水泳部

2015.10.31

FINA/airweaveワールドカップ東京2015 10月29日 東京辰巳国際水泳場

さまざまな種目で存在感を示す

 海外からの強豪選手も参加し、行われた今大会。2日目は、最も得意とする種目ではない種目で好結果を残す選手が目立った。それぞれ課題を手にし、鍛錬の時期を迎える。新チームはまだ始まったばかり。個人の実力アップと共に、チームとしても団結力を高めていく。

★中村2冠!坂井も手応え十分

レースを制し、Vサインをする中村

 前日の男子100メートル自由形で優勝を収めた中村克(スポ4=東京・武蔵野)。2日目に挑む男子50メートル自由形は、100メートルに比べて課題の多い種目だ。多くの海外選手と共に泳ぐこととなった決勝。スタートの合図とともに飛び込むと、僅差の戦いが繰り広げられる。中村は得意の後半で横一線から抜け出し、トップでフィニッシュ。自己ベストに迫るタイムで強豪集うレースを制し、「この時期としてはすごく良かった」と納得の表情を浮かべた。一方、同じく初日に男子200メートルバタフライで頂点に立った坂井聖人(スポ2=福岡・柳川)は男子100メートルバタフライに臨んだ。決勝では前半を7位で折り返し、得意の後半で追い上げをみせるも4位でタッチ。あと一歩のところで表彰台を逃す結果に。それでも調整期間ながら好タイムを出し、「自分がいまできる最高のパフォーマンスができた」と悔しい中でも手ごたえをつかんだ。得意の200メートルだけでなく、100メートルでも確実に存在感を増しているということを証明する一戦となった。

(記事 谷田部友香、写真 三上雄大)

★マルチスイマーを目指して

レース後、笑顔を見せる渡辺

 200メートル平泳ぎで日本トップレベルの実力を持つ渡辺一平(スポ1=大分・佐伯鶴城)。多種目で世界の第一線で戦う瀬戸大也(スポ3=埼玉栄)のように、平泳ぎだけでなくさまざまな種目で活躍できる選手を理想としている。この日決勝に進んだのは男子200メートル個人メドレー。予選から自己ベストに迫るタイムを出し、手応えを感じていた。決勝レースでは、背泳ぎで遅れをとるものの得意の平泳ぎで4位まで順位を上げる。最後の自由形で先行する選手を捉え、今大会2つ目のメダル獲得。個人メドレーを専門とする選手たちを相手に、堂々の泳ぎを披露した。この大会に照準を合わせてきたわけではない中自己ベストを更新。「まさか1秒8(2分01秒88)で3位に入れるとも思っていなかったのでうれしい」と喜びをあらわにした。地力の高さ存分に示した今大会。伸び盛りのルーキーが、憧れのマルチスイマーに一歩近付いた。

(記事 谷田部友香、写真 三上雄大)

★優勝逃すも、次を見据える

優勝は逃すも、納得のタイムを出した渡部

 女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した世界選手権から3カ月。会場の注目を一身に集め、渡部香生子(スポ1=東京・武蔵野)は同種目の決勝に進んだ。丁寧なストロークを見せ、序盤は周りの選手と並んで泳ぐ。50メートルの折り返し後に順位を浮上させ、100メートル地点で2位に。その後、隣を泳ぐ金藤理絵(Jaked)を体半分の差で追う展開となる。ラスト50メートルで追い上げをみせるも、0.42秒届かず2位でフィニッシュ。万全とは言えない状態で臨んだレースの結果を「正直に悔しい」と語った。しかし自身の予想以上の記録を出し、「いつでもこのタイムで泳げるのかなという確信がつきました」と前向きにとらえている。既にリオデジャネイロ五輪への切符を手にしている渡部。今回の悔しさ、収穫を今後につなげていくだろう。

(記事 滝沢凜、写真 三上雄大)

