競走部

2015.10.12

第27回出雲全日本大学選抜駅伝 10月12日 島根・出雲大社前〜出雲ドーム

駅伝シーズン開幕も、悔しい立ち上がりに

 高田康暉駅伝主将(スポ4=鹿児島実)を欠き、試練の駅伝シーズンを迎えた早大。その幕開けとなる出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)は、チームに立ちはだかるカベとなった。1区で思うようにリードを広げられなかったものの、3、4区で壮絶な3位争いを繰り広げる。しかし上位に食い込むことはできず、6位で終わる結果となった。

 2大会連続で1区を走った柳利幸(教4=埼玉・早大本庄)に代わり、夏合宿以降調子を上げた武田凜太郎(スポ3=東京・早実)が満を持して1区を務めた。武田は中盤まで先頭集団で粘ったものの、東洋大と駒大が集団を抜け出すと対応し切れない。「自分も予想しなかったくらい速いペースで入ったので、心も体も準備できていなかった」(武田)。近年早大が苦戦していた1区は、今回も克服はかなわなかった。6位でタスキを受け取った柳は6秒差の東海大を追い、順位を一つ上げ5位で3区につなげた。続く中村信一郎(スポ4=香川・高松工芸)も力走し、東海大との差をみるみる縮める。そこに東洋大・山梨学院大が加わり、デッドヒートしていく3位争いに中村信も必死で食らいついた。

激しい3位争いを展開した中村信

 最上級生の思いを託された4区の平和真(スポ3=愛知・豊川工)は、序盤から区間新記録ペースでレースを展開。だがラスト1キロ地点で東洋大がスパートを掛けると、それを追う東海大、山梨学院大に引き離され、記録更新には惜しくも及ばなかった。5区では佐藤淳(スポ3=愛知・明和)が区間5位の走りで着実に前を追い、6位でアンカーの井戸浩貴(商3=兵庫・竜野)にタスキを渡す。しかしハイスピードな最終区の中で順位を上げることはできず、そのまま6位でゴールすることとなった。

仲間へ無念さをあらわにした井戸

 学生駅伝三冠を視野に入れていた早大にとって、今回は悔しい結果となった。「これから何が必要なのかをチーム全体で考える必要があると感じた」(中村信)と振り返ったように、ここでのチームの再構成は必須の課題になるだろう。一方、駒野亮太長距離コーチ(平20教卒=東京・早実)は「三冠はもうできなかったが、残り2つを取りに行くこともできると思う」と前向きな姿勢を示している。次戦の全日本大学駅伝対校選手権(全日本)は約3週間後に迫っている。昨年のシード落ちの雪辱を果たすためにも、一段とレベルを上げた早大が伊勢路を駆け抜ける。

(記事 鎌田理沙、写真 曽祢真衣、須藤絵莉)

第27回出雲全日本大学選抜駅伝
区間 距離 名前 記録 区間順位
1区 8.0キロ 武田凜太郎 23分12秒 6位
2区 5.8キロ 柳利幸 16分11秒 7位
3区 8.5キロ 中村信一郎 24分51秒 7位
4区 6.2キロ 平和真 18分01秒 3位
5区 6.4キロ 佐藤淳 18分54秒 5位
6区 10.2キロ 井戸浩貴 30分57秒 10位
早大 2時間12分6秒 第6位
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コメント

駒野亮太コーチ(平成20教卒=東京・早実)

――きょうのレースを振り返られていかがでしたか

可もなく不可もなくという感じで、特にすごく評価できるポイントもないですし、逆にすごく批判や否定をしたい、ここがダメだよねというところも特にないです。選手たちも同じようなことを言うと思うのですけれど、何が原因といったつかみどころのないレースだったかなと思います。

――6位という結果、タイムを率直にどう捉えられていますか

優勝を目指してやっていたチームで、三冠というのを掲げているチームの6番なので、それは率直に物足りないというのはあります。

――区間配置に意図や狙いといったものは何かあったのでしょうか

やはり3区まででしっかり勢いに乗るということ。調子が良かったり、実績がしっかりある3人を並べたので、そこで乗り切れなかったというのは後半の4区、5区あたりに響いてしまったのはあるのではないかなと思います。

――2年ぶりの出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)ということで平和真選手(スポ3=愛知・豊川工)、佐藤淳選手(スポ3=愛知・明和)、井戸浩貴(商3=兵庫・竜野)の三選手が初出走でしたが、選手それぞれのできなどはいかがでしたか

