合気道部

2015.11.25

第46回全日本学生大会 11月22日 東京・早大柔道場

栄冠つかみ伝統引き継ぐ

 今季の集大成となる全日本学生大会(インカレ)。例年華々しい結果を残している早大は、ことしも上位に食い込むべく鍛錬を積み重ねてきた。男子部は連覇がかかる団体戦で優勝。個人戦でも小寺裕太副将(文構4=埼玉・県立浦和)が2位、安藤圭彦主将(教4=神奈川・茅ヶ崎北陵)が3位につける。女子団体は決勝で悔しい敗戦を喫し優勝こそ逃すも、個人戦では鎌田真気女子主将(教4=埼玉・聖望学園)が見事栄冠に輝いた。演武競技でも出場した全3組が実力を発揮し各部門で1位に。個々の成果を出し切った結果となった。

 個人戦では早大の層の厚さが際立ち、男女共にベスト4に3名が名を連ねる。男子部では準決勝で安藤を破った小寺が決勝進出。明大の福田耕輔と対戦した。相手の反則により1点を先制した小寺だったが、後半は短刀で突きを奪いに来る福田に対して劣勢に。競った展開ながら1-3で敗戦し、肩を落とした。優勝まではあと一歩及ばなかったが、「半年前までは弱い選手だった。成長できたことを周りの方々にお礼を言いたい」と語るように、最後の学生大会を2位という見事な成績で締めくくった。女子部の準決勝では三田眞貴子(法3=東京・早実)と大久保華子(文構3=東京・雙葉)の同級生対決に。勝利した三田と鎌田が決勝で同士討ちを繰り広げた。技有りを奪うなど5-0で勝利を収めた鎌田。「安心したという気持ちが強い」。主将として1年間チームをまとめながら自らも結果を残した。

乱取個人で見事優勝を決めた鎌田

 団体戦も男女共に着実に決勝まで勝ち進んだ。5人の対戦で勝負が決まる男子団体は1回戦から山場を迎える。初戦の相手は昨年度決勝で対戦した帝京大。「一発目から全部出し切ることを意識した」(安藤)と語るように、会場も大きな盛り上がりを見せた。まず登場したのは谷本彬徳(文構3=大阪・高槻)。技有りも決め、5-3で勝利し流れを作る。続く小寺、安藤も1点も失うことなく白星を挙げ、チームの勝利を決めた。続く準決勝でも5勝0敗と相手を寄せ付けず、決勝へ。決勝は個人戦で優勝の座に輝いた福田を擁する明大との対戦となった。個人決勝で悔しげな表情を浮かべた小寺も「団体で優勝するのが部の目標なので、そこで貢献することだけを考えてやった」と気持ちを切り替え臨む。岡本拓夢(商3=神奈川・聖光学院)、谷本で2勝を挙げ、優勝まであと一つ。3番手の武塚直也副将(商4=神奈川・座間)が福田を2-0で下し、悲願の優勝をつかみ取った。一方の女子部も決勝では同じ明大と対戦。3人勝負のため、1戦の重みは大きい。しかし、なかなか技を奪うことはできず先に2敗を喫してしまう。最後に鎌田が1勝をもぎ取り意地を見せるも、優勝はかなわず。2位で大会を終えた。

主将として部をけん引してきた安藤

 「ワセダの合気道部という伝統を感じながら、最後またこの大会で優勝できるように頑張ってほしい」(安藤)、「自分がやりたい合気道というものを持ってしっかりと取り組んでいってほしい」(鎌田)。後輩への思いを尋ねると、主将の二人はすがすがしい表情でこう語った。富木合気道発祥の地として、大きなプレッシャーを抱え多くの苦労の末にたどり着いたインカレの舞台。「和」の精神とともに伝統は引き継がれた。

(記事、写真 吉原もとこ)

★演武競技でも好成績!

 「わざ」と「こころ」を磨く合気道。乱取競技のみならず、演武競技でも早大は観客を魅了した。男子部では対徒手部門で小寺・小池雄登(先理1=東京・巣鴨)組、対武器部門で安藤・白石尚之(法1=東京・巣鴨)組が1位に輝く。女子部でも鎌田・松本桃香(教2=埼玉・早大本庄)組が優勝。「今回の結果も松本のおかげという部分が大きい。この1年で本当に上達した」と鎌田に言わしめる息の合った演武で栄冠を勝ち取った。

乱取競技、演武競技共に早大が上位を占めた

結果

【男子】

▽乱取 団体戦

早大(安藤、小寺、武塚、岡本、谷本) 優勝

▽乱取 個人戦

小寺 2位、安藤 3位

▽演武 対徒手部門

小寺・小池組 優勝

▽演武 対武器部門

安藤・白石組 優勝

【女子】

▽乱取 団体戦

早大(鎌田、大久保、三田) 2位

▽乱取 個人戦

鎌田 優勝、三田 2位

▽演武 対徒手部門

鎌田・松本組 優勝

コメント

安藤圭彦主将(教4=神奈川・茅ヶ崎北陵)

――大会全体を振り返ってみて

そうですね、ずっと優勝を目標にやってきていたので、女子は準優勝でしたが男子は勝ててよかったです。本当にホッとしています。歴代の先輩方がずっと優勝されていたので、ことしもその流れで結果を出せたので、プレッシャーなどもありましたが今はホッとしています。

