準硬式野球部

2015.10.14

東京六大学秋季リーグ戦 10月12日 早大東伏見グラウンド

ワセダらしさで最終戦を勝利で飾る/明大2回戦

明大2回戦
明大
早大
(早)○黒須、沼座―松下
◇(二塁打)中村

 ついにこの日がやってきた。勝てば4年生にとって最後の試合となる、明大2回戦。前日の雨とは打って変わり、天気は秋晴れ。まさに野球日和。最高の条件は整った。試合は先発・黒須裕太(人2=栃木・真岡)が8回無失点と相手に隙を与えない見事な投球で流れをつくる。一方、攻撃では下位打線が奮起。8番・中村大輔(商1=東京・早大学院)が2度の好機で共に役目を果たし、全得点をたたき出した。結果は、少ない好機をものにした早大が2―0で完全勝利。4年生の引退を有終の美で飾った。

  大きなプレッシャーの中、1年生が躍動した。今季の早大は選手層の厚さからスタメンが何度も変更され、チーム内での競争も激化。特に三塁手のポジションには、東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)を通して3選手がスタメンに名を連ねた。その中で、中村はシーズン終盤から先発出場。下位打線ながら、高校時代には4番打者を務めた力強いスイングで結果を残してきた。そして、この日も8番打者で先発出場。2回1死一、二塁、先制の好機で第1打席を迎えた。追い込まれながらも甘く入った変化球をたたき、打球は左翼後方へ。二塁走者の松下和樹副将(先理4=静岡・掛川西)が一気に本塁を落とし、大事な先制点を獲得した。また、中村は4回にも犠飛を放ち追加点に貢献。早大の全得点を一人で稼ぐ活躍を見せた。

2打点と活躍した中村

 守備でも下級生が大活躍。先発のマウンドには、今季を通して投手陣の柱に成長した黒須が上がった。序盤こそ安打を浴びピンチを招いたが、要所をしっかりと抑え流れを相手に渡さない。この日だけで、積み上げた併殺数は4つ。明大打線の戦意を喪失させる粘りの投球を披露した。中盤以降は尻上がりに調子を上げ、凡打の山を築き上げる。「パーフェクトに近いかたちで抑えることができました」(黒須)と、本人も納得の内容で今季最後の登板を終えた。そして、2―0のまま迎えた9回表。4年生の沼座翔平(スポ4=広島なぎさ)が最後のマウンドに上がる。一球一球を丁寧に投げ、連続三振であっという間に明大を追い込んだ。そして、迎えた最後の一人。打ち取った当たりは松本憲太郎主将(スポ4=福岡・筑紫丘)が守る二塁へ。松本はこれを確実にさばき、試合を締めくくった。

打たせる投球で流れを引き寄せた黒須

 「本当に最後らしいゲームができたと思います」(松本)。少ない好機を確実に得点機に変え、投手を中心とした堅い守りで勝ちにいく。この1年間追い求めてきた理想の展開を最後の試合で体現した。思うような成績を出すことはかなわなかったこの一年。仲間たちと戦いに挑み続けた日々は、終わりを告げた。試合後、観衆のいなくなったグラウンドで名残惜しそうにチームメイトと語り合う選手たち。その表情は晴れやかだった。

(記事 杉田陵也、写真 中村ちひろ)

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コメント

松本憲太郎主将(スポ4=福岡・筑紫丘)

――最終カードを連勝で終えることができましたが、それを振り返っていかがですか

向江(洋光、人4=大分上野丘)と、来年からエースになるであろう黒須(裕太、人2=栃木・真岡)が本当に良く投げてくれたので、それに応えられるようにみんな守備をしていました。また、スタメンで起用した中村(大輔、商1=東京・早大学院)が一人で点を取ってくれて、来年以降頑張ってくれるであろう選手たちが活躍してくれたので、本当に最後らしいゲームができたと思います。

