ラグビー部
2016.10.17
関東大学対抗戦 対日体大 10月16日 群馬・高崎市浜川陸上競技場
日体大を相手に不完全燃焼…。辛勝するも課題残る
成蹊大に続き、一つのヤマ場として捉えてきた筑波大にも勝利し波に乗る早大。第3戦には、すでに対抗戦3連敗を喫している日体大を相手に迎えた。王者・帝京大を見据えている早大にとっては確実に勝ちにいきたい相手。しかし、ふたを開けてみればまさかの展開が待っていた。序盤に幸先よく2トライを収めるものの、全国大学選手権出場、ひいては対抗戦Aグループ残留のためにも後がない日体大の気迫に押され、失トライを重ねる。ハイパントキックへの対応やダブルタックルなども思うように機能せず、一時は今季の対抗戦では初となるリードを許してしまう展開に。それでも、早大は個々の地力でなんとか巻き返しを図り、45-40でノーサイド。対抗戦3連勝を飾ったが、多くの課題と不安の残る試合となった。
早大のキックオフで幕を開けたこの試合。序盤は、4分、10分にSH齋藤直人(スポ1=神奈川・桐蔭学園)、FB梅津友喜(スポ1=岩手・黒沢尻北)が立て続けにトライを決め、このまま早大がゲームを引っ張ると思われた。しかし、ここから歯車はかみ合わなくなっていく。13分、自陣22メートルラインから相手の13番にディフェンス網を抜かれると、独走を許しトライを奪われる。その後も勢いに乗った日体大に対し、早大は自陣で我慢の時間が続くことに。流れはそのままに20分には、オフロードパスを鮮やかにつながれトライを献上し、12-14とビハインドに追い込まれる。まさかの展開に、会場の誰もが息をのんだ。しかし、ここで強みを見せたのが早大の個の力だった。30分、CTB中野将伍(スポ1=福岡・東筑)が大胆にカットインし抜け出すと、最後はボールを託されたCTB黒木健人(教3=宮崎・高鍋)がしっかりとグラウンディング。7分後にはWTB桑山聖生(スポ2=鹿児島実)のパスに反応した中野将がインゴールをこじ開け、ゴール中央にトライを決めてみせた。迫力あふれる個人技がぐらつく早大を支える。26-14で試合を折り返した。
トライにつながる突破を何度も見せた桑山聖
なんとかチームとしての建て直しを図りたい早大。開始早々、3分に日体大のペナルティーによりチャンスを得た早大は、ラインアウトから力を入れてきたモールで押し込み、フランカー三浦駿平(スポ1=秋田中央)が対抗戦初となるトライ。このままさらに得点を重ねたいところであったが、「ミスが続いて、そのまま悪いテンポで試合が展開した」と中野将が語るように、ノックオンなどの小さなミスを重ねてしまう。自陣でのペナルティーを起点にされ、続けて2トライを許すと、33―28と再びゲームは拮抗(きっこう)する。筑波大戦ではよく決まっていたダブルタックルもうまく機能せず、なかなか好機をつくり出すことができない。トライを取っては取り返す展開の中で迎えた32分、スコアは40-35。強固な相手ディフェンスを崩し、敵陣深くでのラインアウトのチャンスから再び意地のモールでインゴールにねじ込むと、45-35に点差を広げる。コンバージョンキックは外したものの、この1トライが大きかった。終了間際にパスをつなげられ、左サイドにトライを許すがここで試合終了。45-40で、早大が辛勝を収めた。
ラインアウトモールで2トライを奪ったものの、理想のかたちには遠かった
「当たり前にできなければいけないことをできないと、こういう結果になる」(桑野詠真主将、スポ4=福岡・筑紫)。5点差。突きつけられた現実は厳しいものだった。好調を保った筑波大戦から一転、油断が見えたのか、スクラム、ブレイクダウン、チームディフェンスという春から集中的に取り組んできたものがかみ合わず、精彩を欠いたこの試合。「自分たち自身にフォーカスを当ててやっていきたい」(山下大悟監督、平15人卒=神奈川・桐蔭学園)。まず向き合うべきは、なによりも自分たちだ。鍛錬の春夏を思い出し、再び早急な立て直しが求められる。次戦は、春には敗戦している青学大との一戦。闘志の炎を燃え上がらせ、確実に歩みを進めたい。
(記事 寒竹咲月、写真 平川さつき、寺脇知佳)
関東大学対抗戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | スコア | 日体大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
4 | 3 | T | 2 | 4 |
3 | 2 | G | 2 | 3 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
26 | 19 | 計 | 14 | 26 |
