軟式庭球部

2016.11.21

アジア選手権 ミックスダブルス 11月18日 千葉・フクダ電子ヒルズコート

船水・佐々木組がアジアの頂点へ!

  選りすぐりのアジアの精鋭たちが覇を競うアジア選手権。2日目のきょうはミックスダブルスが行われた。推薦により来年度の早大入学が確定している上松俊貴(岡山理大附)と杉脇麻侑子(スポ3=東京・文化学園大杉並)組、船水颯人(スポ2=宮城・東北)・佐々木聖花(スポ3=東京・文化学園大杉並)組の2ペアが早大からは出陣。韓国や中華台北を始めとする世界トップクラスの中でも、存在感を発揮した船水・佐々木が決勝戦で大逆転勝利を果たし日本に2つ目の金メダルをもたらした。

 ミスのないショットを打つ後衛と、空中の守備範囲が広い前衛が見事に融合した。杉脇・上松組は、大学生と高校生の複合ペアとして出場。練習時間が十分に取れていない中でも、息のあったプレーを見せた。危なげなく1回戦を突破し、迎えた2回戦では韓国のエース、キム・ドンフン擁するペアと対戦。杉脇が男子選手に引けを取らない粘り強いラリーを見せると、上松もそれに応えるように、好プレーで得点を重ねていく。4ゲームを連取し、好スタートを切った杉脇・上松組。しかし、その後はドンフンの個人技が光り、失ゲーム。これ以上相手を勢いづかせる訳にはいかない。この大事な場面で2人を奮い立たせたのは、日本の声援だった。「すごく背中が押されました」(杉脇)。流れを取り戻し、最後は杉脇のフォアハンドでゲームセット。強敵を撃破した。続くベスト8決めでは惜しくも台湾ペアに敗戦したものの、あすのダブルスに勢いをもたらすゲーム内容であった。

男子後衛の力強い球を上手くしのぐ杉脇

 船水・佐々木組は順調に決勝へと駒を進めた。シングルス女王を後衛に据えた韓国最強ペア、キムジヨン・キムビョンジュン組との対戦。開始早々、相手の強烈なバックやツイストに翻弄(ほんろう)されてしまい、受け身に徹してしまう。相手前衛のモーションに船水も動きを封じられ、一気にゲームカウント0−3と突き放されてしまう。「少しずつポイントを重ねるごとに流れは必ず自分たちの方に来ると思っていた」(船水)。自分の役割を果たし、攻めていくしかないと割り切ったふたりはここから快進撃を見せる。「左右ストレートからのショートクロスを自分は絶対に通さない」(佐々木)。船水を信じて、佐々木は相手の猛攻を次々とボレーで撃ち落としていった。打つたびに威力が増していく船水のクロスに相手後衛も乱れ始める。畳みかけるような攻撃で勝利への意地を見せ、4-3と逆転に成功。船水が攻撃の手を緩めず、何度もミドルにボールを打ち込んだ。最後は船水の放ったシュートボールがネットインし、相手のラケットは空を切る。ふたりは両手を高く突き上げ、喜びを爆発させた。肩の荷が下りたのか安堵の表情を覗かせ、抱き合って互いをねぎらう。ワセダのふたりがアジアの頂点にたった。

優勝を決めた船水・佐々木組

  シングルスで優勝を果たした内本隆文(スポ1=大阪・上宮)に続き、ミックスダブルスでも冠を拝した日本。「技術どうこうよりも気持ちが大事だと強く感じた」(佐々木)。国内の枠を超えた最高峰の戦いは、精神的な面でも選手を大きく成長させた。3日目に控えるのはソフトテニスの花形部門、ダブルス。試合の中で進化を続ける選手たちは3個目の金を奪取することができるか。乗りに乗っている日本の戦いから目が離せない。

(記事 三佐川唯、大島悠輔、栗林桜子 写真 吉澤奈生)

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【連載】 アジア選手権直前対談 『日本一のその先へ』(11/13)

アジア選手権展望記事 (11/16)

コメント

杉脇麻侑子(スポ3=東京・文化学園大杉並)

―― このアジア選手権をどんな大会と捉えていますか

ミックスは、春から入ってくる後輩と組めるので、楽しんでやることと、ドンフン(キム、韓国)戦に向けて一致団結して望むことを意識しました。ダブルスは、ペアが頑張ってくれているのでこの勢いでベスト4には入りたいです。