――きょうの試合前のチームの雰囲気はいかがでしたか

きのう中止にはなりましたが、午後から試合に出るメンバーだけは軽く練習をして臨んだので、特にいつもと変わることなく、同じ気持ち、状態で臨めたのかなと思います。

――最後の打席は三塁ゴロでした

あの打席から相手投手が代わって、とてもストレートが速かったです。初球ストレートを狙って思い切り振ったのですが、少し振り遅れてしまってサードゴロ。少し悔いは残りますね。

――この試合最後の打球も松本選手がさばきましたが、打球が飛んできた時には緊張しましたか

普通のゴロでしたがゆっくり感じたというか、最後だったので少し変な感覚でしたが、いつも通りさばけて良かったです。

――主将として率いたこのチームは、どのようなチームでしたか

この部史上一番部員が多くて、難しい部分もありました。副将が3人いて、学生コーチがいて、支えてくれる同期のみんながいて、助けてもらいながらなんとか1年間主将としてやり通すことができました。いろいろ思うところもあったと思いますが、我慢してくれて、部員の人たちが協力してくれました。そのような支えがなかったら、僕の立場も成り立たなかったと思います。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

――ことしは監督も代わり、チームを作る上で苦労したこともあったと思います

やはり監督が代わると、チームの考え方や決まりごとが変わってきます。自分自身がそれに対応するのもそうですが、監督の考えをチームにどう浸透させていけるのかということがすごく難しかったです。ことしは勝ち進むこともあまりできなかったので、部員から様々な意見が出ました。監督ご自身からも自分たちの方に歩み寄っていただいたので、池田監督(訓久、昭60教卒=静岡・浜松商)としっかりチームを良い方向に持っていくための話をすることができました。監督が代わった1年目ということで、池田監督自身もやりづらい部分があったと思いますが、本当に良くしてもらって、池田監督の下で1年間やれて本当に楽しかったですし、良かったなと思います。

――これからも野球は続けていきますか

少しゆっくりしてから考えたいと思います。

――4年生はどのような学年でしたか

本当ににぎやかで楽しい人ばかりで、時々羽目を外すので僕がきつく言う時もありましたが、それでも自分がやっていることや考えていたことを理解してくれようとして、最後まで支えてくれました。他の学年ももちろんですが、特にこの4年生がいたからこそ主将として1年間務めあげることができたと思います。

――残る後輩のみなさんに伝えたいことはありますか

最後は4年生が試合に出ることが多かったですが、後輩たちもしっかりとした力を持っていたからこそ、勝つことができたと思います。自信を持って丁寧な野球をしてくれれば、どんなに強い相手でも良いゲームをして勝つことができると思うので、やるべきことはやって、ことし出場することが気なかった全日本(全日本大学選手権)に出て活躍してほしいです。

沼座翔平(スポ4=広島なぎさ)

――きょうの投球を振り返っていかがですか

ここで負けてしまったら本当に格好悪いなと思っていました。また、黒須(裕太、人2=栃木・真岡)にも迷惑を掛けたくなかったので、そこだけを考えて思い切り投げました。

――最終回の登板はあらかじめ決まっていましたか

4年生で引退が懸かっていたので投げさせてもらえたのかなと思います。本当に黒須が良い投球をしていたので、良い流れで投げることができました。黒須に感謝しています。

――ことしのチームは沼座選手から見てどのように映りましたか

松本(憲太郎主将、スポ4=福岡・筑紫丘)を中心にみんながまとまって、足りない部分を補い合っていこうということを決めていたのですが、それはうまくできたのかなと思います。

――早大準硬式野球部に入ったきっかけを教えてください

高校時代は軟式野球部であまり真剣に野球をやってこなかったので、大学くらいはしっかり野球をやりたいなと思い(早大準硬式野球部に)入りました。

――共に4年間汗を流した同期のみなさんに言いたいことはありますか

同期のみんなには迷惑も掛けましたし、すごく良くしてもらいました。本当に感謝しかないです。また、上の代の方々も試合をよく見に来ていただいて、下の代も頑張ってくれました。準硬式野球部に関わる全ての方に感謝したいです。

