メニュー

庭球部

2015.06.16

第94回早慶対抗試合 6月13・14日 東京・東伏見三神記念コート

接戦を制し、新チームに勢いをつける白星

 ことしもこの日がやってきた。早慶両校の意地とプライドを懸た伝統の一戦、早慶対抗試合(早慶戦)。先月行われた関東学生トーナメント(春関)でシングルス・ダブルス共にタイトルを獲得し、勢いに乗る慶大との対戦だ。初日にダブルスを0-2で落とした早大は、翌日のシングルスでも苦しい展開を強いられる。だが、その中でシングルス4の辻恵子(教3=東京・早実)が白星を挙げ、勝利への望みをつなぐ。その後も立て続けに勝利を収めた早大。4-3で接戦を制し、連覇記録を32に伸ばした。

ファイナルセットを取り切ることが出来なかった吉冨・上(左)組

 ダブルスは2戦共に1年生がメンバーとして出場。ダブルス1の細沼千紗(スポ2=東京・富士見丘)・大矢希(スポ1=愛知・名古屋経大高蔵)組は格上ペアである池田玲・西本恵組と対戦した。ファーストセットは4ゲーム目でブレークを許し、そのままブレークバックすることができず3-6。リードされる展開となったセカンドセットも次第に相手の巧みな連携プレーに押され、勝利をつかむことはできなかった。隣のコートでダブルス2として出場した吉冨愛子(スポ4=愛知・椙山女学園)・上唯希(スポ1=兵庫・園田学園)組も苦戦を強いられる。タイブレークとなったファーストセットを落としたが、セカンドセットでは流れをつかみ、鋭いサーブやボレーを決め相手に付け入る隙を与えない。ファイナルセットも3-3まで粘ったが、「こちらが仕掛けようと思った場面で相手の方が先に仕掛けてきた」(吉冨)と、最後は流れに乗り切れず敗れた。

コーナーへのコースを決め、気迫を見せる辻恵

 0-2という不利な状況で迎えた翌日のシングルス。ダブルスで敗れた悔しさを晴らすべくシングルス5に出場した上は、慶大のルーキー押野紗穂と対戦した。勝利を収めたいところであったが、相手のパワフルなプレーに押され結果は1-6、3-6に。この時点でスコアは0-3となり、1敗も許されない緊迫した状況となる。プレッシャーがかかる中、貴重な1勝を挙げチームに勢いをもたらしたのはシングルス4の辻恵だった。セットカウント1-1で臨んだファイナルセット。ジュースの続いた第1ゲームは落としたが、その後も相手のボールをしつこく追いかけ、粘りのプレーを貫く。仲間の応援に応えるかのようにゲームを連取し、「いままで勝ったことがなかった」と語る小林夏実を相手に大金星。大きなガッツポーズを見せた。この勝利を皮切りに、シングルス3の細沼、シングルス2の宮地真知香主将(社4=福岡・折尾愛真)が立て続けに勝利を収める。エース対決となったシングルス1も吉冨がストレートで西本を下し、昨春の早慶戦での雪辱を果たした。

 激戦の末に勝利をつかみ、早慶戦32連覇を達成した早大。しかし、「慶大にここまで追い詰められたのは自分たちに甘さがあったということだと思います」(宮地)と語るように、手放しで喜ぶこともできない状況だ。秋の関東大学リーグ、そして全日本大学対抗王座決定試合で優勝を果たすため。チームとして、個人としてのさらなるレベルアップを図る。

(記事 山本葵、写真 山本葵、佐藤亜利紗)

結果

▽女子

○早大4-3慶大

ダブルス1

●細沼千紗・大矢希(3-6、4-6)池田玲・西本恵

ダブルス2

●吉冨愛子・上唯希(6(2)-7、6-1、3-6)安形玲那・村瀬早香

シングルス1

○吉冨愛子(6-2、6-2)西本恵

シングルス2

○宮地真知香(1-6、6-3、6-2)村瀬早香

シングルス3

○細沼千紗(6-1、6-4)江代純菜

シングルス4

○辻恵子(6-1、3-6、6-2)小林夏実

シングルス5

●上唯希(1-6、3-6)押野紗穂

※通算成績=56勝39敗

関連記事

チーム一丸となって伝統の試合に勝利/早慶対抗試合(06/16)

