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野球部

2015.10.15

秋季リーグ戦 10月17・18日 神宮球場

法大戦展望

 秋風が染みる季節を迎えた一方で、秋季リーグ戦はますます熱を帯びてきた。中盤の第5週を終えて、優勝争いは首位・明大、2位・慶大、そして3位に位置する早大との三つどもえに。早大は勝率で劣っているため、一つの負けが大きく響いてくる状況だ。今週末迎えるは、好調な打撃陣を擁する法大。上位から下位まで切れ目のない打線は、早大にとっても脅威となる。投手力を前面に押し出し、『1点を守り勝つ野球』を目指していきたい。

 強力投手陣に、活躍を待ちわびていたこの左腕が加わった。大竹耕太郎(スポ2=熊本・済々黌)は、第3週の立大戦で完全復活を印象付けた。ケガによる夏場の調整遅れから本来の投球ができずにいたが、立大2回戦では4回をパーフェクトに抑える好投を披露。「2週間後の試合は頭からいけるかな」(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)と法大戦では先発としての登板が濃厚だ。さらに、小島和哉(スポ1=埼玉・浦和学院)吉野和也(社3=新潟・日本文理)をはじめ投手全体の状態は依然好調。秋季はここまで守り勝つ野球を通してきただけに、法大打線をどれだけ封じられるかが試合のカギを握ってくるだろう。

 一方で、自慢の打線はいまだ本領発揮とは言い難い。しかしその中で存在感を放っているのは、不動のリードオフマン重信慎之介副将(教4=東京・早実)だ。髙山俊(明大)に次ぐリーグ打率2位のヒットメーカーが数多く出塁し得点機を演出したい。さらに、道端俊輔(スポ4=智弁和歌山)はチームの中では貴重な右打者。コンスタントに安打を放ち、現在の打率は3割6分超え。攻守でチームを支える背番号『6』の活躍は輝きを放っている。そして、得点力アップにはこの男の復調が欠かせない。4番・丸子達也(スポ4=広島・広陵)。春季リーグ戦で首位打者を獲得した丸子も今季は打率1割台と不振に苦しんでいるが、立大2回戦では復調の兆しを見せる打席があった。1点を追う5回裏、左中間へチームの逆転勝利を決める値千金の適時打を放った。この週末、本来の打撃を取り戻しつつある主砲の一振りに期待したい。

現在リーグ6位の高打率をキープしている道端

 一方の法大は、立大戦で勝ち点を落とし優勝の可能性が消滅した。とはいえ、決して侮ることのできない相手だ。投手陣を見ると、期待のルーキー菅野秀哉が慶大2回戦で3安打完投勝利を収めるなど、存在感を放っている。チーム打率リーグ2位を誇る打線は、主将の畔上翔、蔵桝孝宏(ともに4年)ら実力者ぞろい。リーグ戦初本塁打を放った柴田圭輝(3年)らの成長も目立つ。長打に加え単打を絡めるそつがない攻撃は早大にとっても要注意だ。現在は4位と苦戦しているが、ことし創部100周年の伝統校としての意地を胸に粘り強い戦いを見せてくるだろう。

東大2回戦で自身リーグ戦初の本塁打を放った柴田(法大)

 チーム防御率2位の投手力に加え、ここに来て打線も上り調子になってきた早大。投打のバランスが整ってきたいい状態で法大戦に臨むことができそうだ。優勝争いも佳境を迎えたなか、今週末の試合は非常に大きな意味を持つ。「一戦必勝、絶対に落とせない」(髙橋監督)。負けられない試合が続いてくるが、この混戦を勝ち抜き栄冠を勝ち取りたい。目標はただ一つ、春秋連覇。逆転優勝への最終章が、ここから始まる。

(記事 井口裕太、写真 豊田光司、三上雄大)

東京六大学秋季リーグ戦星取表
明 大 慶 大 早 大 法 大 立 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 10/17、18 ○6−4、○3−2 10/24、25 ●2−4、○4−1、○5−3 ○2−1、○2−0 .857
慶 大 10/17、18 10/31、11/1 ○9−3、●1−4、○8−5 ⚪︎7−5、︎⚫︎4−5⚪︎4−2︎ ○5−1、○9−3 .750
早 大 ●4−6、●2−3 10/31、11/1 10/17、18 ○4−2、○3−2 ⚪︎4−2⚪︎4−2 .667
法 大 10/24、25 ●3−9、○4−1、●5−8 10/17、18 ○9−1、●0−3、●2−6 ⚫︎2−5、⚪︎6−4、⚪︎10−1 .444
立 大 ○4−2、●1−4、●3−5 ●5−7○5−4●2−4 ●2−4、●2−3 ●1−9、○3−0、○6−2 10/24、25 .364
東 大 ●1−2、●0−2 ●1−5、●3−9 ●2−4●2−4 ○5−2、●4−6、●1−10 10/24、25 .111