競走部
2015.10.31
第47回全日本大学駅伝対校選手権 11月1日 愛知・熱田神宮西門前~三重・伊勢神宮内宮宇治橋前
全日本駅伝展望
学生三大駅伝の2戦目となる全日本大学駅伝対校選手権(全日本)が幕を開ける。前回大会では、8年ぶりのシード落ちという屈辱を味わった早大。先日行われた初戦の出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)では6位と、上位争いに参戦することはかなわなかった。奪還に燃える早大だが、出雲を制した青学大や史上初の全日本5連覇が懸かる駒大など多くの強敵が立ちはだかる。熱田神宮から伊勢神宮まで、8区間で結ぶ106.8キロ。激戦必至の伊勢路に向け、エンジの戦士たちの戦いが始まる。
近年、早大の課題とされる1区に選出されたのは、今季好調の中村信一郎(スポ4=香川・高松工芸)だ。昨年の全日本では3区で出走するも途中で失速し、納得のいく走りはできなかった。位置取りが重要となるこの区間で、最上級生としての粘りを見せたい。2区でタスキを受けるのは、出雲で区間3位の走りを見せた平和真(スポ3=愛知・豊川工)。申し分のない実績と経験を生かし、攻めの展開でチームに勢いをもたらす。最短区間の3区には、藤原滋記(スポ2=兵庫・西脇工)が選ばれた。チームの成長株が満を持して伊勢路に登場。スピード勝負で競り負けない勝負強さは必須だ。続く4区にエントリーされたのは、武田凜太郎(スポ3=東京・早実)。夏合宿の10マイル走で好走するなど、チームメートからも名が挙げられるほどの実力をアピールした。ロードシーズンでも、好調ぶりを維持することができるか。近年高速化が進むレースを攻略するためには、前半区間で流れをつくることが絶対条件となる。
折り返しの5区を任されたのは、昨年同区間で起用された光延誠(スポ2=佐賀・鳥栖工)。シード圏内を逃した無念を晴らすべく、リベンジに燃える。同じく前回同様6区に選ばれたのは、井戸浩貴(商3=兵庫・竜野)だ。安定感のある走りが持ち味の井戸だが、出雲では苦しいレースを強いられた。自身とチームの雪辱を果たすため、冷静な走りが求められる。7区には、期待のルーキー永山博基(スポ1=鹿児島実)が登場。春先には自己ベストを連発し、チームに活気をもたらした。大学初となる駅伝では、爆発力のある走りに期待できるだろう。最後にタスキを受けるのは、この夏に著しい成長を遂げた佐藤淳(スポ3=愛知・明和)。出雲では区間5位と健闘したものの、駅伝シーズンではいまだ結果を残し切れていない。ことしはアンカーという大役を任され、これまでの悔しさを晴らすとともに真価を見せつけたい。
相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)が就任し、夏にはトレーナーを迎えるなどさまざまな改革を図った早大。結果として表れる選手も多く、層にも厚みが増した。だが、他大もその座を簡単に明け渡してくれるほど甘くはない。部内の実力が拮抗(きっこう)する中、高田康暉駅伝主将(スポ4=鹿児島実)や柳利幸(教4=埼玉・早大本庄)らのエントリーが見送られた。最上級生の思いもタスキに込め、挑戦者として力強く伊勢路を駆け抜ける。
(記事 須藤絵莉)
第47回全日本大学駅伝対校選手権 | |||||
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区間 | 距離 | 名前 | 学部・学年 | 出身校 | |
1区 | 14.6キロ | 中村信一郎 | スポ4 | 高松工芸 | |
2区 | 13.2キロ | 平和真 | スポ3 | 豊川工 | |
3区 | 9.5キロ | 藤原滋記 | スポ2 | 西脇工 | |
4区 | 14.0キロ | 武田凜太郎 | スポ3 | 早実 | |
5区 | 11.6キロ | 光延誠 | スポ2 | 鳥栖工 | |
6区 | 12.3キロ | 井戸浩貴 | 商3 | 竜野 | |
7区 | 11.9キロ | 永山博基 | スポ1 | 鹿児島実 | |
8区 | 19.7キロ | 佐藤淳 | スポ3 | 明和 | |
補欠 | 高田康暉 | スポ4 | 鹿児島実 | ||
三浦雅裕 | スポ4 | 西脇工 | |||
柳利幸 | 教4 | 早大本庄 | |||
石田康幸 | 商2 | 浜松日体 | |||
安井雄一 | スポ2 | 市船橋 |
1区 14.6キロ:中村信一郎(スポ4=香川・高松工芸)
1993(平5)4月14日生まれ。173センチ、57キロ。
