ア式蹴球部

2016.09.18

第30回関東大学女子リーグ戦 9月14日 早大東伏見グラウンド

5試合連続の無失点!内容に不安残すも今季無敗で皇后杯予選へ

 開幕4連勝を逃した前節からの再起を誓い、順大をホームに迎えて臨んだ関東大学女子リーグ戦(関カレ)第5節。早大は前半、主導権を握ると19分にMF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)のCKが相手のOGを誘い、先制する。その後流れは徐々に順大に傾くも42分、FW平國瑞希(スポ3=宮城・常盤木学園)がミドルシュートで追加点を挙げる。後半は連携が乱れ、ラインを押し上げられない苦しい時間が続いた。それでも粘り強い守備で反撃を許さずにいると86分、FW河野朱里(スポ2=静岡・藤枝順心)が頭で決め、勝負あり。「相手のペースに呑まれてしまって、自分たちで悪い方向に持って行ってしまった」と河野が反省を口にした厳しい一戦を、開幕から5戦連続となる無失点でしのぎものにした。

平國の豪快なミドルでリードを広げた

前節、今季全勝と相性の良かった慶大に対して「自分たちのサッカーが出来ずに自滅した」(平國)とまさかのドローに終わった早大。ミーティングで前線からの守備の意識を再確認して今節に臨んだ。前半開始早々から早大はポゼッションを高め、順大ゴールに迫る。15分にエリア内でクロスのボールを収めた河野が反転して放ったシュートは惜しくもGKに阻まれるがその直後の19分に中村のCKがOGを誘い、先制。さらに28分、平國からボールを受けた中村が中央にクロス。これに河野が頭で合わせるもシュートはポスト左を叩いた。ハードワークで主導権を握り、平國を中心に右サイドからの攻撃を試みる早大だったが追加点を奪えず、徐々に流れは順大へと傾いていく。すると34分に順大に決定機。ゴール左へのシュートをGK木付優衣(スポ2=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)がセーブするもこぼれ球を詰められる。しかしこのシュートをDF三浦紗津紀(スポ2=浦和レッズレディースユース)がゴールライン手前でクリアし失点を防ぐ。すると42分、「仁美(MF中井仁美、スポ2=兵庫・日ノ本学園)が良いタイミングでパスをくれてファーストタッチでゴールを向けた」と振り返った平國がPA外から不穏な空気を振り払う豪快なミドルシュートをゴール右へと叩き込み、待望の追加点を挙げた。終了間際にゴールバー直撃のシュートを浴びるも得点は許さず早大は前半を終える。

途中出場の八神がアシストで活躍を見せた

前半で2点差をつけたが後半に入っても早大はなかなかリズムを取り戻せなかった。DFは裏を取られる回数が増え、左サイドでボールを回してもゴールに直結するパスを通せず攻めあぐねる。64分に河野のパスを受けた中村がゴール左隅にシュートを放つもこれはオフサイド。「中盤の運動量が落ちてそこを上手く使われてシュートまでいかれた」と中村が語ったように苦しむ早大だったが86分、途中交代のMF八神友梨奈(スポ2=宮城・常盤木学園)が魅せた。PA付近で相手がカットしたボールを拾い、左サイドから中央の河野へ浮き球のクロス。「友梨奈がいいボールをくれたので当てるだけだった」(河野)と冷静にゴール左へ決めて3点目を挙げ、追いすがる順大を振り切った。

 スコアとしては3対0の完勝だった。しかし、「内容は引き分けかそれ以下。皇后杯が始まるので、自分たちが力をつけないとこれから先、手強い相手に通用しない」と河野が厳しい口調で振り返ったように王者らしい盤石の試合が出来ていないことに納得していないのは明らかだった。それでも戦いは待ってくれない。次戦の皇后杯関東予選初戦の相手は昨季全日本大学女子選手権(インカレ)決勝で対戦した強豪・神大。「関東予選で優勝するのがゴールではなくて、本戦で強い相手に勝つのが目標」とゲームキャプテンを任される中村は力強く語る。昨年の優勝チームである早大に対する各チームの包囲網を突破し、なでしこリーグのチームを相手に全国で旋風を巻き起こせるか。エンジイレブンの快進撃はここから始まる。

(記事 皆川真仁、写真 守屋郁宏、下長根沙羅)

スターティングメンバー

関東大学女子リーグ第5節
早大 2-0
1-0
順大
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 16 木付優衣 スポ2 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF 渡部那月 社2 兵庫・日ノ本学園
DF 奥川千沙 スポ3 静岡・藤枝順心
DF →60分 松原有紗 スポ3 大阪・大商学園
DF 三浦紗津紀 スポ2 浦和レッズレディースユース
DF 32 中田有紀 スポ1 兵庫・日ノ本学園
MF 中井仁美 スポ3 兵庫・日ノ本学園
MF →80分 阿部由希子 スポ2 宮城・聖和学園
MF ◎10 中村みづき スポ3 浦和レッズレディース
MF 31 高瀬はな スポ1 ジェフ千葉レディースユース
FW 平國瑞希 スポ3 宮城・常盤木学園
MF →84分 八神友梨弥 スポ2 宮城・常盤木学園
FW 26 大井美波 社2 大阪・大商学園
FW →HT 熊谷汐華 スポ2 東京・十文字
FW 河野朱里 スポ2 静岡・藤枝順心
◎はゲームキャプテン
監督:福島廣樹(昭45教卒)
コメント

