野球部

2016.09.18

東京六大学秋季リーグ戦 9月17日 神宮球場

加藤拓、無安打無得点試合達成で完勝!/東大1回戦

東大1回戦
東 大
慶 大 ×
(慶)○加藤拓-郡司
◇(本塁打)岩見1号2ラン、加藤拓1号2ラン(二塁打)岩見

 悲願の優勝へ向けて、この上ないスタートを切った。エースの加藤拓也(4年)は129球の熱投の末、無安打無得点試合を達成。打線も初回に4点を先制すると、6回には加藤拓が自らの本塁打で東大を突き放し、初戦を白星で飾った。

 東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)から好調だった打線は、初回から爆発する。1死から河合大樹(2年)が放った打球は、勢い弱く二塁前へ。しかし、これを一塁へのヘッドスライディングで内野安打とし、夏に強化してきた出塁への執念を見せた。その後、満塁として5番・岩見雅紀(3年)が左翼フェンスに到達する適時二塁打を放ち2点を先制すると、続く郡司裕也(1年)も三塁線を破る鋭い打球を放ち、2点追加。初回から一気に畳み掛け、4点を奪う。3回にも、岩見の2点本塁打が飛び出し、加藤拓の投球に勢いをもたらした。6回には、ほぼ完璧な投球をみせている加藤拓が2点本塁打を放つ。先制、中押し、ダメ押しと、理想的な攻撃を展開し、東大を寄せ付けなかった。

無安打無得点の快投を演じた加藤拓

 秋季リーグ戦初戦のマウンドに立った加藤拓は、決して最高の立ち上がりだったわけではない。序盤は、四球や味方の失策などで得点圏に走者を背負う。しかし、勝ち点奪取を意気込む東大相手に安打は許さなかった。3回までに大量の援護点をもらうと、尻上がりに調子を上げる。制球が定まったとは言えないものの、要所では持ち前の力で押す投球を前面に出し、三振に切って取った。試合が終盤を迎えるにつれ、球場全体も大記録達成への期待が高まる。周囲の期待を一身に受け、ついに迎えた最終回。立ちはだかるのは前週2本塁打と好調の東大上位打線。それでも、慶大の大黒柱は揺らぐことはなかった。最後は相手の4番打者を併殺打に打ち取って試合終了。無安打無得点試合達成の瞬間、加藤拓は両手を天に突き上げ、チームメートと喜びを分かち合った。

加藤拓は自らダメ押しの一発を左翼席に放り込んだ

 加藤拓は、2013年(平25)秋の加嶋宏毅(東芝)以来24人目となる無安打無得点試合を達成。神宮外苑創建90年という節目の年に、新たな大記録を打ち立て、歴史に名を残した。しかし、秋季リーグ戦は始まったばかり。加藤拓はこの日も「チームの優勝が一番」ということを忘れはしなかった。なんとしてもつかみたい優勝に向けて、一戦一戦勝利を積み重ねる。

(記事 吉岡篤史、写真 皆川真仁、柴圭佑)

東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 明 大 早 大 立 大 慶 大 法 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 10/15
10/16
10/22
10/23
9/24
9/25
10/1
10/2
○9-2
○7-4
1.000
早 大 10/15
10/16
9/24
9/25
10/29
10/30
●5-6
○8-7
○5-2
10/1
10/2
.667
立 大 10/22
10/23
9/24
9/25
10/15
10/16
○9-3
9/18
10/8
10/9
1.000
慶 大 9/24
9/25
10/29
10/30
10/15
10/16
10/8
10/9
○8-0
9/18
1.000
法 大 10/1
10/2
○6-5
●7-8
●2-5
●3-9
9/18
10/8
10/9
10/22
10/23
.250
東 大 ●2-9
●4-7
10/1
10/2
10/8
10/9
●0-8
9/18
10/22
10/23
.000
コメント

加藤拓也(4年)

――率直にノーヒットノーランを達成した気持ちは

なかなかできることではないのでできるときに狙わないと、と思って終盤アウト1個1個取りにいきました。率直に四球5個が自分らしいなと思います。ヒットを打たれなかったのは良かったかなと思います。

――どのくらいからノーヒットノーランを意識しましたか

初回に味方が4点取ってくれて勝てば良いといつも思っている分、4点あると(気が)緩んでしまうので自分は0点に抑えることを第一に意識しました。そのなかでヒットを打たれなければ大体0点になるだろうと思って投げました。

――途中でノーヒットノーランについて周りから何か言われましたか

自分から結構「あと4回」みたいな感じで言っていたと思います。8、9回くらいはみんなにも言われました。

――これまでにノーヒットノーランの経験は

いや、ないです。

――郡司捕手(裕也、1年)と攻め方などで話し合ったことは

リーグ戦前のオープン戦からちょっとずつバッテリーとしてやっていましたが、東大戦の前はストライク先行で外角中心でと話していました。あとは郡司の好きなようにリードしていいよと話しましたが、うまくやってくれたと思います。

――ストレートと変化球の割合について

点差もあったので、ストレートで押していって四球でリズムが悪くなるよりは変化球でストライクをとっていこうと思いました。初戦ということで攻撃にリズムを与えて良いスタートを切ることで、今後のチームがうまくいくようにと思って投げました。序盤はストレートが多かったのですが、今後ずっと同じようなピッチングをする訳ではないので、途中からはスライダーも混ぜました。

――最後の球はスライダーでしたか

はい。

――変化球を良く投げられるように練習していたようですが

それは春からずっとやってきたことなので。バッティングカウントのときにスライダーでカウントを取るのは相手が良いバッターになるだけ必要になります。僕みたいなタイプはストレートに張られやすいので。そこでスライダーが必要になるときのために練習しておかないといけないと思います。スライダーでストライクがとれる前提で、精神的に余裕を持って投げたいので練習していました。/p>

――ウイニングボールはどうしますか

決めてないです。あまりこだわりがないので。

――優勝以外の個人的な目標は

個人的な目標はあまりないですね。チームが優勝することが一番なので。チームが優勝すると考えたときに自分もおのずと結果を残さないといけないので、投げる試合で0点に抑えることだけを目指してやることが大事かなと思っています。

――ドラフトへの思いは

気にしても仕方がないので。正直マウンドに上がったら自分が抑えることにしか集中できないし、それだけに集中することが一番重要だと思っています。僕がコントロールできるところではないのであまり意識してないです。

――この夏はフォームの改造などに取り組みましたか

毎年、毎シーズンより良くと思っています。フォームなどは変えないと球は良くならないので、そこは常にやっています。いつも通りより良い球を目指してやっていました。

――劇的に変えた感じではなく修正といった感じですか

正直自分が劇的に変えたとしても、周りにそうは思われないこともあるので。自分の中ではいろいろ変えているつもりです。修正と言えるほど自分を凄い投手だと思っていないので、もっと良い投げ方があるという意味で修正というよりは変化といえると思います。自分の中では大きく変えています。

――打たれなかったという結果に4年間の成長を感じますか

そうですね。4年間ずっと練習していて4年目が一番良くなければいけないとは思っています。そういう良い結果が出せるようにといつも考えてやっています。

――理想像は勝てる投手ですか

勝たないと何の価値もないと思うので。