野球部

2016.09.27

東京六大学秋季リーグ戦 9月26日 神宮球場

終盤に逆転!接戦制す/立大2回戦

立大2回戦
早 大
立 大
(早)○竹内、北濱-小藤
◇(二塁打)岸本

 優勝へ向けてヤマ場となる立大戦。前日の1回戦を落とし、絶対に負けられない早大は2回戦に臨んだ。2回に先制するも、その後逆転を許す苦しい展開に。しかし7回、途中出場の岸本朋也(スポ2=大阪・関大北陽)の適時二塁打を含む3連打で勝ち越すと、そのまま逃げ切り接戦をものにした。これで立大との戦績を1勝1敗とし、勝ち点の行方は3回戦に持ち越しとなった。

 早大は2回、四球で出塁した走者を犠打で進めると2死後、打撃好調の小藤翼(スポ1=東京・日大三)が右翼手の前に落ちる適時打を放ち、1点を先制する。しかし、その後は走者こそ出すものの、あと一本が出ず追加点を奪えない。もどかしい攻撃が続いたが、1点をリードされ迎えた7回、この回から代わった相手投手を攻め立てる。先頭打者が四球で出塁すると、犠打で送り2死二塁の好機をつくる。ここで打席には代打の岸本。「ファーストストライクを打っていこう」と振り抜いた打球はぐんぐんと伸び、中堅手の頭を越える同点の適時二塁打。次打者も内野安打で続くと、真鍋健太(スポ4=東京・早実)の打席でヒットエンドランを敢行。これが左前安打となり、勝ち越しに成功した。得点自体は3点だが、毎回のように得点圏に走者を進めるなどチームとして攻撃面での好調ぶりがうかがえる試合となった。

同点打を放った岸本。リーグ戦初安打で貴重な1点をもぎ取った

 先発のマウンドは竹内諒(スポ4=三重・松阪)。前回の登板では5回途中6失点とふがいない内容だったが、今回は違った。本人も「良かった」という直球を軸に、切れ味鋭い変化球を織り交ぜた。特に2回から3回にかけて4者連続で三振を奪うなど、うまく打者の打ち気をそらすクレバーな投球を披露。5回に2死走者なしから3連打を浴び2点を失ったが、6回2失点でまとめ、先発投手としての役割を果たした。7回以降は竹内からマウンドを譲り受けた北濱竣介(人3=石川・金沢桜丘)が相手打線をパーフェクトに抑える好救援。8回には左中間に抜けるかという打球を中堅手・中澤彰太副将(スポ4=静岡)がダイビングキャッチで好捕するなど、バックも北濱を盛り立てた。前日は裏目に出た継投策だったが今回は功を奏し、1点差を守り切った。

救援・北濱は3回を打者9人で抑える好投を見せた

 緊迫した接戦に勝利した今回の試合について、「よく粘ってつないで逆転してくれた」と髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)は振り返った。絶対に負けられない一戦で早大ナインは指揮官の掲げる『守り勝つ野球』を体現した。勝ち点の懸かった3回戦は総力戦になることが予想される。打撃陣が好調なだけに、投手陣を中心に無駄な走者を出さずテンポの良い守りをしていきたい。「流れ的にはワセダだ」(髙橋監督)。今回のいい流れを次戦へとつなげ、何がなんでも勝ち点を奪いにいく。

(記事 田原遼、写真 郡司幸耀、石田耕大)

☆今カードでスタメン復帰の真鍋が殊勲打を放つ!

決勝打を放ち、一塁ベース上に立つ真鍋

 早大のスタメンに真鍋健太(スポ4=東京・早実)が帰ってきた。東京六大学春季リーグ戦直後から左第一肋骨(ろっこつ)を疲労骨折し、戦線を離脱。8月から9月初旬にわたって行われた夏季オープン戦でも出場機会は守備回でのわずか1回に終わった。ほとんどプレーすることができない時期が長く続いたが、その中で真鍋は徹底的に体づくりを行った。チーム全体で行われる練習の後には、ほぼ毎日ジム通いやランニングを実施。この夏だけで体重は3キロ増加した。

 このような努力のかいがあってか、真鍋はケガが完治してすぐに試合出場の機会を得る。前日の対立大1回戦から、2番・二塁手としてスタメン入り。復帰5打席目で今季初安打を記録した。

