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ハンドボール部

2016.08.14

平成28年度東京都選手権大会兼第68回日本選手権大会東京都予選 8月13日 東京・武蔵村山市総合体育館

ライバル撃破、王者に大敗。残り3週間に『生きる一日』

 関東学生春季リーグ(春季リーグ)閉幕からおよそ3ヶ月。早大はこれまでの練習で培ってきたものを体現するべく、この日の日本選手権東京都予選に挑んだ。3チームによる総当たり戦となった今大会。1戦目の相手は、来る関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)開幕戦でも激突する日体大だ。ライバルに苦手意識を植え付けたい早大は前半から3−2−1DFを敷き、高い位置からのプレッシャーで積極的に仕掛ける。連動して何度もパスカットに成功するなど、相手の攻めをうまく封じ込めた。前半はパスミスやシュートミスなど、自分たちの攻撃でもミスが続き、思うように得点を奪えずにいたが、後半に入ると本来のリズムを徐々に取り戻し、開始4分で逆転に成功。その後はベンチメンバー全員が出場を果たすなど、チーム一丸となってリードを守り抜き、17−13で逆転勝利を収めた。

負傷を乗り越えスタメンで復帰を果たした富永穂香(スポ2=東京・佼成学園女)

 続く2試合目は春季リーグを10戦全勝で制した東女体大との一戦。王者相手に日々積み重ねてきたものを出し切りたい早大だったが、序盤に失点を重ねると、その後は一気に突き放され、前半だけで10点のリードを許す苦しい展開に。「自分たちのミスで練習してきたことが全くできなかった」(川上智菜美、スポ3=東京・佼成学園女)。そう振り返らざるを得ないほどなすすべなく試合は進み、結果としては12−27の大敗となってしまった。

東女体大に敗れた後、「もっと厳しさが必要」と話した川上

 ライバルには勝利した。しかし、同時に王者の実力も思い知らされた。特に2戦目は文字通り完敗だった。付けてきた力を発揮する間も無く試合が終わってしまっただけに、悔しさも大きかったはずだ。選手たちの「自分の力が出し切れなかった」(大沢アビ直美、スポ1=東京・佼成学園女)、「自分たちの意識や練習が足りなかった」(芳村優花、教3=愛知・星城)といった言葉の端々にそれはにじみ出ていた。だが、見つかったのは課題や反省点だけではない。1試合目で見せつけた連動性と戻りの速さは、それだけ運動量が増えたという何よりもの証拠である。チームとしてラン系のメニューを増やし、今まで以上に体を追い込んできた効果は、時間が経つにつれてこれからさらに発揮されていくはずだ。

 課題に挙げていた選手層に関しても収穫は少なくない。この日は今季これまで出場機会のなかった多くの選手たちがコートに立ち、それぞれの持てる力を生かして必死にプレーした。主力に負傷者もいた中で、春季リーグでは苦杯をなめた日体大に『総合力』で勝利を収めたのだから、決して下を向くことはない。むしろ誇るべき結果だ。

 「春リーグは半身抜くことすらできていなかった。それができるようになったのは収穫でもある」と芳村が話したように、他の選手たちも一人一人がそれぞれ違った手応えを得た部分があったはずだ。それを自信にさらに個人のスキルを磨き上げるための時間も、まだ十分に残されている。

 着実に力は付いてる。もちろん課題は浮き彫りになったが、なにも変わっていないわけではない。きょうの勝利と敗北が、自分たちをさらに強くする。選手たちにはそう信じて前に進み続けて欲しい。

(記事 栗村智弘、写真 後藤あやめ、比留田孟徳)

日本選手権東京都予選
早大 17 6−8
11−5
13 日体大
GK 大沢アビ直美(スポ1=東京・佼成学園女)
LW 内海菜保(スポ3=香川・高松商)
LB 芳村優花(教3=愛知・星城)
CB 正木優唯(スポ4=京都・洛北)
PV 佐藤未来(スポ4=東京・文化学園大杉並)
RB 富永穂香(スポ2=東京・佼成学園女)
RW 川上智菜美(スポ3=東京・佼成学園女)
コメント

PV佐藤未来主将(スポ4=東京・文化学園大杉並)

――久しぶりの公式戦となりましたが、振り返っていかがでしょうか

最後勝てたのは良かったんですけど、最初の入りが悪すぎたなと思います。相手のリズムにのまれていた部分もあって、自分たちのハンドボールができない時間帯があったと感じています。

――ただ、結果はもちろん内容も含めて関東学生春季リーグ終了以降やってきたことの成果が出たともいえるのではないでしょうか

春に比べれば、システム的には固まってきているなというのは感じますね。きょうも相手のストロングポイントに対して、みんなで話し合って的を絞って守ることができていたと思いますし、そういうコミュニケーションとかは、これまでより取れるようになっていると思います。