45 | 合計 | 40 | ||
【得点】▽トライ 貝塚隼、三浦、齋藤直、岸岡、中野将、黒木、梅津 ▽ゴール 岸岡(5G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
---|---|---|---|
背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 鶴川 達彦 | 文構3 | 神奈川・桐蔭学園中教校 |
2 | 貝塚 隼一郎 | 政経4 | 埼玉・早大本庄 |
3 | 千葉 太一 | 教4 | 東京・早実 |
4 | 山口 和慶 | スポ4 | 福岡 |
5 | ◎桑野 詠真 | スポ4 | 福岡・筑紫 |
6 | 三浦 駿平 | スポ1 | 秋田中央 |
7 | 佐藤 真吾 | スポ2 | 東京・本郷 |
後半19分交代→19沖野 | |||
8 | 中山 匠 | 教1 | 東京・成城学園 |
前半20分交代→20千野 | |||
9 | 齋藤 直人 | スポ1 | 神奈川・桐蔭学園 |
10 | 岸岡 智樹 | 教1 | 大阪・東海大仰星 |
11 | 桑山 聖生 | スポ2 | 鹿児島実 |
12 | 中野 将伍 | スポ1 | 福岡・東筑 |
13 | 黒木 健人 | 教3 | 宮崎・高鍋 |
14 | 本田 宗詩 | スポ4 | 福岡 |
15 | 梅津 友喜 | スポ1 | 岩手・黒沢尻北 |
リザーブ | |||
16 | 佐田 涼祐 | 社4 | 東京・早実 |
17 | 鷲野 孝成 | 基理2 | 神奈川・桐蔭学園 |
18 | 小笠原 優 | 商4 | 秋田 |
19 | 沖野 玄 | 商1 | 北海道・函館ラサール |
20 | 千野 健斗 | 人2 | 東京・成蹊 |
21 | 吉岡 航太郎 | スポ3 | 国学院栃木 |
22 | 宇野 明彦 | スポ1 | 神奈川・横須賀 |
23 | 高橋 吾郎 | スポ3 | 福岡・修猷館 |
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園) |
関東大学対抗戦Aグループ星取表(10月16日現在) | ||||||||
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帝京大 | 明大 | 筑波大 | 早大 | 慶大 | 青学大 | 日体大 | 成蹊大 | |
帝京大 | * | 11/20 14:00 秩父宮 |
12/3 14:00 秩父宮 |
11/6 14:00 秩父宮 |
10/23 14:00 秩父宮 |
○111-0 | ◯134-3 | ◯91-0 |
明大 | 11/20 14:00 秩父宮 |
* | ◯48-28 | 12/4 14:00 秩父宮 |
11/6 11:30 秩父宮 |
◯60-5 | ◯79-0 | 10/23 14:00 上柚木 |
筑波大 | 12/3 14:00 秩父宮 |
●28-48 | * | ●12-46 | ●20-28 | ◯15-13 | 11/6 14:00 熊谷B |
11/19 14:00 江戸川 |
早大 | 11/6 14:00 秩父宮 |
12/4 14:00 秩父宮 |
◯46-12 | * | 11/23 14:00 秩父宮 |
10/23 11:30 上柚木 |
◯45-40 | ◯71-0 |
慶大 | 10/23 14:00 秩父宮 |
11/6 11:30 秩父宮 |
○28-20 | 11/23 14:00 秩父宮 |
* | 12/3 14:00 熊谷B |
○55-0 | ◯85-7 |
青学大 | ●0-111 | ●5-60 | ●13-15 | 10/23 11:30 上柚木 |
12/3 14:00 熊谷B |
* | 11/19 14:00 三ツ沢 |
11/6 11:30 熊谷B |
日体大 | ●3-134 | ●0-79 | 11/6 14:00 熊谷B |
●40-45 | ●0-55 | 11/19 14:00 三ツ沢 |
* | 11/26 14:00 江戸川 |
成蹊大 | ●0-91 | 10/23 14:00 上柚木 |
11/19 14:00 江戸川 |
●0-71 | ●7-85 | 11/6 11:30 熊谷B |
11/26 14:00 江戸川 |
* |
