空手部

2015.11.11

早慶定期戦 11月8日 早稲田キャンパス空手場

山口ら健闘も、宿敵に2年連続の惜敗

 にぎやかな人の声や音楽が響く早稲田祭、そのすぐそばでは張り詰めた緊張感の中で真剣勝負が行われていた。この日早稲田キャンパスの一角で開催された空手部の早慶戦。通算32勝41敗と負け越しており、昨年度も苦杯をなめた早大は、雪辱を胸に宿敵に挑んだ。序盤に立て続けに敗戦を喫すると、途中反撃を見せるも、最後は一歩及ばず敗戦。4勝7敗2分で、2年連続でライバルの前に屈してしまう結果となった。

 

 普段の組手の試合とは異なり、両校13人ずつという大勢の選手が出場してそれぞれ試合を行う早慶戦。両校の実力が拮抗しているだけに、1つ1つの結果がチームの流れとなり勝負を左右する。序盤から波に乗っていきたい早大だったが、開始から3試合連続で敗戦。続く2戦では引き分けに持ち込むも、5試合目まで終えて早大には1つも白星がない状態だった。ここでコートに向かったのは山口耀平(教2=東京都市大付)。入部からこれまでメンバーに入ることはなかったが、裏からチームを支えてきた苦労人。「下からチームを盛り立てていこう」。格上相手にもひるまず攻め、互いに譲らない点の取り合いが続く。そして残り27秒となったとき、山口の鋭いツキが決まった。6−5という接戦を制し、大金星。「本当にこの1年間は辛かったので、小さい花を咲かせることができた」。チームに待望の勝ち点を持ち帰った。

果敢に攻め、チームで最初の白星を挙げた山口

 その後今尾光(スポ2=大阪・浪速)、末廣祥彦(スポ2=東京・世田谷学園)、末廣哲彦(スポ3=東京・世田谷学園)らレギュラーメンバーが勝利を挙げるも、序盤の遅れを取り戻すことは難しかった。チームの負けは決まっていたが、優秀の美を飾りたい大将戦。永田達矢主将(商4=東京・早稲田)は試合序盤から着実に攻めてリードを奪う。しかし、残り30秒のところで一本を決められ、まさかの逆転。主将は自らとチームの敗戦に「ただただ悔しい」とうなだれた。

一時はリードするも、逆転負けを喫した永田主将

 悔しい連敗となったが、今月末の全日本に向けて下を向いてはいられない。短い期間ではあるが、さらなる鍛錬を積み、課題点を修正していきたい。そして明るい知らせもある。山口が今大会で優秀選手賞を受賞したのだ。「2年間何も残せていなかったので、やっと一つのきっかけをつかめた」。メンバー外の選手の活躍は、チーム全体にとっての大きな刺激となるだろう。「早大空手部の笑顔の源でありたい」と語る山口。部員全員で一丸となって、大舞台への準備を進める。

(記事 芦沢仁美、写真 郡司幸耀)

☆小林組、最後の舞台。国米も初の早慶戦で演武を披露

ジオンを披露する女子形のメンバー

 先日行われた関東学生選手権で全国への切符を惜しくも逃した女子形のメンバー。石川みらい(社1=群馬・前橋工)、大木梨花(スポ3=東京・八雲学園)、小林暖乃副将(人4=神奈川・山手学院)の3人で打つ形は、この早慶戦で見納めとなった。先輩後輩という間柄ながら、お互いに指導しあえる環境を心がけてきたという小林副将。時には後輩2人から練習メニューの提案を受け、それを取り入れることもあったという。「ありがとうと思いながら打てた形」とこの日の形を振り返った小林。「いい仲間に恵まれた」と語るその顔には、とびきりの笑顔があった。また、大学院生としてことしから空手部に加入したアメリカ代表の國米桜(国際コミュニケーション研究科1=京都・同大)も初の早慶戦で堂々の演武。チャタンヤラクーシャンクーという糸東流の形を披露し、両校や観衆を沸かせた。

コメント

永田達矢主将(商4=東京・早稲田)

――今日の試合を振り返っていかがですか

負けてしまってただただ悔しいですね。自分が負けるだけじゃなくてチームも負けてしまったので。自分の組み手の前にすでに負けが決まっていたので、なんとか自分が主将として勝ちにいきたかったところで負けてしまい悔しいです。

