米式蹴球部

2016.10.04

関東大学秋季リーグ戦 10月1日 東京・アミノバイタルフィールド

一点差を守り切り、シーソーゲームを制す!

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 13
中大 RACCOONS 12

 開幕2連勝を飾り、この試合も勝って勢いに乗りたい早大は中大との一戦に臨んだ。試合の序盤は一進一退の攻防が続いたが、徐々に主導権を握る中大にFGで得点を重ねられ、前半を折り返す。後半開始早々に、早大はTDを決め逆転するが、その直後のシリーズで中大もTD。前半と同様に厳しい展開が続いたが、早大は少ないチャンスをものにしてTDを奪い再逆転。そのまま1点差を守り切り13-12で早大が見事シーソーゲームを制した。

 試合の立ち上がりは両者とも一歩も譲らない状況。しかし、第2クオーター(Q)から中大ペースで試合が進む。相手の力強いランを止めきることができず、ずるずると自陣深くまで攻め込まれる厳しい場面が続いた。それでも、ディフェンスがゴール前で踏ん張りTDを許さず、FGの3点に食い止める。ディフェンスの奮起に応えたいオフェンスだったが、相手の好守に阻まれボールを前に運べず、さらにはロングパスをインターセプトされターンオーバー。試合の流れを渡してしまった早大は、相手が得意とするランでまたも攻め込まれ、FGを許してしまう。6点を追いかける形で前半が終了した。

QB坂梨とWR鈴木洋のトリックプレーで会場が沸く

 早大のリターンで始まった後半開始早々、RB北條淳士(社4=東京・佼成学園)の28ヤードのロングゲインから一気に敵陣に攻め込む。その後、早大自慢のバックスが躍動し、FG圏内まで進入した。ここでFGフォーメーションからスペシャルプレーを試み、ホルダーのQB坂梨陽木(政経3=東京・早大学院)が投じたボールはWR鈴木洋平(商3=北海道・札幌南)の手に収まり逆転のTD。しかし、その直後のシリーズで相手の多彩なランを止めることができず、すぐさま逆転されてしまう。だが、この嫌な流れを断ち切るようにRB須貝和弘(創理4=東京・早大学院)が華麗なカットバックで相手を翻弄しロングゲイン。さらにWR西川大地(商4=東京・早大学院)がロングパスを滑り込みながらキャッチしゴール目前まで攻め込む。最後は須貝がボールを押し込み再逆転し13-12。試合終盤にも厳しい場面が続いたが、相手が投じたロングパスをDB小野寺郁郎(社2=東京・早大学院)がインターセプトし、試合を決めた。

得意のラン攻撃がきょうも機能

 「選手には一点差でもいいからとにかく勝とう」という濱辺昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)の言葉通りの試合展開。勝ち星を手にしたものの、前の試合と同様に苦戦を強いられた。相手のランプレーを抑え込まなければ、今後も厳しい試合展開が予想される。特に次戦の明大はランを得意にするチームである。今こそが正念場。しっかりと目の前にある試合に向き合い、早大の底力を見せつけたい。

(記事 成瀬允、写真 高橋団、本田理奈)

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
中大 FG #19市森 0-3
中大 FG #19市森 0-6
早大 PASS #1坂梨→#84鈴木洋 #20長谷川 7-6
中大 RUN #33佐久間 NG 7-12
早大 RUN #28須貝 #12笹木 NG 13-12
個人記録(※一部のみ掲載)
ラン 回数 ヤード TD 最長
#6  北條淳士 59 28
#28 須貝和弘 55 22
#12 笹木雄太
#30 片岡遼也
#85 鈴木隆貴
レシーブ 回数 ヤード TD 最長
#4  西川大地 35 31
#3 遠藤健史 22 17
#85 鈴木隆貴 20 16
#84 鈴木洋平 25 25
#87 田島広大
パス 回数(試投) ヤード TD 最長
#1  坂梨陽木 10(6) 73 25
#12 笹木雄太 6(3) 38 31
QBサック 回数 ヤード SAF 最長
#93 仲田遼
キックオフリターン 回数 ヤード TD 最長
#40 ブレナン翼 57 29
#4  西川大地 15 15
星取表(10月3日現在)
早大 日大 法大 慶大 明大 中大 日体大 立大
早大 11/27 11/13 10/30 10/16 13○12 24○24 38○0
日大 横浜 10/29 11/13 35○14 10/15 45○7 48○14
法大 横浜 川崎 11/27 21○7 41○7 10/16 59○21
慶大 川崎 横浜 横浜 21○17 30○21 41○3 10/15
明大 川崎 14●35 7●21 17●21 11/27 11/13 10/29
中大 12●13 アミノ 7●41 21●30 横浜 10/30 11/12
日体大 24●24 7●45 川崎 3●41 横浜 川崎 11/26
立大 0●38 14●48 21●59 アミノ 川崎 アミノ アミノ
コメント

