野球部
2016.09.26
東京六大学秋季リーグ戦 9月25日 神宮球場
9回に悪夢…自滅で白星スルリ/立大1回戦
立大1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |||||
立 大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 5 | |||||
早 大 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | |||||
(早)小島、柳澤、●吉野和、黒岩佑、大竹-小藤 ◇(二塁打)石井、中澤 |
---|
前日行われる予定だった試合が雨で順延となり、早大は立大との1回戦に臨んだ。初回、石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)の適時打で先制する。一度は逆転されたが、3回に内野ゴロの間に走者が生還し同点に追いつくと、5回には犠飛で勝ち越しに成功する。しかし、1点リードのまま迎えた最終回、悪夢が待っていた。四死球でピンチを招くと、2本の適時打を浴び3失点。まさかの逆転負けを喫した。
初回、好調・八木健太郎(スポ3=東京・早実)が安打で出塁。さらに、続く打者の犠打で1死二塁の好機をつくる。ここで打席に入ったのは3番・石井。「ラッキーでした」(石井)。石井が放った打球は左飛かと思われた。だが、太陽の位置が幸いしたか、左翼手が捕れず適時二塁打となる。3回には1死二、三塁から佐藤晋甫(教3=広島・瀬戸内)の二ゴロの間に1点を取り同点に追いつく。5回にも佐藤晋が犠飛を打ちリードを奪った。しかし、その後は得点圏に走者を進めながらもあと一本が出ず、追加点を挙げることができなかった。
中澤彰太副将(スポ4=静岡)が2安打を放つなど、打線は依然として好調を維持している
先発を任された小島和哉(スポ2=埼玉・浦和学院)は立ち上がりから制球が定まらなかった。先制点をもらった直後の2回、2ボールから甘い球を捉えられ2点本塁打で逆転を許すと、その後もボール先行の苦しい投球が続く。3回以降、毎回得点圏に走者を背負ったが、味方の好守もあってなんとか切り抜け、6回2失点と試合をつくった。逃げ切りを図る早大であったが、3−2で迎えた9回、継投策が裏目に出る。この回からマウンドに上がった吉野和也(社4=新潟・日本文理)は2つの四死球でピンチを招く。一、二塁ながら、2死までこぎつけたところで降板。しかし、後を受けた黒岩佑丞(スポ3=早稲田佐賀)がいきなり適時打を浴び同点とされる。さらに、四球を与え満塁とすると続く打者に2点適時打を打たれ万事休す。早大は四死球から救援陣が崩壊し、あと一歩のところで白星を落とした。
9回、制球が定まらずピンチを招いた吉野和
チームで12四死球。髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)は、「攻撃のリズムが悪くなる」と四死球の攻撃への悪影響を指摘。さらに「5点取らないと勝てない投手陣。相手の投手が良いとなかなか5点は取れない」と投手陣への不満を口にした。優勝への望みをつないでいくためには、投手を中心に『守り勝つ野球』を体現していくしかない。まずは四死球を減らし、ここから立大に連勝して、なんとしても勝ち点を挙げたい。
(記事 新津利征、写真 越智万里子、加藤佑紀乃)
早大打者成績 | |||||||||||||||||
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 | 率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (左) | 八木健太郎 | 4 | 2 | 0 | .529 | 中安 | 空振 | 遊安 | 四球 | 見振 | ||||||
2 | (二) | 真鍋健太 | 3 | 1 | 0 | .333 | 三ギ | 空振 | 投ギ | 空振 | 中安 | ||||||
3 | (遊) | 石井一成 | 4 | 3 | 1 | .563 | 左2 | 二安 | 四球 | 中飛 | 左安 | ||||||
4 | (三) | 木田大貴 | 4 | 1 | 0 | .278 | 右飛 | 左安 | 四球 | 三失 | 二飛 | ||||||
5 | (一) | 佐藤晋甫 | 2 | 0 | 2 | .000 | 遊ゴ | 二ゴ | 邪犠 | ||||||||
一 | 立花玲央 | 1 | 0 | 0 | .083 | 投ギ | 一ゴ | ||||||||||
6 | (右) | 三倉進 | 2 | 0 | 0 | .250 | 空振 | 空振 | |||||||||
打 | 熊田睦 | 1 | 0 | 0 | .333 | 空振 | |||||||||||
右 | 長谷川寛 | 2 | 0 | 0 | .333 | 空振 | 空振 | ||||||||||
7 | (中) | 中澤彰太 | 4 | 2 | 0 | .250 | 左2 | 右飛 | 右安 | 投失 | |||||||
8 | (捕) | 小藤翼 | 2 | 0 | 0 | .364 | 三邪 | 空振 | 三ギ | 投ギ | |||||||
9 | (投) | 小島和哉 | 1 | 0 | 0 | .500 | 四球 | 空振 | |||||||||
打 | 富田直希 | 1 | 0 | 0 | .000 | 空振 | |||||||||||
