剣道部

2016.10.10

第64回全日本学生優勝大会 10月9日 エディオンアリーナ大阪

悪夢の早慶戦。宿敵に惜敗し、ベスト16に沈む

 先日の関東学生優勝大会(関東予選)で9年ぶりにベスト4に輝いた早大は、全国制覇の野望を胸に全日本学生優勝大会(全日本)に臨んだ。1、2回戦で快勝し、3回戦で関東予選では4ー0と圧倒した慶大と対戦。先鋒戦で二本負けを喫したが、中堅と三将が取り返し一時は勝ち越しに成功する。しかし副将戦を落とし、ビハインドで大将戦へ。大将の勇大地(スポ3=東福岡)は決死の特攻を仕掛けるも返り討ちに遭い、二本負け。日本一の夢をライバルに阻まれ、ベスト16で今大会を終えた。

 初戦、久留米大を5ー0で下した早大は、関西の強豪・近大との2回戦に挑んだ。先鋒の山本聖人(政経3=埼玉・早大本庄)が相手を攻め立てよい流れでつなぐと、次鋒のルーキー秋山健太(スポ1=福岡大大濠)が初太刀でメンを捉え一本勝ち。五将の安井奎祐(スポ2=茨城・水戸葵陵)も合いメンを制し、リードを広げる。続く三将戦では久田松雄一郎(スポ3=佐賀・龍谷)が圧倒的な強さで二本勝ちを収め、早くも早大の勝利を決定づけると、副将・勇が初太刀でメンに乗り、だめ押し。4ー0で近大を下し、慶大が待ち受ける3回戦へ駒を進めた。

この日圧倒的な強さを見せた久田松

 早慶戦となった3回戦は、対抗心をむき出しにする慶大の攻勢に苦しめられる。出コテとメンを続けざまに取られ先鋒・山本が敗北すると、次峰と五将も引き分け、一本が遠い状況が続く。そんな中、反撃の口火を切ったのは中堅・森本翼副将(社4=京都・龍谷大平安)だった。「気持ちで負けないようにしました」と執念でメンを打ち抜き、勝ち数をイーブンに戻す。すると、本日好調の三将・久田松も相手の手元を崩してコテに飛び込み、逆転に成功。しかし、副将戦で小林直道主将(スポ4=東京・高輪)が大型ルーキー・伊藤謙剛に敗れ、追い付かれてしまう。望みを託された大将の勇は引く相手に対し間合いを詰め、果敢に技を繰り出す。だが、一本を取ろうと前がかりになったところをメンと出コテで仕留められ、2-3で早大の敗北が決定。接戦をものにできず、選手たちはうなだれた。

副将戦を落とし、大将・勇(写真後ろ)に望みを託す小林主将

 日本一を目指して、歴代でいちばんきついとも言われるメニューにも耐え、着実に力を付けてきた早大。関東予選でも結果を出し、きょうの2回戦までの試合も優勝の可能性を感じさせるには十分の内容だった。しかし、関東予選でのリベンジに燃える慶大を前に、日本一の夢ははかなく散った。「ああ、終わったんだっていう事実だけがのしかかりました」(森本副将)。4年生にとっては最後の公式戦であり、夢をかなえる最後のチャンスだった。それだけに、「悔いの残る試合となってしまった」(小林主将)とやりきれない思いが募る。しかし、まだ早慶対抗試合という雪辱を果たす機会が残されている。「勝って終われるように」(小林主将)。今度こそ宿敵を打ち負かし、笑顔で引退を迎えたい。

(記事 佐藤諒、写真 久野映)

結果

1回戦 ○早大5(7)―0(1)久留米大

先鋒 山本   コ―

次鋒 秋山   メ―メ

五将 安井   メ―

中堅 森本    ―

三将 久田松 メド―

副将 勇    メ―

大将 小林   メ―

2回戦 ○早大4(5)―0(0)近大

先鋒 山本    ―

次鋒 秋山   メ―

五将 安井   メ―

中堅 森本    ―

三将 久田松 ココ―

副将 勇    メ―

大将 小林    ―

3回戦 ●早大2(2)―3(5)慶大

先鋒 山本    ―コメ

次鋒 秋山    ―

五将 安井    ―

中堅 森本   メ―

三将 久田松  コ―

副将 小林    ―コ

大将 勇     ―メコ

早大 ベスト16

コメント

小林直道主将(スポ4=東京・高輪)

