フェンシング部

2016.10.16

第68回関東学生選手権 10月13、14日 東京・駒沢体育館

個人戦で才藤・伊藤が入賞も、団体戦は強敵に屈する

 関東学生選手権は2日目から3日目にかけて男子サーブル、女子エペの個人・団体が行われた。男子サーブルは、個人戦では茂木雄大(スポ2=神奈川・法政二)がベスト16入り。団体戦では春に惜敗した専大に勝利するが、準決勝で法大に圧倒され3位決定戦でも振るわず4位となった。一方の女子エペは、個人戦で才藤歩夢(スポ2=埼玉栄)が3位、伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女)と8位と入賞を果たす。しかし、団体戦では日大に準決勝で敗れ3位となり、3連覇を逃す結果となった。

★茂木が悔しすぎるベスト16(男子サーブル個人)

3回戦で相手に斬りかかる茂木

 男子サーブル個人では出場した6選手全員が1回戦を突破。しかし2回戦で勝利を挙げたのは茂木のみだった。茂木は3回戦、拮抗とした戦いを繰り広げる。しかし同時攻撃が続き互いに得点が入らない。「そこでアクションを起こす勇気がなくて相手に先手を取られてしまった」と一瞬の弱腰が連続失点を許してしまう。10-13となった時、自身の太ももを2度たたき気合を入れ直すと意地の2連取を見せる。さらに攻め込もうと前方に飛び込んだが、相手の斬りが先だった。茂木は「マインドコントロール面が弱い」と自己分析をし、この経験を次につなげようとしている。

(記事、写真 加藤佑紀乃)

★連戦の競り合いに耐えた才藤が3位に(女子エペ個人)

3位決定戦で攻撃を仕掛ける才藤

 女子エペ個人は伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女)、山村彩和子(教4=岡山・玉野光南)、才藤歩夢(スポ2=埼玉栄)が同じトーナメントの山となり、同士討ちが相次いだ。2回戦では伊藤と山村が対決。接戦にもつれこむが伊藤がわずかなリードを守り抜き勝利した。そして準々決勝は伊藤と才藤の対戦に。第2セットで才藤が点差を広げるが、第3セットで伊藤も6連続得点と反撃。その後は才藤が1点のリードを得るとそのまま試合終了となった。勝ち進んだ才藤の準決勝の相手は黒木夢(日大)。才藤は4連取し立ち上がりはうまくいったものの、相手も強気に技を仕掛けてくる。先に1本取った方が勝ちという14-14の場面で、突いたと思えば奇しくも同時打ち。緊張が張り詰める中、ラストは先に突かれてしまい才藤は悔しそうな表情を見せた。3位決定戦でも一進一退の攻防が続くが、最後に3連取し勝負を決めた。振り返ってみれば、個人戦2日目に才藤が出場した4試合中3試合が接戦。身体的にも精神的にも厳しくなったであろう試合を耐え抜き手にした3位となった。

(記事、写真 加藤佑紀乃)

★緊迫戦を制すも、実力差を感じた4位(男子サーブル団体)

2回戦、プレッシャーのかかる場面で健闘した高木。高木の回りで同点になった回数は実に8回まで上る

 男子サーブルは1回戦で圧勝すると、続く2回戦では専大と対戦。春の関東学生リーグ戦では惜しくも敗れてしまった相手である。両者共に一歩も譲らず幾度となく同点となり、一つのミスが命取りとなるゲームに。エース茂木だけでなく、安部凌(スポ5=島根・安来)がプラスで折り返す活躍を見せ、ルーキー高木良輔(スポ1=埼玉・立教新座)も緊迫した状況を粘る。1点リードで最後回りの茂木にバトンをつなぐと、茂木は5連取し45-40で準決勝進出を決めた。しかし、準決勝では法大になすすべなく敗北。3位決定戦ではタイミングが合わずなかなか得点を積み重ねられない。第8セットで茂木が追い上げるがその後は及ばなかった。「まだまだウエイトの差がある」(茂木)。今回から新ルールが適用されたサーブル種目であるが、そこの対応も今後のカギとなるだろう。

(記事、写真 加藤佑紀乃)

★流れ引き寄せられず…この悔しさはインカレで晴らす(女子エペ団体)

