ラグビー部

2016.05.30

定期戦 対同大 5月29日 徳島市球技場

雨中の同大戦、立ち上がりの隙を突かれ完敗

 5月29日、悪天候の徳島市球技場で行われた同大との定期戦。SO岸岡智樹(教1=大阪・東海大仰星)やFB梅津友喜(スポ1=岩手・黒沢尻北)ら4人の1年生が赤黒デビューとなった。これまで春に対戦してきたチームとは違い、ワンランク上の強豪校。この春取り組んでいるチームディフェンスを軸にロースコアでの勝負を仕掛けたかった。しかし、早大は立ち上がりで同大のするどい攻撃に受けに回り、前半20分までに24点を失う。後半、粘りのディフェンスで失点を最小限に抑え、攻勢に転じた早大だったが、同大のインゴールにはあと一歩届かない。結局、最後まで得点を奪うことができず、0-36でノーサイド。完封負けを喫した。

 早大ボールでのキックオフで始まった前半。この春鍛え上げているディフェンスで、高いランスキルを持った同大BK陣の出足を止め、アタックに転じたいところだった。しかし、前半3分、相手の早いテンポの展開にディフェンスが完全に崩され、先制トライを奪われる。すると、「前半20分で相手の攻撃を受けてしまって、3本、4本とすぐに取られてしまった」とフランカー加藤広人(スポ3=秋田工)が語るように、内に外にと同大に自由に走られ、前半20分までに立て続けに失点。追う展開となった早大だったが、キックやラインアウトでミスを重ね、流れを引き戻すことができない。その後は両軍とも得点なく、行き詰まった展開が続く。前半35分には岸岡が相手ディフェンス網をすり抜け、自身に相手バックスリーの注目を引き付けると、冷静に大外のWTBへキックパスを放つ。しかし、惜しくもこれはつながらない。さらには前半終了間際。自陣でペナルティーを犯してしまうと、それを起点に同大に追加点を許し、0-29で前半を折り返す。

大学デビュー戦となった岸岡

 迎えた後半。早大はキックやアタックで敵陣に割って入り、同大にプレッシャーをかける。しかし、後半10分、タックルミスから同大に自陣深くまでボールを持ち込まれ、インゴールを明け渡してしまう。このままでは終われない早大は、機能し始めたディフェンスを軸に、攻勢に転じる。後半21分には、途中投入のWTB勝浦秋(スポ4=愛知・千種)を中心に大きく前進。しかし、もうひと押しが足りず、得点には結びつかない。トライを取り切れない焦りと悪天候は早大の体力を奪っていく。「精神的にも肉体的にも疲労がたまっていて、自分たちの良いラインが作れませんでした」と岸岡が語るように、BKのアタックラインが浅くなり、前に出るスピードが目に見えて落ちる。同大のディフェンスに再三はじき返され、攻めながらもじりじりと後退。結局、最後まで攻め続けるも、完全に封じこめられ、試合終了。0-36で完敗した。

試合後、肩を落とす選手たち

 この試合は完封負けという結果からも、課題はアタックのように思えるかもしれない。だが、「アタックはまだこだわりを持って練習できていない」と加藤が語るように、アタックはこれからの課題だ。むしろ、問題なのはこの春取り組んでいるディフェンス。この試合ではダブルタックルを意識するあまり、全員が内側に向けてディフェンスラインを上げていた印象を受ける。故に、外側にいる相手へのマークが薄れ、大外を自由に走られていた場面が幾度かあった。控えるは慶大、明大との大一番。この春やってきたことの成果を発揮し、宿敵を倒すためにも、ディフェンスの修正が急がれる。

(記事 浅野純輝、写真 三佐川唯、平野紘輝)

定期戦
早大 スコア 同大
前半 後半 得点 前半 後半
29
合計 36
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
鶴川 達彦 文構3 神奈川・桐蔭学園中教校
  後半38分交代→16井上    
尾島 拓樹 商2 東京・早実
  前半25分交代→17鷲野    
千葉 太一 教4 東京・早実
  後半25分交代→18柴田雄    
山口 和慶 スポ4 福岡
  後半17分交代→20柴田徹    
◎桑野 詠真 スポ4 福岡・筑紫
加藤 広人 スポ3 秋田工
佐藤 慎吾 スポ2 東京・本郷
宮里 侑樹 スポ2 沖縄・名護商工
  前半32分交代→19水野    
杉本 峻 商4 東京・早実
10 岸岡 智樹 教1 大阪・東海大仰星
11 フリン 勝音 スポ2 福岡・筑紫丘
  後半20分交代→22勝浦    
12 桐ケ谷 稜介 スポ2 群馬・太田
13 千野 健斗 人2 東京・成蹊
  後半20分交代→23桑山淳    
14 本田 宗詩 スポ4 福岡
15 梅津 友喜 スポ1 岩手・黒沢尻北
リザーブ
16 井上 大二郎 スポ2 愛知・千種
17 鷲野 孝成 基理2 神奈川・桐蔭学園
18 柴田 雄基 文3 愛知・千種
19 水野 孟 基理3 東京・早実
20 柴田 徹 社1 神奈川・桐蔭学園
21 広瀬 泰斗 政経4 東京・早大学院
22 勝浦 秋 スポ4 愛知・千種
23 桑山 淳生 スポ1 鹿児島実
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
コメント

