柔道部

2015.10.21

第66回早慶対抗戦 10月18日 東京・講道館

『全員柔道』で宿敵を撃破!早慶対抗戦2連覇達成

 ことしも絶対に負けられない戦いの幕が切って落とされた。第67回早慶対抗戦(早慶戦)が柔道の聖地・講道館で行われ、長きに渡りしのぎを削ってきた両校が、20人制勝ち抜き戦で激突。試合は終始粘りの柔道を披露した早大が総力戦で慶大を退け、実に8年ぶりとなる2連覇を達成した。

 男子の部に先立って行われた女子の部では、見事早大が勝利。この勢いそのままに、先鋒・矢野雄大(社2=京都共栄学園)が送襟絞で一本勝ちを収め、先手を取ることに成功した。しかし、その後相手の次鋒に3連勝を許してしまい、2人のリードをつくられてしまう。なんとか差を縮めたい早大は、6番手の西山洸大(スポ2=北海道・帯広柏葉)が魅せた。相手の4番手に貴重な優勢勝ちを収めると、続く5番手との勝負でも粘りを見せ、引き分けに持ち込む。「西山が勝ったことが大きかった」(吉村拓郎監督、平成3年卒)と語ったとおり、チームにとって重要な白星となった。

技をかける西山(上)

 10番手・齋藤光星(スポ2=静岡・加藤学園)の優勢勝ちでリードをイーブンに戻し、両者互角のまま迎えた後半戦。前回大会を負傷で断念した11番手・長谷川公輝(スポ3=新潟・県立三条高校)は、「ここで活躍すれば後ろにつながる」(長谷川)と闘志を燃やす。その意気込み通り、強敵・後藤隆太郎(慶大)を裏投げで仕留め、チームにさらなるエネルギーをもたらした。これに後続の選手たちも気迫のこもった柔道で応える。14番手・中上駿(社3=大阪・清風)が2連続で一本勝ちを収めるなど、慶大との差をじわじわと広げていった。

チームに流れを引き寄せた長谷川(右)

 連覇まで残すところあと3人。ここで躍動したのは、18番手・浅賀慎太郎(社3=静岡学園)だった。さくねん苦戦を強いられた郡司拳佑(慶大)を肩固で攻略すると、続く副将との対決では「自分でもびっくり」と振り返る豪快な出足払を決め、「優勝」の二文字を大きく手繰り寄せる。そして最後は圓山泰雄(社3=岡山・作陽)が総合勝ちで主将を下し、見事2年連続となる栄冠を手にした。

ガッツポーズを見せた浅賀

 「1人1人が役割を果たすことができた」(立浪祐主将、社4=富山・小杉)。まさに総力戦となったこの試合、早大は誰一人物怖じすることなく、積極果敢な柔道を展開した。年に一度の大一番を制した試合後の選手たちの表情は、歓喜に満ちあふれていた。彼らにとってきょうは特別な一日となっただろう。そしてここで得た大きな自信が、この先も厳しい戦いに挑み続ける選手たちにとって、必ずや助けとなってくれるはずだ。

(記事 栗村智弘 写真 熊木玲佳、松富リサ)

2連覇達成に笑顔を見せる選手

結果

▽女子対抗戦 
慶應   決まり技   早稲田
高尾   腕十字固  ○渡邊

伴    引き分け   滝澤

難波   大外刈   ○佐々木

鬼谷   引き分け   小林

▽男子20人制対抗戦
慶應   決まり技   早稲田
菅原   送襟絞   ○矢野

中沢○  小外刈    矢野

中沢○  隅返     河田

中沢   腕絡み   ○古川

内山○  引込返    古川

内山   合技    ○田中

辻○   背負投    田中

辻    一本背負投 ○西山

生田   引き分け   西山

大畠   引き分け   吉原

長田   引き分け   下田

小田原  引き分け   小田原

廣谷   内股    ○斎藤

後藤○  大内返    斎藤

後藤   裏投    ○長谷川

近藤   引き分け   長谷川

人見   大外刈   ○林

角田○  合技     林

角田   引き分け   石井

白鳥   合技    ○中上

松本   体落    ○中上

宮本○  警告     中上

西村   引き分け   吉野

郡司○  警告     熊田

郡司   肩固    ○浅賀

進藤   出足払   ○浅賀

安藝○  背負投    浅賀

安藝   総合勝ち   圓山



個人表彰

最優秀選手 浅賀慎太郎

優秀選手 長谷川公輝、中上駿

コメント

立浪祐(社4=富山・小杉)

――今のお気持ちは

本当にうれしいです。本当にうれしい。慶大に勝てて本当に良かったです。

――以前、きょうの試合を総力戦で戦うとおっしゃっていましたが振り返っていかがですか

1人1人役割を果たすということが出来ていたと思います。そして、普段の練習で地力を上げることが出来ていたのかなと思います。20人全員非常に強くなったなと、そういう実感を持てた試合でした。

