漕艇部

2016.11.10

第94回全日本選手権 11月10~13日 埼玉・戸田ボートコース

3艇が準決勝進出!全日本選手権、開幕

 寒さ吹きつける11月の戸田ボートコースで、今年も全日本選手権が開幕した。社会人チームも出場し、真の日本一を決めるハイレベルな今大会には、初日は男子部から7艇、女子部から2艇が早大から出場。男子舵手なしペア、女子シングルスカル、女子ダブルスカルは予選を突破し準決勝へと駒を進めた。残るクルーの準決勝への切符はあすの敗者復活戦へと持ち越しとなった。

 早大から初めに出場したのは女子シングルスカルの北村綾香(スポ2=滋賀・膳所)だ。スタートから前へ飛び出し他の艇を引き離すと、追いつかれる隙を与えることなくゴールし、準決勝への出場権を掴む。ここから弾みをつけたい早大であったが、続く男子シングルスカルはレース序盤に生まれた差を最後まで縮めることはできず、悔しくも3着でレースを終えた。続く1年生と4年生のコンビで挑んだ女子ダブルスカルは、序盤からトップを守り他大学の艇と差をつけ1位でトップフィニッシュ。インカレ(全日本大学選手権)で証明された女子部の強さをここでも見せつけた。男子舵手なしペアもスタートこそ競り合うも、徐々に差を広げトップでゴールを決めた。

終始盤石なレースを展開した北村

 序盤は社会人クルーに食らいつくも、徐々に粘りを欠いたことがあだとなり、差を詰め切ることができなかった男子ダブルスカルは追い上げならず5着に。舵手なしフォア、舵手付きフォアは序盤こそ他艇に後れを取るも、ラスト500メートルで追い上げを見せる。しかし猛追は実らずそれぞれ3着となった。舵手なしクォドルプルはスタートからトップに大きく離され、順位をあげることができないまま4着と悔しい結果に。そして、この日の最終レースともなった男子エイトは強豪・NTT東日本やライバルである日大といった強豪ひしめく組み合わせとなった。レースは出遅れた序盤からの差を最後まで詰め切れず3着に。クルー8人の本来の力を出すことができず、トップフィニッシュを逃した。しかし、内田達大(スポ3=山梨・吉田)が「きょう出た課題をち密にひとつひとつ潰していくことが、勝利につながる」と語るよう、あすの敗者復活戦では必ず準決勝への切符をつかみ取ることに期待がかかる。

インカレからシートを変更し挑む男子エイト

 それぞれに課題は見つかったが、手ごたえもあった大会初日。あすのレースでは男子は勝ち上がり上位への進出することができるか、女子は社会人選手を相手にどれだけ対抗できるかが要となる。また、負けたら最後の引退試合ともなる全日本。4年生にとって「悔いの残るようなレースはしたくない」(菅原諒馬、商1=東京・早大学院)という思いは選手みなが持っているものだろう。ここで終わってはいられない。全日本の幕はまだまだ開いたばかりだ。

(記事 冨田千瑛、写真 寺脇知佳)

結果

▽男子部

【シングルスカル】

有田光佑(創理4=東京・早大学院)

7分51秒68 【3着 敗者復活戦へ】

【ダブルスカル】

S:菅原諒馬(商1=東京・早大学院)

B:寺田圭希(人4=滋賀・膳所)

7分34秒78 【5着 敗者復活戦へ】

【舵手なしペア】

S:東駿佑(政経3=東京・早大学院)

B:石阪友貴(政経4=東京・早実)

7分19秒10 【1着 準決勝進出】

【舵手なしフォア】

S:井踏直隆(文構2=東京・早大学院)

3:川田悠太郎(国教4=東京・早大学院)

2:飯尾健太郎(教2=愛媛・今治西)

B:富田剣志(スポ3=愛媛・今治西)

7分09秒67 【3着 敗者復活戦へ】

【クォドルプル】

S:藤井拓弥(社1=山梨・吉田)

3:杉田陸弥(人4=栃木)

2:川田諒(社1=愛媛・松山東)

B:尾崎光(スポ2=愛媛・今治西)

7分00秒57 【4着 敗者復活戦へ】

【舵手付きフォア】

C:片所宏介(社3=東京・早大学院)

S:有田雄太郎(法3=東京・早大学院)

3:金子怜生(社2=東京・早大学院)

2:得居亮太(法3=東京・早大学院)

B:菅原拓磨(国教4=東京・早大学院)

7分03秒87 【3着 敗者復活戦へ】

【エイト】

C:藤川和暉(法4=東京・早稲田)

