レスリング部

2016.11.12

内閣総理大臣杯全日本大学選手権 11月12日 愛媛・宇和島市総合体育館

優勝に向けて苦しい幕開け

 総合優勝を掲げて臨んだ内閣総理大臣杯全日本大学選手権(内閣杯)。「厳しい試合内容でしたね」と太田拓弥コーチが振り返るように、思うように勝てない試合が続いた。86キロ級に出場した山﨑弥十朗(スポ1=埼玉栄)が3位、57キロ級の岩澤侃(スポ1=秋田商)が5位、松本直毅(スポ1=神奈川・横浜清陵総合)が8位と1年生が健闘する。早大は初日を8位で折り返した。

 岩澤は予備戦、1回戦、準々決勝をテクニカルフォールで勝ち抜ける。迎えた準決勝ではインカレ(全日本学生選手権)チャンピオンの藤田雄大(青山学院大)との対戦に。第1ピリオド(P)開始1分21秒、試合を動かしたのは岩澤だった。相手の片足を取り、しつこく押し込み背後を取る。しかしその後にバックポイントを許してしまい、試合は2-2の振り出しに。第2Pでは、積極的に攻撃を仕掛けるもののあと一歩及ばず。ラストポイントを奪った藤田に軍配が上がった。3位決定戦でも何度か技をかけようと試みるが、なかなか点数にはつながらず。5位という結果に終わった。61キロ級に出場した吉村拓海(スポ1=埼玉栄)は1つ上の階級での出場となったが、本来の動きが出せず準決勝での敗北となった。

岩澤はインカレで負けた相手と競り合った

 86キロ級に出場した山﨑。準決勝では国体の決勝と同じ組み合わせでの戦いになった。お互いに決定打を与えることはできず、パッシブの数が勝負の分かれ目に。「1回相手に流れを持っていかれてしまったのが反省点」と冷静に振り返った山﨑。2-1と惜敗した。3位決定戦ではバックポイントを何度も取り、テクニカルフォール勝ち。目標としていた優勝には届かなかったものの3位入賞を果たした。97キロ級の松本は、準々決勝で敗北するも、8位入賞に。全日本大学グレコローマン選手権での入賞を機に、自信も実力もつき始めているようだ。125キロ級の土赤耕陽(スポ4=山形商)は4年生として初日にただ1人出場したが、思うように力は出せず。「正直もうちょっと4年間でやってきたことを出して欲しかった」(山方隆之監督、平4人卒=福岡・築上西)。悔いの残る学生生活最後の試合となった。

3位決定戦では力の差を見せつけた山﨑

 なかなか苦しい出だしとなった初日。実力がついてきていることは見えても、なかなか勝利にはつながらなかった。あすの3階級でこそ優勝を狙いにいく。「そんな簡単には優勝させてもらえませんが、3人優勝すればきょうの負けが払拭されると思う」(太田コーチ)。総合優勝の可能性にかけて、3階級制覇で大逆転を演じたい。

(記事 杉野利恵、写真 寺脇知佳、大久保美佳)

結果

男子フリースタイル

57キロ級 岩澤 5位

61キロ級 吉村 準々決勝敗退

86キロ級 山﨑 3位

97キロ級 松本 8位

125キロ級 土赤 1回戦敗退

コメント

山方隆之監督(平4人卒=福岡・築上西)

――初日の感想をお願いします

侃(岩澤スポ1=秋田商)はインカレ(全日本学生選手権)で3位になってから1年生ながらも、きょうの試合を見てもだいぶ力もついてきているという印象を受けますね。負けはしたんですけど勝てる試合だったのに負けた理由は、やっぱり何か足りないところがあったからだと思うので、今後に期待できる試合だったかなと思いますね。弥十朗(山﨑、スポ1=埼玉栄)も自分の階級じゃないなかなかでああいうふうに全日本チャンピオンとテクニカルフォールをとられない試合をして、最後まで自分から仕掛けて試合をしてくれましたね。きょうは何試合もあって非常に疲れたと思うんですけど、力を出し切るといった弥十朗らしさを存分に出してくれたので、本来の階級で出る天皇杯(天皇杯全日本選手権)は優勝してもらいたいなと思いますね。みんな頑張ってはいたのですが、結果を見れば残念でしたね。点を取られすぎというか、拓海(吉村、スポ1=埼玉栄)にしてももうちょっと失点を抑えたられただろうし、直毅(松本、スポ1=神奈川・横浜清陵総合)にしても足を触られてしまったり。まだまだ練習が足りないなと思いましたね。土赤(耕陽、スポ4=山形商)は学生生活最後の試合になったと思うんですけど、正直もうちょっと4年間の何かを出して欲しかったなと。残念な試合でしたね。