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、浜川は高崎市浜川陸上競技場、月寒は札幌月寒ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、熊谷Bは熊谷ラグビー場Bグラウンド、江戸川は江戸川区陸上競技場、海老名は海老名運動公園陸上競技場、慶大日吉Gは慶大日吉グラウンド、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場。 |
関東大学対抗戦Aグループ順位表(10月16日現在) | |||||||||
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順位 | チーム | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失 | トライ |
1 | 帝京大 | 3 | 3 | 0 | 0 | 336 | 3 | 333 | 52 |
1 | 明大 | 3 | 3 | 0 | 0 | 187 | 33 | 154 | 29 |
1 | 慶大 | 3 | 3 | 0 | 0 | 168 | 27 | 141 | 25 |
1 | 早大 | 3 | 3 | 0 | 0 | 162 | 52 | 110 | 25 |
5 | 筑波大 | 4 | 1 | 0 | 3 | 75 | 135 | -60 | 10 |
6 | 青学大 | 3 | 0 | 0 | 3 | 18 | 186 | -168 | 2 |
6 | 成蹊大 | 3 | 0 | 0 | 3 | 7 | 247 | -240 | 1 |
8 | 日体大 | 4 | 0 | 0 | 4 | 43 | 313 | -270 | 6 |
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。 |
コメント
山下大悟監督(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
――試合全体を振り返ってみていかがでしたか
次のヤマ場(帝京大戦)に向けた5週間ということで筑波大戦が終わってからやっていますが、この試合はそのうちの2週目ということでした。自分たちが思っているほど強くもないし、自分たちが思っているほど弱くもないな、と。できた部分とできなかった部分がありましたね。
――できた部分、できなかった部分を教えてください
最近はFW・BKごとのユニットの課題に対して練習しているんですけど、BKで言えば外側でターンオーバーすることができた部分もありましたし、まだ(接点への)差し込み方が甘い部分もありましたね。FWについてはまだまだ課題を達成できていないかなと。特にラインアウトモールの部分です。そこはきょうと明日の2日間でしっかりと精査したいと思います。
――帝京大戦への5週間とおっしゃいましたが、この日体大戦に向けてというよりも帝京大戦に向けてチームをつくっていっているのでしょうか
いや、そういうわけではないです。一試合一試合に課題を持ってやっていくことが次につながっていくと思っています。5週間を見据えた課題ということでもやっていますけど、修正しなければならない部分もあると思いますね。それでも、基本的なスケジュールは変えないです。
――まさかの接戦という結果でした
いや、まさかというわけではないですね。日体大さんもすごくファイトしていましたし。総じて、ワセダの選手の想定が甘かったですね。
――油断もあったのでしょうか
そうですね。油断もあったと思います。それはこちらとしても反省点です。最初に言ったように、自分たちが思っているほど弱くもないし強くもないので。一日一日を噛み締めながらやっていきたいと思います。
――前半を終えて、選手たちにはどのような話をしましたか
アタックのかたちはあるんですけど、それをやる上でボールキャリアーのレッグドライブなどが重要になってくるので、それが絵に描いた餅にならないように、相手のロータックルに対してレッグドライブして前に出よう、という話をしました。あとはキック処理についてですね。中途半端な距離のハイパントキックに対して、後ろの選手が上がってくるのか前の選手が取るのか、が曖昧になってしまっていました。前半の間に修正はできたんですけど、そこの確認ですね。きょう出た課題というのは、もちろん他のチームも見てくると思うので、いい課題をもらったと思ってやっていきたいですね。
――次は来週の青学大戦です。春に負けた相手ですが、どう過ごしていきたいですか
しっかりと青学大を分析して、自分たちが達成しなければいけない部分を達成して、締まったゲームができれば、と思っています。青学大の分析はしますが、それ以上に自分たち自身にフォーカスを当ててやっていきたいです。
ロック桑野詠真主将(スポ4=福岡・筑紫)
