フェンシング部

2016.11.16

2016高円宮牌W杯 11月11日~13日 東京・駒沢体育館

松山恭率いる日本が世界で躍動!W杯2大会連続のベスト4

 高円宮牌W杯。年に一度、世界最高レベルのフェンシングの大会が東京で開催される。早大からは個人戦に三好修平主将(社4=愛媛・三島)、竹田陸人(社2=神奈川・法政二)、松山恭助(スポ2=東京・東亜学園)の3人が出場。松山恭はベスト32という日本人2位の成績を残す。団体戦には松山恭が出場し、日本をベスト4に導いた。2大会連続ベスト4という結果について「今まで1回もなかった」(松山恭)と話す。

フランス戦で最後の一本を取り、勝負を決めた

 世界のトップレベルの選手と剣を交えた個人戦はそれぞれが様々な結果に。翌日の団体では世界ランク9位の日本は第6シードで出場した。初戦はオーストラリアに主導権を渡さず勝利する。準々決勝では第3シードのフランスと対戦した。フランスはリオ五輪で銀メダルを獲得しており、その時のメンバーも出場。10月に行われたカイロW杯では優勝を果たした4人だ。しかし、言わずと知れた強豪相手に日本は食らい付いた。前半から点差は付かず離れずの状態。しかし第8セットで敷根崇裕(法大)が逆転に成功し、40-38。点差はわずかに2点差、どちらが勝つかそれはアンカーの松山恭に託される。1点取られ1点取りのシーソーゲームで43-44。王手に先に手を掛けたのは、フランスだった。しかし松山恭はここで集中力を切らすことはない。44-44。「44点までじゃなくて45点取るまでが重要」(松山恭)。その言葉通り最後まで勝負を仕掛け、45点目を得た。会場からは大声援、4人は抱き合ってよろこんだ。準決勝、3位決定戦では勝利ができなかったものの、この1勝、そしてカイロW杯、今大会と2大会連続ベスト4という結果は4人にとって大きなものとなった。ただ、松山恭は「個人的な内容面で言うと少し課題も残った」と振り返った。

3位決定戦でも攻めの姿勢は変わらない

 さかのぼること2月。リオ五輪最終予選を兼ねたドイツW杯で6位。男子フルーレ団体はリオ五輪出場がかなわなかった。その時のメンバーはロンドン五輪にて男子フルーレ団体銀メダルを獲得したメンバーである太田雄貴氏に千田健太氏、そして若手の松山恭と敷根崇だった。その太田も千田も現役を引退し、男子フルーレ日本代表チームキャプテンになったのは松山恭だ。カイロW杯から、シニアのW杯では西藤俊哉(法大)、敷根崇、鈴村健太(岐阜・大垣南高)という新布陣で挑むことになる。実はこの4人はことし4月の世界ジュニア選手権で日本初の団体優勝、アジア選手権で3位となったメンバーだ。平均年齢が20歳以下の4人は、世界に臆さずシニアの世界で東京五輪を見据え戦っている。世代交代、未来に向けて。「残り4年を切っていますが、やはりあっと言う間」(松山恭)。もう東京へ、始まっている。

(記事、写真 加藤佑紀乃)

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※フルーレ:頭・両足・両腕を除いた胴体部への突きのみが得点となる。 両者がほぼ同時に突いた場合は、どちらの攻撃が有効だったかを主審が判定する。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は攻撃を防御してから攻撃しなければならない。

結果

▽男子フルーレ団体
日本〔松山恭助(早大)、西藤俊哉(法大)、敷根崇裕(法大)、鈴村健太(岐阜・大垣南高)〕 4位
 1試合目:○45-28オーストラリア
 準々決勝:○45-44フランス
 準決勝:●29-45ロシア
 3位決定戦:●29-32イタリア
 

▽男子フルーレ個人
松山恭助(スポ2=東京・東亜学園) ベスト32
2回戦:○15-10 ZHEREBCHENKO Dmitry(ロシア)
3回戦:●11―15 JANDA piotr(ポーランド)

