ラグビー部

2016.06.19

関東大学春季大会 対大東大 6月19日 埼玉・熊谷ラグビー場

チームの強み出せず。大東大に大差で敗北

 関東大学春季大会の第4戦、早大は大東大と対戦した。試合会場となった熊谷ラグビー場は改修工事のため今回の試合で一度その歴史に幕を下ろす。敗戦が続く早大は熊谷ラグビー場の最後の試合を勝利で飾りたかった。しかし前半から外国人選手を中心とする大東大の猛攻を受け、5トライを献上。後半は序盤にトライを奪うものの、次第に大東大に主導権を握られ、大量失点を許した。結果的に50点以上の差をつけられ、10–68で敗北。春シーズンの成果を出せず、不本意な結果となってしまった。

 前半開始4分、早大は先制点を奪われる。ペナルティーキックで陣地を拡大した早大は相手陣内でアタックを仕掛けるも、落としたボールを大東大に拾われ、そのまま独走トライを許してしまった。その後も大東大のタテへの力強いアタックを止めきることができず、失点を重ねてしまう。なんとかして取り返したい早大は35分、春シーズンに集中的に取り組んできたスクラムで大東大のミスを誘い、ペナルティーを獲得する。相手ゴール前のラインアウトからCTB中野将伍(スポ1=福岡・東筑)がボールを直接受け取り、ゴールラインまで相手を引きずりながらトライ。5点を奪い返し、5–33で前半を折り返す。

パワフルな突進が光り、大学初トライも奪った中野将

 後半、先にトライを奪ったのは早大だった。相手ゴール前でアドバンテージを獲得した早大はマイボールスクラムで大東大をゴールライン前まで押し込む。そして右サイド深くから走り込んできたWTB佐々木尚(社2=神奈川・桐蔭学園)がボールをインゴールに持ち込みトライ。10–33とする。風上に立って優位に試合を展開したかった早大だが、12分に大東大にインゴールを割られると、大東大の突破力とオフロードパスに対応できず、続けざまに失点してしまう。結局、点差を詰めることができないままノーサイド。10–68と大敗してしまった。

相手の強いプレーヤーに裏に出られてしまう場面が目立った

 今回の試合は早大の強みを出せないまま終わってしまった。スクラムを起点にトライを演出したのは確かだが、大東大に押し返された場面も多く、完璧とは言えない。タックルも2人目がボールに働きかけることができずにオフロードパスをつながれることが幾度もあり、修正が必要だ。「負け癖がついている」と佐々木が語るように同大戦以降、チームの敗北が続いている。この春取り組んできた成果を発揮して、次週の法大戦でこの苦しい状況を打破して欲しい。

(記事 服平周、写真 本田理奈、吉田安祐香)

☆PICK UP PLAYER

Aチーム初トライを挙げるなど、途中出場ながら奮闘した佐々木

 約1か月ぶりにAチームに復帰したWTB佐々木尚(社2=神奈川・桐蔭学園)が確かな存在感を示した。今シーズン序盤はAチームで先発する試合もあったが、ここ数試合はジュニアを主戦場としていた佐々木。それでも、「自分の長所を見せつけるためにトライを取りきることを意識している」と、腐らずアピールを続けた。その言葉通り、対慶大B戦、対明大B戦と2試合連続でトライをマーク。トライという結果でアピールし、ついにAチームの座を射止める。この試合ではエース本田宗詩副将(スポ4=福岡)のアクシデントにより後半から出場。序盤に手にした敵陣でのチャンスをしっかりとものにし、インゴールを陥れた。それ以外の場面でも積極的なボールタッチが目立つなど、存在感をアピール。この勢いで活躍を続け、Aチームの座を不動のものにしていきたいところだ。

(記事 進藤翔太、写真 本田理奈)

関東大学春季大会
早大 スコア 大東大
前半 後半 得点 前半 後半
33 35
10 合計 68
【得点】▽トライ 中野将、佐々木 
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
鶴川 達彦 文構3 神奈川・桐蔭学園中教校
  後半18分交代→17佐田    
鷲野 孝成 基理2 神奈川・桐蔭学園
  後半40分交代→16井上    
柴田 雄基 文3 愛知・千種
  後半0分交代→18千葉    
山口 和慶 スポ4 福岡
◎桑野 詠真 スポ4 福岡・筑紫
加藤 広人 スポ3 秋田工
  後半31分交代→19水野    
西田 強平 スポ2 神奈川・桐蔭学園
  後半19分交代→20中山    
佐藤 真吾 スポ2 東京・本郷
吉岡 航太郎 スポ3 国学院栃木
10 岸岡 智樹 教1 大阪・東海大仰星
11 勝浦 秋 スポ4 愛知・千種
12 高橋 吾郎 スポ3 福岡・修猷館
13 中野 将伍 スポ1 福岡・東筑
14 本田 宗詩 スポ4 福岡
  後半0分交代→23佐々木    
15 梅津 友喜 スポ1 岩手・黒沢尻北
リザーブ
16 井上 大二郎 スポ2 愛知・千種
17 佐田 涼祐 社4 東京・早実
18 千葉 太一 教4 東京・早実
19 水野 孟 基理3 東京・早実
20 中山 匠 教1 東京・成城学園
21 杉本 峻 商4 東京・早実
22 桐ケ谷 稜介 スポ2 群馬・太田
22 佐々木 尚 社2 神奈川・桐蔭学園
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
コメント

