漕艇部

2015.10.20

全日本新人選手権 10月16~18日 埼玉・戸田ボートコース

またもや優勝逃す新人戦 遠のく栄光

 漕艇部の今シーズンを締めくくる全日本新人選手権(新人戦)が、最終日を迎えた。早大からは計5艇が準決勝に出場し、その中で女子ダブルスカル早大A、女子舵手付きクォドルプル、男子エイトが決勝戦に進む。決勝戦では女子ダブルスカルが3位入賞を果たすも、残りの2種目ではどちらも4位に終わり表彰台には届かず。昨年の新人戦で連覇を逃した雪辱は、ことしも果たされることなく終幕した。

 女子ダブルスカルは準決勝で早大A、Bが同じ組になり、早大対決を繰り広げる。米川志保(スポ1=愛知・旭丘)・青木華弥(教1=東京・本所)ペアの早大Aはスタートから安定して首位を守り、北村綾香(スポ1=滋賀・膳所)・渡邊楓(文1=新潟南)の早大Bがその後を追いかける。早大Bは最後にスパートを掛けて勝負に挑むも及ばず3位で準決勝敗退、早大Aはそのまま逃げ切り1位で決勝に進んだ。そして迎えた決勝戦。早大Aは序盤から独走する筑波大をとらえることができない。3位でゴールし、悔しさをあらわにしたが、見事表彰台入りを決めた。男子舵手付きフォアが出漕した準決勝では、一時は最下位まで落ちることはあったものの、ラストの決死のスパートで2位に滑り込み、順位決定戦に進んだ。順位決定戦では、準決勝と同じくスタートで出遅れ後方からレースを進める。しかし「ラスト500メートルで相手が見えている状況だったら絶対に差し切れるという自信はあった」(得居亮太、法2=東京・早大学院)と語るように、最終クオーターでは壮絶なスパートを披露。1着でフィニッシュし、全体では5位で入賞を果たした。

最後まで懸命に漕ぎ進めた女子ダブルスカル早大A

 女子部の大本命である女子舵手付きクォドルプルは、準決勝を危なげなく1位で通過。しかし続く決勝戦、早大は序盤から後れを取ってしまう。他艇を必死で追うが、終盤のハイスピードな展開に付いていくことができず、4位でフィニッシュ。レース後、「個々の力が断トツだったが、そこを合わせ切れなかった」と田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)は今回の敗因を振り返った。そして男子の花形種目・男子エイトでも思うような結果は出なかった。準決勝は組1位で好調なレースを展開。しかし決勝戦では序盤に1位のクルーに付いていくというレースプランを立てていたものの、スタート後最下位に落ち込む。巻き返しを狙うも、他のスパートに圧倒され同じく4位の順位に甘んじることとなった。どちらの種目も優勝を狙っていたが、まさかの表彰台を逃すという苦汁をなめる結果に終わった。

表彰台を逃し、肩を落とす男子エイト

 昨年の新人戦では男女アベック4連覇を逃し、その座を明大に明け渡す結果となった。再起を誓う早大であったが、その思いはことしも果たされることはなかった。4年生が引退したいま、新人戦で結果を残した代が早大からいなくなり、今回の結果は今後に不安を残すものとなっている。しかし、新体制での戦いはまだ始まったばかりだ。これから始まる冬のトレーニングで、来る春の早慶レガッタ、夏の全日本大学選手権、全日本選手権を見据えたチームの改革が必要になってくるだろう。

(記事 鎌田理沙、写真 寺脇知佳)

女子ダブルスカル早大A

結果

▽男子部(準決勝)

【舵手付きフォア】

C:片所宏介(社2=東京・早大学院)

S:尾崎光(スポ1=愛媛・今治西)

3:井踏直隆(文構1=東京・早大学院)

2:得居亮太(法2=東京・早大学院)

B:金子怜生(社1=東京・早大学院)

7分02秒12【2位、順位決定戦へ】


【エイト】

C:佐藤修平(文2=秋田)

S:内田達大(スポ2=山梨・吉田)

7:石田良知(スポ2=滋賀・彦根東)

6:石橋広陸(スポ2=愛知・豊田北)

5:鈴木大雅(スポ1=埼玉・浦和)

4:伊藤大生(スポ1=埼玉・南陵)

3:東駿佑(政経2=東京・早大学院)

2:有田雄太郎(法2=東京・早大学院)

B:冨田剣志(スポ2=愛媛・今治西)

6分12秒51【1位、決勝進出】


▽男子部(順位決定戦)

