ヨット部

2016.09.30

関東学生選手権 9月24日~26日 神奈川・葉山沖

この悔しさは必ず全日本の舞台で!慶大に及ばず総合2位

 秋シーズンの最初の正念場、関東学生選手権(関東インカレ)が葉山の海で行われた。全日本学生選手権(全日本インカレ)で、大学ヨット界の頂に立つために、この大会で実力を見せつけることは必要不可欠だ。なみなみならぬ決意で臨んだ早大ヨット部だったが、春から強さを見せる慶大の牙城を崩すことはできず、総合2位という悔しい結果に終わった。全日本インカレ3連覇までの道のりは、まだまだ険しい。

 関東の覇権を争うライバルは、慶大と日大。レースコンディションに得手不得手の差があり、優勝の行方を予想することは困難を極める。迎えた初日、レース開催も怪しくなるほどわずかな風が吹く中、大会がスタートした。第1レース、470級の岡田奎樹(スポ3=佐賀・唐津西)・岩井俊樹(基理3=東京・早大学院)組と、田中美紗樹(スポ1=大阪・関大第一)・永松瀬羅(スポ4=大分・別府青山)組がいきなりのワンツーフィニッシュを決める。続く第2レースも上々の出来でまとめると、470級は他を寄せ付けない1位で初日を終えることとなる。対するスナイプ級も、平川竜也主将(スポ4=神奈川・逗子開成)の「北風の微風を、至らない部分はありますがまとめられた」という言葉に代表されるように、苦手な風の中で必死に順位をまとめ、慶大、明海大に続く3位につけた。この結果、早大は総合で1点差ながら首位に立つ。2位で追うのは慶大。日大は出遅れ、優勝の行方は慶大との一騎打ちに絞られた。

全レースで好調キープした田中(左)・永松瀬組

 2日目、相変わらず吹かない風に悩まされ、消化されたのは1レースのみ。470級は、前日目立ったところのなかった市川夏未(社4=埼玉・早大本庄)が、須賀偉大(教3=大阪・高槻)と組んで1位でフィニッシュ。これに続いて全艇がシングル(※1)でゴールし、クラス別で2位に50点以上の差をつける。しかしスナイプ級は、首位をひた走る慶大の姿を捉えられず、差を広げられてしまった。このレース精彩を欠いた永松礼(スポ3=大分・別府青山)・川上健太(創理3=東京・早大学院)組の川上は、「慶大の艇と離されてしまうと(総合で)逆転されるリスクがあったのにも関わらず、セパレートしてしまった」と、順位を落とす原因となった判断を悔いた。2日目が終了し、総合で慶大に逆転を許すこととなる。12点差をつけられたが、1レースでも再逆転が可能なスコア。しかし最終3日目、依然海面は穏やかで、風は西寄りにふれた。レース開始のめどは立たず、選手達はもどかしい時間を陸で過ごす。そして午後1時、レースが行われないまま、大会終了を知らせるホーンが響いた。総合2位、やり切れない思いのまま、早大の関東インカレは終了となった。

圧倒的な成績で470級はクラス別優勝を果たした

 大きく出遅れた春先から、着実にチームの完成度は高まっている。勝ち切れなかったことは大きな悔しさを残すものの、全日本インカレで戦うビジョンは明確になりつつある。場所が愛知県蒲郡市に移り、レースコンディションも変わる全日本インカレだが、この舞台で笑うため、選手達は最後の1ヶ月に全てを懸ける。

(記事、写真 喜田村廉人)


(※1)10位以内の順位を取ること。

結果

▽470級

早大 52点(1位)

▽スナイプ級

早大 108点(2位)

▽総合

早大 160点(2位)

コメント

スナイプ級スキッパー平川竜也主将(スポ4=神奈川・逗子開成)

――今大会を振り返っていかがですか

チーム全体で振り返ると、結果だけを見るとかなり悔しさが残ります。単純に悔しい、ということが一番なんですけど、その反面、インカレ(全日本インカレ)まで残り日数が少ない中、ワセダが苦手としているコンディションで、課題が明確になった試合でした。どこがもろくて、どこが出来上がっているかはっきりした試合だったので、結果としては負けはしたんですけど、全日本インカレ優勝のためには必要な負けだったのかなと思います。