ロック桑野詠真主将(スポ4=福岡・筑紫)

――試合全体を振り返ってみていかがでしたか

相手にはあれだけ強いプレーヤーがいるので、まず接点で引かないことと、スクラムやラインアウトといったセットプレーで圧倒するということを意識して臨みました。それでもスクラムでは逆にプレッシャーをかけられてしまいましたし、自分たちの強みということを全く出せずに試合が終わってしまいました。

――スクラムではペナルティーを取ったり取られたりでした。具体的な原因などはありますか

どこが原因かというのは映像を見ないと分からないんですけど、まず言えることは、自分たちの認識の甘さだと思います。相手を甘く見ていたというのはありました。

――この試合に向けて、スカウティングなどはしていたのでしょうか

いや、春シーズンなので、それはしていないです。今までやってきたことをやるというだけですね。

――外国人選手の強いプレーが目立ちました。反省点はありますか

もう一度自分たちのレベルの低さ、認識の甘さといったところを改めて見直していきたいです。練習に関しても一から、今まで以上に厳しくやっていかないといけないです。そうしないと、ここから日本一を取るということは相当難しいことだと思うので。もう一度自分たちの立ち位置を再認識してやっていきたいです。

――先週の明大戦からのこの一週間で、主将としてどのようなことを意識してチームを引っ張っていましたか

先週の明大戦では、前半の20分でしっかり接点で勝負できていたので、少しの緩みがあったのかもしれません。そういったことが、きょうのような一気にトライを取られてしまうという結果につながってしまったと思います。

――大東大はオフロードを多用してくるチームでした。春シーズンはあまり対戦していないタイプだと思いますが、そこに対しての対応などはいかがでしたか

オフロードをさせないためにも、ダブルでタックルに入るということをやっていました。それなのに、そこもきょうは甘かったと思います。

――ラインアウトが乱れる場面が多かったと思います。振り返ってみていかがでしたか

映像を見ないと詳しくは分からないんですけど、セットプレーで圧倒しないと試合は勝てないと思いますし、ワセダのペースにもならないと思うので、もう一度セットプレーを見直したいです。

――ハーフタイムに何か話したことはありますか

戦術的な部分ですね。風上に立つので、しっかりエリアを取ろう、と。そういった話をしました。

――結果が出ない試合が続いています。そのような状況の中で、主将としてどのようにチームを引っ張っていきたいですか

結果は出ていないですけど、毎週毎週厳しく練習していくしかないですし、自分たちの目標は大学日本一なので。そこはぶらしてはいけないと思いますし、日本一を取るということがどれだけ難しいことなのかということ、自分たちの甘さということをもう一度再認識していかないと。ここから日本一を取るということは相当厳しいことだと思うので、それに向けて、もっともっと、厳しくやっていくしかないと思います。

――来週の法大戦に向けて、どのようにしていきたいですか

相手がどうこうとかではなく、自分たちの問題ですね。自分たちがどういうラグビーをしたいのか、勝ちたいのか、日本一になりたいのか、ということをもう一度意識し直して、上井草での練習からやり直して、法大と戦いたいと思います。

フッカー鷲野孝成(基理2=神奈川・桐蔭学園)

――きょうの試合はいかがでしたか

セットプレーが安定せず、ミスが多かった印象です。これが敗因だと思います。

――スクラムはいかがでしたか

最初はうまくスクラムを組むことができました。その後は自分の思うようなスクラムが組めませんでした。相手の高さに合わせてスクラムを組んでしまったので、そこは修正する必要があります。