【舵手付きフォア】

C:片所宏介(社2=東京・早大学院)

S:尾崎光(スポ1=愛媛・今治西)

3:井踏直隆(文構1=東京・早大学院)

2:得居亮太(法2=東京・早大学院)

B:金子怜生(社1=東京・早大学院)

7分02秒71【組1位、全体5位】


▽男子部(決勝)

【エイト】

C:佐藤修平(文2=秋田)

S:内田達大(スポ2=山梨・吉田)

7:石田良知(スポ2=滋賀・彦根東)

6:石橋広陸(スポ2=愛知・豊田北)

5:鈴木大雅(スポ1=埼玉・浦和)

4:伊藤大生(スポ1=埼玉・南陵)

3:東駿佑(政経2=東京・早大学院)

2:有田雄太郎(法2=東京・早大学院)

B:冨田剣志(スポ2=愛媛・今治西)

6分13秒81【4位】


▽女子部(準決勝)

【ダブルスカル】

早大A

S:米川志保(スポ1=愛知・旭丘)

B:青木華弥(教1=東京・本所)

7分53秒60【1位、決勝進出】



早大B

S:北村綾香(スポ1=滋賀・膳所)

B:渡邊楓(文1=新潟南)

8分11秒43【3位、敗退】


【舵手付きクォドルプル】

C:澤田夏実(スポ1=東京・小松川)

S:木野田沙帆子(スポ2=青森)

3:石上璃奈(スポ2=長野・下諏訪向陽)

2:木下美奈(スポ2=山梨・富士河口湖)

B:田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)

7分24秒69【1位、決勝進出】


▽女子部(決勝)

【ダブルスカル】

早大A

S:米川志保(スポ1=愛知・旭丘)

B:青木華弥(教1=東京・本所)

7分51秒63【3位】


【舵手付きクォドルプル】

C:澤田夏実(スポ1=東京・小松川)

S:木野田沙帆子(スポ2=青森)

3:石上璃奈(スポ2=長野・下諏訪向陽)

2:木下美奈(スポ2=山梨・富士河口湖)

B:田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)

7分28秒77【4位】


コメント

S:内田達大(スポ2=山梨・吉田)

――準決勝と決勝のレースをそれぞれ振り返ってみていかがですか

準決勝は予選よりもかなり良い漕ぎができたかなと。予選の時は、精神的にはリラックスしていて良かったのですが、逆にテクニックの部分で統一性がなかったので、準決勝はリラックスして落ち着いている分、テクニックでリズムをちゃんと伝えられるように意識していこうというふうに統一したら、予選よりもかなり良いローイングができました。決勝は、ウォーミングアップからいままでの中では一番良いかなと。8人でしっかりと水をつかんでいる感じがあったので、そこは良かったかなと思います。

――決勝ではスタートでやや出遅れてしまった印象でしたが、スタートについてはいかがですか

スタートは少し水をはたいてしまって、ばらけてしまった部分がありました。そこで相手に先行されてしまったかなと思います。

――レースプランはどのようなものを考えていましたか

レースプランは、きょうスタートから500メートルをトップのクルーについていって、中盤の1000メートル以降から先行しようと追い上げていくプランだったのですがなかなかうまくいかず、先行され過ぎてしまい、後半で追い上げることもできなかったので、ちょっとそこは反省するべき点が多かったかなと思います。

――今大会の目標は

結果としては優勝を目標にしていました。その中で個々のスキルのアップを兼ねて目標にしていました。

――ここまでどのような練習をしてきましたか

順番としてまずは、クルーの漕ぎのフィニッシュをとにかく合わせようと、全員で統一しようとしていました。そこがうまくできたら、キャッチの部分で、加速するイメージをつけていこうという流れで練習していました。

――クルーの完成度やユニホーミティーに関してはいかがでしたか

僕自身、漕いでいても良かったですし、監督やコーチ陣からも「結果は残念だったけど、ユニホーミティー自体はここ数年では一番良かったのではないか」というコメントを頂きました。

――他大学の漕ぎを実際にご覧になって、どのような印象を抱きましたか

やっぱりどこも強いというのが印象的で、生半可な気持ちでは来シーズンまた同じ結果にされてしまうかなと感じましたね。

――今回は初めて1、2年生だけで臨んだ大会でしたが、今後に向けて課題などは浮かび上がってきましたか

課題してはたくさんあるのですが、一番はフィジカルの面で劣っていたかなと思います。パワー自体があまり秀でたものではなかったので、そこは持久力、筋力含めて、どんどんレベルアップしなければならないなと思いました。

