ア式蹴球部

2016.10.30

第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権 10月23日 兵庫・五色アスパ運動場

皇后杯開幕!5-0と圧倒的なパフォーマンスで初戦突破

 女子サッカー真の日本一が決まる大会、皇后杯全日本女子サッカー選手権(皇后杯)がことしもついに幕を開けた。関東予選を5位で通過し、2年連続で本大会の出場権を得た早大。「始動のときから言っていることなのですが、『日本一』という大きい目標を掲げているので、皇后杯においても優勝を目指しています」(GK山田紅葉主将、スポ4=東京・十文字)と、早大は今シーズン始動当時から『日本一』にこだわり続けてきた。大きな目標達成を目指すこの大舞台で、強豪がひしめく中ことしはどこまでの戦いぶりを見せることができるのであろうか。初戦は、チャレンジリーグに所属し、去年も初戦で当たった(○1ー0)福岡・Jアンクラスとの対戦となった。

大量得点かつ無失点の勝利で、幸先の良い幕開けとなった

 前半の立ち上がりから試合の主導権を握った早大。8分、MF松原有紗(スポ3=大阪・大商学園)がドリブルで突破し、角度のないところから強烈なミドルシュートを放つ。これが見事にゴール左隅へ決まり、幸先良く先制に成功。圧倒的なボールポゼッションとシュート数で、果敢に相手ゴールへ迫っていく。19分には続けて相手にCKを与えてしまうも、ここは守備陣の冷静な対処で難を逃れた。そして34分、サイドから駆け上がったDF中田有紀(スポ1=兵庫・日ノ本学園)がMF中井仁美(スポ3=兵庫・日ノ本学園)へクロス。そして中井からセンタリングを受けたMF平國瑞希(スポ3=宮城・常盤木学園)が素早く足を振り抜き、これが追加点となる。MF大井美波(社2=大阪・大商学園)や中田がサイドから積極的にクロスを上げ、さらにリードを広げようとするが2ー0で前半を折り返した。

松原の先制点が攻撃に良い流れを生み出した

 後半も早大の勢いは止まることを知らない。後半から投入されたMF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)、松原が惜しいシュートを放つなど、得点の予感が漂う。64分にFW河野朱里(スポ2=静岡・藤枝順心)のパスから中村が押し込み3点目を獲得。そしてわずか5分後、再び中村が魅せた。MF熊谷汐華(スポ2=東京・十文字)からクロスを受け、素早く放ったミドルシュートがゴールに突き刺さり4点目を奪う。そこからも早大は正確な縦パスで攻撃に良いテンポを加え、敵陣に侵入し攻撃を仕掛けていく。74分にはゴール前での相手ハンドでPKを獲得すると、松原が難なくボールを沈め5ー0とした。「後半の最後の方は押し込まれてしまって、裏を取られるシーンもありました」と中村が語るように、終盤にかけて危ない場面も何度かあったものの、素早くインターセプトを狙う動きなどで対処。山田が、「DFに限らず、チーム全体として守備意識を高く持ってプレーができた結果がこの結果につながった」と試合後に語ったように、堅実な守備を徹底した結果、5ー0の無失点勝利を収めた。

 「去年日テレ・ベレーザに大敗してしまって、その悔しさをずっと持っていました」と松原が語るように、なでしこチームを相手に3回戦敗退となった昨季から早一年。あの時に痛感した日本のトッププレイヤーとのレベルの差を噛み締め、『日本一』を目指すために、ア式蹴球部女子(ア女)はこの一年間全力で取り組んできた。再び戻ってきたこの大舞台で、終始勢いそのままに圧倒的なパフォーマンスを見せた初戦。次戦の対戦相手は、ア女のOGである高木ひかり、正野可菜子を擁するノジマステラ神奈川相模原だ。「ア女らしさを見せてしっかり勝利できたらいいなと思います」(中村)。今後も格上相手との対戦が続いていくが、『日本一』のために、目の前の一戦一戦を確実に勝ち抜いてほしい。

(記事、写真 新庄佳恵)

※掲載が遅くなってしまい申し訳ございません

スターティングメンバー

第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権
早大 2-0
3-0
福岡J・アンクラス
【得点者】(早)8、74(PK)松原、34平國、64・69中村
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK ◎1 山田紅葉 スポ4 東京・十文字
DF 32 中田有紀 スポ1 兵庫・日ノ本学園
DF 奥川千沙 スポ3 静岡・藤枝順心
MF →73分 高瀬はな スポ1 ジェフ千葉レディースユース
DF 三浦紗津紀 スポ2 浦和レッズレディースユース
DF 渡部那月 社2 兵庫・日ノ本学園
MF 中井仁美 スポ3 兵庫・日ノ本学園
MF 松原有紗 スポ3 大阪・大商学園
MF 平國瑞希 スポ3 宮城・常盤木学園
MF 26 大井美波 社2 大阪・大商学園
MF →67分 熊谷汐華 スポ2 東京・十文字
FW 河野朱里 スポ2 静岡・藤枝順心
FW 28 山田仁衣奈 スポ2 大阪・大商学園
MF →HT 中村みづき スポ3 浦和レッズレディース
◎はゲームキャプテン
監督:福島廣樹(昭45教卒=東京・独協)
コメント

福島廣樹監督(昭45教卒=東京・独協)

――5-0と皇后杯の初戦は圧巻の試合運びとなりました。試合を振り返っていかがでしょうか

最近はあまりいい試合をしていなかったのですが、トーナメントは負けたらおしまいということで、選手一人一人が充実した気持ちで臨めました。その結果が5点につながったのだと思います。

