レスリング部

2016.12.24

天皇杯全日本選手権 12月21日 東京・代々木第二体育館

天皇杯初日は伊藤駿と香山が銀メダル!

 年末のビッグマッチ、天皇杯全日本選手権(天皇杯)が幕を開けた。初日はグレコローマンスタイル(グレコローマン)66キロ級に宇井大和(スポ1=和歌山・新宮)、80キロ級に堀江一馬(社4=富山・富岡商)が出場。男子フリースタイル(フリー)70キロ級に伊藤駿(スポ2=京都・網野)、女子は60キロ級に香山芳美(スポ3=東京・安部学院)が出場した。伊藤駿と香山の二人は決勝進出も敗戦を喫し、2位となった。

 男子フリー70キロ級は前チャンピオンの多胡島伸佳(スポ4=秋田・明桜)がケガで欠場。新たな王者の座を懸けた混戦状態を切り抜けたのは後輩の伊藤駿だ。対するは、6月の全日本選抜選手権の3位決定戦ではテクニカルフォールで封じた中村百次郎(日体大助手)。まずは前半早々にタックルから背後を取り、ローリングで6ポイントを先制。第1ピリオド(P)を無失点で終え、勢いそのままに勝ち切りたいところだった。しかし第2Pで相手に点を許すと、一気に流れを明け渡してしまう。試合時間残り1分、アンクルホールドを決められ同点に追いつかれると、体を何度も回されテクニカルフォール負け。ばてて抵抗できず、今年度最後の試合を悔しいかたちで終えた。

試合終了後、天井を見上げる伊藤駿

 今季ケガで苦しんだ香山は久々の試合に臨んだ。準決勝を8-2で制すると、初の決勝進出にガッツポーズ見せた。高校三年時にも同大会で顔を合わせた坂上嘉津季(ALSOK)と対決した。結果は3-12で負けに終わったが、自分のスタイルを出せたことに納得の表情。組み手の姿勢からなかなかポイントにつなげることができなかったことを省みて、「相手の攻めへの対処ができなかった」と課題も明確にした。それでも、金メダルに届かなかった悔しさから表彰台の上では涙をにじませた香山。来年こそ優勝なるか。早大女子エースのラストイヤーに期待したい。

香山は決勝でリードする場面も見られた

 グレコローマン66キロ級王者の宇井は1回戦、明治杯全日本選抜選手権で大差をつけられた相手にテクニカルフォール勝ち。強豪ひしめく中でベスト8に食い込み、太田拓弥コーチは「実力が付いている」と評した。グレコローマン80キロ級に出場した堀江は初の天皇杯の舞台に挑んだ。自身にとっての引退試合でもあった今回。惜しくも1回戦で姿を消すこととなったが、「緊張もせず楽しかった。すがすがしい気持ち」と語り、レスリングと向き合ったこれまでに胸を張った。ほか、部員たちの試合を大声で鼓舞する最上級生らしい場面も見られた。2日目以降も熱戦が繰り広げられる天皇杯。早大戦士たちの健闘に注目だ。

(記事 寺脇知佳、写真 寺脇知佳、平松史帆)

表彰台に上る伊藤駿

香山は表彰台で涙を見せた

結果

▽男子フリースタイル

70キロ級 伊藤駿 2位

▽男子グレコローマンスタイル

66キロ級 宇井 ベスト8

80キロ級 堀江 1回戦敗退

▽女子フリースタイル

60キロ級 香山 2位

コメント

太田拓弥コーチ

――伊藤駿選手(スポ2=京都・網野)が2位、香山芳美選手(スポ3=東京・安部学院)が2位という結果ですが、いかがですか

試合前にこの大会というのは東京オリンピック0次予選だ、緊張感を持って出すものをすべて出しきれ、みたいな話をしたんですけど、そのなかで初日に出る4人についていい流れに持ってけよという話しはしたんですけど、駿に関しても芳美に関しても試合の内容を見ている感じだと、ちょっと工夫すれば勝てる内容だったかなと思いますね。

――伊藤駿選手は決勝の後半は完全にバテていたのでしょうか

そうですね。見ていて震えましたね。再三再四ポイントに入れているのにつながらなくて、それがバテた原因の1つだと思うんですけど、足のケガとかもあったりして練習も万全にやれてなかったので、万全にやれていればテクニカルフォールで勝てる内容だったんで、勝たせてリベンジさせてやろうと思います。芳美に関しても、負けましたけどちょっとした改善とかフィジカルの面を上げれば間違えなく6月までに取り返すことができると思います。ただ大和(宇井、スポ1=和歌山・新宮)に関しては足の使い方だとかまだ足りてないのかなと感じましたね。でも前半戦はほぼ互角に戦っていたので、ただ1回戦は明治杯全日本選抜選手権で負けた相手にリベンジして、しかも完璧な内容で勝ったので、実力は付いているのかなと思います。

――香山選手はケガをされてからレスリングスタイルを変えられたのでしょうか

いや、そんなことはないんですけど、あまり器用なことができるタイプではないので、腕を取ったり左で差したり、コンタクトするレスリングにしていこうという話しはしています。

――堀江一馬選手(社4=富山・富岡商)はこれがレスリング人生最後の試合でしたが、いかがでしたか

4年間頑張ってくれましたし、全日本学生選手権も3番に入ってくれましたし、その3番に入ってこの大会に出られたんですけど、ここ1、2年この全日本の大会に出場する者が多胡島(伸佳、スポ4=秋田・明桜)だけだったのが、過半数のものが出場できているので、チームの戦力というのは上がってきたかなと思いますね。4年生に関しては本当に頑張ってくれたなと思います。