――最後に来シーズンに向けて、今後の目標をお願いします

結果は残念でしたけど、下を向いている暇も、後ろ振り返る暇もないので、この悔しさをバネに来シーズンは早慶戦(早慶レガッタ)もインカレ(全日本大学選手権)も全日本(選手権)も全部、この悔しさを晴らせるように、死に物狂いではい上がっていきたいと思います。

B:田口えり花(商2=埼玉・浦和一女)

――きょうのレースを振り返っていかがですか

予選、準決勝、決勝と、どんどん良い漕ぎが出せていけたので、悔いは残る結果とはなったんですけど、得るものも多いレースだったかなと思います。

――きょうのレースプランは

明大の方もスタートが速かったので、スタートからしっかり出て、展開を握って各フェーズの足蹴りで突き放していくというのがレースプランでした。

――準決勝から決勝で特に変えたことはありますか

監督(内田大介監督、昭54教卒=長野・岡谷南)の方から、(オールの)ブレードが舞い上がってしまって、エントリーがシャープに入っていないというふうに言っていただいたので、グリップを下から長く握り込んでいくことで、エントリーを速く、というのを全員で意識しました。

――コンスタントの漕ぎについてはいかがですか

スタートが少しばたついてしまって、その間に他艇に出られたり並ばれたりしたことで焦りが出てしまって、コンスタントもずるずると、少しばたついたリズムで入ってしまったのが敗因だと、クルーでミートの時に話し合いました。

――リズムが合わないように見えましたがそれについてはいかがですか

個々の力が断トツだったと思うんですけど、そこを合わせきれなかったのが今回の敗因であって、そこを合わせられていたら、もしかしたら、たらればになってしまうんですけど、勝てていたかもしれないし、このオフシーズンの課題はそこになるかなと思います。

――優勝した明大への意識はどのくらいされていましたか

きょねんも新人戦アベック優勝というのを達成されてしまっていたので、エイトもクォドも意識していたと思うんですけど…。うーん、正直かなり意識していました。

――レースの中で特別に明大を意識することはありましたか

レーンも隣で、タイムも向こうが予選は1番だったので、隣の明大を意識していた部分もかなりありますね。

――オフシーズンは何を意識してトレーニングされますか

誰とどの艇に乗って、どのシート順になっても合わせられる、艇が走るということを目指していけるといいかなと思います。合わせもそうなんですけど、個々の力もどんどんつけていかないと勝てないかなと思うので、そこが課題ですね。

2:得居亮太(法2=東京・早大学院)

――準決勝のレースを振り返って

敗者復活で、500~1000メートルのタイムが0~500メートルのタイムより落ちてしまったので、そこを改善しようと1000メートルの地点である程度並んでいるような位置にいれば、自分たちの強みである後半が生きてくるかなという話をしていました。最初の1000メートルで相手と並ぶというのをチームの目標としてやってきていたんですけど、それができずに相手に出られ過ぎていて最後追い上げたんですけど1着になれなくて決勝には行けなかったというレースでした。

――順位決定戦はどのような意気込みで臨みましたか

また500~1000メートルが落ちてしまったのでしっかりそこは出していこうと5人で意識を確認して挑んだレースだったんですけど、きょうはしっかりそういう意味ではついていけていて、1500メートルでちょっと出られましたがラスト500メートルで自分たちはタイムが上がるのでそれをしっかり生かそうと思いました。

――追い上げを見せたラスト500メートルでしたね

この予選、敗者復活戦、準決勝やってきた中で、自分たちはラストに強いというのは分かっていました。ラスト500メートルで相手が見えている状況だったら絶対に差し切れるなという自信はあったので、あまり考えずにコックスの指示に従ってがむしゃらに漕いだ結果、1500メートルでは4位だったんですけど、3艇差し切って1着になれたのでそこは本当に良かったなと。良い終わり方ができたので、次につながるかたちになったのかなと思います。

――2年生として引っ張っていく立場だったと思いますが、何か意識されたことは

1年生たちは意見を聞かなくても自分からバンバン言ってくれるタイプの1年生が多かったので、自分は特に何をしたということはなく、みんなの意見を聞いてバラバラにならないように一つにまとめるということをやったくらいです。みんな個性強かったんですけど、しっかりまとまってくれて本当に助かりました。