――皇后杯においてチームとしての目標は何でしょうか

『日本一』になることは当然夢であるので、そこまで勝ち上がっていきたいですが、今後戦っていく相手は強豪ですので1つずつ勝っていきたいと思います。

――MF松原有紗(スポ3=大阪・大商学園)選手が先制点を挙げたことによっていい流れができていました

松原が先制点を挙げたことによって、みんなが安心して松原にパスを回せていました。そうすることによって、自分たちもまた活きるというのが浸透してきているので、それがいい結果につながっていたと思います。松原もシュート力のある選手ですのでそれが点につながりましたし、チーム内での信頼関係が非常に高まったことも大きな要因だと思います。

――無失点と、守備面においても高評価ができる試合となったと思いますがいかがでしょうか

きょうは風がありましたので、風下と風上のときで対策が変わってきます。それぞれ違うディフェンスの仕方でしたが、やはりディフェンスラインをしっかり集中していて、インターセプトもできましたし、裏に対するボールに対しても早く処理ができたので全員が良く頑張っていたと思います。

――第2回戦に向けて意気込みをお願いします

いまやっていることの精度をもう少し上げて、ノジマステラ神奈川相模原のほうが一人一人の技術が高いと思いますので、集中して自分たちのサッカーができるように頑張っていきたいと思います。

GK山田紅葉主将(スポ4=東京・十文字)

――本日の試合を振り返っていかがでしょうか

スコア的にも安定して運べていたので、いままでの関東大学女子リーグ戦に比べたらいい試合ができたのかなと思っています。

――初戦に向けてどのような対策をされていたのでしょうか

しっかりスカウティングもして、全員で共通認識を持って戦うことを練習から意識していました。課題というのはどの試合でも残ってくるので、課題の修正と、今回できたことをもう一度次の試合でもできるようにもう一度練習をやっていきたいと思います。

――守備面で活躍が光るプレーが数多く見受けられた試合でした

前回は△3ー3で武蔵丘女子短大と戦った際に高失点を喫してしまったので、自分の中でも無失点というこだわりはあって、それは自分の中で常に意識していることです。試合の中でもDFへの声掛けやリスクの管理というのは自分の中で意識していましたし、DFに限らず、チーム全体として守備意識を高く持ってプレーができた結果がこの結果につながったと思います。攻撃の5得点に関しては、やっぱりいままでの試合よりも高得点が取れているという点で、決定力という点で結果として出たと思います。ですが今回の結果に満足するのではなくて、次の試合でもこのような試合運びをしていかなければいけないと思うので、謙虚に一から練習に取り組む必要があるかなと思います。

――皇后杯での目標はずばり何でしょうか

これは始動もときから言っていることなのですが、『日本一』という大きい目標を掲げているので、皇后杯においても優勝を目指しています。具体的には去年日テレ・ベレーザに負けているので、なでしこの1部に勝利するのもサブ目標として掲げています。そこまで勝つためには、目の前の一試合一試合を真摯に向き合って戦っていかなければいけないと思っています。

――第2回戦に向けての意気込みをお願いします。

ノジマステラ神奈川相模原はどんどん実力も高くなっていて、評価も高いチームなので、自分たちはチャレンジャーという気持ちを忘れずに1週間取り組んでいきたいと思っています。

MF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)

――本日は後半からの出場となりました。本試合を振り返っていかがでしょか

前半は早い時間に決めてくれて、ある程度余裕を持って後半に入ることができました。前半をしっかり戦ってくれた仲間に感謝したいです。後半は個人的には勢いを持って得点できればいいなと思っていたので、得点することができて良かったです。ですが、ボールを持ちすぎてしまったり、個人的にはまだまだ反省すべき点があります。チームとして特に後半の最後の方は押し込まれてしまって、裏を取られるシーンもありました。無失点で終われましたが、最後の最後までいいサッカーをできたらもっと良かったかなと思います。

――皇后杯における目標は何でしょうか

どの大会でも優勝を掲げているので、『日本一』という目標はもちろんですが、一戦一戦勝っていかないと次に進めないと思います。ノジマステラ神奈川相模原はワセダ出身の選手がいたり格上相手ですが、ア女らしさを見せてしっかり勝利できたらいいなと思います。

MF松原有紗(スポ3=大阪・大商学園)

――去年は1-0で勝利を挙げた相手に、ことしは5得点と大量得点での勝利となりました

去年同じ相手と同じピッチで1ー0で勝って、ことしも勝ちたいという気持ちと、東伏見に残っているメンバーの分も勝って次につなげたいという気持ちがありました。その気持ちがこの結果につながったのではないかと思います。

――去年の皇后杯初戦においても先制点は松原選手が得点されていました。この1年間ケガで苦しんできた中、再び同じ舞台に帰ってきましたが、皇后杯に懸ける思いはやはり強いものでしょうか

そうですね。去年日テレ・ベレーザに大敗してしまって、その悔しさをずっと持っていました。今回当たっていく相手は違いますが、リベンジという気持ちを持ってずっとやってきたので、去年よりも上を目指して頑張りたいという気持ちで取り組んできました。

――ご自身の先制点を振り返っていかがでしょうか

風があったので、福島監督からもシュートを打つように言われていました。前が空いてコースがいいところにあったので先制点が入って流れをつくることができたので良かったかなと思います。

――皇后杯での目標は何でしょうか

皇后杯も全日本大学女子選手権も『日本一』という目標を掲げているので、全員が気持ちを1つにして挑んでいけたらいいなと思います。

――第2回戦に向けて意気込みをお願いします

ノジマステラ神奈川相模原も練習試合で何度か対戦をしていて、強い相手だということは分かっているので、チャレンジャーの気持ちを持って、しっかり一人一人がやることをやれば勝てる部分もあると思います。チーム力で補ってしっかり勝ち切りたいと思います。