軟式庭球部

2016.10.27

天皇賜杯全日本選手権 10月23日 山口・宇部マテ“フレッセラ”テニスコート

やったぞ!昨年の雪辱を果たし、船水・星野組が日本一

 今大会の船水颯人(スポ2=宮城・東北)・星野慎平(スポ2=奈良・高田商)組からは、負ける気が全くしなかった。準々決勝と準決勝を早々に勝ち抜いて、迎えた決勝。アジア選手権日本代表ペアの強敵に対しても、全く引くことなく強気に攻める。昨年は3位という結果に沈み、その悔しさを糧にしてこの1年間鍛錬を積んできた。その努力が実を結び、見事日本最高峰の大会で悲願の優勝を果たした!

 船水・星野組は3日目も圧倒的な強さを見せつける。準々決勝ではダブル前衛の稲積・井口(ミズノ・スマッシュイグチ)の攻めにも果敢に向かっていく姿勢を見せ、勢い良く相手を1で振り切った。続く準決勝では相手の強烈なサーブのリターンに苦戦するも、船水のネットすれすれの強烈なシュートボールと星野のプレッシャーで得点を重ねる。5-1で勝利し、決勝へと駒を進めた。

熱いプレーを見せた星野

 決勝はセンターコートで船水が「超えていかなくてはならない存在」としている長江光一(平22スポ卒=現NTT西日本広島)と対峙(たいじ)。さあ、舞台は整った。多くの観客の視線が集中する張り詰めた空気の中、日本の頂点を決する一戦が幕を開けた。船水のサービスエースから幸先良く先行するも、デュースに持ち込まれ、1ゲーム目を落としてしまう。しかしここで黙っている船水・星野組ではない。篠原・小林(日体桜友会・ミズノ)に3ゲーム先取しながら逆転され敗れた、昨年の同大会での記憶。その悔しさを胸に、1年間日々努力してきたのだ。船水のシュートボールに対して浮いて返ってきた球を星野が得点につなげる。相手のカットサーブはロブや足元に沈めることで対処し、ダブル前衛の攻撃の手を封じた。日本最高峰の大会の「雰囲気に呑まれないように」(星野)。自分たちを鼓舞する声を出して、集中を切らさない。そしてついに迎えたマッチポイント。セカンドサーブのリターンから、船水が鋭い速球を相手コートに突き刺す。長江の返球に星野が飛びつき、ゲームセット。大きく拳を天に突き上げる。船水・星野組が日本の頂点に立った瞬間だった。

優勝を決めた歓喜の瞬間

 昨年は頂点が見えかけたにも関わらず、後一歩で惜しくも届かなかった。その悔しさの分、このタイトルの喜びは大きいだろう。しかしこのペアは慢心することがない。次に掲げるのは天皇杯連覇。これからワセダを率いる存在となる船水・星野組の描く未来に期待せずにはいられない。

(記事 吉澤奈生、写真 吉澤奈生、三佐川唯)

日本最高峰のタイトルを手にした

結果

準々決勝

○船水・星野 5-1 稲積・井口(ミズノ・スマッシュイグチ)

準決勝

○船水・星野 5-1 林田・川淵(ヨネックス)

決勝

○船水・星野 5-2 水澤・長江(NTT西日本広島)

コメント

船水颯人(スポ2=宮城・東北)

――優勝おめでとうございました!率直な感想は

素直にとても嬉しいです。ずっと狙っていたタイトルだったので、本当に良かったと思います。

――インカレに星野選手(慎平、スポ2=奈良・高田商)と出場できなかった分思い入れはありましたか

インカレに出られなかったから、ということはあまりないのですが、昨年の準決勝では3ゲームリードした状態から逆転されて負けて悔しい思いを味わいました。昨年のそこからずっとことしは優勝したいと思っていたので、2人の気持ちが同じ方向を向いた結果として良いかたちになったんだと感じます。

――このタイトルにはどんな意味がありますか

このタイトルは大学の4年間の間に必ず1度は取りたいと思っていたタイトルだったので、もちろん取れてとても嬉しいです。それでも大変なのはここからだと思います。僕自身来月にアジア選手権があり、本来はそこにピークを合わせて持っていけたらと思っています。残された時間は少ないですが、しっかりと過ごしていきたいと思います。