――試合全体を振り返ってみていかがでしたか
試合の前は、筑波大戦でしっかりできていたことを、気を抜かずに細かいところまで徹底していこうという話をしていました。でも、きょうの試合ではそういったところで小さな油断というか、小さなひずみがでてしまいました。それがこういう結果につながってしまったと思います。
――接戦というまさかの試合展開となりました
僕らは決して強くはないですし、決して弱くもないと思います。自分たちが強みにしていこうとしている部分、当たり前にできなければいけないことをできないとこういう結果になるということが重々わかったと思います。しっかりと結果を出して登っていきたかったんですけど。
――今の時点で、苦しい試合展開となった原因はどこにあると感じていますか
さっき言ったように、自分たちが強みにしていこうとしている部分、一つのハンドリング、レッグドライブをおろそかにしてしまったり、強みとして出すことができなくて後手後手になってしまいました。そうなるとこういう結果になってしまうんだと思います。
――相手BKのオフロードパスに苦しめられた印象です
そうですね。原因としては、FWのセットが遅かったことにあると思います。相手がキックを蹴ってきた後のセットが少し遅くなってしまいました。あと、ブレイクダウンで相手のスペースに頭を入らなければならないところで引いてしまいました。ブレイクダウンでは、50センチ前に出るということでやっているんですけど、それができないと相手にいい状態で球を出されてしまいますし、相手の思い通りになってしまうのかなと思います。
――ブレイクダウンで後手に回ってしまったということが原因だったのでしょうか
いや、後手というか、自分たちのやろうとしていることができなかった、ということです。
――相手はハイパントキックを多用してきました。キック処理でのミスの原因としては何がありますか
相手は浅めのハイパントキックを蹴ってきたので、僕も含めたロック陣、バックロー陣が戻らなければいけなかったと思います。ブレイクダウンに対する寄りだったり、キャッチだったりをしっかりとやらなければいけなかった、ということが反省としてあります。
――ラインアウトの成功率は高かったですね
そうですね。それでも、この試合に向けた一週間はユニットの練習をしてきました。その中で、モールに関しては多くの時間を割いてきたんですけど、前半はモールでトライをほとんど取れていなかったので。そういう意味では、この試合では全く良くなかったと思います。自分たちの強みであるスクラムでプレッシャーをかけて、ペナルティーを取って、というのは、ラインアウトモールでトライを取るというゴールのためにやっているので。もっとトライを取りたかったです。
――ハーフタイム、試合後にチームに向けて話したことをそれぞれ教えてください
ハーフタイムでは、ボールキャリアーのレッグドライブをもう一度意識し直すこと、ハイパントキックに対する処理の確認と、そこでFWが早く戻ろうということですね。あとはセットプレーでプレッシャーをかけようということを話しました。試合後は、この結果はしっかりと反省して、次の試合はきょうから始まっているので、それに対していいリカバリーをしていい準備をしよう、と話しました。
――来週は、春シーズンに敗れた青学大との試合ですが、どのように戦っていきたいですか
青学大が相手ということも意識しているんですけど、まずは自分たちが自分たち自身に勝つ、今までやってきたことをいい意味で淡々とやっていきたいです。自分たちがやってきたことをやり続ける、相手の強みを出させない、ということを意識してやっていきたいです。
――青学大戦に向けた意気込みをお願いします
自分たちが日本一になる、帝京大を倒す上でどういうプレーをしなければならないのか、ということを一人ひとりが再認識していきたいです。僕たちは決して強くないですし、当たり前のプレーを当たり前以上にやって、一つ一つのプレーで愚直にやって相手に勝っていかないといけないと、きょうの試合のような結果になってしまうので。この一週間はそういうところにこだわっていきたいです。
WTB本田宗詩副将(スポ4=福岡)
――きょうの試合を振り返って
個人的にも、チームとしても、ディフェンス・オフェンスにしても全てにおいていいところがなかったですね。強くレッグドライブしていこうとは話していたんですが、その部分ができていなかったので、帝京大戦まであと3週間しかないんですが、努力を継続していきたいと思います。
――筑波大戦とは打って変わって厳しい試合内容となりましたが、いかがでしたか