投 | 柳澤一輝 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||||
打 | 岸本朋也 | 1 | 0 | 0 | .000 | 右飛 | |||||||||||
投 | 吉野和也 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||||
投 | 黒岩佑丞 | 0 | 0 | 0 | — | ||||||||||||
投 | 大竹耕太郎 | 0 | 0 | 0 | .000 |
早大投手成績 | ||||||||||
名前 | 試 | 勝 | 敗 | 回 | 安 | 振 | 球 | 失 | 責 | 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小島和哉 | 3 | 1 | 0 | 6 | 5 | 2 | 5 | 2 | 2 | 1.35 |
柳澤一輝 | 3 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0.00 |
吉野和也 | 3 | 1 | 1 | 0 2/3 | 0 | 0 | 2 | 2 | 2 | 4.91 |
黒岩佑丞 | 3 | 0 | 0 | 0 0/3 | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 | 4.50 |
大竹耕太郎 | 2 | 0 | 0 | 0 1/3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 8.31 |
東京六大学秋季リーグ戦星取表 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 明 大 | 立 大 | 慶 大 | 早 大 | 法 大 | 東 大 | 勝ち点 | 勝 | 負 | 勝率 | |
1 | 明 大 | ※ | 10/22 10/23 |
○3-0 ○5-0 |
10/15 10/16 |
10/1 10/2 |
○9-2 ○7-4 |
2 | 4 | 0 | 1.000 |
2 | 立 大 | 10/22 10/23 |
※ | 10/15 10/16 |
○5-3 9/26 |
○9-3 ○7-5 |
10/8 10/9 |
1 | 3 | 0 | 1.000 |
3 | 慶 大 | ●0-3 ●0-5 |
10/15 10/16 |
※ | 10/29 10/30 |
10/8 10/9 |
○8-0 ○9-6 |
1 | 2 | 2 | .500 |
3 | 早 大 | 10/15 10/16 |
●3-5 9/26 |
10/29 10/30 |
※ | ●5-6 ○8-7 ○5-2 |
10/1 10/2 |
1 | 2 | 2 | .500 |
5 | 法 大 | 10/1 10/2 |
●3-9 ●5-7 |
10/8 10/9 |
○6-5 ●7-8 ●2-5 |
※ | 10/22 10/23 |
0 | 1 | 4 | .200 |
6 | 東 大 | ●2-9 ●4-7 |
10/8 10/9 |
●0-8 ●6-9 |
10/1 10/2 |
10/22 10/23 |
※ | 0 | 0 | 4 | .000 |
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コメント
髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)
――悔しい逆転負けとなりました。きょうの試合はいかがでしたか
逆転されるまでは守りは良くてね。併殺やいいプレーが出たり、打線も田村(伊知郎、立大4年)という日本代表の投手が好投している中で点も取れて、3-2でよくしのいでいたと思うんですけどね。でもトータルで見ると、やはり7、8、9回くらいで四死球が非常に多いんですよね。走者をためての適時打だから、誰が悪いというより、5点取らないと勝てない投手陣ですからね。相手の投手が良かったらなかなか5点は取れないですからね。
――小島和哉投手(スポ2=埼玉・浦和学院)の先発はいつごろから決められていたのですか
もう第1節が終わったところから、いい順でいくと。小島が一番良かったのでね。
――6回を粘り強く投げ抜いてくれましたね
きょうも点は2点取られていますけど、試合上では3-2で勝っている状態で併殺も取ってくれてね。続投も考えたんですけどね。投球数を考えるとというところで。乗り切っている投手をそのままいかせた方がいいのかなともね…。まあ結果論なのでね、これだけは。継投とは難しいもので。
――9回2死の場面で吉野和也投手(社4=新潟・日本文理)から黒岩佑丞投手(スポ3=早稲田佐賀)にスイッチされましたが、あれにはどういった意図が
次が左打者だったのでね。吉野は左打者には不利だろうということで。きょうは制球もなかったですしね。
――その後逆転を許してしまった場面については
やはり投手が踏ん張り切れないとね。あそこで例えば勝ち越しの1点だけだったら、最終回の無死一、二塁でバントとかも考えられるのでね。
――先ほどおっしゃられたように、きょうは四死球が合計12と制球面で苦しんだ印象です
12で被安打が8だから、合計20出塁許しているわけですからね。そういうふうになると攻撃のリズムも悪くなるから、打者も打たないですよね。それでもきょうはよく打っていますけどね。