――スナイプ級の結果を振り返っていかがですか

スナイプは、クラス2位で、ケイオーとかなり離されてしまいました。多分実力以上に差を離されてしまったというのが感じるところで、自分達が持っている実力を、本番で発揮できるかできないか、ということが、ヨットに限らずスポーツ全体でそうだと思うのですが、課題です。これから自分達が力を入れるところは、持っている実力をいかに本番で正確に発揮できるか、精度を上げることが重要だと思っています。チームで痛い思いをしてそれを感じることが出来ました。結果は負けたんですけど、チームとして必要な負けだったのかなと思います。さっきと一緒ですけど(笑)。

――個人としての出来は

ここ最近ずっと北風の中で練習をしていました。正直自分は今回の大会のコンディションが本当に嫌いで、本当に苦手なコンディションだったんですけど、自分としてはある程度課題を克服しつつあるのかなと。大きく崩さないで、1上(1つ目のマークの順位)は全レース悪かったんですけど、そこから挽回して、スコアリング出来たことは、自分の自信につながっています。今まで自分が結果を出してきたレースは、強風だったり、南風だったりということが多い中で、北風の微風を、至らない部分はありますがまとめられたというのは、自分の仕上がりとして良くなっているなと思います。

――春先からチーム状態は上がっているように感じますが

明らかに上がってますね。チームとしてのまとまりも、個々の技術も、上がってはいます。ただ、上がっている部分を本番で出せるかということと、もっと出来上がっているケイオーというチームがいることの2つが、問題というか。精度を上げて確実に本番で発揮できる練習をしていきたいと思います。

――全日本インカレではコンディションもまた変化しますが、その対応については

蒲郡はスナイプチームはかなり得意なコンディションになると思いますし、風が吹くという予想もあります。ただ、チームとして怖いのは、吹かなかったときです。今回のような北風のコンディションが怖いという状況の中で、そこにある程度出口が見えてきたというか、このコンディションでの課題が明確になったレースが今回でした。470チームは今回の風域で大丈夫ということが分かって、逆に470チームの課題は、蒲郡で予想される強風域でボートスピードを上げるということです。スナイプチームは、蒲郡で強風が吹いたらある程度前を走れるだろう、ということは自分達でも分かっていると思うので、吹かなかったときにまとめられるかどうかということについて、今回のレースで、課題として克服できた面もありました。蒲郡で勝つための準備については、出来始めたというか、今大会も含めて、いい準備ができたかなと思います。

――全日本インカレへの意気込みをひとことお願いします

全日本インカレは、僕の憧れでもあり、(蒲郡は)2010年に全日本インカレ3連覇を達成した場所でもあるので、絶対このチームで、2回目の3連覇をして、胴上げされて引退します!

470級スキッパー岡田奎樹(スポ3=佐賀・唐津西)

――今大会を振り返っていかがですか

個人としては上出来だったと思います。ただ、もう一点稼げるところで稼げなかったり、しょうもないところで抜かされるという場面があったので、そこを削ることによって今後に生かせると思います。点数的には90点くらいです。

――470級としてはいかがですか

470チームとしては良くできていました。ライトウインドのコンディションでは、よく走れていたと思います。ただ、元々470チームの苦手なところが強風のコンディションなのですが、それが克服できるような大会ではなかったので、もしインカレで風が吹いたときにまだまだ分からない状況になってしまうと思います。まだ一ヶ月あるので、克服できるように練習していきたいと思います。