 そして、迎えた対立大2回戦。1点を争う展開の中で、7回に早大が同点に追い付く。なおも2死一、三塁の好機で、真鍋はこの日4度目の打席に立った。わずか2球で追い込まれたが、その後はボールを見極め、カウント2-2。自身の結果次第で試合の流れが大きく変わるという状況の中でも、冷静さを失うことはなかった。真ん中に入ったスライダーにうまく対応し、打球は左方向へ。真鍋らしい逆方向への当たりは、試合を決定づける勝ち越し打となった。

 打撃はもちろん、守備にも定評がある真鍋。「粘り強い選手ですから、キーマンになると思います」(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)と、背番号2に掛かる期待は大きい。春の雪辱に燃える早大にとって、真鍋の活躍は必要不可欠だ。

(記事 杉田陵也)

早大打者成績
打順 守備 名前
(左) 八木健太郎 .476 四球   右飛   遊併   投安   右飛
(二) 真鍋健太 .333 投ギ   空振     遊直 左安    
(遊) 石井一成 .450 空振   空振     左飛 空振    
(三) 木田大貴 .318 空振     左安   左安   捕邪  
(一) 佐藤晋甫 .000   四球   投ギ   中飛   右飛  
(中) 中澤彰太 .222   投ギ   二ゴ     四球 遊ゴ  
(右) 三倉進 .188   左飛   二ゴ     三飛   二失
(捕) 小藤翼 .385   右安     左飛   三ギ   三ギ
(投) 竹内諒 .750   見振     二安        
  岸本朋也 .333             中2    
  戸谷光助                  
  北濱竣介 .000                 空振

早大投手成績
名前
竹内諒 6.10
北濱竣介 5.79
東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 明 大 立 大 早 大 慶 大 法 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 10/22
10/23
10/15
10/16
○3-0
○5-0
10/1
10/2
○9-2
○7-4
1.000
立 大 10/22
10/23
○5-3
●2-3
9/27
10/15
10/16
○9-3
○7-5
10/8
10/9
.750
早 大 10/15
10/16
●3-5
○3-2
9/27
10/29
10/30
●5-6
○8-7
○5-2
10/1
10/2
.600
慶 大 ●0-3
●0-5
10/15
10/16
10/29
10/30
10/8
10/9
○8-0
○9-6
.500
法 大 10/1
10/2
●3-9
●5-7
○6-5
●7-8
●2-5
10/8
10/9
10/22
10/23
.200
東 大 ●2-9
●4-7
10/8
10/9
10/1
10/2
●0-8
●6-9
10/22
10/23
.000
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コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――鮮やかな逆転勝ちでした。試合を振り返っていかがですか

良かったですね。投手も2点に抑えてくれて。まあこういう3-2くらいの接戦になってきますよね、六大学の投手はみんないいのでね。先攻して逆転された後もよく粘り切って、ベンチもよくつないでくれて逆転できました。

――先ほどもベンチ裏から歓声が聞こえてきましたが

はい、ベンチはきのうからすごくムードが良いんですよ。逆転されても粘り強くしていますからね。淡白ではないですね。

――先発の竹内諒投手(スポ4=三重・松阪)は6回2失点という内容でした

2失点、まあ合格といえば合格なんですけれども、あの連打された場面では配球がもう少しですね。走者を置いてからは慎重に入るとか、緩急をつけるとか。1点は仕方ないですけど2点目は駄目だ、ということは本人には言いました。

――北濱竣介投手(人3=石川・金沢桜丘)は9回も続投でした。打席も回ってきた中でしたが

7、8回とピシッと抑えていたので、代える必要もないかなと。代えたからといって後の投手が抑えられるかも分からないのでね。きのうみたいなことがあるので。

――何か声掛けはされましたか

打席が回ってきた時に「打たなくていいよ、打ったら走るから」と(笑)。最後投げてくれよと。

――8回には中澤彰太副将(スポ4=静岡)の好捕もありました。あのプレーで流れが大きく引き寄せられた印象です

超ファインプレーですね。守備的には彼は日本一だと思いますよ、大学生の中では。

――常々「中澤の守備は外せない」とおっしゃっていますがその通りになりましたね

そうそう。彼はもう外せないんですよ。

――ブルペンでは大竹耕太郎投手(スポ3=熊本・済々黌)も準備していました。きょうも登板の可能性はあったのでしょうか

きょうももちろんあり得ますよ、きょうは絶対負けられないわけですから。温存して終わるわけにもいかないですし、大竹という選択肢もありました。当然、あしたは総力戦になりますね。