準決勝の最終セットで14得点を挙げ粘った山村

 女子エペは2回戦で後半に点差を突き放して勝利すると、続く準決勝での相手は日大。「3人ともやはり強い」(伊藤)と認めるライバルである。早大は相手選手との相性を考慮し、最後回りを才藤歩夢(スポ2=埼玉栄)から山村彩和子(教4=岡山・玉野光南)に変えて臨んだ。しかし序盤から日大ペースで試合が進む。なかなか得点を上げられず、最後回りの山村がピストに上がった時点で24-36という大量ビハインド。山村は連続ポイントを得るなど必死の追い上げを見せたが、反撃が遅すぎた早大は38-45で敗れるまさかの展開に。3位決定戦では早大がリードを奪い、最後は才藤がしっかりと締め45-38で勝利。優勝は逃したが、意地を見せ表彰台を守った。しかし伊藤が「団体戦は本当に勝ちたかったなという思いが強い」と語るようにこの結果には満足はいっていない。昨年五冠を成し遂げた女王に対し対策も立てられるなど他大からの警戒が強いのも事実。頂点への道のりはさらに険しさを増している。このままでは終われない早大は、表彰台の真ん中に返り咲きを誓う。

(記事 山田周史 写真 加藤佑紀乃)

女子エペ個人戦の選手紹介での才藤(左)と伊藤

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

結果

▽男子サーブル個人

茂木雄大(スポ2=神奈川・法政二) ベスト16

1回戦:〇15-4 西田健斗(専大)

2回戦:〇15―6 大村貴之(日大)

3回戦:●12-15 山北格也(中大)

安部凌(スポ5=島根・安来)2回戦敗退

1回戦:〇15-6 朋田康孝(東大)

2回戦:●10-15 大崎葵一(法大)

山本隼大(スポ4=香川・三本松)2回戦敗退

1回戦:〇15-6 星野祐介(東北学院大)

2回戦:●10-15 吉井想(法大)

竹下昇輝(スポ3=静岡・袋井)2回戦敗退

1回戦:〇15-4 北島将鴨(防衛大)

2回戦:●10-15 高橋優作(法大)

武山達(創理2=東京・早大学院)2回戦敗退

1回戦:〇15-5 新井隆文(慶大)

2回戦:●9-15 大槻達哉(法大)

高木良輔(スポ1=埼玉・立教新座)2回戦敗退

1回戦:〇15-14 満生耀一朗(慶大)

2回戦:●8-15 金子健司(日大)

▽女子エペ個人

才藤歩夢(スポ2=埼玉栄) 3位

2回戦:〇15-6 中下可蓮(日女大) 

3回戦:〇15-9 高木真由子(日大)

準々決勝:〇14-13 伊藤由佳(早大) 

準決勝:●14-15 黒木夢(日大)

3位決定戦:〇15-12 村上久美(法大) 

伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女) 8位

1回戦:〇15-7 島田舜希(東女体大) 

2回戦:〇15-14 山村彩和子(早大)

3回戦:〇15-9 森本菜月(明大)

準々決勝:●13-14 才藤歩夢(早大) 

山村彩和子(教4=岡山・玉野光南) 2回戦敗退

2回戦:●14-15 伊藤由佳(早大)

澤浦美玖(スポ1=静岡・沼田女)1回戦敗退

1回戦:●7-15 高塚悠希子(学習院大)

▽女子エペ団体

早大〔伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女)、山村彩和子(教4=岡山・玉野光南)、才藤歩夢(スポ2=埼玉栄)、澤浦美玖(スポ1=静岡・沼田女)〕 3位

 2回戦:〇45-32日体大
 準決勝:●38-45日大
 3位決定戦:〇45-38明大

▽男子サーブル
早大〔安部凌(スポ5=島根・安来)、山本隼大(スポ4=香川・三本松)、竹下昇輝(スポ3=静岡・袋井)、武山達(創理2=東京・早稲田)、茂木雄大(スポ2=神奈川・法政二)、高木良輔(スポ1=埼玉・立教新座)〕 4位
 1回戦:〇45-10東大
 2回戦:〇45-40専大
 準決勝:●14-45法大
 3位決定戦:●38-45日大

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コメント

伊藤由佳(スポ4=栃木・宇都宮中央女)

――個人戦2回戦での山村彩和子選手(教4=岡山・玉野光南)との対戦を振り返っていかがですか

プール戦での上がりが悪く、もっとそこから自分のプレーができたら違うトーナメントの山に入れて、彩和子と対戦することもなかったと思うので、対戦が決まったときは少しあっと思いました。ただいつも練習をしていて逆にお互いの手の内をある程度知っていたので、やりにくくさがあった中でも結果として点を取れたのは個人戦においては出し切れたかな思います。