5000メートル 13分54秒09
1万メートル 28分52秒80
ハーフマラソン 1時間2分30秒
9月に行われた全カレ1万メートルでは自己記録を更新。5位入賞を果たし、日本人2位と好結果を残した。箱根以来の起用となった1区で、チームに勢いをもたらせるか。
2区 13.2キロ:平和真(スポ3=愛知・豊川工)
1994年(平6)11月5日生まれ。177センチ、57キロ
5000メートル 13分45秒74
1万メートル 29分07秒12
ハーフマラソン 1時間3分12秒
長距離では今季唯一早大から日本選手権に出場し、その実力は折り紙つきだ。出雲では区間3位も、その結果に納得はできていない。地元・愛知で今度こそ快走してみせる。
3区 9.5キロ:藤原滋記(スポ2=兵庫・西脇工)
1995(平7)10月16日生まれ。176センチ、56キロ。
5000メートル 14分08秒36
1万メートル 29分24秒07
ハーフマラソン 1時間5分04秒
チームの急成長株が満を持して登場。高校総体5000メートルで日本人2位の入賞経験を持つ。学生三大駅伝は初の出走だが、積極的にレースを展開したい。
4区 14.0キロ:武田凜太郎(スポ3=東京・早実)
1994年(平6)4月5日生まれ。174センチ、54キロ。
5000メートル 13分58秒83
1万メートル 29分04秒20
ハーフマラソン 1時間3分12秒
夏合宿で好調さをアピールし、出雲1区でも先頭から大きく遅れることなくタスキを渡した。大崩れしない走りを武器に、準エース区間で真価を見せつけることができるか。
5区 11.6キロ:光延誠(スポ2=佐賀・鳥栖工)
1995年(平7)7月18日生まれ。167センチ、49キロ。
5000メートル 13分54秒46
1万メートル 29分03秒47
ハーフマラソン 1時間3分57秒
世代トップクラスのスピードを持つ実力者。だが前回の全日本ではまさかの失速と、悔しい伊勢路デビューとなった。昨季と同じ5区を任され、雪辱を果たしてみせる。
6区 12.3キロ:井戸浩貴(商3=兵庫・竜野)
1994(平6)7月10日生まれ。171センチ、59キロ。
5000メートル 14分00秒55
1万メートル 28分54秒84
ハーフマラソン 1時間2分33秒
冷静で安定感のある走りが持ち味。しかしアンカーを任された出雲では、ハイスピードなレースに対応できず悔しい結果に終わった。昨季区間3位の好走を見せた6区で流れを呼び戻す。
7区 11.9キロ:永山博基(スポ1=鹿児島実)
1996(平8)7月20日。167センチ、50キロ。
5000メートル 13分58秒81
1万メートル 29分19秒68
ハーフマラソン ――
今シーズン何度も自己記録を更新している期待のルーキーが満を持して登場。初の駅伝となったが物おじせず、ルーキーらしい積極的なレースを展開したい。
8区 19.7キロ:佐藤淳(スポ3=愛知・明和)
1994年(平6)4月12日生まれ。168センチ、46キロ。
5000メートル 14分16秒38
1万メートル 29分20秒04
ハーフマラソン 1時間2分49秒
出雲では5区5位と着実なレースを展開し、62分台でハーフマラソンを走るなどロードへの適応力は抜群だ。アンカーという大役を果たし、昨季の伊勢路のリベンジを誓う。
補欠:高田康暉(スポ4=鹿児島実)
1993年(平5)6月13日生まれ。170センチ、54キロ。
5000メートル 13分50秒32
1万メートル 28分49秒56
ハーフマラソン 1時間2分02秒
補欠:柳利幸(教4=埼玉・早大本庄)
1993年(平5)4月23日生まれ。171センチ、58キロ。
5000メートル 13分47秒96
1万メートル 28分48秒50
ハーフマラソン 1時間3分04秒
補欠:三浦雅裕(スポ4=兵庫・西脇工)
1993年(平5)8月23日生まれ。165センチ、53キロ。
5000メートル 14分07秒63
1万メートル 29分42秒50
ハーフマラソン 1時間2分45秒
補欠:石田康幸(商2=静岡・浜松日体)
1995年(平7)12月21日生まれ。175センチ、56キロ。
5000メートル 14分19秒87
1万メートル 29分秒01
ハーフマラソン 1時間2分55秒
補欠:安井雄一(スポ2=千葉・市船橋)
1995年(平7)5月19日生まれ。170センチ、56キロ。
5000メートル 14分09秒39
1万メートル 29分47秒94
ハーフマラソン 1時間5分04秒