ロック桑野詠真主将(スポ4=福岡・筑紫)

――試合を振り返って

前半20分で4本取られてしまって。ああいう最初の部分で(相手の勢いを)受けてしまって、自分たちがつまずいてしまってということが、試合の全部につながってしまったと思います。

――前半はディフェンスを崩される場面が目立ちましたが、要因は何だったのでしょうか

やはり、技術うんぬんではなく、気持ちの部分で受けてしまったというのはありました。接点での50センチの部分までこだわりきれなかったことだと思います。

――後半に入ってからは敵陣に入る場面も見られました

そうですね。後半に関しては、まずセットプレーから立て直そうという話をしました。そういった部分はできたと思うんですけど、アタックの精度ですね。それだけが足りなかったです。

――完封負けという結果になりましたが、アタックに関してはいかがでしたか

アタックに関してはまだチームとしてはあまりやっていないんですけど、そうだとしても一人一人の強さは足りていなくて、すぐに倒れてしまうというのは課題だと思います。

――春に強化してきたブレイクダウンの部分ではいかがですか

一人一人のドライブが足りなかったりとか、ボールキャリアーがすぐに倒れてしまったことが課題かなと思います。

――1年生もメンバー入りしましたがその点に関してはいかがですか

特に何か意識したとかはないんですけど、のびのびやってくれればと思って環境をつくるためにもしっかり声かけなどはしていました。

――きょうの試合で得た課題は何ですか

課題としては前半の20分ですね。あそこで相手を受けてしまったので。試合の最初の場面、ファーストコンタクトから、ワセダとしてのスタイルをどうやって100%もっていけるかという点ですね。

――来週の慶大戦に向けて、どのような点を修正していきたいですか

まず、最初の20分を修正したいです。あとは、その後の60分間でできていたディフェンスをやり続ける、ということですね。試合の最初からしっかりとやっていく、ということが大切だと思います。

フランカー加藤広人(スポ3=秋田工)

――試合を振り返ってみていかがでしたか

前半20分に相手の良いアタックを受けてしまって、3本、4本とすぐに取られてしまったことが敗戦の大きい原因かなと思います。

――ラインアウトのミスもありました

そうですね。そこは僕らの一つ一つの精度が足りなかったです。スローだったり細かいサインの確認だったりそういった小さい部分で一つ一つの精度が乱れてしまったことが僕らFWにとって大きな反省点だなと思いました。

――先ほど前半の話が出ましたが後半に関してはいかがですか

後半はスローアーも代わってラインアウトが安定してきただけでなく、スクラムもセットプレーも安定してしっかりディフェンスも粘ることができていたと思います。実際に後半は1本許してしまったんですけど、前半に比べてかなり攻められる場面は減りましたし、僕らのアタックする時間も増やすことができたと思います。ただ、最後にそのチャンスをものにできなかったという点で悔しい展開ではありました。

――チャンスをつくり出したにもかかわらず得点が遠かった要因は何だったのでしょうか

そうですね、僕らはいまチームディフェンス、スクラム、ブレイクダウンといった今季強みにしていこうとしている部分の基礎固めに力をいれている状況です。ただ、これは言い訳にしかなりませんが、アタックにはまだしっかりとこだわりを持って練習に取り組めていないので、それはこれから精度の練習だったり、一人一人個人の練習でパスだったりキャッチだったりを磨いて全体での精度を上げるしかないと思います。

――そういった部分を突き詰めていければ、同大相手でも勝機は出てくるということですか

はい。たらればの話になってしまい申し訳ないですが、きょうの試合でもアタックがこうできれば良かったのに、といった場面をこれからアタックを磨いていって、少なくできたらもっと違った未来は見えてくると思います。