S:竹内友哉(スポ4=愛媛・今治西)

7:石橋広陸(スポ3=愛知・豊田北)

6:石田良知(スポ3=滋賀・彦根東)

5:是澤祐輔(スポ4=愛媛・宇和島東)

4:鈴木大雅(スポ2=埼玉・浦和)

3:伊藤大生(スポ2=埼玉・南稜)

2:木金孝仁(社4=東京・早実)

B:内田達大(スポ3=山梨・吉田)

6分14秒94 【3着 敗者復活戦へ】

▽女子部

【シングルスカル】

北村綾香(スポ2=滋賀・膳所)

8分25秒13 【1着 準決勝進出】

【ダブルスカル】

S:木下弥桜(スポ1=和歌山北)

B:佐藤紫生乃(スポ4=宮城・塩釜)

7分45秒14 【1着 準決勝進出】

コメント

S:東駿佑(政経3=東京・早大学院)

――インカレ後はどのような取り組みをされましたか

今シーズンは長いのでとにかく気持ちを切らさないようにしています。毎回の練習にとにかく集中して取り組むというところをとにかく意識してやっていました。

――レースを振り返って

自分の中ではあまり良いレースができなかったなというところがあります。もっとできるところが、いろいろあったのかなというのを終わってみてから思います。まだレース終わってから石阪さん(友貴、政経4=東京・早実)と話していないので何とも言えないのですが、このままだと準決勝厳しいレースになるかなと思います。

――東選手自身がもっとできると感じた部分はどういったところでしょうか

自分の中で意識すべきところを意識できていなかったのかなと、冷静になって思って。少し周りを気にしすぎたというのもありますし、自分にもっと集中するべきだったなというところです。

――一橋大について意識されましたか

一橋大はクルーが変わっていて。インカレ(全国大学選手権)で自分たちが負けたクルーはエイトに乗っていて変わっていたので、あまり意識しすぎてはいないのですがやはり一橋大が並んでくるんだろうなという感じではいました。

――タイムについてはどう感じられていますか

A組と比べてコンディションが変わったので、タイムに関してはあまり気にしていません。差は開いているように見えますけど、あまり気にしてはいないですね。

――ペアを組まれている石阪選手への思いは

かなり強いですね。自分が2年生の時の早慶戦から一緒に乗っていて、ことしの早慶戦では違うクルーになったのですがそれ以外はずっと一緒で。石阪さんと最後に一緒に2人で出られて幸せだし、練習もすごい楽しいし、いろいろここまでありましたけど最後は絶対後悔のないように石阪さんの背中を押せてあげられたらなと思います。

――準決勝に向けて意気込みをお願いします

かなり厳しいレースにはなるかなと。全日本らしいレースになると思うので、相手がどこかはまだ分かりませんが自分たちの力を出し切れば必ず勝負できると思うし、そこで勝って自分たちの殻をもう一回破って、決勝でまた良いレースができればいいかなと思います。

B:内田達大(スポ3=山梨・吉田)

――きょうのレースを振り返っていかがですか

レース前のアップまでは良かったと思います。レース始まってからは、8枚のオールを全員でそろえて押すと水中を軽く押すことができるんですけど、その感覚を維持することができなくて、かえって重く感じて、ばててしまいました。

――スタートスパートから出遅れる結果となりましたが

最初の150メートルくらいまでは良かったんですけど、そこから水中(の強さ)が落ち始めて、なかなか8人本来の力が出なかったなと思いました。

――キャッチのタイミングから漕ぎが合わなかったということですか

そうですね。全体を通してもそうですけど、それにプラスして(ドライブの)出力が低かったかなと思います。

――シート変更もありましたがクルーの仕上がりはいかがですか

ここにきてようやく仕上がってきたかなと思います。後はレースで出せなかったものを練習通り発揮すれば、きょうより確実にタイムも上がって強くなると思います。

――竹内友哉副将(スポ4=愛媛・今治西)がストロークに戻りましたが、何か変化はありましたか

非常に有効レンジが伸びたというか、コンパクトになったと思いますね。無駄に長さを取ったりはしていないので、リズム良く軽いテンポで漕げているかなと思います。

――あすも決して楽ではない組み合わせになりますが

全日本選手権は、日本一を決める戦いなので、きつい当たりをしなければ勝てないということは分かっています。きょう出た課題をち密にひとつひとつ潰していくことが、勝利につながると思います。

――何か変更することはありますか

特にはないんですけど、漕ぎはそのままで、自分たちの意識、いい感じの漕ぎを持続させるという気持ち的な集中力が高まれば、出す力も変わってくるかなと思います。それだけです。