――本日の試合を振り返っていかがですか

ずっと日本一を目指してやってきたので、このような結果になってしまい悔しいです。

――まず1、2回戦をふり返って具体的には

個人的には悪い試合ではなかったと思っていますし、チームとしてもいい流れができていたのでよかったと思います。

――3回戦の相手の慶大は関東予選での戦った相手ですが、何か対策等はありましたか

具体的なことはありませんが、試合前に、この前勝ったのとはまた別の試合だから気持ちを入れ直さないといけない、ということは話しました。

――関東予選の際と同様に副将・大将を入れ替えました

そうですね、それで前回上手くはまったので、今回もこれでいこうと私と監督とで話し合って決めました。

――続いて小林選手ご自身の試合の話になります。一勝リードした状況で副将戦を迎えましたがその時のお気持ちはいかがでしたか

まずはきちんとこのリードを守ろうということ、そしてその中でもできるだけたくさん取ろうと思っていました。

――伊藤選手とは関東予選でも対戦していましたが

関東の時の感触としては正直取れると思っていたので、ああいう展開になるのは予想外でした。

――一本を取られた後のお気持ちはいかがでしたか

あそこで一本取られてしまうと取り返すのはなかなか厳しい状況でした。

――試合後チームで何かお話し等されましたか

いや特にチームではまだ話していないです。監督からは、まだ早慶戦があるからそこでしっかりと借りを返そうと話しました。

――早慶戦を残して、これが4年間で最後の公式戦となりましたく

すごく悔いの残る試合となってしまったのですが、まだ早慶戦が残っているのでそこでリベンジできる機会があるので頑張りたいです。

――この一年間主将としてこの大会を目指してきたと思いますが

ずっと日本一を目指していたので非常に悔しいんですけれど、やることは自分たちで決めてやってきたと思うので、その結果なのかなと思います。

――最後に、早慶戦への意気込みをもう一度お願いします

せっかく早慶戦というリベンジの機会があるので、今回の悔しさをバネにしてしっかり勝って終われるように頑張りたいです。

森本翼副将(社4=京都・龍谷大平安)

――本日は3回戦敗退となりました

率直に悔しいですね。自分個人としては燃え尽きたというか。前の取材でも日本一になるためにワセダに来たって言いましたけど、それが終わってしまったというので悔しさとかよりも、ああ、終わったんだっていうその事実だけがのしかかりました。悔しさはあとから来るのかなと思って。いろいろ切り詰めてやってきたので。

――大会前、トーナメント表をみてどこが山場になると考えていましたか

2回戦以降はずっと山場になってくるだろうなっていうのは思っていました。

――ケイオーは関東では圧勝したチームでした

圧勝ではあったんですけど、危うさっていう部分は残っていたので。侮っていて勝てる相手ではないと、それはずっと思ってやっていたんですけど。でも、現実に先鋒が負けて、こうなるんだろうなと。前の関東でも先鋒が取られて二本取り返して、だったんで。自分の中ではこうなることもあるだろうと思いながら試合をやりました。

――お話の通り、先鋒戦を落としてビハインドで回ってきました

自分が勝たなきゃ絶対に無理だと思ったので気持ちで負けないようにしました。全日本とはいえ早慶戦なので。

――試合後は何かチーム内でお話しましたか

ミーティングというミーティングはしてなかったんですけど、あまりこれという話はしてないです。

――後輩とはお話しましたか

見ている方としても仕方がない、勝負の怖さを感じたと言われました。

――早慶戦への意気込みをお願いします

現役の公式戦は終わりで、もう一旦リセットして、最後の締めに早慶戦があるので、そこは気持ちを切り替えてやっていければなと思います。

勇大地(スポ3=東福岡)

――3回戦敗退となりました

悔しいですね。

――ビハインドで出番が回ってきました

苦しい展開でしたが、これで取れれば本当に強いなと思っていったんですけど、結果はああなってしまいました。

――廣田選手とは関東で対戦したときは勝利を収めましたが

戦い方の面で向こうの方が一枚も二枚も上手だし、多分対等な(条件の)勝負はできないのが団体戦なので、そこは何とも言えないですね。

――逆ドウを狙っていましたね

当たればいいかな、逆ドウを打った次の技につながればいいかなぐらいで打ってました。

――現在のチームの雰囲気はいかがですか

今は負けた直後だから次に向けて頑張ろうって言っているけど…。まあ東京帰ってからですね。

久田松雄一郎(スポ3=佐賀・龍谷)

――本日の試合を振り返っていかがでしょうか

本当に悔しかったです。

――久田松選手ご自身の調子はいかがでしたか

よかったです。しっかり準備をして、上手く試合に臨むことができたかなと思います。

――特に1・2試合目を振り返っていかがでしょうか

変に力まず、いつも通りできた結果かなと思います。

――チームとしてはいかがですか

チームとしては、あまり良くなかったと思います。1、2回戦も勝ちはしたものの関東の時と比べて何か違うなっていうのはずっと感じていました。

――それはどういった部分ですか

どういったと言われると難しいんですけれど、雰囲気も流れも関東の時の方が良くて、なんとなくあの時とは違うって感じていました。

――慶大戦に関してですが、関東でも対戦した相手ですが何か特別に意識していたことはありますか

特にはなかったです。どっちかというとみんなその先の鹿屋(鹿屋体大)のほうに意識が向いていました。

――久田松選手ご自身の試合はいかがでしたか

きょうはよくできたというか、集中してできていい内容だったかなと思います。

――4年生と一緒に挑む公式戦はこれが最後でした

そうですね、勝たせてあげたかったという思いが強いです。でもまだ早慶戦もあってこれが最後ではないので、4年生の先輩方を勝って送り出したいです。

――試合後、4年生とは何か話されましたか

森本(翼副将、社4=京都・龍谷大平安)先輩から「らいねん頑張ってくれ」とひとこと声を掛けていただきました。

――早慶戦に向けて意気込みをお願いします

きょう負けたから借りを返すとかではなくて、普通に早慶戦というひとつの大会に向けてしっかりやるべきことをやって、勝って4年生を送り出せたらと思います。