ハンドボール部

2016.10.30

第71回早関定期戦 10月29日 兵庫・関学大総合体育館

手に汗握る接戦を制し、早関定期戦6連覇達成!

 今回で71回目となる伝統の早関定期戦(早関戦)。普段はなかなか味わうことのできない、定期戦独特の空気が会場を支配する中、ことしも両校ともに全力プレーを披露し、会場を沸かせた。試合は立ち上がりこそ早大が7連取で大きくリードしたものの、その後は関学大に追撃を許し、一進一退のシーソーゲームとなる。同点で迎えた残り4分、エース川島悠太郎(スポ4=福井商)がスピンシュートを決めリードを奪うと、終了間際にはGK永田奈音(スポ2=宮崎・小林秀峰)の連続ファインセーブも飛び出し逃げ切りに成功。接戦をものにし、早関戦6連覇を達成した。

 立ち上がりは、完全に早大ペース。1分に小畠夕輝(スポ2=岡山・総社)のカットインで幸先良く先制すると、西山尚希(社3=香川中央)と齊藤凌(スポ4=岩手・不来方)も立て続けにゴールを陥れる。さらにその呼び水となった小畠自らも、力強いアウトカットインなどで次々にネットを揺らす。守ってはGK羽諸大雅(スポ1=千葉・市川)が好セーブを連発し、開始10分で7点のリードを奪った。予期せぬ一方的な展開に、客席の関学大関係者からは思わず吐息が漏れる。だが、ここから6連覇阻止に燃える関学大の逆襲が始まる。早大は「関東(のチーム)よりももう一段階速かった」(川島)という速攻などで連続失点を喫し、みるみるうちに点差を縮められていく。気づけばその差はわずかに1点。14−13で前半を折り返した。

シュート力に加え体幹の強さも見せた小畠

 後半、試合はさらに激しさを増し、一点を争うせめぎ合いが繰り広げられた。早大は川島と西山の二枚看板がキレのあるプレーで攻撃陣をけん引。山崎純平(社2=岩手・不来方)もミドルレンジから積極的にシュートを狙うなど、リードを広げるべく果敢に攻め続ける。しかし、必死に食らいつく相手を振り切ることができず、24分にはとうとう逆転を許してしまった。それでも、その1分後には三輪颯馬(スポ2=愛知)が豪快なサイドシュートを突き刺しすぐさま追いつく。さらに続く速攻のチャンス。ボールを持った川島が自らドリブルで切り込むと、相手GKをあざむく華麗なスピンシュートを決め、リードを奪い返した。終了間際には二つの決定機をつくられたものの、永田が連続のファインセーブでゴールを死守。なんとか逃げ切った早大が、薄氷の勝利をつかみ取った。

小畠とし烈なレギュラー争いを演じる山崎

 互いの意地がぶつかり合う白熱した攻防戦は、見ごたえのある、まさに伝統の一戦と呼ぶにふさわしい試合だった。この経験は来る全日本学生選手権(インカレ)を見据える上でも、重要な試金石となるだろう。

 そのインカレでは、初戦で同じ関西の大経大と対戦する。そして順調に勝ち進めば、ことし関東学生リーグで2度も煮え湯を飲まされた宿敵・明大と準々決勝でぶつかることになるだろう。

 3年ぶりの日本一奪回に向けての道のりは、決して楽なものではない。それを一番理解しているのは、他でもない選手たち自身である。だからこそ、試合後、岩本岳主将(スポ4=東京・早実)は「内容的には全然良くなかった。結果的に勝てたがインカレで優勝するにはまだまだ甘い」と手綱を引き締めた。残された時間でどこまで完成度を上げることができるかどうか。それが頂点を目指す上で一つのカギとなることは言うまでもない。

 チーム一丸となって日本一を目指してきたことしの早大の物語も、いよいよ最終章を迎えようとしている。果たして最後のページに『日本一』の文字を刻み込むことはできるのだろうか。3週間後、いよいよ最後の大舞台の幕が切って落とされる。

(記事 栗村智弘、写真 田中一光)

次回予告

学生ハンドボール界最高峰の戦いがいよいよ開幕!インカレ直前特集

特別対談、コラム、展望を11月12日から順次公開予定

第71回早関定期戦
早大 29 14−13
15−15

28 関学大
GK 羽諸大雅(スポ1=千葉・市川)
LW 三輪颯馬(スポ2=愛知)
LB 西山尚希(社3=香川中央)
CB 川島悠太郎(スポ4=福井商)
PB 松本光也(社3=神奈川・法政二)
RB 小畠夕輝(スポ2=岡山・総社)
RW 齊藤凌(スポ4=岩手・不来方)
コメント

LW岩本岳主将(スポ4=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

立ち上がりにいいかたちで7−0までいったんですけど、そこから自分たちのミスもあって、最後1点差になってしまったことはすごく反省しないといけないですし、シュートミスだったりパスミスだったり、やっぱりまだまだ、インカレで優勝するにはまだまだ甘いのかなと思います。

――試合の内容に関してはいかがでしたか

内容は良くなかったなと。きょうは結果的に勝っただけで、内容は全然良くなかったという印象です。

――インカレでも関西のチームと対戦する機会もあるということで、意義のある試合にもなったのではないですか

そうですね。関東のチームとは違うところもあるし、僕らもことしはまだ(関西のチームと)やってなかったので、審判のこともそうですけど、関西リーグ2位のチームに結果として勝てたことはポジティブに捉えてもいいのかなと思います。

――インカレまで3週間、ここからどういった取り組みをしていきたいですか

終盤のシュートミスやパスミスは、自分たちの精神的な緩みも問題になってると思うので、そこはしっかり修正して、インカレではこういうミスのないように、もう一回しっかりと準備をしていきたいと思います。

CB川島悠太郎副将(スポ4=福井商)

――きょうの試合を振り返っての感想をお願いします

前半7-0まで一気にいけて入りは良かったんですけど、すぐに追いつかれて後半までああいう展開になってしまいました。いけるところで一気にいかないと、きょうは勝ち切れたので良かったんですけど、やっぱり苦しい展開になってしまうので、もっと試合展開を読んで離せるところはどんどん離していきたいなと思いました。

――オフェンスに関してはいかがでしたか

途中ミスが目立って、タイムアウトを取ってからはクロスを増やそうと西山と話をしました。そこからクロスプレーを増やして結構ズレていい展開も増えて、最後ポストも出ましたし良かったかなと思います。

――関西のチームということで対応しづらい部分はありましたか

そうですね、関学大は速攻が速くて、僕らがオフェンスでミスをしたら一気にいかれて、展開も追いつかれてしまって。関東よりももう一段階速い速攻があって、すごいやりづらい部分がありました。インカレでも(関西のチームは)ノらせてしまうと怖いチームになると思うので、ああいう展開になったら一気にいかないといけないなと思いました。

――インカレまで3週間となりましたがチームの状態はいかがですか

早関戦に向けて結構いい雰囲気で練習はできていたので、きょうは勝ち切れたってことで良かったんですけど、あと3週間もう一回気を引き締めていかないとああいう展開では厳しい戦いになると思いました。あした関学大とまた練習試合をするのでもっと思い切ってレベルの違いを見せつけられたらいいかなと思います!