――チームの士気も下がっているように感じましたが、意識した点や掛けられた言葉はありますか

そうですね。僕はことしキャプテンである詠真さん(桑野詠真主将、スポ4=福岡・筑紫)を支えるということを目標というか、意識としてやっています。きょうは詠真さんが落ちこんでしまった時とか、4年生の先輩方が声が出なくなった時に、僕がやらなければと自覚を持って声を大きく出したりなどは意識していました。

――本日の試合は1年生のデビュー戦でもありました

僕も1年生の時から出させてもらっていたんですけど、僕自身もその時はミスを恐れてしまって、思い切った自分らしいプレーというのがあまりできなかったので。一年生にはまだ春ということもありますし、失敗を恐れず思い切ったプレーをして活躍をしてほしいですね。

――直近の改善点としてはどんなことがありますか

やはり、前半の入りの20分ですね。この試合も立ち上がりが悪かったですが、きょうだけでなくいままでの試合も全部、前半の入りが悪くて後半は修正ができてというかたちが多いですよね。なので、前半の入りの部分をトレーニングでしっかりと引き締め直していきたいです。

SO岸岡智樹(教1=大阪・東海大仰星)

――今回の試合を振り返っていかがですか

1年生として試合に出て、SOという重要なポジションを任されたのですが、自分のゲームメイクをすることができず残念でした。ですが、前半の20分に自分たちのディフェンスができなかった中で、後半にそれができてくると自分たちの良いアタックができてくるということも分かったので、そこを次に生かしていけたらと思います。

――SOとして意識したことはありますか

自分たちでこれをやろうと決めたプレーをするということを話しあっていたのですが、その中で良いプレー、悪いプレーがありました。自分たちのできるプレーができてくると僕のできるゲームメイクというものも生きてくると思うので、次は周りの選手を生かせるようなゲームメイクを目指していきたいかなと思います。

――今回は入学後初の試合となりました

大学初の試合ということで緊張もありましたし、大学のレベルがどのようなものなのかというのも分からず、ガチガチになってしまうところはありました。でも、今回が良い経験になったと思うので、それを次につなげられたらなと思います。

――アタックの際、ラインが浅くなる場面も目立ちました

前半相手に押し込まれているという展開の中で、精神的にも肉体的にも疲労がたまっていて、自分たちの良いラインが作れませんでした。最初から自分たちのペースを作れていたら自分たちのアタックというものもできると思います。チームディフェンスというものをことしは掲げているので、それをしっかりやっていけたらと思います。

――今回見えた課題はありますか

SOとして、ゲームメイクのためのキックやパスということをしていたのですが、ダイレクトタッチであったりパスでFWがノックオンする場面が多かったので、味方がスムーズに前に出れるようなことをしっかりやっていけたらと思います。

――次戦の目標をお願いします

メンバーは決まっていないですが、次の試合も出れるのであれば、今回の反省を生かして、FWを前に出していけるようにしていきたいと思います。そのために今後もしっかりやっていきたいと思います。

FB梅津友喜(スポ1=岩手・黒沢尻北)

――試合を振り返ってみていかがでしたか

前半20分で相手の早いテンポに面食らってしまって、前に出られなかったのがこの試合の敗因だと思います。

―― FBというポジションから見て、この試合のディフェンスはどのように思いましたか

前半は一人一人がコンタクトで受けてしまったのが、相手の早いテンポにつながってしまったと思います。後半はその点、しっかりと前に出ることはできていたので、失点が減らせたのは良かったです。

――他のBK陣とのディフェンスの連携は試合前にどのようにすり合わせていましたか

ディフェンスではセットをしっかりして、そこからスペースを取ってヨコとの連携をしっかりとりながら上がっていくというところですね。キックチェイスでも、ヨコとの連携を取りながら冷静に判断していこうと思っていました。

――実際にディフェンスをしてみてどうでしたか

相手のFWで前に出られたときに、BK同士で寄ってしまったり、セットで遅れてしまった部分がありました。そこから大外を相手に走られることが多くなってしまったと思います。

――一対一の場面でのディフェンスのシーンでは、どのような意識で臨まれましたか

内側のプレーヤーとノミネートしている相手を確認しあって、連携を取っていましたが、止めれたところと止められなかったところがあったのでビデオなどで確認して修正したいです。

――風の強い試合でしたが、バックスリーでキック処理について何か話したことはありますか

風が強いので前半は浅めに、逆に後半は深めにというポジショニングをしたり、風向きに合わせてこっちに蹴ったほうが伸びるとか話していました。

――自身のプレーの強みはどこですか

キックやステップを見て欲しいです。

――次に向けた意気込みをお願いします

今回は初めての赤黒で気負ってしまいましたが、今回ダメだった部分の精度をしっかり修正していきたいと思います。