ラグビー部
2016.09.18
定期戦 対立大 9月18日 早大上井草グラウンド
強みを生かして立大に完勝
早大はこの日、立大との定期戦に臨んだ。Bチーム主体のチーム編成だったが、17日の成蹊大戦と同様にスクラム、ディフェンス、ブレイクダウンにこだわる姿勢は変わらない。前半には敵陣ゴール前スクラムを起点に2トライ。試合終盤にも同様の状況でプレッシャーをかけ続け、認定トライを奪った。守ってもダブルタックルがよく機能し、立大にチャンスらしいチャンスは与えない。スコアはそこまで伸びなかったものの、24-0で完勝。チームとしてのこだわりが全体に行き渡っていることを実感させるゲームとなった。
先制したのは早大だった。前半8分に相手ゴール前でペナルティーを得ると、やはりスクラムを選択。2度のコラプシング(密集を故意に崩す反則)を誘い、立大の3番を一時退場させる。数的有利を生み出すと、BKにボールを展開。ラストパスを受けたWTB桐ケ谷稜介(スポ2=群馬・太田)がインゴール左隅に飛び込んだ。ディフェンスでは、相手SHのテンポ良い球さばきにやられ、何度か自陣深くまでボールを運ばれる場面もあったが、ダブルタックルがよく決まった。ピンチを迎えても、タックルで前に出てターンオーバー。すると31分、またしても相手ゴール前スクラムの場面。8人全員でプレッシャーをかけ、立大のディフェンスを内に寄せた。一つ目のトライと同じかたちで桐ケ谷が追加点を挙げ10-0。そのまま前半を終えた。
インゴールに飛び込む桐ケ谷
後半になっても早大の戦い方は変わらない。BKのランで敵陣に入ると、そこからはFWがタテに強く出続ける。10分にはそのタテへのアタックが功を奏した。敵陣22メートル付近から、SH吉岡航太郎(スポ3=国学院栃木)がFWにダイレクトでパスを供給し続け、ゲインを重ねる。最後はそのパスを受けたフランカー増原龍之介(教1=広島・崇徳)が抜け出してトライ。スコアを17-0とする。その後はアタックで精彩を欠いた。要所でのハンドリングエラーが目立ち、点差を広げられない。それでも38分、スクラムでトライをもぎ取る。敵陣ゴール前でスクラムにこだわり続け、今度は相手の1番にシンビン。立大が我慢しきれず3回目のペナルティーを犯したところで、認定トライとなった。24-0とし、ノーサイド。立大との定期戦を勝利で飾った。
FWがタテに強く出続けた
夏合宿を終えてから今までの期間で、もう一度強みを磨いている早大。Aチームを含め、ここ数試合はその成果がよく表れている。しかし、「帝京大に勝つということを目標に掲げてやっているので、もっともっと強くならなければいけない」(NO・8堤悠ゲームキャプテン、政経4=東京・攻玉社)との言葉通り、まだまだチームは発展途上。本格化してきた秋シーズンの中で、強みをさらに確固たるものにしていってほしい。
(記事、写真 進藤翔太)
定期戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | スコア | 立大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
2 | 2 | T | 0 | 0 |
1 | 1 | G | 0 | 0 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
10 | 14 | 計 | 0 | 0 |
24 | 合計 | 0 | ||
【得点】▽トライ 増原、桐ケ谷2、認定トライ ▽ゴール 船越(1G)、野口(1G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
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背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 井上 大二郎 | スポ2 | 愛知・千種 |
2 | 周藤 直也 | 社4 | 東京・早大学院 |
3 | 武田 雄多 | 文1 | 東京・早実 |
4 | 沖野 玄 | 商1 | 北海道・函館ラサール |
5 | 三浦 駿平 | スポ1 | 秋田中央 |
6 | 千野 健斗 | 人2 | 東京・成蹊 |
7 | 増原 龍之介 | 教1 | 広島・崇徳 | 8 | ◎堤 悠 | 政経4 | 東京・攻玉社 |