ボールキャリアーのレッグドライブや2人目のサポートなど、筑波大戦でできていたところができていなかったと思います。
――その主な原因は何ですか
メンバーが変わったというところもあります。また、遠征で朝早くからの試合ということで、山下監督からもフワフワしやすいから気を引き締めていけ、ということは言われていました。選手同士でも言い合っていたんですが、それが改善できなかったところが原因だと思います。
――新たな課題はありますか
新たな課題というよりは、帝京大に勝つためにやってきたラグビーの王道の部分で、ブレイクダウン、スクラム、ラインアウトという部分にこだわってやっていきたいです。
――次戦、青学大戦への意気込みをお願いします
青学大もこの試合を見て、ワセダに対していけるぞと思われてしまっていると思うので、さっきも言った三つの部分で圧倒して、違いを見せつけたいと思います。
プロップ鶴川達彦(文構3=神奈川・桐蔭学園中教校)
――きょうはどのような気持ちで臨みましたか
筑波大戦でいい試合ができて、次の目標が帝京大なので、相手のレベルに合わせずにやると自分たちで決めていました。
――実際に戦ってみて相手の印象はいかがでしたか
相手がどうこうと言うより、自分たちがやりたいブレイクダウンやチームディフェンスができなかったのが悪かったです。
――その原因は何だと思いますか
油断していたことが原因だと思います。
――スクラムはかなり押せているようでしたが、いかがでしたか
スクラムに関しては勝っていたのですが、細かいところでペナルティーを取られたので修正したいです。
――対抗戦に入ってから毎試合ファーストスクラムでコラプシングを取っていますが、それに関して思うことはありますか
長い時間組む練習をしているので、相手が先に我慢できずに崩れてしまうというのが3試合ともあったのだと思いますね。
――それ以降のスクラムで相手の対応などはいかがですか
相手は途中から足を伸ばしてロッキングして来て、ボールだけを出そうと修正してきました。
――ラインアウトはいかがでしたか
マイボールキープは出来たのですけれど、試合前の目標として筑波大戦の反省を生かして、ラインアウトのモールを取りきるというのがあったのですが、それができなかったので反省しています。
――タックルに入ってもボールをつながれる場面がありましたが、タックルに関して反省はありますか
飛び込んでしまったり足がついていってなかったりして、強いタックルができずにボールをつながれたのだと思います。
――相手の機動力によって軸をずらされた訳ではないのですか
それというよりは、相手を止めようという意志が足りなかったです。
――FWの攻撃に関して反省はありますか
ブレイクダウンのところで、前に50センチの間隔をとるという目標ができていなかったのが反省です。
――孤立している選手がいましたがそれに関してはいかがですか
そのような面も含めてBKの強い選手に対するサポートに気をつけたいです。
――次の試合に向けて意気込みをお聞かせください
あまり良くない試合をしてしまったので、もう一回自分たちの強みであるブレイクダウンとスクラムとチームディフェンスをこの一週間確認して、その強みで戦っていけるようにしたいです。
フッカー貝塚隼一郎(政経4=埼玉・早大本庄)
――きょうの試合はいかがでしたか
早大のやるべきことができなかったです。
――やるべきことについて具体的に教えてください
スクラム、ディフェンス、ブレイクダウンの三つですね。特にブレイクダウンでは、ボールキャリアーのレッグドライブや相手へのプレッシャーが甘かった印象を受けます。
――日体大の印象はいかがでしたか
キックを多用してきた印象です。それに対する反応やキックチェイスの部分が甘くて、相手の思うようにやられてしまいました。
――スクラムの感触は
最初はいいかたちで組むことができました。しかし組み合った後の押し合いで先手を取ることができませんでした。
――きょうのスローはミスがありませんでした
最初のラインアウトがよくありませんでした。マイボールにできましたが、崩れてしまい残念です。
――モールはいかがでしたか
低く組むということができませんでした。相手に倒されたり、割られてしまったり、ボールを落としてしまったりして押し切ることができなかったです。
――タックルに入りながらも相手にボールをつながれる場面が多くありました
ダブルタックルしてブレイクダウンでプレッシャーをかけることを徹底できていませんでした。サポートも遅かったですし、タックルの精度も悪かったです。
――次戦に向けてはいかがですか
帝京大に勝つために止まっていけない立場なので、一歩ずつ踏みしめて、一つ一つの試合を大事にしながら勝利していきたいと感じています。