――前半は3−2−1DFを採用し、それがうまく機能していたように思います

春もある程度3−2−1でうまく守れたという実感はありましたし、やっぱり速攻に移りやすいというのもあるので、序盤から攻撃的にいこうということで使いました。

――ベンチメンバーも全員出場しての勝利でした。佐藤主将が課題の一つに挙げられていた『選手層』も着実に厚みを増しているといえるのではないでしょうか

そうですね。練習でも色んな選手どうしで連携を取れるようにしていて、やっぱり春はこの選手がいなきゃだめっていう感じになってしまっていたと思うので、大事なところでの一本は誰が出てきても決められるようにしていきたいですし、色んな選手が出場することで展開を変えていけるようなチームにもしたいです。

――他にも挙げられていた課題としては『体力面』というのもありましたが、それに関しては

ラン系のトレーニングを多めに取り入れて、だいぶ追い込めてはいると思っていて、私自身春は体力を考えてそれに合わせてプレーしていたところもあったのですが、この試合はそういうことをあまり意識せずプレーできたかなと思いますね。あとチーム全体の(攻撃から守備への)戻りもこれまでより速くできていたと思います。

――佐藤主将ご自身のプレーに関しては、春と比べていかがでしょうか

前より試合の中で声をかけれるようにはなったのかなと思います。今はどういう声をチームにかけるべきか、そういうことを意識して取り組んできて、この試合ではこれまでよりそれを瞬時に判断できたかなと。

――この調子で次の試合、そして関東学生秋季リーグに臨みたいといった感じでしょうか

そうですね。きょうは強いチームと試合ができるいい機会ですし、これまで自分たちがやってきたことを出して、それが通用するのかしないのか確かめることでまた課題も見つかってくると思うので、それをしっかり生かして秋につなげていけるようにしたいと思います。

RB富永穂香(スポ2=東京・佼成学園女)

――1試合目を終えて率直な気持ちを教えて下さい

6月から復帰してすぐだったので、合わせとかも全然できてない状態だったんですけど、とりあえず勝ててほっとしています。

――復帰してすぐにスタメン起用でしたが、どのような思いで試合に臨みましたか

私が出ていいのかな、という感じだったんですけど、監督が起用してくださったので、やることをやろうと思いました。

――この試合のプレーを振り返ってどうでしたか

もうちょっとできることはあったのかなという感じがします。簡単なミスが多かったので次の試合では改善できるようにしていきたいなと思ってます。

――ディフェンスはよく機能しているように見えましたが

ディフェンスは連動してカットとかもいけたんですけど、オフェンスでシュートまでいけていないミスがあったので、そこは流れをつかむためにも、パス回しの場面でコートからボールを出してしまうような簡単なミスをなくして、シュートまでいくことが次の試合のキーになるのかなと。

――春季リーグが終わってからチームはどのような練習をしてきましたか

きょうの試合まではディフェンス強化を中心にやってたので、この試合ではディフェンスが機能したかなと思います。秋季リーグに向けては、次はオフェンスが大事になるのかなと思います。

――最後にこの後の東女体大戦に向けて一言お願いします。

関東では東女体大が1位で、スピードとか当たりとか自分たちより勝っているチームで、こっちが気を抜いていると簡単にやられてしまうと思うので、個人では負けるかもしれないけど、チーム一丸となって戦って勝ちにいきたいです!

                                                                                           

日本選手権東京都予選
早大 12 5−15
7−12
27 東女体大
GK 大沢アビ直美(スポ1=東京・佼成学園女)
LW 内海菜保(スポ3=香川・高松商)
LB 芳村優花(教3=愛知・星城)
CB 正木優唯(スポ4=京都・洛北)
PV 佐藤未来(スポ4=東京・文化学園大杉並)
RB 富永穂香(スポ2=東京・佼成学園女)
RW 川上智菜美(スポ3=東京・佼成学園女)
コメント

RW川上智菜美(スポ3=東京・佼成学園女)

――厳しい展開の試合となりましたが、2試合目の敗因は何だったと思いますか

自分たちのくだらないミスで練習してきたことが全くできませんでした。基本的なことができていなかったことが敗因だと思います。

――現段階でチームに足りないものは基礎基本なのでしょうか

基本的なことと、チーム内で言い合える厳しさが足りないと思います。コート内でミスが起きても、「一本一本」という励ましの声しか出ていませんでした。上級生からもっと厳しい声を出して、ミスをしてはいけないという引き締まった雰囲気にチームをつくらないといけないと思います。