MF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)

――今節は3ー0で快勝となりました。試合を振り返っていかがですか

前節の反省を生かして、立ち上がりから前から入るということをチーム全体で意識していました。前半は改善できて、うまいかたちで入ることができたと思います。ですが、後半の立ち上がりのところでまだまだ課題があったと思いますし、後半の20分過ぎあたりから、中盤の運動量が少なくなったりもしました。そこをうまく使われてしまって、相手にシュートまでいかれるシーンがあったので、そこはチーム全体としても、個人としても運動量を上げて、しっかり最後まで走り切って相手にプレーをさせないということを意識できればもっといい試合ができたと思います。

――相手のOGとなった先制点を振り返っていかがですか

特にいつもと違うところに蹴ろうとしたわけではなく、いつも通り狙っていました。それを相手が触ってコールとなったということで、良かったです。

――一方で危ないシーンも何度か見受けられました

きょうの相手だからそれが失点につながらなかったのであって、しっかりディフェンスライン、中盤、前線それぞれがそれぞれの役割をしっかり果たさなければいけません。裏を取られるシーンが多かったので、それは去年からの課題でもあります。そこをおのおのがしっかりやることをやって、今後はそのようなことがないようにできたらいいと思います。

――終盤の3点目のシーンを振り返っていかがですか

やはりゴールをすると波に乗るので、交代選手がアシストをできたというのはチームとしてもいいことだと思います。その後も特に危ないシーンもなくて、無失点で終われたのも良かったです。

――一旦関カレは中断期間に入り、皇后杯関東予選が始まります。最後に意気込みをお願いします

皇后杯の関東予選で優勝するのがゴールではなくて、本戦に出て強い相手に勝つことを目標としています。初戦の神大は勝たなければいけない相手だと認識していますので、しっかり気合いを入れてやるのはもちろんですが、チームとしてもしっかりまとまって勝ちにいきたいと思います。

FW平國瑞希(スポ3=宮城・常盤木学園)

――3―0という結果でしたが試合全体を振り返っていただけますか

前回の試合では自分たちのサッカーが出来ずにどんどん自滅してしまったのですが今日はハードワークして前線から守備ができたので勝てたかなと思います。

――前節引き分けた慶大戦からチームで話し合ったことはありますか

結構長くミーティングをして足りなかった部分が前線からの守備ということだったので今日はそれができて良かったと思います。

――得点したミドルシュートの場面を振り返っていただけますか

仁美(MF中井仁美、スポ2=浦和レッズレディースユース)が良いタイミングでパスをくれてファーストタッチでゴールを向けたのでそれが良かったと思います。

――前半は右サイドでボールを受けるシーンが多かったと思いますがマークはきついと感じましたか

結構マークされてて1人抜いてももう1人カバーがいてなかなかクロスを上げられませんでした。自分としてもそこが課題だと思うので、もっとチャンスメイクをするために縦の突破が出来るようにしたいと思います。

――次戦の皇后杯初戦(対神大)に向けての意気込みをお願いします

神大は上手い選手が多くて足元の技術もあるので自分たちもそれに対応した守備や攻撃の仕方を練習から合わせていって勝てるように頑張りたいと思います。

FW河野朱里(スポ2=静岡・藤枝順心)

――きょうの試合を振り返っていかかですか

前節よりは自分たちがやろうとしたことを少しはできたんですけど、相手のペースにのまれてしまって、自分たちで悪い方向にもっていってしまったので、もう少しそこを改善しなければならない試合だと思いました。

――ご自身の得点シーンを振り返っていただけますか

あれは友梨弥がいいボールをくれたので、ただ当てるだけだったので友梨弥のアシストが素晴らしかったと思います。

――引き分けで終わった前節の慶應戦と比べてきょうの試合で意識したことはありますか

前節は点が取れなかったので自分が点を取る気持ちで、前節より強い気持ちで臨んだんですけど、なかなかいい方向にもっていけなくて。最後に点を決められたのでよかったんですけど、もっと早い段階で決められるチャンスがあったので、もうちょっと早めに決め切れるように頑張りたいと思います。

――3-0という結果をどのように捉えていらっしゃいますか

3―0なんですけど、内容は引き分けかそれ以下でした。皇后杯が始まるので、自分たちが力をつけないとこれから先強い相手に通用しないので、練習でもっと厳しくやっていきたいなと思います。

――皇后杯にむけての意気込みをお願い致します

去年は関東大会では優勝していて、去年を超えるために今年はやってきているのでそこはまず優勝しなければいけないと思いますし、インカレに弾みをつけるためにも皇后杯でいい結果を残さなければいけないと思うので頑張りたいと思います。