――その四死球の多さにはどういった原因があるとお考えですか
やはり投手の精度がないんでしょうね。
――一方で、打線では石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)をはじめ好調な選手が多いです
そうですね。中澤(彰太副将、スポ4=静岡)も良くなってきましたからね。
――守備ではかなりいいプレーも目立ちましたね
併殺が3つくらい取れたんじゃないですかね。厳しいところを併殺で乗り切れたりしたのでね。小島も悪いながらよく投げていたのでね。もう1回くらいいけたかも分からないですけど。継投は難しいですね。
――立大の投手陣についてはどういった印象を持たれましたか
田村くんは前回よりも良かったですけどね。でもそこから3点はよく取れていると思いますよ。
――真鍋健太選手(スポ4=東京・早実)が復帰されましたね
最後もいい安打を打ってくれてね。粘り強い選手ですから、キーマンになると思いますね。
――最後にあすに向けて意気込みをお願いします
絶対に勝たないと次はないので、頑張ります。
石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
試合自体は粘れたといえば粘れたかもしれませんが、まだ点を取れる場面が何個かあったので。また、守備でも粘れるところが何個かあったので、そこをあしたまた集中して、いい意味で切り替えてやっていければと思っています。
――1打席目は左方向への飛球でしたが、相手の左翼手が目測を誤ったことも重なり先制打となりました。その打席を振り返っていかがですか
ラッキーでしたね。少し差し込まれましたが、レフト方向に流す事ができました。
――打った球は直球ですか
はい、真っすぐです。
――いま第1打席を振り返って、差し込まれないようにするにはどうするべきだったと考えていますか
ボール球だったので、手を出さないでいるべきでした。
――第2打席も1点を追う場面で安打を放ちました。打席でしっかりと集中できていると思いますが、ご自身はどう感じていますか
集中はできていますが、まだ詰めなければいけない隙があるので、しっかり見直して打席でしっかりと勝負したいです。
――1点を争う場面が多かった試合でしたが、ベンチの雰囲気はいかがでしたか
終盤まで勝っていて、「気を抜かないように」とは言っていましたが、どこかに隙があったと思います。そこを突かれて粘り切れなかったことがきょうの敗因ですね。
――野手陣はきょうも9安打と好調ぶりが続いています
野手陣は好調な方だと思いますが、しっかり投打をかみ合わせて試合運びをしなければいけないので、打つだけではなく、守りからリズムをつくれるように頑張ります。
――好投手が並ぶ立大ですが、そこに向けての準備もかなりしてきたと思います
準備はしっかりとしてきたつもりなので、打席で集中するだけですね。
――あしたの試合に向けて一言お願いします
勝ち点を取れるように頑張ります。
中澤彰太副将(スポ4=静岡)
――1打席目の二塁打の場面ですが、打った瞬間に二塁を狙っての走塁ですか
そうですね。狙っていました。
――2打席目は安打とはならなかったもののいい当たりでした。今季、打撃の調子は上向きですか
1カード目が終わって、ヒットは2本だったんですけど、内容自体は悪くなかったので。また、今季は自分のやってきたことを継続するんだという気持ちで打席に入っています
――8回の守備ではファインプレーも飛び出しましたね
自分の所に飛んできた打球は全部捕ってやるという意識で常に守っているので、アウトにできて良かったです。
――あの場面は万が一後ろに抜けてしまえば逆転の可能性もありましたが
捕る自信はあるので、守備に関してはマイナスなことは考えないでやっています。
――優勝へ向けてのヤマ場である立大戦の初戦を落としましたが、あす以降どう戦っていきますか
きょうは負けてしまいましたが、あしたにつながる勢いもついているし、まだ勝ち点を落としたわけではないので、あしたとあさっては勝って勝ち点を取りたいです。
小島和哉(スポ2=埼玉・浦和学院)
――きょうの投球を振り返っていかがですか
実際、全然駄目でしたね。自分がもう少し長いイニングを投げられていたら良かったです。内容は全然駄目でした。
――序盤は直球の制球に苦しんでいる印象がありましたが、その点についてはいかがですか
1日流れたのがあって、準備不足だったかなと思いますね。
――調整は難しかったですか
きのうも体が軽すぎたので、少し走る量を多めにしました。
――初戦の先発が決まったのはいつだったのですか
今週の水曜日ですね。
――2回には走者がいない中でもセットポジションから投球をしていましたが、何か理由があったのですか
法大の時もずっとセットから投げていて、その方が球がつかまるかなと思って試しましたけど、あまりうまくいかなかったですね。
――4回のピンチの場面、前の打席で本塁打を打たれた打者との対戦でしたが、どのような気持ちで迎えましたか
(本塁打を打たれたのは)自分が(ストライクを)取りにいった球で、攻めにいけば打たれないだろうなというのはあったので、思い切りいきました。
――打ち取った球は
たぶん真っすぐだったと思います。
――結果的に5つの四球を与えてしまいましたが、今後どのように修正していきたいですか
投げ方もそうですけど、気持ちを込めて投げようと思います。