9 | 吉岡 航太郎 | スポ3 | 国学院栃木 |
10 | 船越 明義 | 社2 | 東京・早大学院 |
11 | 桐ケ谷 稜介 | スポ2 | 群馬・太田 |
12 | 野口 祐樹 | 人3 | 群馬・太田 |
13 | フリン 勝音 | スポ2 | 福岡・筑紫丘 |
14 | 緒形 岳 | スポ2 | 新潟・新発田 |
15 | 水谷 彰裕 | 商2 | 埼玉・早大本庄 |
リザーブ | |||
16 | 佐田 涼祐 | 社4 | 東京・早実 |
17 | 鷲野 孝成 | 基理2 | 神奈川・桐蔭学園 |
18 | 小笠原 優 | 商4 | 秋田 |
19 | 沢登 直也 | 法4 | 神奈川・鎌倉学園 |
20 | 西田 強平 | スポ2 | 神奈川・桐蔭学園 |
20’ | 幸重 天 | 文構1 | 大分舞鶴 |
21 | 貝塚 陸 | スポ2 | 東京・本郷 |
22 | 高橋 駿 | 文構4 | 東京・早実 |
23 | 作田 蓮太郎 | 教3 | 東京・早実 |
※◎はゲームキャプテン、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園) |
コメント
NO・8堤悠ゲームキャプテン(政経4=東京・攻玉社)
――試合を振り返ってみていかがでしたか
スクラム、ディフェンス、ブレイクダウンの三つの強みをこの間の中大B戦では出せなかったので、この試合ではその強みをしっかりと出していこうということで試合に臨みました。あと、アタックの場面ではボールキャリアーがレッグドライブして前に出ていく、その後のブレイクダウンで圧倒するということを意識していました。その点では、FWを中心にレッグドライブして前に出られていましたし、スクラムでも認定トライを取れたので良かったと思います。
――今は強みを磨く期間なのでしょうか
そうですね。合宿を終えて、試合がない期間に自分たちの強みをさらに磨いていこうという話をしています。(スクラム、ディフェンス、ブレイクダウンは)練習中から常にこだわってやっていますね。特にBチームとしても、ずっといい試合ができていなかったので、Bチームは弱いというイメージを払拭しようということで試合に臨みました。
――ボールキャリアーとしての働きが目立っていました。ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
前半の最初の時間帯はいいレッグドライブができる場面もあったと思いますね。それでも、後半になるにつれて足が止まって倒れてしまう場面があったので、そこは修正したいです。
――スクラムが後半の数本でうまくいかない場面があったように見えました
スクラムは全般的に勝てていたと思います。それでも、後半のゴール前スクラムの場面では真っ直ぐ押せていなかったですね。1番だけが前に出ていて、3番が出られないということで何度も組み直しになってしまいました。1番が出たところで、それに3番がついていって真っ直ぐ押すことができれば、もっと強みになっていくと思いますね。
――そのような中でもスクラムで認定トライが取れたことは自信になったのではないでしょうか
いや、まだまだですね。帝京大に勝つということを目標に掲げてやっているので、もっともっと強くならなければいけないと思います。
――ゴール前では密集近辺をFWでタテに当てる場面が多かったと思いますが、それは天候の影響もあったのでしょうか
そういうわけではないですね。ゴール前の場面では、ボールを下げずに近場で攻めていこうということをやっています。そこで人数が余ったらBKに展開していく攻め方です。天候は関係なかったですね。
――次の試合までに出た課題や収穫があれば教えてください
この試合で言うと、ノートライに抑えることができたのはすごく良かったかなと思います。課題としては、中盤でのアタックでFWがもっと足をかいて前に出なければいけない場面でのレッグドライブが足りなかったことがありますね。次の試合ではFWが粘り強く前に出ていいアタックをしたいです。
――無失点という結果は大きかったのですね
そうですね。それでも、相手のミスに助けられたイメージが大きいです。自分たちの力でターンオーバーできたという場面があまりなかったので。相手のミスに頼らず我慢のディフェンスをして、強みとしているブレイクダウンで接点を越えていかなければいけないと思います。次の試合ではそういった場面をもっと出していきたいですね。