ホッケー部

2016.11.30

秋季関東学生リーグ戦 11月27日 埼玉・駿河台大ホッケー場

激闘のシーズンが閉幕。1部残留への執念を見せつける

 今シーズン最終戦。この試合の勝敗を分けたのは何か。秋季関東学生リーグ戦で早大は1部7位に沈み、入れ替え戦へ臨むこととなった。対するは同リーグ2部2位の立大。悲願の1部昇格を目指し、早大を倒すべく練習を重ねてきた。とはいえ1部で優勝経験もある早大との対戦。力の差は歴然としており、早大の圧勝が予想されていた。だが現実はそう甘くはなかった。幾度となくチャンスを演出するも、最後の一撃が足りず得点につながらない。後半には勝ち越しを許し、予想だにしなかった展開に固唾を飲んだ。しかし最後は1部校の意地を見せ再逆転。立大が抱える昇格への思いに、1部残留への執念がわずかに上回る。勝敗はここで分かれた。

 試合開始前、一列になってフィールドに並んだ選手たち。そこに、今シーズン先頭に立ってチームを引っ張ってきた4年生の姿はない。3年生が主体となって挑む初陣を、ベンチから見守っていた。早大は開始直後に猛攻を仕掛ける。MF倉田登志矢(スポ3=静岡・伊豆中央)がサークル内にきり込みシュートを放つもGKの好セーブに阻まれた。DF中嶋鍊(スポ1=島根・横田)とDF斎藤湧大(スポ1=栃木・今市)の1年生コンビが打ち込みで好機を演出するも、今一つ決定力に欠ける。無得点では終われない早大はペナルティコーナー(PC)のリバウンドをFW関修平(商2=東京・早大学院)が押し込み先制点を獲得。リードを奪って前半を折り返す。

先制点を決めた関

 後半、試合は予想外の動きを見せた。3分に混戦から同点に追いつかれると、8分に追加点を許す。まさかの逆転。ベンチを巻き込んで喜びを表現する立大の選手たちに対しうなだれる早大。1部残留に暗雲が立ち込めた。悪い流れを断ち切るため、FW宮崎俊哉前主将(スポ4=福井・丹生)、MF岸本昌樹(教4=鳥取・八頭)を立て続けに投入する。この1年、苦労を重ねながらチームをけん引した4年生の力は偉大だった。直後の13分、PCで中嶋が、16分にはDF糸賀俊哉(スポ2=島根・横田)の強烈なヒットシュートが立て続けに相手ゴールを揺らし、3-2と形勢逆転に成功。さらに点差を広げたい早大はPCを獲得するが、枠に収められない。29分、FW大野誠弥(政経1=東京・早大学院)が強烈なカウンターを打ち込むが合わせられず機を逸した。一発決められてしまえば再び同点、振り出しに戻ってしまう、一触即発の状況。これを断ち切ったのも4年生だった。31分に岸本が押し込み、2点差に広げる。点差に甘んじることなくその後も果敢に攻撃した早大。来シーズンを左右する重要な一戦で勝利を収めた。

ベンチから新チームを見つめた

 新体制初の試合と意気込んだものの、4年生の力を借りての勝利に選手たちは「情けない」と口をそろえた。しかし入れ替え戦は一発勝負、たった1敗で明暗がくっきりと分かれる。チームの勢いを変えた4年生の力を改めて実感できた試合でもあった。また、4年間早大で采配を振るった松本剛毅監督(平6卒)は今季限りで退任する。今後は新監督のもと、新体制で鍛錬の冬へと向かう。飛躍の春へ、早大ホッケー部の新たな戦いは始まっている。

(記事 榎本透子、写真 杉田陵也、大森葵、千葉大輝)

早大ホッケー部は今シーズンの激闘を終えた

秋季関東学生リーグ
早大 1-0
3-2
立大
コメント

松本剛毅監督(平6卒)

――入れ替え戦を振り返っていかがですか

4年生は区切りということで、3年生が主体のチームで挑んだんですけれど、やはり経験不足というか、慣れていなかったというのと、一発勝負なので万が一ということがあって、その辺のもろさが出たのかと思います。

――結果として4年生を起用しましたが、後半逆転されてからの危機感があったのでしょうか

一発勝負で、負けたら来年2部でプレーすることになるので、4年生をずっと待機させておいて万が一に備えていたのですが、まさか使うことになるとは思っていなかったです。でも彼らがいいパフォーマンスをしてくれたので助かりました。

