ア式蹴球部

2016.10.29

第90回関東大学リーグ戦 10月29日 東京・味の素フィールド西が丘

3失点でKO。『キイロ』に敗れ、1部残留に黄色信号

 前節、最下位の国士舘大に敗れ(●0-1)、現在11位と降格圏に沈む早大は6位の慶大と対戦。ことしは3勝1敗と、対戦成績では優位に立っていた。しかし、早い時間帯に3点を失い、あとを追う展開に。前半の内になんとか1点を返すが、68分にFW山内寛史副将(商4=東京・国学院久我山)がまさかの退場処分を受ける。85分にもFW飯泉涼矢(スポ3=三菱養和SCユース)が負傷退場し、交代カードを切り終えていたワセダは9人で戦うことに。数的不利の中ビハインドを跳ね返すことはできず、1-3で試合終了。これで6連敗となり、いよいよ降格の色が濃くなってきた。

 試合は早々に動いた。9分、左サイドでDF木下諒(社3=JFAアカデミー福島)が振り切られると、マイナスのクロスをゴール正面に控えていたFW渡辺夏彦に合わせられ失点。24分にもCKから慶大主将DF宮地元貴に追加点を許す。その7分後には鋭く入ったアーリークロスをフリーの相手に頭で叩き込まれ、あっという間に3ゴールを献上した。それでも、ロングボールやセットプレーからチャンスを増やしていくと、37分にMF秋山陽介(スポ3=千葉・流通経大柏)が反撃の口火を切る。GK後藤雅明(スポ4=東京・国学院久我山)のフィードを中盤でDF熊本雄大(スポ3=東福岡)が競り、ラストパスを供給。抜け出した秋山はGKとの一対一をものにし、1点を返した。41分にも木下のロングボールを受けた飯泉がシュートを放つ。千載一遇のチャンスだったが、好セーブに阻まれ、1-3で前半を終えた。

リーグ戦初ゴールを決めた秋山

 後半に入ると、飯泉が献身的なプレーでチームをけん引する。55分、ボールを奪ったMF鈴木裕也(スポ3=埼玉・武南)が山内副将に預けるとゴール前にアーリークロス。それに反応した飯泉がバックヘッドでネットを揺らすがオフサイドの判定を受け、幻のゴールに。68分にはDF鈴木準弥(スポ3=清水エスパルスユース)のFKから飯泉が身体を張り、山内副将へつなぐとエースストライカーは得意の反転トラップで前を向く。しかし、GKと交錯したところでホイッスル。判定はキーパーチャージ。これにより2枚目の警告を受けた背番号10が退場処分となり、数的不利の状況になってしまう。2点を追うワセダは熊本を前線に上げたほか、FW中山雄希(スポ4=大宮アルディージャユース)やMF蓮川雄大(スポ2=FC東京U-18)を投入。3-3-3のフォーメーションで勝負に出るが85分に飯泉が負傷退場。交代枠を使い切っていたワセダは9人となり、ここで万事休す。今季5度目の早慶戦は、1-3で慶大に軍配が上がった。

試合後、DF新井純平主将(スポ4=浦和レッズユース)は立ち上がることができなかった

 「チームを苦しめてしまった」(山内副将)。エースストライカーの退場でワセダが一気に不利な状況に追い込まれたことは否定できない。だが、その前に3点を取られた段階で、勝負はかなり厳しいものになっていた。「失点のかたちが今までと同じで、速いクロスへの対応を変えられていないのが全て」(新井主将)という言葉の通り、修正能力を欠いた結果が複数失点に結び付いている。守備を安定させねば、勝ち点を得ることはできまい。次戦は残留を争う桐蔭横浜大との対戦。ここで勝利を収め、降格圏を脱することができるか。エンジイレブンは、正念場を迎えている。

(記事 佐藤諒、写真 田中佑茉)

スターティングイレブン

関東大学リーグ戦第20節
早大 1-3
0-0
慶大
【得点者】(早)37秋山(慶)9渡辺,24宮地,33松木
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 後藤雅明 スポ4 東京・国学院久我山
DF ◎新井純平 スポ4 浦和レッズユース
DF 熊本雄太 スポ3 東福岡
DF 鈴木準弥 スポ3 清水エスパルスユース
DF 12 木下諒 社3 JFAアカデミー福島
FW →74分 中山雄希 スポ4 大宮アルディージャユース
MF 平澤俊輔 スポ4 JFAアカデミー福島
MF →67分 今来俊介 商3 神奈川・桐光学園
MF 14 鈴木裕也 スポ3 埼玉・武南
MF 相馬勇紀 スポ2 三菱養和SCユース
MF →82分 蓮川雄大 スポ2 FC東京U-18
MF 秋山陽介 スポ3 千葉・流通経大柏
FW 10 山内寛史 商4 東京・国学院久我山
FW 飯泉涼矢 スポ3 三菱養和SCユース
◎はゲームキャプテン
監督 古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
◎1 明大 45 19 14 43 17 +26
日体大 33 20 10 30 31 -1
筑波大 30 19 27 17 +10
順大 29 20 33 28 +5
法大 28 19 27 22 +5
慶大 27 20 34 36 -2
専大 24 19 27 31 -4
駒大 24 19 26 31 -5
流通経大 22 19 24 29 -5
10 桐蔭横浜大 21 19 24 26 -2
11 早大 20 20 10 19 26 -7
12 国士舘大 20 19 11 20 40 -20
※第20節暫定
※明大の優勝が確定
※下位2チームは2部自動降格
コメント