――ベスト8を懸けた準々決勝ではまたしても才藤歩夢選手(スポ2=埼玉栄)との早大対決となりました

一番言えるのは私がその山にいかなければ良かったってことなんです(笑)。彩和子と歩夢はどの山に入るかはシードで決まっていたんですけど、見事にその山に入ってしまってちょっとはぁーっていろんな意味でため息をつきました(笑)。

――その準々決勝では5-10という厳しい状況から粘り追い上げを見せました

自分が動いている中で今のドゥーブル(同時打ち)できたなっていうのが何か所かプレーの中であったので、そこをまず修正しようとだけ考えていました。特に(点を)取らなきゃっていうのではなくひとつひとつ自分のプレーのミスが多いところを修正していこうと動いて、結果として点が少しずつ積み重なっていったという感じです。

――団体戦について振り返っていかがでしょうか

準決勝の日大戦では本当に申し訳ないことをしてしまったなと思っていて、情けない試合をしてしまいました。日体大戦でも自分のプレーや距離感をつかみ切れないながらも、何とかしのげたって感じで、その試合でもっと自分で整理ができれば良かったんですけど、あまり整理ができなかったです。また相手もいろいろと対策している中で、あっ1分経っちゃうどうしよう、でも点は取らなきゃと焦っていた部分もあり、それが積み重なって私何だったら突けるんだろうと全くビジョンが浮かばないまま試合に入ってしまいもしました。団体戦は本当に勝ちたかったなという思いが強いですね。悔しいです。

――日大戦でのプランはどのようなものでしたが

相手のメンバーは変わってこないっていうのは分かっていて、3人ともやはり強いので、どこと当たっても苦しい展開になっていくとは分かっていました。そこで少しずつっていうのは思っていたんですけど、粘ることができなかったです。

――日大戦では最後回りが才藤さんではありませんでしたが

どっちのほうが点差が離れていた時に、最後回りで(点を)取りに行くことが流れとしてできやすいのかなと考え、相手選手との相性を判断して変えてみました。

――明大戦はやりたかったゲーム展開でしたか

流れとしては焦ることなくできる流れだったのかなと思います。

――次は全日本学生選手権が控えていますが意気込みをお願いします

優勝します。今度はこんなもうヘマしません!周りは強いのですがそこに負けずに頑張ります。

茂木雄大(スポ2=神奈川・法政二)

――今大会の目標はどのように考えていましたか

個人、団体共に優勝することが目標でした。結果として個人戦は本当に良くなくて全然満足できず、情けないと思います。

――その個人戦を振り返っていかがですか

1日目は比較的体が動いて、自分のやりたいことや戦略の組み立てができたのですが、きょうはメンタル的にも上がってしまって緊張で何も考えられずに試合が終わってしまい、マインドコントロール面が弱いかなと思います。

――特に今日の3回戦ではかなり同時攻撃が続きましたが、やはりメンタル面にも影響はありますか

そこで本当は何かアクションを起こせば良かったのですが、アクションを起こす勇気がなくて相手に先手を取られてしまい、後手に後手に回ってしまったと思います。

――団体戦を振り返っていかがですか

団体は個人戦の反省を生かして、やるしかないなと思ったので。とりあえず専大の時に出たのですが、恐れずにやりたいことはしっかりできたので、専大戦は満足しました。法大戦の時はボコボコにやられてしまいましたが、得るものがすごく多かったです。今回サーブルのルールが変わってそのルール自体が初めてだったので、相手を知れたという意味では収穫かなと思います。

――専大は春に負けていますが、チームとしてそこに勝てたのは大きいですか

春も負けてはいけない相手だったのですが、勝てたっていう事実ができたことは良かったかなと思います。

――3位決定戦では最後とても粘っていましたが、試合を振り返っていかがですか

自分は点を取れたのですが、チームが勝てなかったので。まだまだウエイトの差があるんだなと思いました。

――夏も大会があったと思いますが、春のシーズンを終えてから今までどのようなことを重点的に練習されてきましたか

自分が1週間前にU-25のワールドカップに出ていて、その時に世界で試合をして、新しいルールになってどのようにしたらいいかというのを学んで、今いろいろやっている時期です。今回個人戦では生かせなかったんですが、団体戦ではやることができたので、すぐ3日後にポーランドでワールドカップがあって、そこでしっかり結果残して自信つけて日本に帰ってきてインカレ(全日本学生選手権)で優勝目指そうかなと思います。

――今後に向けて意気込みをお願いします

目先の大会でしっかり勝って、自信つけて最後12月に全日本選手権があるのでそこでメダル取って、笑って4年生を送り出したいなと思います。