準硬式野球部

2016.10.04

秋季東京六大学リーグ戦 10月3日 早大東伏見グラウンド

乱打戦を制し3つ目の勝ち点を獲得

明大3回戦
明大
早大 × 10
(早)○山口、古賀―吉田龍
◇(二塁打)笹井

 ここまで好調な投手陣を軸に白星を積み上げてきた今季の早大。守りからリズムをつくり少ない得点で粘り勝つ、これがチームの勝ちパターンだった。しかし、先発を任された左のエース山口将宏(スポ3=愛知・横須賀)が初回から打ち込まれる。長打を含む3連打でいきなり2点を失った。だが、この悪い流れを稲穂打線が払拭(ふっしょく)する。先制された直後に同点に追い付くと、3回に勝ち越し。その後も追加点を挙げ、計10得点を奪った。終盤、投手陣がつかまり点差を縮められたものの、なんとか逃げ切り3つ目の勝ち点を奪取した。

 先発のマウンドに立ったのは、ここまで2戦連続で完封勝利を挙げている山口。好調な左腕の投球でリズムに乗りたいところであったが、明大打線に立ち上がりを攻められた。最大の武器である直球をより効果的に見せるための変化球が定まらない。不利なカウントでの勝負を強いられ、甘く入った直球を狙われた。初回、1死一塁から右中間を破る適時三塁打を浴びるなど、3連打を許し2点を失った。しかし、ここから反撃することができるのが今の早大の強さ。今季初めて先制点を許す展開にも、ベンチや応援席からの声がやむことはなかった。1番・池上倫平(政経2=東京・早実)が左前打で出塁すると、犠打と二塁打で1死二、三塁の好機をつくる。ここで打席には4番・鈴木夏亥(社3=東京・早実)。直球に詰まりながらも中前へと運び、一気に2点を返した。あっという間に試合を振り出しに戻した早大は、3回にも上位打線で好機をつくる。再び1死二、三塁から鈴木が適時打を放って勝ち越し。さらに、続く打者にも中犠飛が生まれ3点の差をつけた。

前日の守備で負ったケガを押しての出場だった鈴木。それでも3打点を挙げ4番の仕事を果たした

 さらに1点を追加し、6-2で迎えた7回。このまま逃げ切りを図りたいところであったが、ここまで踏ん張り続けた先発・山口が突如崩れだす。2死ながら3者連続四球を与えてしまい、満塁のピンチに。一発同点。この窮地で続く打者に投じたのは、自身が最も得意とする直球だった。しかし、渾身(こんしん)の一球は無情にも左中間へはじき返され、走者一掃の適時三塁打。「自分の悪いところが出た」(山口)。1点差に追い詰められ、山口はこの回を投げ切ったところでマウンドを降りた。相手に流れが傾きかけた試合終盤。だが、ここで再び打線が奮起する。7回、先頭打者が死球で出塁すると、相手のバッテリーミスも絡み1死一、三塁の好機をつくる。1点でも差をつけ、勝利を確実なものとしたいこの場面。緊迫した雰囲気が漂う中、2番・吉田良平(スポ4=岐阜東)が確実にスクイズを決め、得点をもぎ取った。これで勢いの乗った早大は、2本の適時打でさらに追加点を挙げて5点差。相手の猛追を振り切り、見事に勝利を収めた。

中1日での先発にさすがの山口も疲れを隠せなかった

 悲願のリーグ優勝へ近づく、大きな一勝だ。このカードを終えて、既に勝ち点は3。昨季の最終成績をこの時点で上回った。また、この日は投手陣に頼るところもあった打線が奮起。振り込みの量を多くこなした練習の成果がようやく結果となって表れた。続く相手は立大。現在4位だが、明大から完封勝利を挙げた森田崇大郎(2年)を擁するなど侮れない相手だ。完全優勝へ向け、ここで立ち止まるわけにはいかない。もう一度、気を引き締め直し、万全の状態で次戦に臨みたい。

(記事 杉田陵也、写真 加藤耀)

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コメント

金子祐介主将(スポ4=熊本)

――勝ち点3になりました。今の感想は

はい、素直に嬉しいですね(笑)。このリーグ戦で第3戦になったのは初めてだったのですが、そこを粘り強く戦えたので力がついてきたなと感じます。

――きのうはサヨナラ負けでしたが、きょうの試合のチームの雰囲気はいかがでしたか

そうですね。雰囲気はいい緊張感を持ってやれたんじゃないかなと思います。きのうの夜、山口(将宏、スポ3=愛知・横須賀)とも話したんですけどそう言っていたので、みんなそんな感じだったんじゃないですかね。