――打撃では岸本朋也選手(スポ2=大阪・関大北陽)が代打で同点適時打を放ってくれましたが、いかがでしたか

よく打ってくれましたね。右打者の代打の1番手なのでね。逆方向への長打ですからね。よく打ってくれました。

――最後は真鍋健太選手(スポ4=東京・早実)が勝ち越し打を放たれました

粘り強く、真鍋らしい安打でしたね。

――打線は少し落ち着いてきたかなという感もありますが、それでも7安打をマークしています

よく打っているんですよね。法大戦はスコアを見ると接戦で、合計15失点はしていますけど、5、8、5点と取っていて。きのうも点は取っているわけですから。春は点が取れなくて負けていますからね。でも相手の投手と流れによって、打線も水ものなのでね。今はある程度自信は持っていますけど、まあ2、3点取ってくれたらいいくらいですね。少しいい投手が来るとそれが目いっぱいですね。

――あすは総力戦となりますが、どういった試合運びが理想でしょうか

きのうああいう負け方をして、ワセダが不利に展開している中できょう盛り返したということは、私はもう流れ的にはワセダだと。ベンチも粘りがありますし、投手もまだ大竹という余裕がありますからね。ぜひ勝ちたいですね。

――いつも通り、まずは抑えてというところからでしょうか

もちろんそうですね。きょうみたいな2、3点の勝負になると思います。向こうだって澤田(圭佑主将、立大4年)を温存していますし、頭からくる可能性もありますからね。

――最後にあすに向けて意気込みをお願いします

きょうみたいな試合をして、勝ちたいと思います。

真鍋健太(スポ4=東京・早実)

――きょうはいい場面で適時打が出ました。それまでの打席もいい感触はありましたか

悪かったですね。

――では、ようやく自分なりのかたちで打つことができたということでしょうか

春のリーグ戦が終わってから疲労骨折をしていて、3カ月くらいバッティングができていませんでした。2週間くらい前にようやくできるようになって、きのうもきょうも(安打が)1本ずつ出ましたが、まだ納得した打ち方というか、まだそういう感覚は戻ってきていません。でも、きょうあのような大事なところで一本出て、なおかつチームが勝てたので良かったです。

――具体的にいつ頃から疲労骨折をしていましたか

春の早慶戦が終わってからです。左の肋骨(ろっこつ)(を疲労骨折している状態)だったのですが、バットが全く振れない状態になってしまって。六大学選抜でオランダに遠征した時は1試合も出ませんでした。(日本に)帰ってきてからも全く治らず、ようやく1、2週間前からやっと(プレーが)できるようになりました。

――夏季オープン戦では守備機会が一度だけありました。投げることに関してはどれくらい前からできるようになりましたか

投げる時も痛くて、(投げる動作で)左腕を引く時も痛みがありました。投げることに関しては8月中旬ぐらいからできるようになってきましたが、バッティングは全くできなくてという感じでした。

――具体的な診断名などは

第一肋骨の骨折でした。レントゲンで自分でも折れているのが分かって。左の肩甲骨近くの肋骨の裏側です。

――打てない時期はどのような練習をされていましたか

バットが振れないので、とりあえず走ったり、あとはトレーニングだけをひたすらしていました。バッティングは春そこそこ打てたので、その感覚を思い出せればそれなりに打てるだろうと思っていましたが、まだその感覚が戻ってきていません。でも、そういうことは言ってられないので、まずはチームが勝つことだけを考えてやっています。

――具体的にどれくらいトレーニングをしましたか

全体練習のランニングに加えて、自分でポール間を走ったりしていました。あと、ほぼ毎日練習後にジムに行っていたので、体はだいぶ変わってきました。

――体重は増えましたか

3キロくらい増えましたね。

――「そういうことは言ってられない」というのは、春不完全燃焼に終わってしまったということが頭の中にあると思います

そうですね。5位で春のリーグ戦が終わってから、みんなで練習をしてきたので。自分もラストシーズンなので、自分よりチームが勝てればそれでいいので、自分はチームが勝つことに徹しようと思います。

――適時打を打った球はなんですか

真ん中のスライダーでした。

――これで波に乗っていけるのではないでしょうか

そうですね。とりあえず一日一本というテーマでやっているので、復帰してからは今のところ(安打が)出ているので。今は八木(健太郎、スポ3=東京・早実)と石井(一成主将、スポ4=栃木・作新学院)の調子が良くて、自分はその間にいるので、バントとかでチャンスをつくれるような仕事ができたらなと思っています。