1人1人もっとポテンシャルのある選手たちなのですけれど、どうしても駅伝という独特のレースになると、力を発揮できない選手が少し多かったかなという感じですかね。

――きょうの収穫と反省をあえて挙げるなら何かありますか

強いて言えば1区の武田(凜太郎、スポ3=東京・早実)があれだけのハイペースの中である程度我慢しきれた、他大のエース格の選手と渡り合えたとまではいかないにしても、最小限に留めてくれたというのは良かったと思います。反省点としては、最後のラストスパートで他大の選手に競り負けるというのが多かったと感じています。そこが少し勝負弱さとはいかないまでも、なぜかは分からないのですが1秒、2秒でも前に行くという姿勢が足りなかったかなと思います。

――最後に全日本大学駅伝対校選手権(全日本)に向けて一言お願いします

三冠はもうできなくなりましたけど、残り2つを取りに行くこともできると思いますし、ここから選手自身も軌道修正をしっかりして欲しいなと思います。我々も声掛けを含めてしっかりやっていきたいと思っています。

武田凜太郎(スポ3=東京・早実)

――ご自身が走りたいとおっしゃっていた1区を実際に走ってみていかがでしたか

「これが現実かな」というのが素直な意見です。まだまだ実際のレベルが低いというか。練習はできていたのですが、低い水準でできていて満足していたのかなということはあります。

――先頭がハイペースで入り、やや出遅れるかたちになりましたが

やっぱり自分も予想していなかったくらい速いペースで入っていたので、そういった面で心も体も準備できていなかったのかなというようには思います。

――夏合宿の10マイル走が好調だったと伺いましたが、夏合宿からここまでのご自身の調子はいかがでしたか

少し合宿から疲労が抜けない感じがあったのですが、それはみんな同じですし、それでも合わせなければならないと思うので、自分の調整力不足でもありますし、単純な力不足だなと思います。

――きょうの6位という結果はどのように受け止めていますか

悔しいとかではなくて、もう何もできなくて終わってしまったので、個人としてもすごく情けないです。僕一人で解決できる問題でもないので、みんなと話し合っていきたいと思います。

柳利幸(教4=埼玉・早大本庄)

――総合6位という結果を振り返っていかがですか

目標としていた優勝というのが全然届かなくて、また区間順位も全然目標に届かなかったという感じでした。チームとしてはまだ何か足りないのかなというのが浮き彫りになった大会でした。

――チーム状況はいかがでしたか

合宿もしっかりと乗り越えて、調整の練習もしっかりとできたので、良い順位が狙えるかなと思っていました。実際はきょうのような結果で残念だったかなと思いました。

――2区は2年前に高田康暉駅伝主将(スポ4=鹿児島実)が出走した区間でしたが、どのような思いでレースに臨みましたか

2年前に自分が脱水で出遅れたのを笑顔で迎えてくれた高田の区間ということで。そういった思いもありますし、今回高田がメンバーから外れて走れなかったという分も含めて、自分の中ではどうしてもしっかり走らなくてはいけない区間というように思っていました。

――今後も駅伝が続きますが、4年生としてどのようにそれぞれの大会に臨んでいきますか

今回出てきた課題をしっかりみんなで話し合って、まずはそれ(課題)を明確にしたいと思います。これからも全日本や東京箱根間往復大学駅伝(箱根)と続くので、そこで結果を出せるように頑張りたいと思います。

中村信一郎(スポ4=香川・高松工芸)

――レースを終えられた現在の率直な気持ちを聞かせて下さい

チーム全体としては、優勝を目指して6位という結果だったことが現状の力です。やはりいままでと一緒では優勝できないと思うので、これからまた何が必要なのかをチーム全体で考える必要があると感じました。

――重要区間である3区に起用されましたが、どのようなレースプランを描いていましたか

3区で先頭または先頭が見える位置にいなければならないということは前々から感じていて、3区までにその位置をキープしておくことが大事だと思っていました。やはり1、2、3区がポイントとなる区間だったと思います。

――5位でタスキを受けましたが体の動きはいかがでしたか

前半かなり突っ込んだのでやはり落ち着いたレースができなかったというのが反省点です。

――途中、3位集団を形成した場面はいかがでしたか

飛ばした分どうしても足に負担が大きくて、想像以上にきつくなってしまいました。

――ラストのスパート合戦を振り返っていかがでしたか

やはりあそこで一つでも上の順位、一秒でも早く渡すことが次の走者への勢いをつけることになると思いますが、その責任を果たせなかったということが本当に良くなかった全てだと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

