スケート部

2015.11.04

第41回東日本選手権 11月1日 群馬県総合スポーツセンターアイスアリーナ

松嶋、全日本出場権獲得ならず…「1.89」の雪辱胸に再出発

 東日本選手権(東日本)最終日。この日は、全日本選手権(全日本)への女子4枠をめぐる運命のフリースケーティングが行われた。第1滑走で登場した山野井英未(国教1=千葉・渋谷教育幕張)は、初日の巻き返しを図るも得点が伸び悩み23位。ショートプログラム6位で全日本出場権獲得圏内にいた松嶋那奈(スポ2=東京・駒場学園)は順位を1つ上げるも5位に終わり、日本最高峰の舞台への出場を決めることはできなかった。

 女子フリースケーティングに進出した24名の先陣を切ったのは山野井だった。演技冒頭、曲が途切れる音響トラブルに見舞われる。それでも本人が「動揺せず最後まで楽しく滑ることができた」と振り返るように、いつも通りの落ち着いたスケーティングを披露した。華麗なステップで観客を沸かせると、後半はダブルフリップ-シングルアクセルのジャンプシークエンスや美しいタノジャンプを織り込みフィニッシュ。要所での回転不足が響きフリースケーティングの得点は63.38点、総合得点98.53点で23位に終わったが、不利な状況の中でも笑顔で滑り切ったことは自信につながった。「攻めの姿勢でいかないと勝てない」という言葉の通り、今後は3回転ジャンプを増やした新プログラムに挑戦し、己を磨く。

楽しみながら華麗なステップを見せた山野井

 2年連続の全日本出場を目指す松嶋は、高得点をたたき出した西野友毬(明大)の直後に登場。「誰の次でもやることは変わらない」と、落ち着いた表情で熱気にあふれたリンクに向かった。まずは最大の武器である3回転トーループのコンビネーションジャンプを完璧に成功させ、会場を松嶋の色に染める。練習では苦戦していたというサルコウジャンプも光った。単独ジャンプとコンビネーションジャンプで2度のサルコウを決め、滑らかなスケーティングに弾みをつける。最後のダブルアクセルこそ転倒したが、全体的にジャンプは上々の出来であった。一方、「硬い表情もあった」と語るように表現面での課題が露呈。フリースケーティングの得点は84.70点、総合得点を130.44点としたが、4位に1.89点及ばず惜しくも全日本への切符をつかむことはできなかった。

いつも通りの那奈スマイルを観客に披露する松嶋

 ハイレベルな争いとなった今大会。両者共に悔しさのにじむ結果となったが、試合後の清々しい表情が今後の飛躍を予感させた。明確になった課題にそれぞれが向き合う鍛錬の冬が始まる。氷上に咲く二輪の花が彩る未来から、今後も目が離せない。

(記事 川浪康太郎、写真 井上莉沙)

結果

松嶋那奈 5位(130.44点)

山野井英未 23位 (98.53点)

コメント

松嶋那奈(スポ2=東京・駒場学園)

――ショートプログラムのあと、重点的に取り組んだことはありますか

練習時間は少ししかなかったので調整するということはできなかったのですが、少しずつ丁寧に、決まる確率を高めようという練習をしていました。

――西野友毬選手(明大)の直後という滑走順でしたが

誰の次でもやることは変わらないので、自分なりの演技をしようと思いました。

――6分間練習では、ショートに比べてジャンプが決まっているように見えましたが

きょうの公式練習から少しずつ調子が上がってきて、直前の6分間練習も公式練習より良くなってきていました。あとは自然に落ち着いて行けと先生からも言われたので、落ち着いてやることができました。

――フリースケーティングで決めたいとおっしゃっていた3回転-3回転のコンビネーションジャンプはいかがでしたか

ショートプログラムよりは手応えがあったので、回転が足りていたらいいなと思います。

――それ以外のジャンプについてはいかがですか

6分間練習が始まる前に、公式練習でも(ループジャンプを)入れられなかったので先生からループをどうするかと言われて、6分間練習でやってみてダメだったらダブルという話をしていたんですが、1発目が決まってしまったので、気楽にトリプルに挑んでいこうと思えました。サルコウはいつも練習で決まらないことが多いのですが、きょうは落ち着いて飛ぶことができたのでよかったです。

――ショートプログラムに続き、表現面の良さが目立ちました

きょうは最初から笑顔で滑ろうと思って意識したのですが、堅い表情もあったかなと思います。

――2週間前の東インカレでの同プログラムに比べていかがでしたか

ステップもレベルは落ちていたりするので、先生にステップを直してもらって、あとはジャンプの確率とスピンのレベルもきちんと取れていけたらと思います。

――130.44点という得点についてはどのようにお考えですか

フリースケーティングではジャンプを2つ失敗していたのですが、まずまずの得点でした。国体予選が来週あるのですが、その時にはジャンプの確率を高めてスピンの取りこぼしをなくしたいと思います。

――今後の課題と意気込みを聞かせてください

ジャンプ以外の表現面や、スケーティングスキルを上げていきたいので、表情をつけることなどをもっと良くしていこうと思いました。

山野井英未(国教1=千葉・渋谷教育幕張)

――本日の演技を振り返って

少し音響トラブルがあったのですが、それに動揺せず最後まで楽しく笑顔で滑ることができたので、その点はすごく良かったと思っています。

――2日前のショートプログラムを終えてからきょうまでどのように過ごされましたか

きのうは桐生のリンクに練習しに行きましたし、ここ(会場)でも練習がありました。リフレッシュしながらもしっかりと練習できたと思います。

――きょうは1番滑走でしたがその点についてはいかがでしたか

人生初の1番滑走だったので、少し不安だったのですが、気持ち的には全然用意もできていて、1番だから身構えるということもなかったので、今後の自信につながりました。

――先日の東インカレ、2日前のショートプログラムの後の取材ではいずれもジャンプの質を高めていきたいとのことでしたが、きょうのジャンプの出来はいかがでしたか

練習では回転が足りることも増えてきましたが、やはりまだ点つながっていない部分も多いです。きょうはきょうできることをできたと思ってはいるのですが、また次の大会、その次の大会のためにもっと高さや回転の面でジャンプを補強していかなければならないと実感しています。

――ステップでは笑顔が見受けられましたが、調子は良かったのですか

東日本は何度も出場してきたのですが、いつも調子が良くなくて暗くなって帰ることが多かったので、今回はどんな結果であれ自分のできることを出し切って笑顔で楽しむことが目標だったので、その点では今回はすごくイメージ良く終われたかなと思います。

――今後の出場予定や目標について教えてください

次は12月にまた試合があるのですが、私の課題はジャンプなので細かいミスや取りこぼしがないようにしていきたいのと、もう少し構成を難しくしていかないと周りのレベルが高い選手たちに勝てないかなと思っています。

――プログラム内容を変更されるということでしょうか

そうですね。今のプログラムではダブルのジャンプが多めに入っていて3回転ジャンプが少ないので、3回転ジャンプをもっと増やして失敗を恐れずどんどん挑戦するプログラムにして、その中で回転が足りたジャンプで点を稼いでいきたいです。攻めの姿勢でいかないと勝てないと思うので頑張ります。