ラグビー部
2016.11.05
関東大学対抗戦 対帝京大 11月6日 秩父宮ラグビー場
帝京大戦展望
関東大学対抗戦(対抗戦)で、ここまで4連勝と勢いに乗っている早大。次に迎える相手は、早大同様にこれまで4戦全勝の学生王者・帝京大だ。前回の対戦は8月21日。22-47で敗れはしたものの、一定の成果が見られる試合だった。それから約2カ月半。早大が追いつき、追い越すのか。それとも帝京大が差を広げるのか。早大にとって対抗戦最大のヤマ場とも言えるこの試合のキーポイントをFW、BKそれぞれの視点から見ていきたい。
ラインディフェンスや、早大が力を入れている大外でのブレイクダウンなど、BKの注目ポイントは数多くある。その中でも、BKの攻防で特に重要になってくるのは両チームのSO、早大の岸岡智樹(教1=大阪・東海大仰星)と帝京大の松田力也(4年)だ。味方を生かすパス、陣地を拡大するキック、自ら突破するラン。両選手ともにそのすべてにおいて高次元のプレーができる。どちらのチームもBKラインにはタレントがそろっているだけに、SOがどれだけ的確にゲームメークできるかが勝負のカギを握っていると言えるだろう。特に今季の早大にとって陣地拡大は必須。スクラム、ラインアウトモールといった早大が強みとしている部分を発揮するためにも、岸岡のキックでFWを前に押し出したい。対する松田は今春の日本代表にも招集され、代表キャップも獲得した選手。大学生トップクラスのSOであるだけに、一筋縄ではいかないだろう。早大は岸岡だけでなく、SH齋藤直人(スポ1=神奈川・桐蔭学園)のボックスエリアへのキックも活用しながら、空いたスペースを冷静に突いていきたい。
岸岡とともにゲームメーカーの役割を担う齋藤直
FWのキーポイントは何といってもスクラムだろう。帝京大は前節、慶大の低くまとまったスクラムに苦しんだ。それに対し、早大がこれまでに組んだマイボールスクラム40回のうち、相手のペナルティーを誘ったのは15回にも上る。試合を追うごとに破壊力を増している早大のスクラムは、帝京大にとっても大きな脅威となり得るはずだ。プロップ千葉太一(教4=東京・早実)を中心に、FW8人で圧力を掛けたい。さらに、そこで得たペナルティーからラインアウトモールを押し込むことも武器の一つ。帝京大もモールでのトライが目立っており、どちらが主導権を握れるかに注目だ。そこで警戒すべきはNO・8ブロディ・マクカラン(2年)。191センチの長身に加え、バネのあるジャンプを見せる。ラインアウトでボールに手を掛けられないように注意が必要だ。また、ブレイクダウンの優劣も大きなポイントだろう。帝京大は、中盤の接点でプレッシャーを掛けることで生み出す数的有利の状況から、決定力抜群のバックスリーに展開するのが定石。判断良く接点でファイトし、帝京大のアタックを寸断したい。
スクラムの要である千葉
スクラム・チームディフェンス・ブレイクダウン。今季の早大がシーズンを通してこだわり続けている三点だ。春季にどれだけ結果が出ずとも、それらを中・長期的に強化してきた。そのすべてが、帝京大打倒に欠かすことのできない要素と言えるだろう。「自分たちがこれまでやってきたことを信じて戦いたい」(ロック桑野詠真主将、スポ4=福岡・筑紫)。ノーサイドの瞬間をどのようにして迎えることになるのか。対抗戦最大のヤマ場が、目の前に迫っている。
(記事 進藤翔太、写真 本田理奈、寺脇知佳)
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早大メンバー | |||
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背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 鶴川 達彦 | 文構3 | 神奈川・桐蔭学園中教校 |
2 | 貝塚 隼一郎 | 政経4 | 埼玉・早大本庄 |
3 | 千葉 太一 | 教4 | 東京・早実 |
4 | 山口 和慶 | スポ4 | 福岡 |
5 | ◎桑野 詠真 | スポ4 | 福岡・筑紫 |
6 | 加藤 広人 | スポ3 | 秋田工 |
7 | 佐藤 真吾 | スポ2 | 東京・本郷 |
8 | 宮里 侑樹 | スポ2 | 沖縄・名護商工 |
9 | 齋藤 直人 | スポ1 | 神奈川・桐蔭学園 |
10 | 岸岡 智樹 | 教1 | 大阪・東海大仰星 |
11 | 桑山 聖生 | スポ2 | 鹿児島実 |
12 | 中野 将伍 | スポ1 | 福岡・東筑 |
13 | 宇野 明彦 | スポ1 | 神奈川・横須賀 |
14 | 本田 宗詩 | スポ4 | 福岡 |
15 | 梅津 友喜 | スポ1 | 岩手・黒沢尻北 |
リザーブ | |||
16 | 佐田 涼祐 | 社4 | 東京・早実 |