――あしたに向けての意気込みをお願いします

きょうの反省を踏まえて勝負所でのポイントを大事にしていけば間違いなくいい結果はついてくると思うので、負けても次につながるような、きょう出たメンバーも負けた試合ここをこうすれば勝てるというものだったので、仮に負けたとしても一方的に負けるんじゃなくて何か改善すれば勝てるという試合をやってもらいたいですね。

堀江一馬(社4=富山・富岡商)

――きょうは初めての天皇杯全日本選手権となりましたが、いかがでしたか

一番の舞台なんですけど、そんなに緊張とかもしなくて本当に楽しかったですね。

――試合を振り返っていかがでしたか

思ったよりはまだやれたかなというのがあります。相手は夏の合宿とかで3年前から一緒にやったりしている人で、この組み合わせを見たときにきついなと思ったんですけど、そのなかでもやれることをやったかなというのがあって、個人的には負けたんですけど、まぁ満足かなと思っています。

――これからレスリングに関わっていくことはあるのでしょうか

ないんじゃないですかね。仕事も忙しくなると思いますし、なかなか時間を割くことが難しいと思いますね。まぁ、そんなかでも時間があればたまに練習に来たりして体動かすぐらいならしようかなと思いますけど、本格的に関わることはないと思います

――この早大での4年間を振り返っていかいかがですか

良かったんじゃないかなと思います。いろんなことありましたけど、総じてすがすがしいというかすっきりとした気持ちです。

――後輩たちへメッセージなどあれば、お願いします

そんな結果残しているわけでもないんであまりえらこうなこと言えないんですけど、そのなかでもこうやってちゃんと達成感じゃないんですけど、4年間楽しんでやってもらえれば1番いいんじゃないかなと。楽しくレスリングをやって、卒業の時に笑って終われればいいんじゃないですかね。

香山芳美(スポ3=東京・安部学院)

――久々の試合となったと思います。感想をお聞かせください

今年度ずっとケガをしていて万全で出れた試合が初めてだったので、あんまり勝ち負けにこだわらず楽しんでやろうと最初は思ってました。気楽な気持ちで行ったら決勝まで進むことが出来て良かったかなというのと負けてみたら悔しかったので、次回頑張ろうと思います。

――準決勝を振り返っていかがですか

試合自体は高校3年生のインターハイが最後で、そのあとは直接試合をすることはなかったんですけど、合宿とかでスパーリングをしたり練習試合をしたりしていて、負けていたので気持ち的には大丈夫かなという感じが大きかったんですけどケガしてる中で今年やってきたことを出そうと思ってました。きのうの試合の中だと準決勝が一番出たかなという試合でうまくはまったかなという感じです。

――ガッツポーズもされてましたね

決勝に行くことが初めてだったので(笑)。

――初めての出場となった決勝戦はいかがでしたか

点数差ほど実力差はないかなと思っていて自分の形もうまく出来ていたと思っています。ポイントにはつなげられず、相手の攻めへの対処ができなかったので課題ははっきり見えたので次につながる試合にはなったと思います。

――レスリングのスタイルを変えていると伺いましたが、今回発揮できましたか

組むスタイルも好きだったんですけど、今までが組まないスタイルで、ばんばん飛び込むスタイルで。1年生の時から多くて、膝と肘をケガしてそれができなくなったので、手首から取る練習など組み手の練習をしてました。準決勝だとカウンターで腕取りから回れたりとかそういうことがあったのでまだ完璧じゃないですけど成果は出たのかなと思いました。

――ことし1年を振り返っていかがですか

やっぱりケガはするもんじゃないと思うのでモチベーションもことしはすごく低くてケガで練習も試合もできなくて、やりたくないなという時が多かったので。今回の試合もそういうことがあってモチベーションは高くなかったんですけど試合してみて負けた試合も含めてたのしかったので、最後楽しく終われて結果的には良かったのかなと思います。

――来年は大学ラストイヤーです。意気込みをお願いします

大学最後で、今回やっぱり決勝に行ったら優勝したいという気持ちが出てきたので、来年は6月の明治杯全日本選抜選手権と12月の天皇杯全日本選手権を優勝することを考えていきたいとおもいます。あと、4年生として後輩を引っ張っていける立場なので女子の強化をしていきたいと思います。

伊藤駿(スポ2=京都・網野)

――今の気持ちを教えてください

最悪ですね。

――試合を振り返っていかがですか

あのまま勢いでいきたかったんですけど、最後に点取られてそこから相手ペースになってしまいました。

――後半に点を取られてしまってからテクニカルフォールになってしまいましたが、耐えなかったのは時間がなかったからですか

守ってたら点が決まっちゃって、その流れでいかれてしまいました。

――気持ちの整理は

終わったあとから記憶になくて。分からないですね。

――最後に来年への意気込みをお願いします

悔いの残らないように終わりたいですね。

宇井大和(スポ1=和歌山・新宮)

――初めての天皇杯全日本選手権の雰囲気はいかがでしたか

明治杯全日本選抜選手権は出たことがあるんですけど、その時とあまり変わらないです。

――1回戦ではテクニカルフォール勝ちでしたが振り返っていかがですか

明治杯での1回戦の相手で、その時は負けてしまったのでリベンジしたいと思っていました。自分のペースで試合を進めることができたかなと思います。

――逆に2回戦ではテクニカルフォールで負けてしまいました。そちらはいかがですか

(相手が)強かったです。この前の国体のチャンピオンだったので強かったです。でも最初は押し負けてはいないなと思ったんですけど一発でしっかり投げられてしまったので強かったです。

――ことし1年で成長したことはありますか

自分から積極的に攻めることができるようになったかなと思います。

――では最後に来年に向けてお願いします

来年はことしの結果の1つ上を目指せるように頑張ります。