濱部昇(昭62教卒=東京・早大学院)

――きょうの試合をふりかえっていかがですか

きょうもこんな展開になるかなと思っていて、試合前から選手には一点差でもいいからとにかく勝とうと、終盤の厳しい場面でも集中力を切らさずにやろうというふうに言っていました。本当に一点差の試合になりました。心臓に良くないですね(笑)。

――どんなことをテーマに試合に臨まれましたか

前節の日体大の試合で自分たちの実力がだいたい見えてきたので、シーズン終盤に向けて本当に一点差でもいいから必死になって取りに行こうという風に言っていました。ブロックは頭の先でもひっかけて、タックルも指の先だけでもいいからひっかけるというように、1プレー1プレーにどれだけこだわれるかというところにフォーカスしてやっています。長いリーグ戦だとどうしても先のことを考えがちなんですが、そうではなく目の前の一戦に集中して、そこで全てを出し切るように意識しています。

――攻撃面はいかがでしたか

中大のディフェンスがこちらのオフェンスに対してすごく対策をしてきていて、今までとは少し違った傾向で守ってきたのでそこで手を焼いた部分はありました。ただ想定外だったかというとそんなことはなかったので、もう少し自分たちのプレーができれば良かったです。パスも決めきれずランも出しきれずと厳しい展開でしたね。あとは序盤から余計なタイムアウトを使ってしまったり、ファーストダウンを更新したいときにできなかったりとまだまだな部分があります。

――一方の守備面は

守備はまだブロックを受けてしまう面があったんですが、それでも我慢すべきところは我慢してくれて一発TDとかそういうものは防いでくれたので、頑張ってくれたと思います。ただ後半時間をかけてドライブされてスコアされたのは、やはりまだまだ課題として残っているところです。ロースコアの試合をものにするには後半の失点がすごく痛いので。

――次の試合に向けての展望をお願いします

ディフェンスが日体大と中大戦、ランでずるずるやられているのを見て、もともとそこが得意な明大はランを多めに使ってくると思います。しっかりランを止められないと、かなり厳しい展開になりますね。オフェンスはもう少しプレーの精度を高めて、相手の弱いところを狙えると良いのかなと思います。

OL松原寛志主将(法4=東京・早大学院)

――後半での逆転勝利という結果となりましたが、振り返っていかかでしたか

1点差でも試合には勝つと監督もおっしゃられてましたが、試合展開的に1点差で負けるというのも十分あり得ました。それが今のチーム力といいますか、チームの実力というのが再確認できたので、そこは真摯に受け止めて次につなげていくというのが必要だと感じました。

――前半のオフェンスはあまり振るわなかったですね

僕がオフェンスラインなのでそこを考えると、中大のフロントが強いと分かったうえで純粋に実力で及ばなかったです。それがきょう苦戦した原因のすべてかなと思います。

――簡単な反則も少し目立ちましたが

前回の試合も厳しい試合展開でしたが、今回も苦しい中で浮足立たないというのが試合前にも試合中にも言われていました。それでも地に足が着いていないといいますか、普段やっていることができなかったり、普段とは違うことをやってしまったりしたのが反則というかたちで出たのかなと思います。

――後半はしっかりと立て直しましたが、意識されたことはありますか

前節の日体大戦で苦戦して自分たちに実力がないと分かったうえで、慢心して臨んだ選手はいなかったと思うんですけど、その反面絶対勝ちたいという気持ちもないまま試合に入ってしまいました。前半苦戦してスコアで負けていて、このままでは負けるといったところでようやくスイッチが入ったのかなと感じています。

――ディフェンスの苦戦が続いていた中で、オフェンスはどのようなことを意識していましたか

ディフェンスが苦しかったというのは、オフェンスがプレーを展開できずにゲインすることができなかったからです。ディフェンスが止めてくれたからこそ勝つことができたと思うので、オフェンスの一人として感謝しかないです。

――次の相手は明大ですが、意気込みをお願いします

前節と今節と、負けている中から勝利を収めることができて、日本一に向けて取り組む期間というのを伸ばすことができました。次の2週間はまずチーム全員で勝つために何が必要なのか真摯に向き合って、すべてをかけて明大に勝って次の慶大に臨めるようにしていきたいと思います。