結果

◇決勝

男子100メートルバタフライ

坂井 52分90秒【4位】

男子200メートル個人メドレー

渡辺 2分01秒88【3位】

男子50メートル自由形

中村 22秒15【優勝】

女子200メートル平泳ぎ

渡部 2分23秒43【2位】

女子400メートル個人メドレー※タイム決勝

志賀珠理奈(スポ1=埼玉・武南) 4秒56秒88【25位】

◇予選

女子100メートル自由形

渡部 56秒86【15位】

男子200メートル自由形

八木隼平(スポ3=京都外大西) 1分54秒93【37位】

男子100メートル平泳ぎ

渡辺 1分02秒83【18位】

加納雅也(スポ4=県岐阜商) 1分04秒00【42位】

上野聖人主将(社3=神奈川・法政二) 1分04秒35【46位】

男子100メートルバタフライ

坂井 53秒61【8位】

女子100メートル背泳ぎ

山口真旺(スポ2=兵庫・須磨学園) 1分03秒31【16位】

男子50メートル背泳ぎ

安田純輝(スポ3=千葉商大付) 26秒54【14位】

女子200メートルバタフライ

志賀珠理奈(スポ1=埼玉・武南) 2分16秒49【27位】

男子200メートル個人メドレー

渡辺 2分02秒22【3位】

男子50メートル自由形

中村 22秒76【4位】

荒木優介副将(人3=三重・暁) 23秒66【25位】

女子200メートル平泳ぎ

渡部 2分26秒00【2位】

男子200メートル背泳ぎ

安田 2分05秒68【19位】

女子50メートルバタフライ

田村美紅女子主将(スポ3=埼玉栄) 27秒68【11位】

コメント
決勝進出者

中村克(スポ4=東京・武蔵野)※囲み取材より抜粋

――優勝おめでとうございます。いまの率直な気持ちをお聞かせください

50メートルではいつも力んでしまってタイムはあまり良くないのですが、きょうは落ち着いて伸び伸びと泳ぐことができました。この時期としてはいいタイムが出せたと思うので、レースはとても良かったです。

――ご自身の中で今回意識されたことは何ですか

50メートルとなると泳ぎが小さくなってしまったり、力みが生じてストロークがスカスカになってしまったりしていたのですが、今回はそこが狙い通りだったので良かったです。タイムも21秒台を出した時の次ぐらいにいいタイムだったので良かったと思います。

――今回は納得のいくレースだったということでしょうか

そうですね。この時期としてはすごく良かったと思います。

――今後に向けての方針をお聞かせください

この種目はまだ21秒台をまだ一度しか出していないので、どんなときでも21秒台を出せるようにしたいです。あとは、この種目が速くなれば100メートルでも前半がすごく楽に入れると思うので、そこもしっかりと意識してやっていきたいと思います。

坂井聖人(スポ2=福岡・柳川)

――惜しくも4位という結果になりましたが、結果を受けていかがですか

タイム的には2秒(52秒台)が出ればいいと思っていたので、満足はいっていないですが自分がいまできる最高のパフォーマンスができたのではないかと思います。

――この時期としてはいいタイムが出せましたか

もうちょっと2秒半ばぐらいを出して、ベストに近いかたちで終わりたかったのですが、最後少し失速してしまったので悔しさはあります。

――ワールドカップなど世界で戦う中で手応えはつかめていますか

ワールドカップで連戦して、何種目も出場したので、手応えは十分につかめているのではないかなと思います。

――100メートルバタフライでも世界で戦うために必要なことは何だと考えますか

スピードがないので、前半の50メートルをもっと速く入って遅れていかないようにしないといくら後半が強くても追い付けないので、前半からしっかりと並んでいって、差せたらいいなと思います。

――今後の目標は何でしょうか

4月の日本選手権でオリンピックの代表を決めて、リオ(リオデジャネイロ五輪)でメダル争いをできたらいいなと思います。

――100メートルバタフライでの日本選手権での目標はどのくらいですか

最低でも3位以内に食い込んで、いいかたちで終われたらいいなと思います。

渡辺一平(スポ1=大分・佐伯鶴城)

――決勝での手応えをご自身はどのようにとらえていますか

きのうの200メートル平泳ぎでいいタイムが出て調子が悪くないことが分かりました。きょうの100メートル平泳ぎではいいタイムが出なかったのですが、200メートル個人メドレーでは決勝進出できたので、少しでも自己ベストを更新できるように臨んで、まさか(2分)1秒8で3位に入れるとも思っていなかったのでうれしいです。

――次に出場される予定の大会と、どのようなところを強化していくかということについて教えてください

来年はもうリオ(リオデジャネイロ五輪)の選考会なので、そのときは平泳ぎはもちろん、個人メドレーも大会に出場できればいいなと思っていますし、さらに1月、2月といろいろな大会があるので、そのときにまた200メートル個人メドレーに挑戦して自己ベストをさらに更新するということも目標にしたいと思います。200メートル平泳ぎでは来年の選考会で2分8秒半ばくらいを目指して頑張りたいと思います。