三好修平主将(社4=愛媛・三島)1回戦敗退
1回戦:●9-15 BRAUN Marius(ドイツ)

竹田陸人(社2=神奈川・法政二)予選敗退

コメント

松山恭助(スポ2=東京・東亜学園)

――きょう団体戦は日本4位となりましたが振り返っていかがですか

結果だけ見ればすごく良かったのですが、個人的な内容面で言うと少し課題も残ったかなと思います。

――フランス戦は大接戦となり、最後回りでした

他の二人がすごく頑張ってくれて、僕は普通に負けたというかんじで、全体的に3-5とかあんまり良くなかったんです。内容も序盤良くて後半悪くなるパターンがすごく多かったです。押し切れば勝てる場面だったのに押し切れず、相手に主導権を握られてやられてしまったとパターン化してしまいました。それがきょうの全体的な反省ですね。ただ結果的にフランス戦に関しては44点までじゃなくて45点取るまでが重要なので、最後の一本取れたことはすごく良かったと思います。

――準決勝と3位決定戦でも五輪でも上位の強豪国と当たりました

特に五輪でメダルを取っている国とかはあまり考えていなくて、2年前くらいから今のメンバーとかでは戦っていたので、特に気負わずやることができました。ただ代表の新キャプテンになって、チームもかなり変わりその辺にプレッシャーを感じていたのかもしれません。去年はやはり太田さん(太田雄貴氏)、千田さん(千田健太氏)という二枚があったので、そこに自分たちは引っ張られていくかたちで、自分の思うままにできすごくやりやすかったのです。しかし、やはり今年からはチームも全く変わったことに少しプレッシャーを感じそれが良くない方向にきょう進んだというというのがありますね。

――10月にカイロW杯があったと思いますが、そのあたりから新キャプテンを務めていたのですか

そうですね。そのあたりからです。

――カイロW杯も団体戦で日本は4位でしたが、振り返っていかがですか

結果としてはベスト4というのはすごくいい成績でありますし、今2試合戦って2大会連続ベスト4というのは今まで1回もなかったので、そこはすごく自分でも驚いています。特に今回は強いチームに勝ってベスト4に入ったので、すごく大きいと思います。

――個人戦は振り返っていかがですか

昨日のほうがすごくリラックスできていて、周りも関係なく自分のプレーだけに集中できたのですごく調子よかったんです。きょうはちょっと周りが見えすぎてしまって、少し緊張しちゃったというのはあると思います。団体戦、個人戦は少し戦い方も違いますし、雰囲気もやはり違います。やはり個人・団体通して自分のフェンシングをできたことが今までないので、そこは今のところの課題です。

――もうすぐ全日本学生選手権が開幕します。きょう共に戦ったメンバーはライバルになります

すごいいいライバル関係にあるのでそこは維持して、その中で自分がトップに立ちたいという思いはすごく強いんです。東京五輪まで残り4年を切っていますが、やはりあっと言う間だと思いますし、どこかで足踏みしていると追い越せ追い越せと来てしまうので、どんどん差をつけていって、コンスタントに高い順位も狙っていきたいと思います。

――4年生との集大成ということについて

常に、去年も思っていたのですが4年生を気持ちよく引退させるためにインカレなどの集大成の場ではすごく頑張りたいと思うんです。去年は仙葉先輩(恭輔、平28スポ卒)とか一緒にチームとして戦っていました。結果は最終的にはあまり振るわなかったのですが、例えば全日本(全日本選手権)団体では森永製菓の最強チームに当たって、最強チームに自分たちが今持っている力を出して気持ちよく引退させることできたなと思います。今年は三好先輩(修平主将、社4=愛媛・三島)が引退の年なので、気持ちよく引退させたいなと思います。4年生はそれでもうフェンシングを引退する人が多い分、こっちも頑張って勝ちたいなという思いはすごくあります。あと僕がすごく早稲田大学という大学を本当に大好きですし、そこが自分のホームであって、いつか戻る場所であって、自分の技術などを還元する場所で、本当に思い入れのある大学です。そういう思いからも、最後、集大成という場では少しでもいい結果出したいなと思います。