DF新井純平主将(スポ4=浦和レッズユース)

――率直に今のお気持ちをお聞かせください

残留が懸かった残り3節、絶対に負けられない中で1-3で負けてしまったことに悔しさしかないです。

――試合後しばらく起き上がることができませんでした

ただただ悔しい、それがあのかたちになってしまいました。みっともない姿でした。その感情を押し殺すよりかは、おれは悔しいなら悔しいなりに出すだけなので。

――学生生活最後の早慶戦となりました

何が何でも勝ちで締めくくりたかったです。後輩にリーグ戦でケイオーに2連敗という結果は残してはいけないという使命感を持って戦いましたけど、それを結果に結び付けることができず、自分に責任を感じています。

――前半、早い段階での複数失点が最後まで響きました

失点のかたちが今までと同じで、速いクロスへの対応を変えられていないのが全てだと思います。あの時間帯で3失点したらどんなに追い越そうとしても厳しい状況になってしまうと感じました。

――あと2試合、勝ちしかないですね

きょうの敗戦は悔しいですけど、そう言ってる場合じゃなくて。勝つために(思いを)表現するだけです。今から行動を変えなければならないです。常に「やるしかない」と言ってますけど、それは変わらなくて、この現状に向き合ってプレッシャーを押し退けて、あと2試合必ず勝って自分たちが残留することを信じてやるだけです。

――部員全体にどのようなことを求めていきたいですか

とにかく勝ちたいならその思いを表現する、どんなかたちでも感情を剥き出しにする、それだけです。監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)にも「格好悪い姿を見せろ」、「腹をくくれ」と言われましたけど、本当にその通りで、まだまだ勝ちたい思い、悔しい思いを表現できていなかったり、まだまだ自分の内に留まっている選手が多いです。それが全てなので、勝ちしかない状況でその思いを表現して、何が何でも勝ちたいです。

FW山内寛史副将(商4=東京・国学院久我山)

――きょうの敗戦で、6連敗となりました

自分が得点でその流れを断ち切って、チームを良い方向に向かわせようっていう意気込みで臨んだんですけど、結果として勝てていないですし、個人としても何もできず、むしろチームに迷惑をかけているので、あと2節ですけど自分のできることを全部やらないといけないなと思います。

――前半で3失点という、なかなか厳しい試合だったと思います

今週得点を奪えていないっていうのと、リスクがあっても前に人数をかけるっていうのでやっているので、その部分で守備への意識が低かったのか、まだちょっと分からないですけど。でも、3点取られてるようでは勝利は難しくなると思うので、そこの部分はあしたからまた考えて練習しなければいけないと思います。

――その中でも、前半のうちになんとか1点を返すことができました

前半に1点返せたことは大きかったです。3点取られたからといって全部が全部負けているわけではなくて、追い付けるチャンスもあった中で、あの時間帯で自分が退場して一人少なくしてしまったこともそうですし、チャンスを決め切れていないことが自分たちが勝てない要因なのかなと思います。

――お話のように、レッドカードを受け退場となりました

二枚目というよりは一枚目が不用意だったので、そこがまず冷静さを欠いていたと思います。

――GKと交錯したのでしょうか

あれはボールが触れそうだったので足を出したつもりなんですけど、その前から主審にマークされていたと思います。あれは勝つためにすべきことだったとは、今考えるとそうは思わないし、自分のせいでチームを苦しめてしまいました。

――退場してからどのような気持ちで試合を観ていましたか

押し込めているときもあったので、1点返せればまだ分かりませんでしたし、自分自身もやれることをやろうと思ってずっと観ていましたけど、自分がしなきゃいけないことは、試合に出て得点を奪うことだし、チームを前に引っ張っていくことだと思うので、それが一切できなかったなと思います。

――慶大の執念も凄まじかったと思います

自分たちが勝ち越していたり、直近の試合で自分たちが勝っていたので、相手も気合いが入っていたと思うし、球際や競り合いで強いっていうのはわかっていたので、そこで負けているようでは勝てないと思います。

――降格に向けて、いよいよ危険水域に入ってきました

前節負けたときから目標は残留でしかなくなっていました。その中で自分たちの代の責任が一番ですし、自分自身何もできてない中でチームに迷惑をかけていて、このまま終われないので、次は出れないですけど残り2試合、自分のできることすべてやりたいと思います。

MF秋山陽介(スポ3=千葉・流通経大柏)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

全員がまだ覚悟ができていなかったので、こういう結果になったと思います。次の試合に向けてもう1回全員で何をしなきゃいけないかっていうのを一人一人が考えて戦えるように準備していきたいと思います。

――失点が立て続けに起きてしまいました

1点取られた後に、口では切り替えようって言ってたんですけど、全員の気持ちが切り替わっていなかったから起きてしまった失点です。失点したことで前がかりになったところを突かれていたので、そこは気持ちが強くても頭ではもっと冷静にならなきゃいけなかったのかなと思っています。

――ご自身の得点シーンを振り返っていかがですか

あのシーンはチームでやることを共有して取った点だったので良かったと思います。

――リーグ戦初ゴールとなりました

チームが勝つことができなかったので、特に特別な感情はないです。

――次の試合ではどのような戦い方をしていきたいですか

何が何でも勝ち点3をもぎ取るっていう一人一人強い気持ちで戦いたいと思います。