――日本の皆さんの声援については

一番聞こえたのはドンフン戦で、日本の声援にはすごく背中が押されました。

――日本代表として戦うことへのプレッシャーは

すごくあります。事前合宿中も、早く寝なくちゃいけないのに寝られなくて、誰かと連絡を取らないと不安でした。小野寺監督(剛、平元教卒=東京・巣鴨学園)にも、いつもはそんなに言わないんですけど、緊張しすぎて吐きそうですなどと言って励ましてもらいました。監督と自分の間ではより信頼関係が築けたと思います。

――上松選手とペアを組んでみて

年下とは思えないです。男子の先輩の前衛と比べても、別格という感じでした。前衛を使うテニスをするために、まずはコートにボールを入れることを意識しました。

――ダブルスに向けて注意したいところは

1試合目から厳しい試合になると思うので、きょうのドンフン戦のように集中して入るのと、リードしても安心しないでポイントを取りにいきたいと思います。

佐々木聖花(スポ3=東京・文化学園大杉並)

――優勝おめでとうございます。今のお気持ちは

本当に最高の気持ちです。

――序盤は押される場面もありました

打ってこられるというのは分かっていて、自分でもどこかでいかなければと感じていました。颯人が(船水颯人、スポ2=宮城・東北)「サーブをクロスに入れるね」と言ってくれたので、自分も行けるときはクロスに出ようと決めることができました。「行くなら行き切って」とも声をかけてくれたので自分は迷わず飛びでて、抜かれても颯人が取ってくれると信じてやっていました。自分の役割を全うしようと途中から切り替えることができました。

――そのほかに良かった点は

サーブですね。あんまりファーストは入りませんでしたが、リターンをしっかりと処理して、上は颯人に任せると決めていました。自分は向こうの右ストレートからのショートクロスと左ストレートからのショートクロスを絶対自分は通さないと決めてロブはもう颯人を信じてやっていました。

――そういった部分で流れが変わって来たのでしょうか

はい、序盤は颯人も前衛を気にしすぎていたので「気にせずに打って行く」と言ってくれました。前衛を見ると気にしてしまって入らなくなってしまうので自分も見ないようにして、気持ちを切り替えていました。

――船水選手と組まれていかがでしたか

やっぱりすごく強い選手なので、ペアとなるのはプレッシャーを受ける部分もありました。それでも、颯人が自分を励ましてくれる場面も多く、後輩ですがプレーでも精神的にも支えられ部分がありました。

――苦しい場面が続く試合内容だったと思います。収穫は

自分もミスもあったり、調子も良い部分が少なかったんですけど、きょうの試合で最後まで諦めないことがとても大事だなと思いました。技術どうこうではなくて気持ちが大事だと強く感じた試合でした。

船水颯人(スポ2=宮城・東北)

――優勝おめでとうございます!金メダルを獲得した率直な感想は

素直にとっても嬉しいです。本当にそれに尽きます。

――国内の大会でのタイトルは数多手にしてきましたが、アジアのタイトルの重みは感じられますか

はい、そうですね。ことし1年シングルスに関してはそうでもなかったのですが、ダブルスに関しては調子を上げてきていました。今回は全種目に出場させていただくことになっているのですが、ダブルスに向けて先にシングルスとミックスダブルスで弾みをつけられたので良かったです。

――試合を経るごとにどんどんペアリングが完成されてきている印象がありました

ミックスダブルスなので、前が女性ということで自分が持ち味としているカバーリングをプラスの方向に働かせることができました。自分が広い範囲を守るという作戦が相手にとっても良いプレッシャーになったのかなと思います。

――決勝は3ゲーム連取されてから逆転して勝利しました、どのようなお気持ちでプレーされていましたか

やはり僕のミスや相手に思い切りやらせてしまい与えた一方的なポイントが多かったので、そこを取られないようにしたら何とかなるというような自分の中での余裕もありました。0-3でリードされてはいたものの焦りなどは本当に無くて、本当にたくさんの声援もあったので少しづつポイントを重ねるごとに流れは必ず自分たちの方に来ると思っていました。本当に応援が力になりました。

――あしたからに向けての意気込みを教えてください

まだ大会も折り返しではあるので、しっかりと3日目のあすからのダブルスでも金メダル目指して頑張っていきたいと思います!