フェンシング部

2015.10.29

関東学生選手権 10月26日 駒沢体育館

関カレ男・小野弘、ラストイヤーで覇者となる!!

『関カレ男』がその名を歴史に刻んだ。男子エペ、女子サーブルの個人戦が行われた関東学生選手権(関カレ)4日目。男子エペの小野弘貴(社4=東京・早稲田)が頂点の座を射止めたのだ。2年前は4位、昨年は3位と関カレの舞台では好成績を残していたが、大学の公式戦で優勝するのはこれが初。最後の年に最高の瞬間を味わった。

「はっきり言って最悪だった」とトーナメントの当たりを振り返った男子エペの小野弘。だが、その茨の道を臆することなく突き進んだ。シードで登場した2回戦で勝利を飾り、迎えた3回戦。試合終盤、連続失点を許し1点差にまで詰め寄られるも最後は同時突きで決着をつける。次の4回戦の相手は1度も勝てたことがないという専大の西本勇斗。苦手な相手との対戦からか、思うように点が取れず1セット目終了時点で3-5と不穏な空気が流れ出す。しかし、第2セットで同時突きも含めた連続7ポイントで逆転を果たすとその勢いのままに勝利を奪取。波に乗った小野弘は準々決勝、準決勝も勝ち上がり、初の決勝進出を決めた。

熱戦を繰り広げる小野

多くの仲間たちが見守る中、頂点を懸けた戦いが始まった。開始早々4ポイントを先取し幸先の良いスタートを切った小野弘。だがそれも束の間、すぐさま4失点を喫する。その後はつかず離れずの接戦となり、7-8で第1セットが終了。インターバルの間ベンチに入った山村彩和子(教3=岡山・玉野光南)と意見を交換し合い、再びピストへと立った。張り詰めた緊張感が会場全体に広がっていき、観客たちの肩にも力が入る。相手に点を取られ9-11となった場面で仲間たちの大きな声援が響き渡った。「観客席からみんなが盛り上げてくれて点差が開いて切れそうになる気持ちをつなぎ止められた」という言葉の通り、そこから仕切りなおした小野弘は連続6得点。15点目を獲得すると、両手を天に高く突き上げ優勝の喜びを噛みしめた。

優勝を決め胴上げされる小野

その他の選手たちも熱戦を繰り広げた。男子エペの津江碧主将(スポ4=山口・岩国工)は2回戦で逆転勝利を挙げその後4回戦へと駒を進める。相手は早大の同期・仙葉恭輔(スポ4=秋田南)。公式戦で戦うのは初めてということで注目の対決に。しかしエペを専門としている津江主将が一枚上手だった。15-10で津江主将が勝利しベスト8を決めた。また、尾上千尋(創理4=東京・田園調布雙葉)は女子サーブルに出場したが、一本勝負の末敗れ1回戦敗退となった。

「セットごとに自分のフェンシングを変えていくことができた」と今大会の勝因を振り返った小野弘。今回の結果は自分の力が通用するという自信につながったに違いない。だが、関カレはインカレへの通過点。視界はすでにインカレを見据えている。この勢いのままに再び表彰台の一番高いところへ――。振るわなかった選手たちも敗れた悔しさを最高の舞台で晴らす。

(記事 松本理沙、写真 副島美沙子、三上雄大)

結果

▽男子エペ(個人)

小野弘貴(社4=東京・早稲田) 優勝

2回戦:○15-6 木村翔悟(立大)

3回戦:○15-13 藤倉陸(法大)

4回戦:○15-12 西本勇斗(専大)

準々決勝:○15-8 村越優希(法大)

準決勝:○15-11 水口紘希(中大)

決勝:○15-12 中村豪(法大)



津江碧(スポ4=山口・岩国工) ベスト8

2回戦:○15-12 上原(青学大)

3回戦:○15-7 小熊淳太(日大)

4回戦:○15-10 仙葉恭輔(早大)

準々決勝:●7-15 中村豪(法大)



仙葉恭輔(スポ4=秋田南) 4回戦敗退

2回戦:○15-8 佐伯恒星(明大)

3回戦:○15-8 簾内長仁(中大)

4回戦:●10-15 津江碧(早大)



三好修平(社3=愛媛・三島) 4回戦敗退

2回戦:○15-8 佐藤泰大(専大)

3回戦:○15-14 澤宏尭(法大)

4回戦:●6-7 村越優希(法大)



小野真英(スポ1=埼玉栄) 3回戦敗退

2回戦:○15-5 ランインジェ(早大)

3回戦:●8-15 鈴木一平(日体大)



ランインジェ(国教5)2回戦敗退

2回戦:●5-15 小野真英(早大)



北原達也(スポ2=長野・伊那北) 2回戦敗退

2回戦:●7-15 小熊淳太(日大)



工藤功輝(社1=東京・早大学院) 予選敗退



▽女子サーブル

永瀬夏帆(スポ3=宮城学院) 1回戦敗退

1回戦:●3-15 福島史帆実(法大)



尾上千尋(創理4=東京・田園調布雙葉) 1回戦敗退

1回戦:●14-15 松崎麻美(日女体大)


コメント

小野弘貴(社4=東京・早稲田)

――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちはいかがですか

うれしいです。関カレ(関東学生選手権)はインカレ(全日本学生選手権)に向けてことし1年間やってきたことを試す場として臨みました。結果は気にせずに今までやってきたことがどこまで通用するかを試してみたかったのですが、最終的に優勝という結果が付いてきてうれしいです。大学に入って初めての優勝ということもあってうれしさは大きいですね。