――チームの目標である優勝については

条件的にはかなり厳しいとは思うんですけども、組み合わせとか他のチームの状況もどうなるかわからないので、まだ優勝を諦めずに頑張って欲しいと思います。あす出場する多胡島(伸佳、スポ4=秋田・明桜)、伊藤駿(スポ2=京都・網野)、米澤(圭、スポ2=秋田商)も優勝を狙える実力があるのでもちろん優勝を目指してほしいですね。ただいずれも層の厚い階級なので簡単には優勝できないだろうと思いますが、頑張ってもらいたいです。

太田拓弥コーチ

――初日を振り返っていかがでしたか

ちょっと厳しい試合内容でしたね。土赤(耕陽、スポ4=山形商)が1回戦で負けたあたりからちょっとずつ歯車が狂い始めました。拓海(吉村、スポ1=埼玉栄)も本来の動きはできませんでしたし、弥十朗(山﨑、スポ1=埼玉栄)も国体で勝っている相手に攻めあぐみましたね。後半によくあそこまで取りに行ったことは良かったと思いますけど、中盤に中途半端に2回ぐらい足をさわらせていたりもしたので、組み手、タックルからのテークダウンを取り切れなかったというところと、侃(岩澤、スポ1=秋田商)に関してはインカレ(全日本学生選手権)のときより藤田(雄大、青山学院大)との差は詰まったと思うんですけど、最後にタックル入って切って欲しかったですね。十分に勝てる力はあったので、もったいなかったかなと思います。

――惜しくも取りこぼしてしまう試合が多かった印象を受けます

夏以降実力は明らかについているのが見てとれたので、きょうの収穫といえばそこが唯一の収穫ですかね。

――団体戦としてはいかがですか

早大の残り3階級があす優勝できる力を持っているので、今のところ可能性は低いんですけど3人優勝すれば総合優勝できる可能性はあるかな、というところですね。僕のなかでは30点前半を初日に取って、あしたにつなげたいなと思っていましたがそう簡単には勝たせてくれませんよね。

――1年生中心のメンバーとなりましたが、松本選手(直毅、スポ1=神奈川・横浜清陵総合)に関してはいかがですか

松本は全日本大学グレコローマン選手権で5位に入賞してから、少し自信をついている感じの試合をしているので、今回も1回戦で負けそうになりましたけど、しっかり勝って、その次の試合も勝って、勝ち方というかポイントの取り方を見えてきて自信になってきているかなと思いますね。夏のインカレ当初のときはなかなか武器がなかったんですけど、結果を残したことによって今回も2つ勝てたのが自信になったかなと思います。能力が高い選手なので、レスリングの理論とか理解していけば劇的に変わると思います。

――あしたに向けて意気込みんお願いします

優勝するのはちょっときつくなりましたけど、らいねん以降につなげるうえでも多胡島(伸佳、スポ4=秋田・明桜)がしっかりと優勝して、圭(米澤、スポ2=秋田商)もインカレと2冠を取って、駿(伊藤、スポ2=京都・網野)も去年2位に入っているので優勝できる力は本当に持っているので3人優勝して、そんな簡単にはできませんが、3人優勝すればきょうの負けが払拭できると思うので、とにかく3人いい結果を残して天皇杯全日本選手権につなげてくれればいいかなと思います。

山﨑弥十朗(スポ1=埼玉栄)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

今回は準決勝が山でそこを視野に入れてやったんですが、そこまでは結構動きも良くて順調だったんですけど、準決勝では自分の作戦と相手の作戦がうまく噛み合わなくて負けてしまったていう部分があって。1回相手に流れを持っていかれてしまったというのは今回の反省点で、そこを試合中に変えていかなければいけなかったのかなと思っています。

――準決勝では松坂誠應(日体大)選手との試合になりましたがいかがでしたか

そうですね、相手も結構研究してきていて、自分の弱点を突いてきたりしていたので、そこで自分がもう少し試合前にできたことがあったんじゃないかっていうのがあったのと、最後追いつこうと思ったんですけど、そこで決められなかったのは練習不足かなと思うので、もう少し練習内容を考えてみようかなと思います。

――3位という結果はいかがですか

1位を狙っていたので3位は「ああ、3位か」という感じで、あんまり満足はしてないですよね。

――きょう見えた課題はありますか

そうですね。今回の課題はしっかりと心拍数が上がった状態でも自分の動きが変わらないようにすることでした。また試合になるとどうしても同じ技をやってしまう癖もあるので、もっと技のレパートリーを増やしていこうかなと思います。

――次の試合の目標と意気込みをお願いします

次の試合は天皇杯全日本選手権(天皇杯)なんですけど、5月にあった明治杯全日本選抜選手権では2位だったので、天皇杯では自分の本来の階級である74キロ級に出て優勝したいと思います。