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2016.08.06

日本盲人マラソン協会理事・八木陽平氏インタビュー 7月7日 日本盲人マラソン協会事務所

日本盲人マラソン協会理事・八木氏に聞く!

 「日本の食べ物は美味しいから、太ってしまって。ダイエットのためにと」。そんな他愛もない理由が、八木陽平氏が走り始めたきっかけだった。八木氏は幼い頃から緑内障を患っており、3歳ごろから目が見えにくくなってきた。成長するにつれて、視力をほぼ失ってしまった八木氏だが、大学では全盲の学生として初めて物理学を専攻する。実験の数値まとめやノートをとることなど、苦労は多かったというが、周囲の支えもありアメリカの大学院に進学するまでになった。

笑顔でインタビューに応じるJBMA理事の八木氏

 走り出したのは日本に帰ってきてから。当初はダイエット目的だったが自分流の練習を繰り返すうち、競技としての魅力に惹かれ、記録を狙うようになった。そんな時に知ったのが、現在も行われている日本盲人マラソン協会(JBMA)主催の盲人マラソン練習会。代々木公園で仲間と切磋琢磨(せっさたくま)し、ついに生涯目標であったフルマラソン3時間切りを達成した。現在はJBMAで理事を務める八木氏。本人は競技として上を目指し盲人マラソンに取り組んできたが、視覚障がいを抱える人の楽しみとしてこの競技が広まることも願っている。「競技として上を目指すのも良いですが、ジョギングなら楽しんで続けられますから」。一人でも多くの視覚障がい者がランニングの楽しさに気づけるように、そしてそれを支える体制が整うように。八木氏はこれからも活動を続けていく。

(記事 平野紘揮、写真 寺脇知佳)

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日本盲人マラソン協会(JBMA)ランナー便り/第一回 八木陽平さん