――あしたへの意気込みを一言お願いします

だいたい意気込みを言ってしまうとこけることが多いので、控えておきます(笑)。見ていてください。

S:有田雄太郎(法3=東京・早大学院)

――きょうのレースを振り返っていかがですか

比較的冷静に漕げたというのが第一印象です。インカレ(全日本大学選手権)の時に最初の500メートルを出られなかったという反省があり、それに向かってここ1カ月しっかりと練習して最初の500メートルで果敢に攻められたので、きょうは結構いい手応えがあったかなと思います。ただ逆風だったというのと最初攻めたことで、終盤ちょっと体力が持たなくなってしまったという反省点はありました。全体的には冷静に試合を運べていたのかなと思います。

――序盤は出遅れることなく全艇が横一線の状態となりましたが、それはやはりスタートが良かったからなのでしょうか

インカレでは置いてかれてしまったのでそこを横一線に並べられて、インカレでも上位の成績を残しているクルーを相手にしっかりと横に付けられたので、そこは良かったのかなと思います。

――インカレから約1カ月ありましたが、スタートのほか重点的に練習したことはありますか

やはりコンスタント、中盤から終盤にかけてのオールのレンジの長さを意識していました。できるだけ面取りをうまく使って、ぶら下がりというのですができるだけまっすぐ引っ張って綱引きのようにして最初に使った重さを押していくというのをとことんやってきました。きょうはアップでは良かったのですが、本番ではコンスタントの長さが短くなってしまったという反省点はありました。

――ストロークとして気を付けていることはありますか

自分は昔、特徴的な漕ぎをしていたのですが、できるだけみんなが合わせやすいように漕ぐというのを徹底しています。自分がどんな練習でも、どんなコンディションでもできるだけ一定のリズムを続けることですね。あと、きょうは少し失敗してしまったのですが、終盤にかけて自分が体力がなくなってしまうと後ろ3人に影響してしまうので、できるだけイーブンに体力を持っていくということをストロークとして意識しています。

――菅原拓磨選手(国教4=東京・早大学院)のラストレースであり一緒に漕ぐことは最後となると思いますが、どのような気持ちで今大会に臨まれましたか

自分がボートを始めたのも菅原さんのおかげで、小中一緒で高校で何やろうかなと考えた時に、菅原さんがきっかけでボートを始めたのです。最後菅原さんの引退試合に乗れるのは光栄というか、運命的だと感じています。やはり最終日まで漕がせたい一心です。あすは気持ちを切り替えて挑んでいこうかなと思います。

――敗者復活戦に向けての意気込みをお願いします

慶大もいるので、春に向けても慶大を今のうちにつぶしておかなきゃなと思います。他の社会人の方もいらっしゃるのでそこもつぶして、しっかりと1位で上がっていきたいなと思います。

B:富田剣志(スポ3=愛媛・今治西)

――インカレ(全日本学生選手権)から1カ月、どのような練習に取り組んできましたか

インカレの最終日がモーターの波などの影響があって、荒れたコンディションで思ったような漕ぎができなかったので、そんなラフコンディションでも対応できるようにしてきました。

――この1カ月のクルーの雰囲気は

ポジションが変わったのでそこを合わせられるように意見交換をしたりしました。

――きょうのクルーの雰囲気は

きょうは練習中からコンディションがよくなかったですね。いままでも常に良いというわけではなく、浮き沈みがありました。

――特に寒く風もありましたが、レースに影響はありましたか

コンディションに関してはしっかり準備をしていれば大丈夫なんですけど、きょうは先に行かれた艇の波をあびるなど、コンディションにあまり対応できなかったかなと思います。

――きょうのレースを振り返って

スタートの500メートルで一回切り替えを入れるんですけど、左右のバウサイドとストロークサイドでまとまり切れなかった印象でした。

――7分9秒というタイムについて率直な感想は

舵手付きフォアよりも遅かったし、目標としていたタイムより1分くらい遅かったですね。インカレのときよりも30秒、40秒くらい遅いので。インカレが終わってからラフコンディションの中でいかに漕ぐかという練習が出し切れなかったタイムでしたね。

――あすの敗者復活戦への意気込みをお願いします

あすは雨ですが比較的コンディションは落ち着いてると思います。6艇中2艇上がりなんで、しっかり一位を狙うつもりで一丸となってやっていきたいです。準決勝進出を狙って気持ちをぶらさずにやりたいです。