――今回のトーナメントの当たりはいかがでしたか

はっきり言って最悪でした。僕は結構トーナメント運がないのですが、2回戦で法大の最後回りの藤倉と当たって。そこも毎年対戦して接戦になるので、お互い手の内も分かっているし嫌だなと思っていました。次にあたった専大の西本という選手はすごく苦手なタイプで今まで1回も勝ったことがなくて苦手意識がありました。結局それも競った試合だったのですが、最後は勝てたので今までやってきたことが通用するんだなと感じました。

――2回戦を振り返って

最初は負けていたのですが途中で逆転してそこで良い流れをつかむことができました。それを最後まで途切れさせずにくることができたのでそれはインカレでも通用する部分だと思います。

――苦手意識を持っていたという西本選手との対戦はいかがでしたか

そうですね、対戦する前は結構嫌だなと思っていて、1セット目は負けて終わっていました。次のセットまでの1分間でベンチに入ってくれた彩和子(山村、教3=岡山・玉野光南)と一緒にどうするのかを考えて、近い距離でやられているからもっと動いて流れの中で一本を取ろうということを話しました。それで2セット目で逆転できたのでそこは良かったかなと思います。

――今回はベンチとの掛け合いを頻繁に行っていたのですか

ベンチに入ってくれた彩和子が冷静で客観的なアドバイスをしてくれたので、インターバルの1分間で彩和子が思っていることを言ってもらって、自分もそれを基にセットごとに自分のフェンシングを変えていくことができました。それが最後まで接戦を勝ち抜けた要因かなと思います。

――おととし、きょねんと負けていた準決勝はどのようの意気込みで挑みましたか

きょねんとおととしはどちらも当時の先輩と当たって負けてしまって。4年生の最後はインカレもありますが、関カレっていう大会は最後でその最後の最後のところで意地の部分で負けてしまった部分がありました。ことしは逆に自分が最後という立場で、あの水口はユニバーシアードの代表ですごく強い試合だったのですが、最後は4年生の意地と気負わず関カレはインカレのステップだと思って気楽にやれたところとその意地っていうのが噛み合っていい動きができたのかなと思います。

――決勝戦を振り返っていかがですか

相手は左ききでそんなに背も大きくないので、長さ勝負になったら絶対に勝てると思ったので、そこの用意はせずにそれ以外でどうやって点を取っていくかということを意識していました。でもやっぱり相手も途中で戦い方を変えてきて、ローラインにいったら全部阻止されたので、そういったところで最後の3セット目は上から攻めたりだとか遠い距離から行ったりだとか色んな技を試したので、3分×3セットの9分間をフルに使って試合ができたことがきょう勝てた原動力かなと思います。

――優勝を決めた瞬間のお気持ちは

やっぱりうれしかったですね。4年の最後で今までも大学に入ってからは大きい大会で優勝していないので、大学生の大きい試合で特に男子エペは関東が圧倒的に強くて、関東の関カレの方がレベルが高くて上位に入るメンツも変わってこないような中で、優勝できたというのはうれしかったですし、自信にもなりました。

――おととしは4位、昨年は3位、ことしは優勝でしたが

考えなかったですね。ベンチがすごく応援してくれて苦しい展開のときも観客席からみんなが盛り上げてくれて、点差が開きそうになって切れそうになる気持ちっていうのをつなぎ止められましたし、みんなのおかげです。

――最後に胴上げもされていましたが

結構こわかったですね(笑)。

――あしたは団体戦が控えていますがどのような意気込みで挑みますか

関カレはインカレへの通過点とは言ってもやはり大事な試合なので優勝を目指して、特にまだ大学に入って4年間日大には勝っていないのでこの関カレ、インカレのどちらもリベンジしていきたいと思います。

仙葉恭輔(スポ4=秋田南)

――エペの個人戦でしたが、どのような意気込みで試合に臨まれましたか

メインの種目はフルーレだったのですがうまくいかなかったので、楽しんでできればいいかなと思って試合に臨みました。

――個人戦を振り返って、感想をお願いします

エペも意外とできる、と思いました。普段はフルーレをメインにやっているのでエペを練習することは少ないのですが、普段の練習ではできなかったようなことも気を付けていれば試合で意外とできるということを感じました。団体戦でもメンバーに入っているので、そっちにもつながっていくのかなと思いました。

――メインではない種目で力を発揮した要因はどのようなところにあったのでしょうか

チームのみんなが一生懸命応援してくれたので、それがすごく力になりました。

――津江主将とのワセダ対決ではどのようなお気持ちでしたか

すごく楽しみだなというのが一つありました。小学生のときからずっと知っていて、メインでやっている種目が僕がフルーレで彼(津江碧主将、スポ4=山口・岩国工)がエペと違っているので、なかなか公式戦であたることはありませんでした。今回初めてあたったので楽しみにしていました。最後にやられたときは、さすがだなと思いましたね。

――団体戦に向けて意気込みをお願いします

チームにサポートしてもらっていたので、まずはチームメイトに恩返しして、結果として応援してくれているチームメイトにも恩返しできればいいなと思います。

――チームとしてはどのような目標がありますか

もちろん優勝です。

津江碧(スポ4=山口・岩国工)

――ベスト8という結果について

昨年と同じ順位でした。学生の大会でベスト8より上に行けたことがないので悔しい気持ちがあります。準々決勝では一緒にモンゴルなどに遠征に行った後輩に負けて悔しいです。こうすれば勝てたかなと思えるような試合でした。

――仙葉選手との試合はどうでしたか

正直やりづらかったです。でも仙葉は強い相手を倒してきていたので試合をするのが楽しみな部分がありました。