――他艇の前を切る場面も見られましたが、成果や感触はいかがでしたか

他艇の前を切ることは良くあるのですが、スタートが良かったので、三週間前の個人戦の時よりも油断なく戦えていたと思います。

――二日目の6位のレースについてはいかがですか

元々チームで似たような所にいたので、自分が一位を取るというよりも、チームで上位を独占するという事が目的でした。本当は4位と5位くらいで行けるのかなと思っていたのですが、少しそこで取りこぼしがありました。もったいなかったのですが、個人戦ではなく団体戦なので、早稲田のメンバーがより走りやすい環境をつくるというかたちなので、悪かったとも良かったとも思わないですし、そこに関しては特にないです。

――全日本インカレに向けての意気込みをお願いします

個人的に心の中ではMVP取りたいなとか思っているのですが、何よりも470優勝をさせることが、私の今の役目だと思います。それができるようにコミュニケーションを取って、今まで練習してきた技術が発揮できる環境をつくりたいです。それができれば、自ずと結果も付いてくるのかなと思っています。

スナイプ級クルー川上健太(創理3=東京・早大学院)

――今大会を振り返って

10レースの予定だったのですが、初日に2レース、2日目に1レース、3日目はレースができなくて結局3レースしかできなくて、しかも全部微風で。そういう経験が今までなかったのですが、コーチの小松さん(一憲コーチ、ロンドン五輪470級代表監督)にはいつも「自然を相手にしているのだから何が起きるかわからない。レースを1回もできないレガッタがあるかもしれない」と言われていて、それを身にしみて感じました。あと、今回2位となってしまったケイオーとの12点の差は、僕たちが3レース目で叩いてしまったスコアが原因で、僕らがもし3レース目で間違った選択をしていなければ15点から20点は巻き返せていて、総合優勝もできていたと思うとかなり悔しいです。

――3レース目で順位を落としてしまった原因は何だと思われますか

それまで1点差で自分たちを追いかける側にいたケイオーが目の前にいて、そのケイオーの艇と離されてしまうと逆転されるリスクがあったのにも関わらず、それを追わずにセパレートしてしまったんです。ケイオーは右海面にいって、僕らは左海面にいって。で、右の方が風があったせいでケイオーに先にいかれてしまった。それが僕らが負けてしまった原因です。

――2日目の中止になってしまった4レース目では1位でした

風が南に回って、僕らが得意としている風域でレースに臨めていつも通りのことを完璧にすることができました。いつも通りのことをすれば負けないという自信があって、それができたので、順調にトップにい続けることができました。

――個人的な課題は見つかりましたか

一番は、3レース目でケイオーを追えなかったというのにもあるように、その場でのスコアの計算と、今意識すべき相手がどこの大学なのか、その大学に対して自分をどこに位置させるかということを考えることが今後の課題ですね。

――11月の全日本学生選手権(インカレ)への意気込みをお願いします

僕はレギュラーになって初めてのインカレなのですが、永松(礼)と乗せていただいて、今まで迷惑ばかりかけているので恩返しの意味も込めて、目標通り総合優勝したいと思います。

スナイプ級スキッパー岩月大空(スポ2=愛知・碧南工)

――今大会を振り返っていかがですか

今大会は、良いところもあったし、悪いところもあったという感じで、課題が見つかった大会ではありました。

――中止となった1レース目と、3レース目に、前を走る場面がありましたが

スタートから自分の思うままにコースを取れたというか、思い通りにレースを運んでいけたということが、前を走れたきっかけではあったんですけど、そこでもまた1番最初にマークを回ってから、細かく順位を落とす部分があって、そういう部分はまだ甘いので、今後突き詰めていく部分ではあると思いました。

――今大会も微風の中でのレースでしたが

春先よりは我慢強く走れるようにはなったんですけど、それでもまだ大きく外して順位を落としてしまう部分があって、全日本(全日本インカレ)でそういうことはやってられないので、しっかり11月の全日本までには克服して臨みたいと思います。

――具体的な課題は

課題は、スタートから自分が思い通りにレースを運べたとき、何でそう走れたのかをもっと突き詰めて、その確率を上げていくことですね。

――全日本インカレへの意気込みをひとことお願いします

3番艇として足を引っ張らないというよりは、自分が1番艇、2番艇だって言えるくらいの成績を残せるように、レースで走っていきたいなと思います。