――ダブル前衛との試合で意識したことはありますか

僕中心に攻めていくという戦い方をするというのは元々決めていて、浮いて返ってきた球を星野が叩くという配球をして、後はしっかりと前で決めてもらうというかたちを取っていました。それをベースに相手相手でその都度作戦を変えていって、イメージ通りのプレーができたのではないかと思います。

――準決勝では何度か首を傾げられる場面もありました

そうですね、準決勝ではコートの砂が抜いてあって、全然普段と感覚が違いました。あれ、おかしいなと思ってはいたのですが、ひっくり返してみれば相手も同じ状況だと思ってプレーしていました。上手く行かなかったというよりは、僕が思っていた以上にボールが止まるなとは感じていましたね。調子が悪かったとかではなくて、調整していかなくてはならないなと思ったのですが、最後まで掴みきれなかったという感じでした。

――決勝ではよくお話に出される長江光一選手(NTT西日本広島)との対戦になりました

はい、やはり日本一というタイトルを手に入れるためには長江さんだったり、篠原・小林組(日体桜友会・ミズノ)だったりといったようなペアを倒して、超えていかなくてはならないと思っていたので、その2ペアを倒すために今までたくさん研究もしてきたし、トレーニングもしてきました。その成果がこの結果として証明されたので良かったと思います。

ーー船水・星野組で日本一を取り、ここからどのようにさらに成長していきたいですか

もちろんらいねんも天皇杯連覇を目指して頑張って行きたいと思います。他の大会もあるのですが、一番の目標としているのはこの全日本選手権ですし。らいねんは国際大会が1年無い年でもあるので、その全日本選手権連覇に向けて集中して一からスタートしたいと思います。

――アジア選手権への意気込みを教えてください

日本で開催ということで沢山の応援があると思うので、それを力に変えて、見に来てくれた観客の皆さんに金メダルを見せられるようにしたいです。僕は四種目に出るのですが、できれば全ての種目で金メダルを持ち帰れるように、残りはひと月というわずかな時間ですがしっかりと調整していけたらいいのかなと思います。

星野慎平(スポ2=奈良・高田商)

――優勝おめでとうございます!今のお気持ちは

素直にうれしい、それだけですね。やっぱり昨年の3位というのがすごく悔しかったので。

――決勝戦を振り返って

良かったと思います。ダブルフォワードの相手に対して、レシーブとかのミスが少なくこちらが優位に立った状態でプレーできました。サーブされてからの1本目深いロブをあげるなどの対策も取れていたと思います。

――決勝戦では声を上げて鼓舞する姿も見られました

そうですね(笑)。やっぱり、勝ちたくなると固くなってしまうこともあるので、珍しいことかもしれませんが時分から声を出して雰囲気に呑まれないようにしていました(笑)。最初はそんなに緊張していなかったんですけど、終盤は勝ちが頭をちらついてしまったので。

――常にリードする試合展開でしたね

はい、リードしているとやっぱり気持ち的にも余裕があるので自分たちが思い切ってやることができるというか、やりたいことをそのままできるというのはあります。そういった面では気持ち的に楽にできました。

――マッチポイントで決めたボレーの瞬間振り返っていかがですか

颯人が絶対打つということはわかっていたので、後衛の前に上がってくるだろうと信じて体は動いていました。それが当たって本当に良かったです。

――優勝が決まって握手するシーンが印象的でした

お互いに優勝を狙っていたと思うので、それが達成できて自然と握手してしまいました。ありがとうと言い合いましたね。

――国内で一番大きなダブルスタイトルを獲りました。次の目標は

これより大きくはないんですけどやはりインカレ個人ですね。小中高と獲ってきたのを一個飛ばして今回取れたので、大学でも1位になりたいです(笑)。

――今後どういった選手になりたいですか

相手の後衛に一番嫌がられる選手です。立っているだけで嫌だと思ってもらえるほどになれば最高ですね(笑)。