――中1日で山口投手を先発に起用しましたが、正直不安などはありませんでしたか

元々、投手陣の中で一番体力のあるピッチャーなので(笑)。春(季リーグ戦)も150球完投というのもありましたし、そういった意味では心配してなかったです。それでも初回に点を取られたことで、球数も5回100球いくくらい増えて抜けてきていた中、なんとかなんとか7回まで投げ抜いてくれた、という印象です。

――7回に三者連続で四球を出すなど荒れていましたがそれでも降板させなかったですね

基本的に監督(池田訓久監督、昭60教卒=静岡・浜松商)が先発ピッチャーを信じて、この回までならこの回まで、と球の勢いなどを見て判断するので、あれは7回までしっかり抑えてくれ、というメッセージを込めてあの状況でも続投させました。

――初回に2失点をされた中でも直後に同点に追い付くなどいい戦いぶりだったのでは

篠原(匠、明大)がいいピッチャーなので連打というのを想定していなかったです。きょうはとにかく(1番打者の)池上(倫平、政経2=東京・早実)が出てくれたのが一番大きかったと思います。

――池上選手の名前が上がりましたが、今季は池上選手をはじめ1、2年生がそれぞれ仕事をしていますね

吉田龍平(スポ1=東京・小山台)は盗塁を刺してくれますし、森田(達貴、スポ2=埼玉・県浦和)も守備で貢献してくれていることが大きいです。試合をこなすにつれて自信をつけていますし、自分からしても信頼できる選手に成長していると思います。

――来週は立大戦です。意気込みをお願いします

春リーグは2タテできているんですけど、あそこもピッチャーがいいですし、春もロースコアで勝ったという意味でやはり守備が重要だと思うので、残り日数も少ないですけど、そこをしっかりして頑張っていきたいと思います。

山口将宏(スポ3=愛知・横須賀)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

良いところは一つもありませんでしたが、初回に2点を取られてもすぐに(打線が)取り返してくれましたし、きょうは打者陣に助けられたので、そこは本当に感謝しています。

――良いところが一つもなかったということでしたが、具体的な反省点はありますか

特に7回は自分の悪いところが出て、自分でフォアボールを出してピンチをつくってしまって、ランナーがたまったところで打たれてしました。そういうところは自分の悪いところで、今後そういう戦いをしていたら優勝争いはできないと思うので、もう一度気を引き締め直していきたいと思います。

――試合序盤は変化球がなかなか決まらない場面もありました

そうですね、自分の中でも変化球が抜けているなというのはありましたが、自分の調子の良し悪しや点を取られても粘り強くいこうというのはキャッチャーとも話していました。そういう中で中盤は粘れたと思いますが、終盤に点を取られてしまうところが自分の弱さかなと思います。

――5回あたりから徐々に制球が乱れてきましたが、中1日での登板ということで疲れもあったと思います

自分の中ではそこまで疲れていないかなと思っていましたが、実際に投げてみるとボールのばらつきもありましたし、抜けるボールも多かったので、その点では疲れは多少あったのかなと思います。

――試合途中には雨が強く降る場面もありましたが、そこのところは投球に影響はありましたか

雨はあまり気になりませんでしたが、今後第3戦がある中で疲れなどは一切言い訳にならないので、きょうは勝てて一安心ですが、次からはしっかり修正していきたいと思います。

――来週の立大戦に向けての意気込みを教えてください

春は明大と第3戦まで戦って(勝ち点を)落としてしまいましたが、この秋は勝ち点をものにできました。きのう負けてしまって流れが少し悪かったですが、きょう勝つことができたので、この勢いで立大にもしっかり勝ちたいと思います。

鈴木夏亥(社3=東京・早実)

――第2戦の8回、外野守備で足をケガされていたと思いますがそれは大丈夫ですか

血が止まらないのとあと捻ってしまったので、「きょうはどうかな」という感じでした。きのうの夜にキャプテンの金子さんともLINEで話して「出る方向で」ということになったのですが、スタメンで出られるかなという風には思っていました。なので最後まで出られてよかったです。

――初回に山口投手が2失点した直後、一打同点の好機で打席が回ってきました。まずはあの打席を振り返ってください

そうですね。山口がここまではよく投げてくれていたのでこういう展開になるのが初めてだったんですけど、いいピッチャー相手に上位打線がつくってくれたチャンスでなんとか返そうという気持ちで(打席に入りました)。詰まったんですけど結果、内野の頭を超えてくれたのでそれはよかったです。