――試合中、最前列で選手を応援する姿もありましたね

途中、非常に大事にしなければならない試合もありましたので、そこは声をかけなければならないと思いました。

――主将として、今大会の勝因をどう分析しますか

そうですね。非常に弐段と参段でボーダーがどうしても出てしまいます。慶大側から見ると前半の半分が弐段である、と分かってしまうんですよね。そのボーダーが出てしまうという点は非常に難しい面でもありました。しかし、斎藤、長谷川、中上、そして浅賀といった選手が活躍できたので勝てたのではないかなと思います。それでもやはり、自分の持ち味を全員が出せていたことが総力戦として勝てた要因ですね。

――1週間後の団体戦はどう戦っていきたいですか

ベスト8が目標なので、そこはなんとしても果たしたいです。また、チーム一丸となって総力戦で臨みたいと思います。

長谷川公輝(スポ3=新潟・三条)

――長谷川選手は怪我が多く、昨年の早慶戦にも出場されていませんでした。久しぶりの試合はいかがでしたか

昨年はタイマーをやっていました(笑)。(試合は)2年ぶりくらいなのですが、講道館はたぶん初めてなので、けっこう緊張しました。やっちゃった感はありますね。想像していた結果と全然違っていて、思った以上に力が出ました。よかったです。

――中盤での起用となりましたが、どのような気持ちで臨まれましたか

できれば(引き分けて慶大の勝ちを)止めたいくらいだったのですが、それ以上の働きができたかなと。自分がちょうど(序盤から中盤にかけての)変わり目くらいだったので、ここで活躍できれば後ろにつながるかなと思って。だいぶ頑張ったつもりです。

――慶大のキーマンである後藤選手に勝利されましたが、その試合を振り返っていかがですか

あまり覚えていませんが、後藤選手の力を削いで自分の展開にもっていけた試合になりました。

――2人目の選手との試合は引き分けに持ち込みましたね

ちょっと妥協したかなと。疲れてしまってあまり動けなかったので、非常に悔いの残る試合でした。あまり良くなかったと思います。

――連戦となると疲れもたまってきますか

そうですね。自分はこの体型で、動かすのも大変なので(笑)。

――優秀選手に選ばれたお気持ちは

確実にいままでよりも上の力を出せていたので、思い残すことはないかなと。でもらいねんもあるので頑張りたいと思います。

――きょうのチームの勝利をどのように今後につなげていきますか

来週また試合があるので、この勢いで次の試合も頑張っていきたいと思います。

中上駿(社3=大阪・清風)

――今のお気持ちを聞かせてください

二連覇できたのと、自分自身も優秀賞をもらえたのでとても嬉しいです。

――全日本学生ではベスト4に入りましたが、調子を維持したまま試合に臨めましたか

いえ、一週間ぐらい腰痛で練習を休んでしまい、痛み止めを飲んでの試合だったので正直不安なところもあったのですが、試合当日になったら調子が上がって結果も出せたので、よかったと思います。

――早稲田に良い流れを引き寄せたと思うのですがいかがですか

いや、僕はすべては長谷川君がヒーローだと思っています。

――3人目はさすがに疲れが出ましたか

正直に言うと、吐きそうになりました(笑)。

――今日の勝利を今後どのように繋げていきたいですか

来週また試合が関西であって、自分は関西出身なので、故郷に錦を飾れるようなそんな試合を今後できたらいいなと思っています。

浅賀慎太郎(社3=静岡学園)

――優勝おめでとうございます。きょうは特別な一日になったと思いますが、振り返っていかがですか

前日からすごく緊張していたのですが、きょうは自分の前の選手達が全員頑張ってくれていたので、自分もやるしかないという思いで戦いました。

――この伝統の一戦にどういった気持ちで臨みましたか

チームに貢献したいと強く思っていましたし、とにかくやってやるという気持ちでした。あとは、なんていうか、もう言葉になりませんね。

――早慶対抗戦と他の試合を比べた時、最も違うと感じることは何ですか

両校の関係者の方々が本当にたくさんいらっしゃるので、いつもの試合とは全く違った緊張感があります。ただその緊張感以上に、楽しさがあると思います。

――相手のキーマンと副将に見事勝利されましたが、あの2試合に関しては

1試合目は、前の2人が粘って相手を疲れさせてくれていたので、これは取るしかないという思いでした。2試合目は、自分でも本当にびっくりしたのですが、気持ちを込めて足を出したら、うまいこと決まってくれたのでよかったです。

――相手の副将から一本を取った瞬間の気持ちを一言で表してください

とにかくびっくり、ですね(笑)。

――最優秀選手賞も受賞されましたが、それに関しては

賞を頂けたことは運がよかっただけだと思うのですが、とにかくみんなが積み重ねきた勝利があったからこその優勝だと思います。

――これからの意気込みをお願いします

試合での出場機会を得ることができたら、きょうと同じように、ワセダのために貢献したいと思います。