――スクラムのフッキングはどうでしたか

チームの方針として、フッキングせずに押してボールを取るようにしていました。うまくボールが出ない場合はフッキングして対処していました。

――雨の中でのラインアウトのスローはいかがでしたか

雨が降っていたので、指先がすべらないように意識しながら投げました。風の流れも考えて投げました。

――ラインアウトが安定しなかった原因は何だったのでしょうか

前寄りのサインを中心にプレーをしていましたが、後ろ寄りのサインが出た時に、僕がうまく対応できなかったことが原因だと思います。

――相手のオフロードパスにどのような対応をしましたか

1人目が低く入って、2人目がボールに絡もうとしていました。しかし、2人目が入れず相手につながれる場面が多かったと思います。

――ブレイクダウンの攻防はどうでしたか

相手が強いだけでなく、気持ちで負けてしまった部分も大きいです。

――収穫と課題を教えてください

ラインアウトで後ろ寄りに投げるときのスローの安定と、強い外国人選手に対して1人目が低く入り、2人目がボールに絡むように意識して、来週の試合に臨みたいと思います。そして絶対に勝ちます。

――法大戦への意気込みを教えてください

セットプレーを安定させるために自分の役割をしっかりと果たしていきたいと思います。

ロック山口和慶(スポ4=福岡)

――大量失点での敗北となりました

最初の入りからもっとしっかり体当てて、ブレイクダウンでもっと前出て、相手にテンポ良く出させないようにしなければいけないなと思いました。

――ラインアウトについてはいかがでしょうか

最初は失敗した部分をすぐに修正することができていなかったので、そこは帰って改善したいと思います。

――外国人選手が多く、ラックサイドでやられてしまったところが多く見受けられました

そこで引いていたら絶対に勝てないので、引かないで前に出られるように頑張っていきます。

――アタックについてはいかがでしたか

それほどボールを持つ機会がなかったんですけど、2人目がサポートに来るまで立っていることを意識できたかなと思います。

――春シーズンの前半は山口選手自身振るわず、下げられてしまうこともありました

少しずつですけど、タックルで前に出られているっていう実感はあるので、これからもっと精度高くできるように頑張りたいと思います。

――ブレイクダウンにこだわられているとのことですね

ディフェンスはもっと早く起き上がってターンオーバーをできるシーンをもっと増やしていきたいと思います。

――春シーズン全体を振り返ってみていかがですか

まだ基礎をつくっている部分なのでここからもっと積み上げて、(春シーズン)最後の東海大戦で全てを出し切れたらなと思います。

――寮長を務めていらっしゃいますが、寮の様子はいかがでしょうか

勝つために何をするか、一人一人考えられていて、きょねんよりは良くなっていると思います。

――次戦へ向けての意気込みをお願いします

僕自身タックルが課題なので引かずに前出て倒していきたいと思います。

SH吉岡航太郎(スポ3=国学院栃木)

――今季初スタメンでしたが、それについてはいかがですか

初スタメンだったので、きょう良いプレーができるかできないかで今後スタメンになれるかが決まってくると思って、きょうはいつも以上に気持ちを入れて臨みました。

――ご自身のどのような点が買われて、スタメン起用となったと考えていますか

キックが武器だと思っています。

――激しいポジション争いとなっていますが、それについてはいかがですか

レギュラー争いがないよりはあった方が、常に緊張した状態でできるので、良い環境にいるなと思います。

――SO岸岡智樹選手(教1=大阪・東海大仰星)との連携はいかがでしたか

まだ一緒にプレーする時間が短くて、コミュニケーションがまだ高いレベルにはいってないと思います。これからもっと会話をして、良い連携を取りたいです。

――アタックの練習も始められたとのことですが、どのような攻撃のかたちを目指していますか

アタックはグラウンドを3つに区切って、BKは長いパスとボールをもらうスピードを意識して練習してます。きょうはミスがあって、相手のディフェンスに対応できなかったので、これから改善したいです。

――ラックからキックする場面もよく見られましたが、風の影響はいかがでしたか

試合前のアップで風の強さを感じていて、風を計算して蹴らなきゃいけないと思いました。きょうは良い感じで蹴れて、風の日の蹴り方をきょうの試合で経験できたので次に生かしたいです。

――大量失点となりましたが、ディフェンスの改善点はどこにあると考えていますか

ディフェンスを武器にしてやっていこうということで、根本的なところから技術とかではなく気持ちの問題だと思います。練習からもっと激しくディフェンスに力を入れてやっていきたいです。

――来週の法大戦に向けて意気込みをお願いします

きょう出た課題はディフェンスなので、ちゃんと試合になるようにしっかりディフェンスの練習をしたいと思います。

CTB中野将伍(スポ1=福岡・東筑)