――早慶戦に特別な思いはありましたか

やっぱり早慶戦は独特の雰囲気があって普通の試合とは違うので、何が何でも絶対勝つんだと去年の悔しさも込めて思っていたんですけど、あと一歩が足りなかったのが悔しいです。

――今日で型が最後になる4年生もいましたが

そうですよね、1年生の時から頑張ってきた小林の姿を見てきたので最後の最後に有終の美を飾ってほしいと思っていました

――今月末には全日本大学選手権が控えています

まだあと一歩のところで技が出ないので、そこを修正してどんどん技が出るようにして自分たちで前に出る組手をできるようにあと2週間調整していきたいと思います。

小林暖乃副将(人4=神奈川・山手学院)

――最後の早慶戦でしたが、振り返っていかがでしょうか

関東学生(選手権)の時はまだ先があると思っていて。その時も真剣だったし、ラストの関東団体だと思って気持ちを入れてやっていたんですけど、この早慶戦が本当に私がリーダーでやる団体形の集大成でした。早慶戦のこの雰囲気だから緊張もしたけど、今までで一番、一緒にやってた梨 花(大木、スポ3=東京・八雲学園)とみらい(石川、社1=群馬・前橋工)にありがとうと思いながら打てた形でしたね。

――関東学生の時に形を打ち終わった時にはどのようなお気持ちでしたか

自分としては良い形が打てたと思っていたので、結構満足していて。悔しかったけど、良い形を打てたので満足したかな。

――4年間、早大の空手部で得たものは

4年生になって幹部になってから、いままで先輩たちが苦労してきたことも改めてわかりました。そんな中でも後輩がすごく支えてくれて、アドバイスももらって、一緒に組んでいた2人もメニューを提案してくれたりして。いい仲間に恵まれたなと思います。ワセダに入っていい仲間に恵まれたなと。

――小林さんにとって空手とはなんでしょうか

常にやっているもの。4年間振り返ってみると、私の思い出はいつも空手と共にあったなと。常にそばにあったものですね。

國米桜(国際コミュニケーション研究科1=京都・同大)

――初めての早慶戦の雰囲気はいかがでしたか

 びっくりしましたね(笑)。事前に早慶戦だけは雰囲気が違うと言われてはいましたが、予想以上に情熱がすごくて。応援の雰囲気で圧倒されて、演武も緊張してしまいましたが(笑)。最終的にはすごく面白かったですね。

――打った形を振り返って

 チャタンヤラクーシャンクーという糸東流の形でした。得意な形の中の一つです。最初は緊張しましたが、最初の動作が決まればあとはうまくいくと持っていたので、始まったら最後まで行けました。が、もう少し良いパフォーマンスができたかなという反省点はあります。

――ワセダの空手部の印象は

 入学してからほぼ毎日みんなと一緒に練習していますが、すごく集中して練習して、お互いサポートし合っている印象ですね。先輩や上手い人が指導するというか、アドバイスをしあっている。そういう環境で練習していくから上手になっていくのかなと思います。お互い声を掛け合うという印象が強いですね。みんなと仲良くなっているので、気持ち良く練習することができています。もちろん、OBの皆さんにも支えていただいて、大きな力になっています。

――今後の目標は

 ことしの試合では、今月末沖縄で行われるプレミアリーグというリーグ戦で結果を残せるように練習しています。来年には2年に1度の世界大会があるので、それに向けてですね。プレミアリーグを経て、世界大会で調子をピークへ持っていけるように調整していきたいと思います。

山口耀平(教2=東京都市大付)

――今日の試合を振り返っていかがですか

相手が強いことは分かっていたので、殴りまくるくらいの気合いで突っ込んでいきました。あまり覚えてないんですけど、一生懸命やって勝てたので良かったです。本当にこの1年間は辛かったので、小さい花を咲かせることができたと思います。

――ご自身が接戦を勝利して、チームも盛り上がったのでは

一番弱い自分が負けてもいいから、下からチームを盛り立てていこうという気合いでやっていました。

――優勝選手賞も受賞されました

2年間何も残せていない選手だったので、やっと一つのきっかけをつかめたような気がします。

――今月末の全日本大学選手権に向けて意気込みは

この勢いで全日本のメンバー5人に入れるように必死に練習していきます。

――今日の試合で飛躍のきっかけを掴みましたが、今後はチーム内でどんな活躍をしたいですか

早大空手部の笑顔の源でありたいです。