プロップ千葉太一(教4=東京・早実)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
相手のキックの戦法に、自分たちが後手に回ってしまって、自分たちのかたちに持っていくことができませんでした。
――接戦となった要因は何でしょうか
キック処理の部分もそうですし、ボールキャリアーなどで一人ひとりがレッグドライブできていなかったりしたのが、あまり良くなかったと思います。
――45-40という結果に対する率直な感想をお願いします
勝ててほっとしたというのが一番です。内容はボロボロでした。来週は春に負けた青学大なので、練習して今回のようなことがないようにしていきたいです。
――スクラムに関して相手が予想以上に持ちこたえていた印象でしたが、実際に組んでみていかがでしたか
あまり強くはなかったですが、もっと自分たちの強みにしていかなくてはいけない部分というのが明確になって良かったです。
――千葉選手が見つけた課題はありますか
ブレイクダウンでペナルティーを2つ取られてしまったので、そういった部分をしっかりしていきたいと思います。
――次戦に向けての意気込みをお願いします
青学大には春みっともない負け方をしてしまったので、まずここを倒して、次の帝京大戦に弾みをつけられるように頑張ります。
ロック山口和慶(スポ4=福岡)
――危ない試合でした
慌ててしまって、余計に悪い方向にいってしまったので、そこを修正していきたいです。
――予想外の結果、内容でしたか
そうですね。
――このような試合になってしまった原因は何だと考えていますか
筑波大に勝ったことで、自分たちが強いと思い込んでしまったりとか、楽勝だろうとか、今回はそういう思いがあったと思います。
――日体大も良かったと思います
そうですね、良かったです。
――どこが良かったと感じましたか
ブレイクダウンですね。序盤、相手にプレッシャーをかけられてターンオーバーという場面が多かったんですけど、そういったところで、愚直にやってくるところは怖いなと思いました。
――コンディションはいかがでしたか
そんなに悪くなかったと思います。
――スクラムに関してはいかがでしたか
押せる場面はしっかりと押せたので。我慢してじわじわ押せました。でも、スクラムで取り切れる場面はなかったので、そこはしっかりスクラムにこだわっていきたいです。
――ラインアウトに関してはいかがでしたか
マイボールはしっかりとれて良かったです。それでも、モールでトライを取り切るということを意識して臨んでいた中で、そこの精度が高くなかったですね。モールでトライを取り切れる場面がもっとあったと思うので、そこを修正していきたいです。
――ダブルタックルがなかなか出ませんでしたが、ディフェンスに関してはいかがでしたか
一人目が外される場面が多くて、いつものかたちを出せなかったというのはあります。
――青学大戦までどのようなことを心がけて練習に臨みますか
今までやってきたことは間違いではないので、やってきたことに戻ってしっかりと正確にやっていきたいです。
――青学大戦への意気込みをお願いします
スクラムだったりモールだったり、FWで勝てる試合をしたいです。
フランカー三浦駿平(スポ1=秋田中央)
――きょうは対抗戦初スタメンとなりましたが、いかがでしたか
とても緊張しました。
――加藤広人選手(スポ3=秋田工)に代わってのスタメン出場となりましたが、その点はいかがでしたか
広人さんが抜けても、広人さんの代わりとして同じプレーをしなくてはいけないので、できるだけ近づけるように頑張りました。
――自分のなかではどれぐらい思うようなプレーができましたか
キックオフなどハイボールで広人さんはしっかりとキャッチできるのですが、自分はまだキャッチしきれていないので、もっともっと練習しないといけないなと思いました。
――きょうはモールから対抗戦初トライを決められましたね
自分がトライしたのですが、モールから取ったトライということでみんなで取ったトライです。
――ラインアウトはとても成功率が高かったですね
キャプテンの詠真さん(桑野詠真主将、スポ4=福岡・筑紫)を中心として組み立てて、ラインアウトのサインは出せていたと思います。
――きょうはタックルに入りながらも相手に抜かれている場面も見られましたが、どうでしたか
きょうの試合でそこが一番悪かった点だと思います。すぐに飛び込んでいかないで待って、相手の芯に体をぶつけられるように練習していきたいです。
――ブレイクダウンでターンオーバーされる場面もありましたが、要因はなんだと思いますか