――平泳ぎだけでなくその他の種目でも活躍するマルチスイマーとしての展望をお聞かせください

いま3年生の瀬戸大也選手(スポ3=埼玉栄)がいろいろな種目に出て上位に入っているので、僕もそういう選手になりたいと思っています。ですがこのタイムでは全然駄目なので200メートル個人メドレーだけではなく自由形だったり、バタフライといった種目にも挑戦したいと思っています。

渡部香生子(スポ1=東京・武蔵野)※囲み取材より抜粋

――レースを終えていまの気持ちはいかがですか

優勝できなかったことは正直に悔しいのですが、予想以上のタイムが出たことにはまあまあ満足しています。

――ご自身としてはない時期のこのタイムとしては納得しているということですか

そうですね。きのうの状態やここ何日間の体調を見ても、このタイムで泳げたということはこれからにもつながるいいレースができたかなと思います

――今後に向けての方針を教えてください

いまはただ単に練習が足りていないなというのがレースで泳いでもあったのでし、っかりといいドリルやスピードといった面から強化していきたいなと思います。

――いまこの状態の中でも比較的いいタイムが出せた要因というのは、レースの中でどのようなことを心掛けたことが大きかったと思いますか

ただ単にいつでもこのタイムで泳げるのかなという確信がつきましたし、これはただ自力がついてきたからなのかなと思っています。

予選後

上野聖人主将(社3=神奈川・法政二)

――新体制となって初めての大会ですが、終えていかがですか

個人的にはボロボロで、オフの期間が明けて1カ月くらいそれなりに練習を積んできたつもりなのですが体力も思った以上に落ちていて駄目でしたね。ワセダ全体が結構ボロボロでした。

――どのような目標を持ってこの大会に臨まれましたか

目標としてはベストプラス1秒くらいを目標にしていたのですが、プラス2.5秒くらいを掛かってしまったので良くなかったです。

――主将として臨む初めての大会ということで気持ちに違いはありましたか

本当は競技面でも背中で引っ張って行きたかったのですが駄目でした。この時期でもトップの選手はそれなりのタイムを出しているので、そこがワセダの課題なのかなと思います。

――新体制となって初めての大会ですが、終えていかがですか

まだ解散期間が明けて1カ月ですが、楽しくやれているので雰囲気はいいのかなと思います。

――今後主将としてどのようにチームを引っ張っていきたいですか

楽しむということと結果もしっかりと残して、副将の荒木と共に盛り上げていきたいと思います。

荒木優介副将(人3=三重・暁)

――初めてのワールドカップの雰囲気はいかがでしたか

雰囲気は落ち着いていたのでのまれることはなかったのですが、あまり体調が良くないです。

――体調の面で納得のいく泳ぎはできなかったのでしょうか

全然体に力が入らなくて、泳ぎも全然良くなかったです。目標タイムも一応設定していたのですが、そこにも全然届きませんでした。

――目標タイムはどのくらいに設定していましたか

インカレ(日本学生選手権)と同じぐらいでいつも泳げるようにしたいと思っていたので、インカレと同じぐらいを目標にしていたのですが全然駄目でした。

――新体制になって副将になっていかがですか

副将が目立つところはなかなかないのですが、最上級生として後輩の競技力向上に少しでも関われたらいいなと思います。

――今後上野主将と共にどのようにチームを引っ張っていきたいですか

僕は選手の副将ということで、練習の取り組み方や試合に向かう意識の持っていき方で選手の見本になれたらいいなと思いました。

八木隼平(スポ3=京都外大西)

――オフが明けて初めての大会でしたが、泳いでみていかがでしたか

ワールドカップという国際試合は初めてだったので、楽しもうということだけを考えて泳いでいました。オフ明けなのでタイムは狙えるところまではいかないと思ったので、いまのベストのパフォーマンスができればいいなと思っていました。

――楽しむことはできましたか

そうですね。外国人の選手がいたり、会場の雰囲気もいつもとはまた違った感じだったので、楽しめたと思います。

――新チームの雰囲気はいかがですか

結果も大事なのですが、楽しむということをモットーにやっています。いまは楽しくやれているので、それが結果に結び付けばいい方向に行くのかなと思います。

――最上級生としてどのようにチームを盛り上げていきたいですか

選手としてやるからにはタイムだったり練習中の気力で引っ張っていかなければいけないと思うので、そのことをしっかりと頭に置いてやっていきたいと思います。