竹内諒(スポ4=三重・松阪)

――きょうの先発はいつ知らされましたか

今週の水曜日に監督さん(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)から言われて。準備はしっかりとしていました。

――調子は良かったように見えましたが

初戦の法大戦よりも真っすぐが良かったかなと思います。ストレートでファールを打たせたり、空振りを取れたりできたのが大きいと思います。

――5回途中6失点という前回の内容から、きょうに至るまでの2週間でどのような改善を行ってきましたか

法大戦では体が上手く使えていなくて、理にかなった動きができていなかったのでそこの修正をしてきました。そこからリリースポイントの調整を行ってきました。

――直球が走っている中でも変化球でカウントを稼ぐことができているように思いましたが

そうですね。変化球でカウントを取ることで打者を追い込むことができているので、そこは以前よりも投球が楽になったと思うところです。

――失点をしてしまった5回ですが、佐藤拓也選手(4年)、熊谷敬宥選手(3年)共に変化球の後の直球を打たれています

カウントに余裕があったので、変化球で様子を見ても良かったのかなと今は思っています。打たれた球はコントロールミスです。

――上位打線と下位打線で投球のスタイルに若干の違いが見られましたが、意識されていたことは

そうですね。下位打線では変化球をいつもよりも増やして打たせて取るといった感じですかね。上位打線は一発もあるので、真っすぐが甘くならないようにコーナーに決めるということを考えていました。

――7回に代打を出されて降板となりましたが、その代打の岸本朋也選手(スポ2=大阪・関大北陽)が同点の適時打を放ちました。また、その後真鍋健太選手(スポ4=東京・早実)の適時打で勝ち越し、勝利投手となりましたが

野手に助けられての勝ちなので、次はゼロで抑えて自分で勝ちを取りにいきたいです。勝てて良かったです。

――6回にはピンチの場面で大東孝輔選手(3年)を迎えました。春季の立大戦では本塁打を打たれている相手ですが意識してしまいましたか

そうですね。(春季の立大2回戦で)打たれているので打たれないようにと考えながら投げていたのですが、少し考え過ぎたのか力んでしまって四球になってしまいました。

――6回を投げて5四球という内容については

コースを攻めて、攻めた上での四球もありますが、きょうはコントロールミスが多かったです。

――5回、6回で髙橋監督がマウンドに向かわれましたが、どのようなことを話されたのですか

「ここで切るように」と言われましたね。そのために、「低めに集めるように」と言われました。

――最後に、あすに向けて

あした勝つと勝ち点が取れるので、与えられたところでやることをやるだけです。

岸本朋也(スポ2=大阪・関大北陽)

――夏季オープン戦でのアピールの結果、今秋代打として起用されるようになりましたが、その心境は

春に1試合も出られなくて、自分の中で悔しい思いがあったので、今シーズン2打席出してもらって、今まで結果が出ていなかった分、今回打てたのは良かったと思います。

――試合中、ブルペン捕手としての準備も大変だと思います

ブルペン捕手で投手にベストな準備をして投げてもらえるように声掛けだったり、球の状況を伝えたりなど、しっかりやるようにはしています。

――打席にはどのような気持ちで入りましたか

チャンスだったので、「打ったるぞ」と、ただ相手投手に向かっていく強い気持ちでしたね。

――ファーストストライクから打ちましたが

やはり真っすぐを狙っていて、「初球から振っていこう、ファーストストライクを打っていこう」と決めていたので、狙い球のストレートが来て、それを打ち返すことができて良かったです。

――初安打の感触は

打った感触は良かったので、「越えてくれ」と思いながら走りました。

――二塁でガッツポーズを見せてくれましたね

大事な場面で打てたので、うれしかったです。

――リーグ初安打初打点を達成して、次の目標は

これからもこのような結果を出していくことが、自分にとっても、チームにとっても、いいことだと思うので、とりあえず結果を出し続けられるように頑張っていきたいです。

――あしたも一点差のゲームになると思いますが、意気込みをお願いします

またチャンスを頂けたら、自分の仕事をチームのためにしっかりとできたらいいなと思っています。

――チーム内の正捕手争いの中で、今後どのように捕手としてアピールしていきたいとお考えですか

正捕手として試合に出たいとは思いますけど、現状では代打という仕事を頂いているので、どのようなかたちでも、与えられた仕事でチームの戦力になれるようにやっていけたらいいかなと思います。