――きょうの試合を振り返ってみていかがでしたか

アタック面ではミスが多くて、それが失点につながってしまったかなと思います。ディフェンス面でも、強い相手に対してゲインされて厳しい結果になってしまったと思います。

――途中で膝を気にされている様子が見られましたが、次戦への影響はありそうですか

痛めていたところを少し打っただけで、ひどくはなっていないので大丈夫です。

――1年生ながらスタメンにも名を連ね、試合を重ねるごとに中野選手にボールが集まってきている印象を受けます。ご自身としてはチームの中でどのような役割を担っていきたいとお考えですか

アタックでもディフェンスでも起点となって良いテンポをつくっていければなと思います。

――改めて、きょうの試合でアタック面・ディフェンス面それぞれチームとして感じられたことがあれば教えていただけますか

アタック面では攻めているときにミスをしてしまって失点につながったことが敗因かなと。ディフェンス面では相手の強い選手に対して長くボールを持たせてゲインさせてしまったところが厳しい結果になった原因だと思います。

――きょうは68失点となってしまいましたが、ディフェンス面では今後どのような点を改善していけば良いとお考えですか

周りの人とのコミュニケーションだったり、強い圧に対して低く激しく入るところがもっと徹底的にできるようにしていけば、失点は減ると思います。

――きょうは大学に入って初のトライを決められましたが、そのときの気持ちを覚えていらっしゃいますか

そこまで(うれしい気持ちがあるわけ)でもないですけど、もっと攻撃の起点になっていかなければいけないので、もっと得点に絡んでいけたらいいなと思います。

――次戦への意気込みを聞かせていただけますか

きょう以上にしっかり準備をして、アタックでは良いテンポをつくって、ディフェンスでもターンオーバーにつながるプレーができたらなと思います。

FB梅津友喜(スポ1=岩手・黒沢尻北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

自分自身のプレーとしては、単純なミスとかキックとか軽いプレーがありました。そこからそのままトライされることが多かったので、そういったことのはなくしていきたいです。

――ご自身のキックについてはどう思われますか

前の試合ではキックで陣地が取れていたんですけど、今回はあんまり良いキックじゃなかったですね。

――アタックの際にタテに出られるシーンが見られましたが、何か意識されたことはありますか

チームを通じて、ボールをもらうときにスピードに乗って走り込んでもらうということを意識していたので、きょうはそこは良かったのかなと思います。

――相手の外国人選手への対応に関してはいかがですか

外国人選手は走ると強いので、走らせる前に早く倒すということを意識していたのですが、やっぱり走られる部分が多くて、そこでやられたなと思います。

――後ろから見て、きょうのチームのディフェンスはいかがでしたか

最初の方はダブルタックルとか、二人でタックルにいくシーンがあってなかなか良かったと思います。しかし後半になって点差が離れてくると同時にチームのディフェンスが切れてきて、そこを突かれたので後半はやられてしまったのかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

敗戦が続いてるんですけれど、この試合で改めてチームの弱みが出たので、ここからまた修正して次の試合に臨みたいと思います。

WTB佐々木尚(社2=神奈川・桐蔭学園)

――前半の終わりからの出場となりましたが、自身のプレーを振り返ってみていかがでしたか

いつ出るに関わらず、やることは一緒なのでいつも通りのプレーができたと思います。

――ディフェンスでは内から崩されて、フォローディフェンスに回ることが増えました

きょうのディフェンスはあまり良くなかったです。理由としては内側の選手にもっと楽をさせるためにスリーパスシャット(相手が三回パスをする前にタックルする)ということを心がけていました。それなのに、この試合ではそれができず、相手を流したままのディフェンスをしてしまったので、もっと外から早くプレッシャーをかけてディフェンスをするべきでした。ワセダが引きながらのディフェンスになってしまって、相手が攻めやすくなってしまっていたので、大外からプレッシャーをかけていきたかったです。

――強風の中の試合でしたが、キック処理について気を付けたことはありますか

ほとんど後半からの出場で自陣が風下だったので、キックがあまり伸びてこないという点以外は普段通りにやっていました。

――Bチームの試合からコンスタントにトライを積み重ね、きょうもトライを奪われていましたが、アタックにはどのような意識で臨んでいますか

慶大B戦からトライを毎回取っているんですけど、それまでは全然トライを取っていなくて、アタックもディフェンスもいま一つで取り柄がなかったので、せめて自分の長所を見せつけるためにトライを取りきることは最近意識しています。

――アタックであと一本取りきれなかった理由は何だと思いますか

一つ一つのプレーが軽くて、継続力がゴール前に限らず低く、フェーズが少なかったあたりだと思います。

――次戦に向けた意気込みをお願いします

チームが苦しい状況で負け癖がついているんですが、次の試合で勝って逆に勝ち癖、チームが勝つイメージを共有していきたいと思います。