米式蹴球部

2016.12.07

東日本代表校決定戦  12月4日 東京・アミノバイタルフィールド

格の違いを見せ完勝、いざ甲子園ボウルへ

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 21 13 47
東北大  HORNETS

 関東大学秋季リーグ戦(リーグ戦)で劇的な逆転優勝を果たした早大は、この日甲子園ボウルの出場権をかけて東北大と激突した。昨年の同カードでは苦戦したが、ことしは全てのクオーター(Q)でタッチダウンを奪う猛攻で大勝。後半メンバーを大きく入れ替えるも、主導権は渡さず、盤石の勝利で甲子園ボウル出場を決めた。

 出だしから好調ぶりがうかがえた。早大のキックオフから始まった第1Q、相手の攻撃をスリーアンドアウトに抑え攻撃権を得ると、パス攻撃、ラン攻撃ともに機能し相手ゴール前に接近。最後はRB山崎龍哉(文構3=東京・佼成学園)がパスを受け、がら空きのエンドゾーンに駆け込み先制TDを挙げた。幸先の良いスタートを切ったこの日の早大は、ディフェンスも盤石。リーグ戦とは異なりDLを3人置くフォーメーションを中心に守り、わずかなゲインも与えない。前半、東北大にファーストダウンを許したのは1度のみと、レギュラー陣は完璧な内容で試合を進めた。一方攻撃でも、QB笹木雄太(法4=東京・早大学院)が確実にパスを通す。代わる代わる出場したレシーバー陣が次々にゲインを稼ぎ、相手陣内に侵入。最後は笹木からWR西川大地(商4=東京・早大学院)へのホットラインでTDを獲得し、点差を広げた。前半だけで2TDを挙げた西川はMVPを獲得し、「オフェンス全体でつかみとったMVP」と喜んだ。

QB笹木が精度の高さを見せる

 大きくリードして迎えた後半は下級生を多く出場させ、攻守ともに若いチームで挑んだ。昨年は後半で意地を見せた東北大の攻撃に苦しんだが、ことしは、第3Q中盤で相手のパントを拾ったDB洲戸健吾(スポ4=東京・東農大一)がサイドライン際を疾走。ブロックの間をすり抜け相手陣内に入ると、そのままエンドゾーンまで駆け抜けた。「本当に運が良かった」と、自身も驚きのTDで勝利を確実なものにした。その後、やや東北大に攻め込まれることになるものの、要所でDB家田泰成(国教1=京都・立命館宇治)やDB湯舟大地(創理3=東京・早大学院)のインターセプトが飛び出し、隙を与えない。スナップミスによるセーフティで2点を失ったが、それ以外では相手を零封。47-2という大差で勝利し、甲子園ボウルに向けて勢いをつけた。

反撃の芽を摘み昨年の再現を防いだDB洲戸

 レギュラー陣は盤石の内容で、相手を圧倒した。試合後しばらくして、関西の代表決定戦が終了し、関西学院大が西日本の代表校に決まった。「僕らは春、立命館大に負けていて、それを凌ぐ相手ということで、むちゃくちゃ強い」(洲戸)と、選手は早くも難敵への警戒心を強めている。昨年1点差で涙を飲んだ舞台。二年越しの学生王者への夢を達成するため、選手たちは残された2週間に全てを注ぐ。

(記事 喜田村廉人、写真 加藤耀、新津利征)


得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
早大 PASS #12笹木→#36山崎 #20長谷川 7-0
早大 RUN #30片岡 #20長谷川 14-0
早大 PASS #12笹木→#4西川 #20長谷川 21-0
早大 PASS #12笹木→#4西川 #46山崎 28-0
早大 PR #38洲戸 #37嵐 NG 34-0
早大 PASS #10柴崎→#15高地 #26渡邉 41-0
東北大 SAF #13佐竹 41-2
早大 RUN #23山下 #26渡邉 NG 47-2
個人記録(※一部のみ掲載)
ラン 回数 ヤード TD 最長
#30 片岡遼也 32 11
#12 笹木雄太 28 15
#7  元山伊織 27 20
#28 須貝和弘 21 10
#27 中野玲士 16 16
#10 柴崎哲平 14
#32 村田賢紀 13 13
#86 佐藤圭樹 10 10
パス 回数(試投) ヤード TD 最長
#12 笹木雄太 18(15) 156 27
#10 柴崎哲平 9(8) 77 30
レシーブ 回数 ヤード TD 最長
#86 佐藤圭樹 57 19
#15 高地駿太朗 55 30
#84 鈴木洋平 44 27
#4  西川大地 31 15
#2  斎藤健 18 13
#87 田島広大 14 14
#36 山崎龍哉
インターセプト 回数 ヤード TD 最長
#12 湯舟大地
#21 小野寺郁朗
#27 家田泰成
#37 辻秀基
QBサック 回数 ヤード SAF 最長
#90 箕輪京介
#93 佐野康弘
#94 仲田遼
コメント

濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)