今のチームのままでは勝てませんし、チーム全体で何かを変える必要があると感じています。やはり何かを変えるという中で選手だけではなくて監督(相楽豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)、コーチ(駒野亮太長距離コーチ、平20教卒=東京・早実)を含めた全員で話し合うべきだと思います。全日本まで残り3週間もありませんし、いまから少しでも変われば勝機は見えてくると思うので、それに向けてチーム全体で頑張っていきたいと思います。

平和真(スポ3=愛知・豊川工)

――自身のレースを振り返っていかがでしたか

満足はできない走りで、展開も3位集団だったので、あの集団の中では一番で渡さなくてはいけなかったと思います。欲を言えばその集団から抜け出して、前を追うという走りをしなくてはいけなかったのに、 勝負負けしてしまいました。タイムは良かったと思いますが、内容が良くなかったので反省したいと思います。

――4区の役割をどのように考えていましたか

1、2、3区である程度の位置で来る予想はしていたので、4区からまた新たに流れをつくり出すという役目があったと思います。

――設定タイムはどれくらいを考えていましたか

4区なので区間新を目指していました。(最初の5キロを)14分10秒を切るタイムで入って、(1キロ)3分を切るペースで我慢して、ラスト200(メートル)でスパートというプランでした。実際に きょうのレースも前半は良いペースで進んでいたのに、後半の踏ん張りが足りなくて、そのタイムにはつながりませんでした。

――ラストに東洋大に離されました

集団の中で自分が一番楽に走っていると分かっていたので、勝負どころで前には出たのですが、ラストの粘りや根性の部分で負けてしまったのが一番の反省です。

――区間3位という結果はいかがですか

4区で3位なので、話にならないと思います。

――最後に全日本に向けての意気込みをお願いします

もう一ヶ月もないので、今回のことは反省しながら、すぐに切り替えていきたいです。全日本でうまく走ることができれば良いと思います。

佐藤淳(スポ3=愛知・明和)

――区間5位、またチームとしては6位という結果についてどのように考えていますか

監督に「4、5区で流れをつくろう」と言われていたので、区間5位というのは自分の中でも納得いかず、監督にも「お前のところでもう少し良い流れをつくってきて欲しかった」と言われたので、そこは反省点ですね。

――今回のレースでの収穫はありますか

2回目の駅伝だったのですが、反省ばかりでなく良いところも見つけていかなければ前進できないと思うので、きょうはしっかりと前半はトレーニングでやった動きを発揮できたのは良かったです。

――全日本に向けて目標をお願いします

きょねん全日本で大失敗しているので、地元ということもあるため、チームの優勝に貢献できるようにしっかりと走りたいと思っています。

井戸浩貴(商3=兵庫・竜野)

――本日のレースを振り返って、感想をお願いします

ある程度予想はしていたのですが、難しい展開でレースをもらうかたちでした。留学生と同時にタスキをもらって、追い付かなければいけない相手も10秒くらい前にいたので、自分のペースを乱してでも突っ込んでいかないといけないという展開が初めてでした。失敗して、まだそういった部分に関して弱いというところが全部積もって、今回僕の区間の結果になってしまったのかなと思います。素直に力が足りなかったです。

――1区から5区までの走りを考えて、どのようにレースプランを決めていたのでしょうか

本当は先頭が見える位置にいて、回りにも多少選手がいる中で、できれば留学生から最低でも30秒から40秒最低でも空いているというのを予測していたのですが、それとはずれてしまいました。

――難しい展開でのレースだったという部分に関して、全日本を見据えてどのように課題に取り組んでいかれますか

いままでの3年間で、うまくそういうところを避けられていた部分も否めなくて、アンカーになってやっと味わえた感覚だと思うので、今回の経験を大事にして、ある程度突っ込んでももたせられるような練習もしないといけないと思います。そういうことは最近10マイル走などでも前半のペースをあげてやっているのですが、改めてまた取り組まなければならないかなと思っています。

――今後の駅伝シーズンに向けて、意気込みをお願いします

今回失敗してしまって、このままでは終われないです。うちのチームはいまとても力が拮抗(きっこう)していますし、全日本、箱根にまだ出られるかどうかは分かりませんが、それでも自分が主軸であるという自覚をしっかりと持って、全日本ではアンカー勝負もあると思いますし、もちろん1区を走りたいという気持ちもあるので、どこかでリベンジできるようにしっかりとやっていきたいと思います。