――序盤からリードを許すかたちとなりましたが、立ち上がりはいかがでしたか

まずオフェンスでミスが多かったです。戻れないようなミスが多かったので、簡単なミスはしないようにするのが大事だと思います。

――東女体大と他のチームとの違いは

とにかく個の力が強いです。(早大は)攻めれないし、一人で守れないので、チーム全体でうまく戦わないと絶対勝てないと思います。

――試合後のミーティングではどのようなお話をされましたか

オフェンス、ディフェンスで悪かったことを言い合って、それを改善するための練習方法を話し合いました。

――1試合目は勝利しましたが、手応えはありましたか

後半の出だしが良かったのですが、試合の出だしは良くなかったと思います。2試合目が悪かったのであまり印象はありませんが、1試合目は自分たちがやってきたことをやろうという気持ちがあって、できたと思います。

――ご自身のプレーを振り返って

広い状態のときが2本あったのですが、キーパーが仕掛けてきたのにまんまとはまってしまいました。自分から仕掛けられるようなシュートが打てるように、秋までに練習したいです。

――秋季リーグまでの3週間はどのようにすごしていきたいですか

きょう出た課題に対して厳しくしていきたいと思います。

LB芳村優花(教3=愛知・星城)

――王者相手に大敗となってしまいました

春リーグのときと同じ課題を解決できなくて、それは全然成長できていなかったということですし、自分たちの意識とか練習が足りなかったんだなと思います。

――具体的に課題というのはどういったことでしょうか

オフェンスだったらボールをもらう前に動きを付けれずに、牽制されてそれで動いてるっていうふうになってしまっているということで、ディフェンスだと、前に出てはいるんですけど、そこで相手のフェイントに対して受け身になってしまっているということですね。特に守りは自分から積極的にやらなければこうなってしまうんだなということを改めて痛感しました。

――ゲームの入り方も課題の一つにされていたことだと思うのですが、この試合でも立ち上がりに突き放されてしまいました

監督(脇若正二監督、昭50教卒=岐阜・ 加納)から言われたのは、「最初が受け身だから相手はやりやすいんだ」ということで、確かに自分たちも最初から相手が引いていたらすごく攻めやすいと思いますし、そういうところがまだまだなのかなと。

――芳村選手から見た東女体大の特徴はどういったところにあるでしょうか

やっぱり、半身抜いても思い通り打たせてくれないディフェンスですよね。他のチームだと半身抜ければ、あとはある程度力でねじ込めるんですけど、東女だとそうはいかなくて、半身抜いて打ててもキーパーにセーブされてしまうことが多いなと感じました。でも個人的には、春リーグは半身抜くことすらできていなかったので、それは自分にとっての収穫でもあります。

――秋季リーグ開幕まで残り3週間、どういったことに取り組んでいきたいですか

半身抜いてからのシュートとか、そういう基礎的なことは3週間あれば突き詰めていけると思いますし、大事な場面でのフォーメーションやきっかけを成功させるためのコミュニケーションも高めていけると思うので、そういったことに取り組んでいきたいです。

GK大沢アビ直美(スポ1=東京・佼成学園女)

――今の率直な気持ちを教えて下さい

不完全燃焼といった感じです。自分は高校の頃から練習試合とかで東女体大のシュートを受けてて、向こうは私の弱点とかも分かっているんですけど、それに対して私はどう対処していいか頭が回らなくて、自分の力が出し切れなかったです。

――日体大戦はよく反応できていたと思いますが

相手の癖も分かりやすかったし、私の弱点も知られていなかったこともあって気が楽でした。

――ディフェンスのシフトが途中で変わりましたが、連携に問題はなかったですか

ディフェンスのシステムが3ー2ー1から0ー6に変わるっていうのは分かっているんですけど、まずはシステムどうこうよりも1人のシューターに対して粘り強く当たるとか、ルーズボールに対する執着心とか、基本的なところがまだできていないかなと思います。向こうもフィジカルが強いのでコンタクトとか粘ったディフェンスができなきゃいけないと思いました。

――春季リーグが終わってからここまでご自身が感じる成長はありますか

私はジュニア(U-20日本代表)の方でロシアの大会に出ていたんですけど、それも含めて大学に入ってからこの期間までいろんなシューターの球を受けてきて、相手の癖を試合中に分かるようになってきたところです。春季リーグは初めて受けるシューターとかもいたので力を出し切れないところもあったんですけど、きょうの日体大は分かるところがありました。ナショナルの経験が大きく、気持ちの面でも楽に入れるようになりました。

――秋季リーグに向けて個人、チームとしてどのように練習しますか

監督さんからも指摘があった通り、ミスに対して甘い部分があるので、もうちょっと厳しく、私も学年関係なく指摘していかなきゃいけないなと思います。