練習でそのような練習をしているので、その成果が出たかなと思います。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
また試合に出る機会があれば、高さを生かして自分のプレーをやっていければいいなと思います。
SO岸岡智樹(教1=大阪・東海大仰星)
――予想外の5点差でしたが、原因は何だと考えていますか
自分たちの甘さが出てしまいました。自分たちの中ではやっていくことは変わらないので、精度が甘かったなという感じですね。
――前半で逆転されたり、終盤に点差が詰められたりしたときの心境は
みんな焦ったりする部分はありましたが、やっていくことは変わらないので。その本質に立ち戻って、いま自分たちがやるべきことをやり通しました。
――ご自身の役割を振り返って
ラインアウトモールからの、最初のワンプレーでのパスミスですね。そこで最初にボールタッチしたのが僕なので、一番最初に流れをつくれなかったという反省は個人的にはあります。
――トライ前のラインアウトのボールをワンテンポ遅らせたのは何か意図があったのですか
ずっとCTB付近でポイントをつくりたかったので、ラインアウトでテンポを変えることによって相手にいいかたちでのディフェンスラインをつくらさせないことを意識しました。そこはチーム全体とFWとの兼ね合いだったんですけど、いい計らいだったと思います。結果的にトライにつながったので、作戦通りと言えば作戦通りですね。
――全体的にハイパントキックへの対応がまごついた印象でしたが、それについてはいかがでしたか
相手は結構僕たちを研究してやってきたと思うんですけど、最後まで対応しきれなかった部分は多いですね。ボールに対してはみんな反応できるようになってきているんですけど、その次の攻撃っていうところまではまだ頭が回っていなくて。それが、自分たちが良い攻撃をできなかったというところにつながっているんじゃないかなと思います。
――来週すぐに青学大戦となりますが、それまでの改善点や意気込みをお願いします
自分たちのやることっていうのはずっと変わらないので、その意識をしっかり持って精度を高めていけたらなと思いますね。
WTB桑山聖生(スポ2=鹿児島実)
――試合を振り返っていかがですか
全体的に競り合っていて、取り合いになるゲームだったと思います。最終的に勝ちはしたんですけど、日体大がすごくプレッシャーをかけてきて、そのプレッシャーを少し受けてしまうかたちになったのでこういう点差の結果になったんだと思います。
――ボールを持つ機会が多かった印象でしたが、ご自身のプレーはいかがでしたか
アタックに関しては外でも中でもボールをもらえて、良かったかなと思いますね。それでも、最後にトライを取りきれなかった部分があるので、そこはすごく自分としても悔しい場面でした。そこでもっとスピードを上げてトライしたいなと思っています。ディフェンスは僕のところのコミュニケーションミスでトライを取られてしまったり、僕のハイボールキャッチのところから相手にトライを取られてしまったりというのが前半に見られたので、そこをもっと修正していけるようにしたいです。
――相手のBKに突破される場面が目立ちましたが、どんな印象でしたか
展開に関してはBKとしてそんなに負けている気はしなかったですけど、内側のFWとBKのつなぎのところでギャップが生まれてしまって。そこを突かれてトライを取られる場面が後半にあったので、もっとFWとBKの切れ目のところのコミュニケーションを大事にしていかないといけないなと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
今回の日体大の試合のようなプレーではダメだと思っています。春に負けた相手ですし、帝京大、慶大、明大と3つ続く前の試合なので、しっかり来週締めて残りのシーズンを戦っていきたいです。
CTB中野将伍(スポ1=福岡・東筑)
――きょうの試合はいかがでしたか
最初からミスが続いて、そのまま悪いテンポで試合が展開しました。
――ミスが続いた原因は何でしょうか
攻撃をしかけるタイミングがずれてしまったためだと思っています。
――相手のディフェンスラインを突破する場面が多くありました
突破することはできましたが、トライすることはできませんでした。いかに得点に結びつけることができるかが今後の課題になると感じています。
――日体大にディフェンスで抜かれる場面がありました
相手のアタックに合わせて味方とのコミュニケーションができないことがありました。
――次戦に向けての意気込みをお願いします
課題が多く見えたので修正して、自分たちのプレーを確実にしていければと思います。次戦までに立て直していきたいです。