンは、出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)、全日本大学駅伝対校選手権(全日本)を制した青学大が頭一つ抜けた力を持ち、それを追うのが早大、駒大、東海大、東洋大、山梨学院大の5校というところか。その他、中央学院大や日体大も虎視眈々(こしたんたん)と上位をうかがっている。早大は全日本で2位になって以降、その悔しさを胸に頂だけを見据えて準備を進めてきた。ライバル校に負けないのはもちろん、いかにして青学大という厚く高い牙城を崩していくのか。区間ごとに整理しながら展開を見ていきたい。

 1区に起用されたのは武田凜太郎(スポ4=東京・早実)だ。同区間には全日本1区区間賞の服部弾馬(東洋大)もエントリー。また、往路優勝を狙う駒大は補欠の中谷圭佑を投入する可能性もある。力のある選手を中心にハイペースになることが予想されるが、11月の上尾シティマラソンで1時間1分台の好走を見せた武田なら十分に対応可能だろう。青学大は2区に絶対的エース・一色恭志を配置しているため、1区でリードを奪うことは必要不可欠。流れをつかむという意味でも、武田の快走に期待したい。続くエース区間・2区は永山博基(スポ2=鹿児島実)が挑む。「今回の2区は我慢の区間になる」(平和真駅伝主将、スポ4=愛知・豊川工)と言われているが、力のある4年生が多くいる中でこのポジションを勝ち取るのは並大抵のことではない。永山は全日本の4区で区間賞を獲得し、1万メートル28分25秒85というチームトップの記録を持っている。他大のエースと競ることを考えれば1時間8分台前半でまとめたいが、今の永山の実力なら十分に見込めるタイムだ。早大は3、4区でトップに立つ展開を描いているだけに、2区で先頭に先行、あるいは秒差でつなげるかがポイントになる。

全日本で素晴らしいスタートを決めた武田(左)、この走りをもう一度再現してほしい

 3区には平が出走。以前から志望していた区間で、目標は「最低でも62分台、あわよくば62分前半で走りたい」という。62分台前半は例年なら区間賞クラスのタイムだが、今の平は相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)に「カギは平。チームのエースであり、流れを呼び込む走りをしてくれると思う」と言わせるほど状態が良い様子。1年間チームを率いてきた頼れる主将が、王座奪還を盤石にするだろう。平からタスキを受け取るのは同じく4年生の鈴木洋平(スポ4=愛媛・新居浜西)だ。4区は今回から距離が延伸され、準エース区間になるのではとも言われる重要区間。森田歩希(青学大)や櫻岡駿(東洋大)ら、エース級の選手を置いている大学もあるが、出雲4区区間新樹立、全日本2区区間2位という実績を残している鈴木洋なら区間賞も射程圏内と言える。また、最後に上り気味になるこのコースは「山を走りたい」とも語っていた鈴木洋にもってこいだ。

エースである平駅伝主将の走りが命運を握る

 往路の最終区、山上りの5区を任されたのは安井雄一(スポ3=千葉・市船橋)。昨年度は同区間で区間5位の2人抜きを演じた安井だが、今季は「どんな展開でも、往路は必ずトップでゴールする」と、より強い決意を持って臨むつもりだ。『山の神』・神野大地(現コニカミノルタ)が卒業したいま、新たな『山男』に安井が名乗りを上げる。青学大は6区に小野田勇次という大砲級の選手を配置している以上、何としてでも往路では青学大に先行してゴールテープを切りたいところだ。各校の力が拮抗(きっこう)しているだけに、全ての区間でミスのできないシビアな戦いになることが予想される。だが、全員の力を出し切ってタスキをつないだ先には必ず栄冠が待っているはずだ。往路は1月2日、朝8時に大手町で号砲が鳴る。

(記事 平野紘揮、写真 朝賀祐菜、井上莉沙)

直前インタビュー

区間エントリー発表!/第93回東京箱根間往復大学駅伝(12/29)

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