――甲子園ボウル出場が決まりました。相手は関学大ということで、いかがですか

隙の無いチームだよね。早大と違うところは、全国から優秀なフットボーラーやアスリートを集めてチームを作れているところと、練習も含めて大学をあげて作り上げていけるチームだし、戦術的な部分でも非常に高いレベルのチームです。どれをとっても隙が無い。じゃあ早大はそこにどうやって勝機を見いだすか、というのはここからまたスカウティングして分析してみないとわからないです。でも、やっぱり学生スポーツなので絶対は無いと思っているし、僕らにも勝機はあると思っているので、それをなんとしても見い出だしてやりきりたいな、と思います。

――これから慌ただしくなり、チームのマネジメントも重要になると思います。裏方の方々にかける言葉はありますか

もう本当にAS、トレーナー、マネージャーもここから寝る間も惜しんで2週間取り組んでくれると思います。彼女彼らの取り組みがあってこそ、僕らがしっかり練習できたりゲームメイクできるので、スタッフにかける期待というか、感謝の気持ちは大きいですね。

――それでは、甲子園ボウルへの意気込みを一言お願いします

そうですね。最高の準備をして最高の舞台で最高のゲームを楽しみたいなと、試合を楽しめるように頑張ります。みんなにも楽しんでもらえるように頑張ります。

OL松原寛志主将(法4=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

結果として勝つことができて、甲子園に行くことが決まったので素直に嬉しい気持ちです。

――昨年は東北大に苦戦しましたが今回はどのような準備を

きょねんと違って自分たちにはどんな試合にも勝てるような力はないので、自分たちにできることをひたむきに、一つ一つのプレーに集中してやるようにした結果がきょうの試合で出たと思います。

――具体的に何か準備したプレーなどはありましたか

秋のシーズンでやってきたベストプレーを中心にやっていきました。きょうの試合に向けて特別に準備したことはありませんでした。

――後半は下級生なども多く出場していましたがどのように見ていましたか

点差がつけば、下級生やバックアップのメンバーが出るということが決まっていたので、一本目に出ている立場からすると出番を回すことができて良かったなと。出た下級生も失敗などがあったと思うのですが、失敗を引きずらずのびのびと、フレッシュにプレーしていたので収穫はあったと思います。

――きょうの試合で勝利したことで甲子園ボウルの出場を決めましたがその時の心境は

ここまで苦しい試合もありましたが、やっとここまで来ることができたと言う気持ちです。

――甲子園ボウルの相手は関学大に決まりましたが

僕が大学に入る前から強かった名門である関学大と最後に日本一をかけて試合ができるということはフットボーラーとして嬉しいこと、楽しみなことなので、楽しみながらプレーして必ず勝ちたいです。

――警戒したいポイントなどは

きょう立命大と甲子園をかけた試合をしていて、トリックプレーなど準備したプレーをまで見ることができていないので。ベースのプレーを見る限りでは、フィジカルであったりフットボールの基礎がレベルの高いチームで、強いチームの完成型といった印象です。そこに強さを感じます。

――甲子園ボウルまであと2週間ありますが、どのような準備をしていきたいですか

2週間でいきなりフィジカルが強くなったり、スピードが速くなったりすることはないので、自分たちのすべきこととできることを考えながら、一つ一つやるべきことをクリアしていき、必ず強いチームになって甲子園で試合をしたいと思います。

――昨年は悔しい思いをしましたが甲子園ボウルに向けての意気込みをお願いします

去年は4年生に連れて行ってもらった甲子園ボウルで、後悔や悔しい思いを自分の中に残してしまいました。そういうものを一切残さないことが勝つという結果につながると思うので、最高の舞台で最高のプレーをして必ず勝ちたいと思います。

WR西川大地(商4=東京・早大学院)

――東日本代表となりました。いまの心境は

一週間前にリーグ戦最終戦の日大戦が終わってから、この東北大に勝ってから東日本一が決まると思っていました。しっかり点差をつけて勝つことができたのでうれしいです。

――昨年の東日本代表校決定戦では東北大相手に苦しんだ末の勝利でしたがことしは快勝でした。昨年との違いは

去年はリーグ戦が終わったところで「甲子園にいける」という雰囲気が流れてしまった結果、苦しい展開になってしまったので、ことしは東北大学をなめることなくチャレンジャーの気持ちをもって攻めたプレーをすることができたことが今回の結果につながったんじゃないかな、と思います。

――西川選手はMVPも獲得されました

そうですね。MVPは練習でやってきたことが試合でもすることができた結果だと思いますが、QBの笹木(雄太、法4=東京・早大学院)のおかげでもあるのでオフェンス全体でつかみとったMVPかなと思います。

――現在、WR鈴木隆貴選手(法4=東京・早大学院)を欠いた中でのプレーになっていますがそれがチームに及ぼす影響などは

隆貴がいない影響は確実にあると思うのですが自分個人としては隆貴がいないということをあまり意識することなく、練習でしているプレーをいつも通り試合でするということを心掛けているので試合中にそのことを考えることはないですね。