――5位という結果も含め、どのような大会になりましたか

最後の順位決定戦のタイムは、順位決定と決勝の中で一番良いタイムだったので、決勝にいっていたらもしかしたらみたいな考えがあるようなレースで、そう考えるとうれしい気持ちもあり、でも決勝に行きたかったなという悔しい思いもあるような大会でした。でも、そんなことよりクルー結成当初に比べて自分含めクルー全体の技術なり体力なりが大きく向上してクルー全体で成長していけるような大会だったので、実りのある大会で本当にやって良かったなと思いました。

――今後の個人的な目標を教えてください

ボート競技はこれからオフシーズン入って、次の大会は4月の早慶戦になっちゃうので、最低目標としては早慶戦に出るということ、そして冬の間に体力をつけて対校エイトに乗るということがいまの一番近い目標です。

B:青木華弥(教1=東京・本所)

――試合を振り返って

準決勝をトップタイムで上がれたので、優勝を狙っていたんですけど、2レーンのフィニッシュがとても早かったので、結構攻めのレースができたと思います。

――レースプランは

スタートで出て、コンスタントで一気に突き放すというレースプランを描いていたんですけども、スタートは筑波大に出られて、スパートもいつもより10本多く入れたんですけども届かなくて、その分2人の強みであるコンスタントに持っていったんですけど、どんどんメイジに抜かれてしまいました。

――手応えは感じましたか

一緒に乗っていた米川(志保、スポ1=愛知・旭丘)は本当に世界で戦える選手だと思っているので、彼女に付いていくにはまだまだ自分のレベルアップが必要だと思います。2人で練習した中ではなかなかの手応えだったと思います。

――足りなかった点は

もっとキャッチをきっちりそろえたら良かったと思いました。

――良かった点は

キャッチも練習しているうちにだんだん合ってきたし、2人で漕ぐという意識ができていたので、それが良かったです。

――課題は見つかりましたか

米川と漕いで自分が得るものはすごく大きかったんですけど、力感も体力もパワーもまだまだ足りないなということをすごく実感したので、この冬に強化していきたいと思います。体力面も技術面も細かい部分を磨いていきたいです。

――次シーズンの目標は

わたしはことしインカレに出場できなかったので、インカレに出場するには速い先輩方が高いカベとなるんですけど、下剋上を果たしてインカレに出場できたらなと思います。

――ミーティングではどのようなお話をされたかを教えてください

きょうで今シーズンは終わりですが、ここで終わりじゃなくて、オフ明けから始まりだということを話し合いました。来年に向けてまたみんなで頑張りたいと思います。

S:北村綾香(スポ1=滋賀・膳所)

――今回優勝とはなりませんでしたが、いまの率直なお気持ちをお聞かせください

やっぱり正直、優勝することを目標にやってきたので悔しい気持ちはあるのですが、この大会で3本漕いだ中でその一本一本で2人とも成長できたので、良かったと思っています。

――今回の大会全体を振り返っていかかでしたか

まだ1年でペアを組んでからもそんなに期間はなかったのですが、2人とも着実に力をつけていったなと実感できたので、結果は伴わなかったのですが、2人とも来シーズンに向けての良い大会だったなと思っています。

――今回のレースプランをお聞かせください

2人で考えていたのは、スタートで前に出て落ち着いて最後までいくというものだったのですが、実際のレースでは3レースとも先に他のチームに前に出られてしまって、必死にしがみついていくというかたちになってしまいました。

――準決勝では、早大対決にもなりましたがどういったお気持ちで臨まれましたか

弱気なことを言ってしまうと、予選でも結構タイムの差があったので、勝ちたいという思いはあったのですが、弱気な面が出てしまって、フィニッシュできたらいいなと思ってしまったところはありました。でも、しっかり自分たちの動きをしてAチームにしがみついていきたいと2人で思いながら臨みました。

――ペアの方との連携や話し合っていたことなどは

最初ペアを組み始めた時は動きがバラバラで、大丈夫なのかなと心配していたのですが、2人で練習が終わってからいろいろと確認したり、しっかり話し合ったりして目標に向けて頑張っていこうという話はしていました。

――今回の大会から得た収穫や、反省はありますか

収穫としては、今回スタートで遅れてしまったのですが、2人ともコンスタントで粘れていたのでそこで自信が持てたということと、気持ちを2人でしっかり支え合っていけたことが良かったです。反省としては、準決勝では焦ってしまっていつも練習でしていた自分たちの動きができなかったので、そこをしっかりできるようにトレーニングしていきたいです。

――次のシーズンへの目標をお聞かせください

ことしはいろんなレースに出させてもらったのですが、思うように結果が出せなかったので、来年はしっかり自分たちのレースで勝てるように冬一つ一つの練習にしっかり取り組んでいきたいと思います。