――個人戦では準決勝で小寺選手(裕太、文構4=埼玉・県立浦和)との対戦でしたが

勝ち上がってくればいつかは小寺と当たることはわかっていたので、いろいろ考えていたのですが、お互い手の内はわかっているのでやりづらさはありましたね。最後に対小寺という意味では対策を見いだせずに終わってしまいました(笑)

――一方3位決定戦では武塚選手(直也、商4=神奈川・座間)との対戦でした。一本を決めるシーンもありましたが

最後の一本はなんで出たか自分でもわかりませんが、武塚を投げるということを入部してからずっと目標にしていたので、そういう意味ではうれしかったです。

――団体戦では一回戦の相手が帝京大でした

トーナメントがどうなるかはわかりませんでしたが、対帝京は一番の山場というか天王山のつもりでいたので、組み合わせが決まった時に一発目から全部出し切るということを意識しました。

――主将としての1年間を振り返ってみて

自分としてはどこまでやれたかはわかりません。そして歴代の中でもあまりいい主将だったとは思えませんが、こんな自分についてきてくれた部員のみんなには本当に感謝しています。

――同期の4年生達はいかがでしたか

最後自分に団体の大将を任せてくれて、ここまでチームを作り上げてきてよかったと思いました。4年(生)も辛いことはありましたが、励まし合ってやれてよかったなと思います。

――後輩たちの成長ぶりはいかがでしたか

そうですね、3年の男子はこの1年で本当によく成長してくれたと思います。普通にやったら4年よりも強いんじゃないかと思います(笑)。次の1年間でさらなる成長を期待しています。

――最後に後輩へのメッセージをお願いします

早稲田の合気道部という伝統を感じながら、辛いとは思いますが諦めずに、最後またこの大会で優勝できるようにがんばってほしいと思います。

鎌田真気女子主将(教4=神奈川・聖望学園)

――大会全体を振り返ってみて

学生としては最後の大会という気持ちは強くありましたが、わたしとしてはまだ合気道をこれからも続けていく上での中間地点というような2つの意味合いがあった大会でした。

――個人戦では優勝しましたが

率直に言うと、安心したという気持ちが強いです。

――それは主将としての気持ちもあってのことですか

そうですね。やはり部を引っ張っていくという立場があったこと、さらに1個上の先輩方が勝って終わっていたので、そういった意味ではしっかり伝統を引き継げたかなと思います。安堵の気持ちが多いです。

――団体戦では残念ながら準優勝でしたが、振り返ってみていかがですか

団体戦は悔しい気持ちがありますね。でもこれを糧にしてほしいです。今回は3年生2人と4年生のわたしだったので、来年につなげてほしいと思います。

――3年生2人の成長ぶりはいかがでしたか

特に試合になると覇気を出してがんばってくれているので、今後も大いに期待しています。

――演武ではペアの松本選手(桃香、教2=埼玉・早大本庄)と優勝を飾りました。1年間を通して安定した成績を残しましたが、相性の良さなどはあったのですか

演武の方は、自分(鎌田)から松本に声をかけて決めたというような形で、ちょうど1年前ぐらいから組み始めて練習をしてきました。本当に今回の結果も松本のおかげという部分が大きいです。松本は1年生の秋から演武の練習を始めたのですが、この1年で本当に上達したなと思っていて、松本の急成長ぶりは本当にすごいものでした。

――今後も期待できますね

そうですね、はい。

――主将としての1年間を振り返ってみて

4年が1人だったこともあってあまり部をちゃんとまとめていけなかったことは反省点としてあるのですが、今回のように部としてもチームとしても結果を残すことができたのでよかったかなと思います。

――4年間を振り返ってみて

体育会の部としてつらいことも4年間であったなと思います。しかし4年間合気道をずっと続けてきて良かったといまは思っています。

――最後に後輩へのメッセージをお願いします

悩んじゃいますね(笑)みんなそれぞれ1人1人が持っている合気道観が違うものがあって、わたし自身はやっぱり自分がこういう合気道をしたいという気持ちを強く持っていて、それを目指してずっとやってきたので、みんな個人個人で目標は違ったとしても自分がやりたい合気道というものを持って、その上でしっかり取り組んでいってほしいと思います。

小寺裕太副将(文構4=埼玉・県浦和)

――個人戦の決勝を振り返って

一回、チャンスがあったかなという場面もあったのですが、そこで勝ち切れなかったことによって相手の方が若干余裕のある展開になってしまいました。そういったところはどうしても悔いが残ります。決勝だということもあって、足の動きが少しにぶったかなと思います。

――その後の団体戦にはどのようなお気持ちで臨まれましたか

正直どんなかたちでもいいので勝ちたかったです。団体で優勝するのが部の目標なので、そこでなんとか貢献できるようにしようと、それだけを考えてやりました。

――ご自身の対戦はいかがでしたか

やはり最後、技を取りたかったです。自分としてはまだまだ納得のいくものではないのですが、ただ勝ち切れた部分に関してはひとつの成果かなと思います。

――ことし1年間を振り返っていかがですか

半年くらい前までは弱い選手だったのですが、そこから指導陣や先輩方にずっと見てもらってアドバイスをいただいて、ようやくなんとかここまで来られました。周りの方々に成長できたことをお礼を言いたいです。

――これまで合気道部で過ごしてきて

9割9分くらいは苦しいことばかりだったのですが、例えばきょうのようなかたちである程度なんらかの結果が出たりと節目節目でいいことがあって、本当にやっていてよかったなと思います。みんなのおかげです。

――後輩へ伝えたいことは

やはり稽古が一番の基本となるので、稽古でどれだけ突き詰めていけるかということを大事にしてほしいと思います。