――これから甲子園ボウルまでの2週間、具体的にどういった部分を詰めていきたいですか

リーグ戦が終わって体も消耗していると思うので、やはりまずはコンディショニングをしっかり整えるということと、関西の選手の一人一人のレベルは関東の選手より高いのでしっかりディフェンスのタックルであったりフィジカルに勝てるレベルのクイックネスやフィジカルをしっかり整えて試合に臨みたいと思います。

LB関本岳(社2=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

きょうは本当に自分としては特に何もできなかったので、何もなかったですね(笑)。あんまいいプレーもできなかったので、微妙でした

――前半は3DLのフォーメーションが多くありましたが

それは相手が低くて、思い切りよく当たってくるということで、DLを多めに置いてどんどんプレッシャーをかけていこうということだったので、今シーズンとは少し違ったのですが、相手に合わせてという感じでしたね。

――手の内を隠すというような意図はありますか

というよりは、本当に相手に合わせたという感じですね

――セーフティの2点を除いて相手を完封しました

ディフェンスとしては完封できたというのは良かったんですが、それでもまだまだ詰めきれるところがあって、課題は山ほどあると思うので、そこを2週間で潰して甲子園まで頑張っていきたいと思います。

――具体的には何かありますか

チームとしては、関西は本当にフィジカルも強いし、個々のRBの能力もすごく高いので、僕たちが大切にしているファンダメンタルとか、そういうのをもう1回鍛え直して、接点とかそういうところで勝てるようにやっていきたいと思います。

――甲子園ボウルへの意気込みを一言お願いします

まだどこが来るか分からないんですけど、関西は本当にサイズもでかくて、去年とか春のシーズンとか見ていて、関東とはひとつレベルが違うと思います。特に関西のチャンピオンなんか本当に強いと思うので、それと戦えることは楽しみですし、それに勝ってきょねんの雪辱を果たすことができるように、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います。

DB洲戸健吾(スポ4=東京・東農大一)

――きょうの試合を振り返ってみて、いかがでしたか

東北大は去年すごく苦戦していた相手で、本当に僕らも万全な準備をして、早めに試合を決めて甲子園を決めたいという気持ちでやったんですけど。最終的にはすごく大差で勝つことができたので、甲子園に向けてここから2週間頑張っていきたいと思います。

――きょうの試合、後半は1年生も多く出ていましたが、4年生から見た1年生の動きはいかがでしたか

今年の1年生は本当に頼もしい選手が多くて。僕もこの秋シーズンはケガに悩まされて、下級生が頑張ってくれてここまでこられたので、本当に頼もしいです。

――きょうは特にパスの面ではかなりいい守りができたと思うのですが、LBとのコミュニケーション等はいかがでしたか

スカウティング通りのプレーを相手がしてきていて、それはずっと練習ではやってきていたんで、練習通りやったというだけですね。

――ご自身のパントリターンタッチダウンを振り返っていかがですか

あれは本当にたまたまなんですけど(笑)。まぁ本当に運が良くて、走ったらコースが空いてたって感じですね。特に意識したとかいうことはないですけど、フォースダウンで相手のパンターがRBの位置に入ってきて、パントがくるっていうのはわかってたのであとは取るか流すかでよかったんですけど、運がよかったですね。

――甲子園ボウルの相手校が関西学院大学に決まりましたが、そこについては何か思いはありますか

僕らは春、立命に負けていてそれを凌ぐ相手ということなのでまぁむちゃくちゃ強いと思います。この2週間の取り組み次第で勝てるか負けるか決まると思うんで、本当に2週間全力で挑みたいと思います。

――甲子園ボウルに向けて一言お願いします

僕は運良く去年の甲子園に出させてもらったんですけど、本当にミスが多くてTDを取られてしまう場面もあったので、その借りを返す気持ちで、この2週間死ぬ気で頑張りたいと思います。

DB家田泰成(国教1=京都・立命館宇治)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうは序盤で結構点差がついて、普段出られないメンバーが出るチャンスがありました。その中でいいプレーもあったんですけど、チームを強くするには底上げが大事だと思うので、タックルミスやアサイメントミスなど何個か課題が出たので、これから修正できたらいいと思います。

――この試合でよかった点はありますか

1年生や2年生といった普段試合に出れないメンバーが、試合の経験を積めたことが良くて、僕自身もインターセプトができて良かったんですけど、タックルを外してしまった場面もあったので、いい点もあれば悪い点もありました。

――ご自身のインターセプトを振り返っていかがですか

気持ち良かったですね。まだ1年生で、大学の試合で初めてインターセプトしたので気持ち良かったです。

――LBとの連携はいかがでしたか

練習でいつもやっている人と一緒だったので、LBとはコミュニケーションも取れて、いいプレーができたかなと思います。

――相手のスキル陣の動きはいかがでしたか

他の関東のTOP8のチームに比べたら、そんなにかもしれないんですけど、その中でも相手は重かったり強かったりしたので、甲子園に向けてフィジカルをつけていかないと駄目かなと思います。

――甲子園ボウルに向けて一言お願いします

甲子園ボウルには出られるか分からないんですけど、出るチャンスがあったら思いっきりプレーして、勝ちにつながるプレーをしたいと思います。