WR鈴木隆貴副将(法4=東京・早大学院)

――試合全体を振り返って

勝ってよかったというだけですかね。

――オフェンス全体で何か目標はありましたか

日体大戦からですが、ディフェンスがやられて攻撃回数が少ない中で、それをしっかりスコアにつなげるということ。そして辛抱強く目の前のプレーを出して、ドライブしてスコアするというのが1つ目標としてありましたが、試合振り返ってみると詰めの部分が甘かったり、反則があったりでうまくできなかったので、課題はとても残る試合となりました。

――個人的に何か目標にしていたことは

今までチームに迷惑をかけてきたので、自分のキャッチなりブロックなりでゲインしてタッチダウンにもっていくというところを強く思ってプレーしていましたが、それが結果としてプレーとしてあまりなかったので、自分自身としてもまだまだだなと思っています。

――久しぶりの出場となりましたが、緊張はありましたか

思っていたよりはしなくて、普段通りできました。自分なりに集中して試合に臨めたと思います。変な緊張もなく、全体をまとめながら自分のプレーもやりつつという感じで、試合に入り込めたと思います。

――前半はとても苦しい展開となりましたが、後半に向けて何か声をかけましたか

前半やってみて、オフェンスの回数が少なかったり、自分たちのミスで(プレーが)出なかっただけということをみんなに伝えました。ミスを修正して、後半思いっきりプレーをしよう。ミスが出ても次のプレーをアグレッシブに取り組んで、それを積み重ねていこうということだけ伝えました。

――WR陣の調子はいかがですか

ケガ人もぼく含め戻って来られたので、メンバーの層もよくなりつつあると思うのですが、まだまだ層としては厚くない部分があるので、もっともっと層を厚くしたいですね。さらに、全体として又は個人のレベルやパスユニットとしてのレベルを引き上げていかないとまだまだ上のレベルでは戦えないと思います。

――リーグ戦3試合を終えましたが、部全体の雰囲気はいかがですか

日体大戦が終わり、自分たちの立ち位置をおそらく全員が理解できたと思うのですが、その上できょうまた1点差で勝てたということで、また次につながるまた2週間を過ごすことができると思うので、危機感ではないですが、自分たちがまだまだ上手くなるという向上心をチームが前向きに持って、強くなる。日本一になるためにもっともっと成長していくというプラスの雰囲気でまた臨めたらいいなと思います。

――最後に次戦に向けて一言お願いします

1戦1戦負けられない戦いが続いていくと思います。きょうも多くの方が来ていただけましたし、そういう部分でぼくらの力になっていると思うので、ぼくらがそれに応えて、1試合1試合勝って、絶対日本一になりたいと思っているので、今後ともよろしくおねがいします。

DL仲田遼(政経3=東京・早大学院)

――今日の試合では、獲得ヤードやタイムポゼッションを見ても中大に劣っているように思いましたが、それでも勝ちに繋げられた勝因は何だと考えますか

ディフェンスは形的には止まっているシーンが多かったですが、相手のセカンドエフォートとかゴリゴリ進んでくるのに対して周りが集まりきれず、結果的にじわじわ時間を使われながらファーストダウンを重ねられたのがしんどかったです。しかし、ディフェンスの立場としてはオフェンスが後半絶対に得点してくれる信じていたので、ディフェンスはやるべきことを全員がやれたのではないかと思いますし、そこが勝利にもつながったと思います。

――ご自身のプレーについて、第一シリーズからQBサックを決められていましたが、狙ってとらえたようなQBサックでした

いや、そんな狙ってはいなかったんですけど。ビデオを見てて、オフェンスラインがどう向いたらロールがくるっていうのがわかっていて、向いた瞬間外だなと思い、外からのプレッシャーをかけてくれえていたのもあって、それを美味しくいただいたという感じですね(笑)。

――中大に連続フレッシュを奪われるシーンが所々見受けられましたが、そのような場合のメンタル的な意地というのはどのようにしていましたか

そうですね、まず前回の日体大戦がディフェンスとしては本当に負け試合で、聞こえは悪いですけどディフェンスとしてはやられることに耐性がついていたという感じです。しっかりやることをやれてなくて出されていて、そこはもう割り切って、それぞれがコミュニケーションとって見直し、個人がしっかり修正できるところを修正してアジャストしていけば治るなっていうのがわかったので、ハドル中はお互いどこをやられたかなど話し合って過ごしていました。