――3番の川田選手(悠太郎、国教4=東京・早大学院)は最後のレースとなります

自分はサイドが違うので水上のバックアップはできなかったのですが、川田さんと一緒のクルーになってからは一週間交代でクルーリーダーを出すようしていて、みんなが言いやすい環境を作ってくれたり下級生が発信しやすい環境づくりしてくれたりしました。川田さんはその点が上手かったので、自分たちの糧にしたいですね。

S:藤井拓弥(社1=山梨・吉田)

――きょうのレースを振り返って

比較的練習通りにはいったんですけど、第2クオーターに入るところで漕ぎが乱れてしまいました。そこで仙台大と少し距離が空いてしまって、自分たちの漕ぎを続けても差が詰まりませんでした。そこが課題だったと思います。

――レースプランは

インカレと比べてスタートが決まるようになってきたので、スタートで先頭にくっついていって第2、第3クオーターも一本一本を長く大きく漕いで相手に出られていてもバウが見れる位置につけておいて、スパートで追い抜くというプランでした。ですが、スタートから相手に出られてしまってそこからペースをつかむことができなかったので、あしたはスタートで食らいついて最後にまくれるようなレースにしたいです。

――良かった点は

今までは第3クオーターで乱れていたのですが、そこでつないで漕ぎを立て直して、第4クオーターで一気にピッチを上げてラストスパートに入ることができたのは良かったと思います。

S:菅原諒馬(商1=東京・早大学院)

――きょうのレース内容を振り返っていかがでしたか

スタートから飛ばしていこうという話になったんですが、最初の500メートルで、もう1レーンのアイリスオーヤマに出られてしまったんですけど、食らいついて中盤に持っていけたというイメージなのですが、その後、徐々に他の艇に離され、そのままズルズルといってしまったので、中盤の粘りが甘かったかなというのがきょうの反省です。

――明日への課題は

さっきも言ったのですけど、中盤で落とさないようにもっとコンスタントにしっかり強く押していく、もっと出せると思います。

――クルーを組まれている寺田選手(圭希、人4=滋賀・膳所)との相性はいかがですか

クルーを組んで4カ月目なのですが、相性はいいと思います。

――4年生から吸収できる点はありますか

水上のテクニックだったり、陸上でもボートは道具のスポーツなので、道具の扱いについてももっとこうしたほうがいいというのは言ってくれたりして、学ぶところは多いと思います。

――寺田選手にとっては、最後の大会になると思いますがなにか意識されていることは

寺田さんが、悔いの残るようなレースはしたくないということで、とりあえずあしたは出し切ってその後に結果はついてくるものだと思うので、あしたも、きょうと同じようにスタートから飛ばしていって、中盤でもしっかりとついていくようにしていきたいと思います。

――改めて、あすへの意気込みをお願いします

相手も強いんですけど、チャレンジャーなりに食らいついていきたいです。

S:木下弥桜(スポ1=和歌山北)

――インカレからどのようなことに重点を置いて練習されましたか

インカレから全日本まで1ヶ月半しかなかったのですが、そのなかで二人で合わせていくことが大事だと思ったので、二人の漕ぎを合わせていくことを重点的にやっていました。ですが、その点に関して私たち二人はあまり問題なくスムーズに合わせることができました。

――上級生とのペアで練習してきて、いかがでしたか

すごく楽しくて、引っ張ってもらっているという感覚がすごくありました。内面も似ているなと思うところがあったので、船の上でも楽しく練習することができました。

――初めての全日本選手権でしたが、緊張などされましたか

高校からボートはやっていたんですけど、あまり変わることなく普通な感じで臨めました。

――きょうのレースを振りかえっていかがでしたか

私たちの漕ぎは良いところを全部出すことができなくて、お互い踏んばりきれずにもうちょっと良いところ出せたかな、みたいな感じで終わって。課題が見つかったので、次のレースでは課題を調整して挑もうとは話し合いました。

――タイムにはあまり納得されてないのでしょうか

きょうは風とかでレースごとにコンディションが違ったので、タイムはあまり参考にはならないんですけど、それでも自分たちのタイムは絶対3秒は縮められるなと思いました。

――今日のレースプランは

まずスタートで出て、余裕をもって大きく漕いでいくというものでした。

――お二人の強みはどのようなところですか

キャッチのとこでかけた水を最後まで押し出せる、レックドライブが強いのが強みです。

――次に向けての修正点や意気込みを聞かせていただきたいです

きょうはピッチが低くなってしまったので、ピッチを上げて、かつもっといいリズムでいきたいです。スムーズにリズムを刻んでいく感じで漕ぐということが修正点としてあって。あと、中だるみが多かったのでそれを直していくということです。意気込みは、あさってが準決勝なので、絶対1位で上がって決勝につなげられるようなレースができたらなと思います。