17 | 鷲野 孝成 | 基理2 | 神奈川・桐蔭学園 |
18 | 小笠原 優 | 商4 | 秋田 |
19 | 三浦 駿平 | スポ1 | 秋田中央 |
20 | 増原 龍之介 | 教1 | 広島・崇徳 |
21 | 吉岡 航太郎 | スポ3 | 国学院栃木 |
22 | 高橋 吾郎 | スポ3 | 福岡・修猷館 |
23 | 緒形 岳 | スポ2 | 新潟・新発田 |
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園) |
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月5日現在) | ||||||||
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帝京大 | 明大 | 筑波大 | 早大 | 慶大 | 青学大 | 日体大 | 成蹊大 | |
帝京大 | * | 11/20 14:00 秩父宮 |
12/3 14:00 秩父宮 |
11/6 14:00 秩父宮 |
○42-31 | ○111-0 | ◯134-3 | ◯91-0 |
明大 | 11/20 14:00 秩父宮 |
* | ○48-28 | 12/4 14:00 秩父宮 |
11/6 11:30 秩父宮 |
◯60-5 | ◯79-0 | ◯70-0 |
筑波大 | 12/3 14:00 秩父宮 |
●28-48 | * | ●12-46 | ●20-28 | ◯15-13 | 11/6 14:00 熊谷B |
11/19 14:00 江戸川 |
早大 | 11/6 14:00 秩父宮 |
12/4 14:00 秩父宮 |
◯46-12 | * | 11/23 14:00 秩父宮 |
◯48-19 | ◯45-40 | ◯71-0 |
慶大 | ●31-42 | 11/6 11:30 秩父宮 |
○28-20 | 11/23 14:00 秩父宮 |
* | 12/3 14:00 熊谷B |
○55-0 | ◯85-7 |
青学大 | ●0-111 | ●5-60 | ●13-15 | ●19-48 | 12/3 14:00 熊谷B |
* | 11/19 14:00 三ツ沢 |
11/6 11:30 熊谷B |
日体大 | ●3-134 | ●0-79 | 11/6 14:00 熊谷B |
●40-45 | ●0-55 | 11/19 14:00 三ツ沢 |
* | 11/26 14:00 江戸川 |
成蹊大 | ●0-91 | ●0-70 | 11/19 14:00 江戸川 |
●0-71 | ●7-85 | 11/6 11:30 熊谷B |
11/26 14:00 江戸川 |
* |
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、浜川は高崎市浜川陸上競技場、月寒は札幌月寒ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、熊谷Bは熊谷ラグビー場Bグラウンド、江戸川は江戸川区陸上競技場、海老名は海老名運動公園陸上競技場、慶大日吉Gは慶大日吉グラウンド、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場。 |
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月5日現在) | |||||||||
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順位 | チーム | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失 | トライ |
1 | 帝京大 | 4 | 4 | 0 | 0 | 378 | 34 | 344 | 58 |
1 | 明大 | 4 | 4 | 0 | 0 | 257 | 33 | 224 | 39 |
1 | 早大 | 4 | 4 | 0 | 0 | 210 | 71 | 139 | 33 |
4 | 慶大 | 4 | 3 | 0 | 1 | 199 | 42 | 157 | 29 |
5 | 筑波大 | 4 | 1 | 0 | 3 | 75 | 135 | -60 | 10 |
6 | 青学大 | 4 | 0 | 0 | 4 | 37 | 234 | -197 | 5 |
6 | 成蹊大 | 4 | 0 | 0 | 4 | 7 | 317 | -310 | 1 |
6 | 日体大 | 4 | 0 | 0 | 4 | 43 | 313 | -270 | 6 |
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。 |