――GKの山本選手は初めてのフル出場でしたね

もともと気の強い子で、物怖じしないんですけど、やっぱり硬さが出たのかな、と。2失点もするとは思わなかったですね。さすがにちょっと緊張が出てしまったのかなと思います。

――今シーズン限りで退任なさるということですが、早大のホッケー部に向けてメッセージをお願いします

4年生が抜けて新しいチームになるわけですけど、戦力的にはそんなに大きな抜けはないと思うんですね。宮崎(FW俊哉前主将、スポ4=福井・丹生)という絶対的なエースはいたんですけど、いないことによって全員が責任感を持てると思うので、いいチームができるんじゃないかと思っています。

MF宮口和樹主将(スポ3=滋賀・伊吹)

きょうの試合を振り返っていかがでしたか。

試合全体として、描いていたビジョンとはかけ離れていて、もっと大量得点で勝てる試合だと思っていたのですが4年生の力を借りないとまだ勝利できないと実感させられた試合でした。

4年生に頼ってしまったという言葉がありましたが、来期に向けていかがですか。

3年生がもっと後輩たちを引っ張っていけるように指示やプレーでみせていかなければならないのですがきょうの試合はかけ離れていました。また、3年生自身も活躍できなかったから後輩たちも伸び伸びとプレーできなかったと思うので先頭に立ってプレーで引っ張っていかないといけないなと感じました。

試合内容を振り返って、前半1点先制して折り返し後半立て続けに2失点してしまいましたがプレーに変化などはありましたか

前半はもっと大量得点できて折り返せると思っていたのですが1点のみで、課題になってしまいました。後半立て続けに2点取られて、「2部になってしまう」と焦る気持ちが出てきました。4年生が入ってきて、チームの流れも変わり逆転できたので最低条件である勝利できてよかったなと思います。

チームとしての強化していきたい点はありますか。

他大学とは違い、選手層が薄いという一番の課題があるのでその点を補うために個々人のスキルアップをしていきたいです。個の力を高めていきたいなと思います。

キャプテン個人して成長していきたいことはありますか。

昨年のキャプテンとは違った色で、3年生の同期と一緒にチームを作っていけたら良いと思います。

MF倉田登志矢(スポ3=静岡・伊豆中央)

――入れ替え戦をなんとか勝利で終えることができました。今のお気持ちはいかがでしょうか

インカレ(全日本学生選手権)が終わった段階で、(この試合では)4年生を極力使わないで新チームとして試合に臨みたいという1、2、3年生の意見がありました。なので、この2週間は3年生を主体に練習をしてきました。きょうも春リーグに向けて準備してきたのですが、やはり考えていた通りにはいかなくて4年生が入るかたちになってしまいました。4年生が入ってから流れが良くなったという事実も実際にあったので、課題が多く残る試合となりました。監督たちは勝てば良いということを言ってくださいましたが、まだまだ話し合うところがたくさん見つかったなという感じですね。

――3年生主体での初めてのゲームでしたが試合全体を振り返って

試合としては相手が格下ということもあってドリブルができたりパスもつながったり、前半はやりたい攻めができたと思います。僕たちの基本の攻め方が中盤に当てたりディフェンスから縦一本を通すという作戦だったのですが、後半は相手がガチガチに引いてきたので、縦一本が完全に封じられてしまってうまくパスがつながらなくなってきました。その結果、気持ちが前のめりになりすぎてカウンターで2点も取られてしまいましたね。失点する時の自陣の人数がとても少なかったので、守りの意識が低すぎたかなと思います。

――この試合で得た収穫を教えてください

収穫は課題が見つかったことですね。あとは、ポジションをいろいろとこの試合からいじっていて、フォワードにもディフェンスをやっていた子がコンバートをして出場をしていました。その選手たちがきちんと機能していたので、そういった面ではこのまま春リーグもやっていけるなという気づきはありました。

――新シーズンに向けてチームとしてどのようなところを強化していきたいですか

まずは個人のスキルを上げたいですね。次のチームは前のチームに比べてキャプテンが優しい子なので、その分一人一人の向上心がものをいうチームになると思います。僕たち3年生は後輩をもちろん後輩を引っ張らなければいけないですし、後輩も引っ張られるだけではなくて自分からうまくなってやってやるぞという気持ちを持ってほしいです。慣れ合いにならないように、締めるところは締めて練習をしていくことが大事かなと思います。