黒須裕太(人2=栃木・真岡)

――勝てばシーズン最後となるきょうの試合でしたが、どのような意気込みで臨みましたか

きょうは4年生にとって最終戦なので、2連勝して有終の美を飾ろうという話をしました。すごくプレッシャーはありましたが、その中でも4年生のためにと思って最初から思い切り投げることができて良かったです。

――きょうは球に勢いがありましたが、ご自身としてはいかがでしたか

序盤はあまり球がいっていないなと思ったのですが、5回あたりから徐々に調子が上がってきて、それ以降はパーフェクトに近いかたちで抑えることができました。尻上がりに調子を上げることができて良かったです。

――きょうは4併殺を取るなど、打たせて守る投球が光りました

そうですね。バックにいる先輩たちがしっかりさばいてくれたので、安心して投げることができました。そのこともきょうの投球につながったと思うので、4年生のみなさんには感謝しています。

――正捕手・松下和樹副将(先理4=静岡・掛川西)が引退されるため、来年からは試合経験の少ない選手とバッテリーを組むことになります。その際はどのように引っ張っていきたいですか

松下さんには本当に様々なことを教わって、引っ張ってもらいました。なので、松下さんから教わったことを自分からキャッチャー陣に教えていきたいですし、それを生かして勝ちにつなげていきたいです。松下さんから教えてもらったことを自分からどんどん発信していきたいです。

――来年のシーズンに向けてどのようなところを強化したいですか

スタミナ面にもまだ不安がありますし、コントロールにも自分はまだ満足していないので、きょうのような投球につなげていけるように安定性の向上を図りたいです。

――4年生へ伝えたいことはありますか

4年生の方々には自分を成長させてくれたので、来年はその恩を返せるように全日本(全日本大学選手権)に出場して、活躍できるようにしたいです。4年生にはありがとうとしっかり伝えたいです。

中村大輔(商1=東京・早大学院)

――第1打席は明大先発・薄田寛也選手の変化球を2球空振りしました。打席から見ると、その球はどのように見えていましたか

初球と3球目の変化球は頭に入れていましたが、思ったよりもキレが良くて対応できませんでした。

――適時二塁打を放った球も同じ球種でしたか

はい。甘く入ってきたので、なんとかさばくことができました。

――2打席目はどのようなこと考えて、打席に臨みましたか

1打席目と同じようにストレートを狙っていたので、変化球に合わせることができませんでした。追い込まれてからは変化球にも対応できるように切り替えて、3塁に走者がいたので思い切り振れば点になるかなと思ってバットを振りました。なんとか点につながったので良かったです。

――まだ試合に出場するようになってから日が浅いですが、きょうの試合にはどのような意気込みで臨みましたか

きょうはスタメンで出させていただくのは3試合目だったので、ある程度気持ちの整理はできていました。初めてスタメンで出場した試合は当日の朝に(スタメンであることを)伝えられたのでとても緊張しましたが、ここまで来たら思い切りやるしかないなと思って開き直ることができました。

――先輩からはどのようなことを言われていますか

先輩方からはたくさん声を掛けていただいています。特に遊撃手の野村さん(裕之、人4=高知・土佐)からは守備の途中に頻繁に声を掛けていただいていました。なので、とてもリラックスして試合に臨めたと思います。

――これから来年に向けてどのようなところを強化したいですか

守備などもまだまだな部分があるので、全体的にレベルアップできるような練習をしたいです。

――4年生にメッセージをお願いします

エラーなど流れを乱すようなプレーをしてしまいましたが、4年生には練習でも試合でもたくさん声を掛けていただいて本当に感謝しています。ありがとうございました。