――続いて3回の第2打席も勝ち越し打を放ちましたね

2回ともいい場面で僕に回してくれたので一応『4番』という自負もありますし、そこは強く振り切るということだけを考えていました。二本ともいい当たりではなかったんですけど、うまく内野の頭超えてくれたり間を抜けてくれたりしてそれが結果的に得点につながりました。本当に上位打線がすごく振れているのでそういう中でこういう風にチャンスをつくって僕に回してくれるというのはありがたいことだと思います。

――塁上では高々とガッツポーズが出ましたが

そうですね(笑)。相手の篠原くんもいいピッチャーでそうそう簡単に打てるピッチャーではないのでこうやって2打席連続タイムリーというのも本当に価値あるものだと思います。チームが勢いに乗るという面でもあの場面で一本出たというのは僕の中でも大きかったので、気持ちが出ましたね。

――明大戦はきのう、きょうと2ケタ安打です。今季は打撃陣に活気があるように見えます。好調の要因は

やっぱりたくさん(バットを)振り込んでいるというところですかね。もちろんピッチャーに助けられていますが、きょうみたいに点を先に取られた時でもなんとか野手が打てればこっちの展開になります。だんだんとみんな自信をつけてきてスイングが強くなって、いいピッチャー相手でも自分のスイングをできる機会が増えていると思います。

――それでは来週の立大戦に向けて意気込みを聞かせてください

立大はいつも粘り強い野球をしています。僕らも今まで戦ってきて立大戦は本当に苦しいゲームが多いです。その中でもやっぱり持ち味である守備からリズムをつくって、しぶとく1点でも2点でも取ってピッチャーを援護できたらな、と思います。

吉田龍平(スポ1=東京・小山台)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きのうの試合から相手の打線が良く(バットが)振れているなと思っていて、とにかく苦しい試合でした。

――初回に2点を先制されましたが、山口投手の投球を受けていていかがでしたか

ボール自体は悪くありませんでしたが、(相手が)きのうの勢いそのままにきているなと思ったので、とにかく我慢強くやっていくしかないなとその時から思いました。

――初回は直球系の球が多かったように見受けられました

そうですね、山口さんの一番いいボールはストレートだと思うので、第1戦でそれ(直球)が通用したところもあったので、ストレート中心にいこうとは言っていました。そこをいきなり打たれたので、うまく変化球を混ぜていこうと山口さんと話し合いながら攻めていきました。

――初回は変化球のコントロールに苦しむ場面もありました

悪いカウントになって真っすぐを投げるのは仕方ないことだと思いますが、それは相手のバッターがうまかったなという感じです。

――2回以降配球を変えたところもありましたか

そうですね。真っすぐをしっかり振ってくるという印象が常にあったので、うまく変化球を使っていこうと思っていました。

――5回にこの試合初めての四球を与えてピンチを招きました。その際マウンドではどのような声掛けをしましたか

1回以外はリードされていなかったので、点差はあるので思い切っていきましょうという程度でした。そんなに大したことは言っていないです。

――8回には本塁打を浴びて点差を詰め寄られました。打たれた球は何でしたか

ストレートでした。きのう同じバッターに外角のボールをことごとく打たれていたので、きょうは外を見せてからインコースにいきましたが、それも打たれてしまいました。本当にいいバッターだなと思います。

――きょうも盗塁を3つ刺しました。ご自身肩についてはどう考えていますか

なんとなくうまくいっているだけだと思うので。残りの立大と慶大も走ってくるチームだと思うので、継続して刺せたらいいなと思います。

――遠投は何メートルくらいですか

遠投は100(メートル)もいかないです。90メートルくらいですね。普通だと思います。

――投手のボールを捕ってから投げるまでのことについては

どうでしょう…(笑)。ずっとキャッチャーをやっていたので、ホームからセカンド(ベース)の距離を低いボールで投げるというのはやっていました。

――6回には適時打を放ち、バットでもチームに貢献しました。打った球は何でしたか

スライダーでした。

――乱打戦の中での貴重な1点でした

ずっと打てていなかったので、ベンチからも「思い切り打っていいよ」という声が聞こえました。とにかく甘い球が来たら打とうと思って、振ったらいい所に抜けてくれたので良かったです。

――来週の立大戦に向けて一言お願いします

厳しい展開が予想されるので、きょうの試合のように粘り強くやっていきたいです。守備で我慢強くやっていれば、今の打撃陣なら点を取ってくれると思うので、自分はまずはキャッチャーとしての役割に集中したいです。