――最終学年として迎える来季に向けての意気込みと目標をお願いします

僕はまだ得点を決めていないので、しばらくは点を取ることを目標にしたいです。来年4年生になりますが、正直技術面では1、2、3年生の中にも上手い子はいっぱいいますし、まだまだ教わることも多いです。なので、その分大学で3年間やってきた経験値を後輩たちに還元していけたら良いなと思います。

DF是澤勇志(文3=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

しんどかったですね。

――どのあたりがしんどかったですか

ここまで苦戦するとは正直思ってなかったので、結局4年生頼ってしまってふがいないなと感じています。

――3年生が主体となる初めての試合でした。どういう意気込みで臨みましたか

やることは去年と変えずにやろうとしていましたが、決め切れない場面が多くあり過ぎて流れを悪くしてしまったという感じでした。

――「やることは変わらない」とのことでしたが、具体的に『やること』とは何ですか

戦術面でプレスや後ろの守り方などは去年しっかりやってきたつもりだったので、それをやろうと話していました。

――これから本格的に新チームが始まりますが、戦術面は変わってくるのでしょうか

それは当然ありますね。とりあえず2失点もしてしまったので、DFの仕方を考え直さないとなと思います。

――先ほど「決め切れない場面が多かった」と話していましたが、その要因は何だと考えていますか

僕自身PCをミスしたのもありますが、相手がかなり引いている中で、サークル(シューティングサークル)に入るまでは行ってもそこでPCが取れなかったり、シュートまで行けなかったりという場面が多かったです。そこの最後の詰めをしっかりしていかなければなと思います。

――試合を通して縦方向のパスがなかなか通らなかった印象ですが、その点はいかがでしたか

そうですね、きょうは相手が縦を完全に抑えにきていたと思います。そこで中盤(の選手)を使えればよかったのですが、なかなか萎縮して怖くて(パスを)出せなかったという感じですね。

――後半は立て続けに失点をしましたが、何かミスなどがあったのでしょうか

サークル内で当たりが弱いというか、体を張る意識が弱かったなと思います。

――後半途中から4年生が投入されてしまうというかたちになりましたが、3年生としてどう考えていますか

こっちも頼るつもりはなかったですし、4年生も出るつもりはなかったと思うので、最後にこのようなかたちになって申し訳ないなと思っています。

――4年生が入ってチームの動きが良くなりましたが、4年生は何が違うと感じましたか

個人的な能力ですね。1人でボールを持っていけるので。パスの出し先がなくなったりしたときに今の下級生や僕たちはなかなか前に行けないので、そこを1人で打開できるだけの実力をみんなが身につけられれば、僕らもそれくらいになれると思います。

――今後チームとして強化したいことは何ですか

きょうの結果から考えると、PCの決定率と守備ですね。

――ご自身も含めてということでしょうか

そうですね。ふがいなかったので。

――最後に来年の抱負を教えてください

来年は最後の年ですし、ことし以上の結果を出したいと思っているので、しっかり身を引き締めて頑張っていきたいと思います。

GK山本健悟(社1=滋賀・伊吹)

――今試合を振り返っていかがですか

前半は攻めている時間が多かったんですけどなかなか点が入らなくて、自分たちが苦しくなっていったのもあるし、後半は自分のミスから点が決まることが多かったので、まだ気持ちが1年生という部分があると思いました。もっと自分たちが責任を持っていかないといけないと思いました。

――公式戦フル出場は初めてでしたね

入れ替え戦だったので独特な雰囲気があって、今まで経験したことのない感じで、緊張しました

――途中、4年生が出場しましたね

自分たちは話し合いで1~3年生でやろうと言っていたんですけど、やっぱ4年生の力を借りないと勝てないというのは情けないなと思ったし、もっとうまくなろうと思いました。

――次のシーズンに向けて、チームとして強化していきたい部分はどこでしょうか

FWの得点力については各々個人技を磨いていくということで、あとはサークル内に入られたときの守備が軽いっていうか、チームで守れていないので、そこを話し合ったりしてうまくなっていこうと思いました。

――来シーズンへの意気込みをお願いします

今回入れ替え戦へいったということで、順位をもっと上げていかないといけないと思うし、絶対入れ替え戦だけにはいかないようにして、チームで勝っていきたいと思います。