――ディフェンスは、前回の日体大戦と同じような攻められ方をされていたようにも思えたのですが、前回の試合から改善された点、またはされなかった点はどのようなところでしょうか

改善できた点として、僕個人的は、日体大戦は、緊張がゆえに今までで1,2を争うほど良くない試合で、緊張がゆえに普段行っていることができなくなってしまって、でもその試合のおかげでそれ以上悪い試合はないだろうということで、いつも通りやれば大丈夫だなと思えたので、キーリードはできたかなと思います。また、今後も改善が必要な点として、中大の佐久間選手のようなパワーランナーには、タックルくらっても前に前に進んでくるのでそういう時は、みんなで集まって一人目が足を、二人目が上体をという分担が必要だったかなと思いますし改善が必要かと思います。

――ディフェンスはメンバーが欠けていたり、1年生も多く参加したりという状態での試合となりましたが、コミュニケーションをとるにおいてはどうされていましたか

加藤さんという僕たちの守護神がいない間、1年の杉田と池田が合宿とか練習とか頑張ってくれて、僕も学院出身で、昔から知っている中でもあったので、同期LBの田口とかともコミュニケーションとりながら練習できました。あとはそもそも2DLというシステムもわかってくれていたのでそこを大学ようにアジャストしながらできたと思います。

RB北條淳士(社4=東京・佼成学園)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

自分の中で絶対にタッチダウンすることを目標にやっていたのですけど、タッチダウンできずに非常に反省しています。

――相手のディフェンスはいかがでしたか

相手はフロント、ディフェンスラインが結構いい選手もそろっていましたし、大きかったのでいままで2戦やってきましたけど、その中でも一番いいDLだったので多少つらかった面はありましたね。

――後半に前半の反省を踏まえ改善されたことはありますか

元々チームで4クオーターで1点差でもいいので、勝ちきろうとしていたので、前半はああいう結果になっても一人一人慌てずにできたのが、後半エンジンがかかった要因だと思います。

――今日のRBを総括していかがですか

とにかくタッチダウンを須貝君がいい形でしてくれて、すごく頼もしいんですけど自分もタッチダウンをしたいです。次は頑張るので応援してください。

――次戦への意気込みをお願いします。

絶対にタッチダウンします。また、応援してください。頑張ります。

LB田口凌(社3=東京・早大学院)

――ディフェンスではどのようなことを目標にしていたのですか

中大はランもパスもレベルが高いので、まずはランストップを考えました。でも結局パスもあるので、パスもしっかり考えていました。きょうは課題だったランを止めるということにフォーカスしきれずに出されていて、そこが課題かなと思いました。

――きょうは相手がランで来ましたが、止まらなかった原因は何だと思いますか

中のLBの人の動きが少し悪かったので、そこは次の試合までには修正していきたいと思います。

――相手のRBの佐久間選手については

彼がパワーランナーで簡単なタックルでは倒れないというのは頭にあったのですが、目の前でタックルする段階になるとみんな受け身になって、ずるずる出されて。ランは基本的に2~4ヤードで止めたいのですが、コンスタントに6~8ヤード出されてしまったので、ゲームとして成り立たなかったと思いました。

――後半、相手のオフェンスに対してどうアジャストしていこうと話していたのですか

1点のリードしかなかったので、ほぼアドバンテージがない中で集中してやっていくというのは話していました。出されているランプレーの体型に対してアジャストはしていたのですが、それでもなお出されていたので。しっかりランを止めてサーダンロングを作って、パスを投げさせるというディフェンスを作っていきたいなと思いました。僅差の試合だったことに関して言えば、相手がFGで2点を取りにきたところで青木さん(啓吾、法4=東京・早大学院)の良いタックルがあって、そこで止めてくれたのが勝ちにつながったと思います。

――ディフェンスは下級生の出場も多いですが、上級生の田口選手から見て、下級生の活躍というのはいかがですか

下級生は思い切り頑張ってくれてくれているので非常に助かっています。むしろ僕たちが支えてあげなければいけない立場なのにも関わらず、上級生がミスをして足を引っ張ってしまう場面もあるので、それは上級生として恥ずかしいというか、もっと頑張らなきゃなと思います。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

毎回言っている、ビッグプレーを起こすということですね。最後に小野寺くん(郁朗、社2=東京・早大学院)がインターセプトをしてくれたように、ああいうビッグプレーが出ると、モメンタムというか勝ちに結び付くと思うので。試合を決めることができる、ボールを持ってくることができるようなプレーをしたいです。