コメント

※1日目終了時

宮地真知香主将(社4=福岡・折尾愛真)

――早慶戦(早慶対抗試合)前のチームの状況は

早慶戦前だからといって、特に普段と変わりはなかったです。いつも通りという感じでした。

――ことしの慶大のチームとしての印象は

毎年言えることですがとても気持ちが入っていて、勢いがあります。いいチームだなという印象です。

――ダブルスは0-2という結果でしたが、このことについてはどのように考えていますか

ダブルスで0-2というのは、全員ある程度想定していた結果で。残念だという気持ちはありますが、特別落ち込んでいるというわけではないです。

――ダブルスの2試合をどのようにご覧になっていましたか

とてもプレッシャーがかかる中で同期や後輩が戦っていて、その頑張りがすごく伝わってきて。私もひたすら「頑張れ!」という気持ちをこめて応援しました(笑)。

――1年生が入部ししばらく経ちましたが、部の雰囲気などは変わりましたか

1年生は若いしすごく元気で、いつもテキパキ動いてくれています。人数も増えて、部全体が明るくなったなと思います。

――あすへの意気込みをお願いします

ダブルスがどういう結果であれ自分たちがやることは変わらないと思うので、変に力まず普段通りの気持ちで試合に臨みたいです。

吉冨愛子(スポ4=愛知・椙山女学園)

――春関(関東学生トーナメント)からどのような調整をされてきましたか

春関の時は調子の波が激しかったり、攻めたいところで攻め切れないという部分があったので、前へ前へ入ってプレーするということを意識して練習してきました。あと、サーブが良くなかったのでサーブも練習しました。

――早慶戦を迎えるにあたってのチームの雰囲気は

土橋監督(登志久、平元教卒=福岡・柳川)が不在の中、隼さん(渡辺コーチ、平19スポ卒=静岡・庵原)が引っ張っていってくださっていて。4年生がみんなで一丸となってチームを率いることもできているので、チームの雰囲気はいいと思います。

――ダブルスの0-2というスコアについてはどのように考えていますか

私自身負けてしまって申し訳ないという気持ちでいっぱいですが、ダブルスが取られたからといって負けが決まったわけではないですし、それを見越して準備もしているので。きょうのことは忘れて、あした頑張るしかないな、と思っています。

――ファーストセットはタイブレークの末、相手に取られてしまうかたちとなりましたね

タイブレークになった時に相手の方が仕掛けてきて、こちらもミスが出てしまいました。少しの差ではありましたが、そういった部分が結果として出てしまいましたね。

――逆にセカンドセットは流れをつかみ、ボレーなどもよく決まっている印象でした

そうですね。隼さんがベンチコーチに入ってこられたので気持ちが引き締まったというのもありますし、「どんどん攻撃的にいけ」と言われたので迷いなく好きなように打つことができて、それが良かったかなと思います。

――敗因はどういった点にあったと考えていますか

少し固さが出てしまったというのもありますが、相手もストレートを打ってきたりして、こちらが仕掛けようと思った場面で相手の方が先に仕掛けてきました。そういった部分が3-3などの大事な局面でよく出てしまっていたので、そこが敗因かなと思います。

――今回ペアを組んだ上選手(唯希、スポ1=兵庫・園田学園)の印象は

1年生ですが気持ちもしっかりしていて、プレーもやわらかくて上手で。気も強くて、いい選手だと思います。彼女はこれからもっと強くなると思います。

――あすのシングルスはどのように戦っていきたいですか

あすはきょうのスコアを気にせず、いつも通りのことをやっていきたいなと思います。

※2日目終了時

渡辺隼コーチ(平19スポ卒=静岡・庵原)

――早慶戦を迎えるにあたって、チームの状況は

慶大は春関でタイトルを3つ取っていて、とても勢いのあるチームだということは部員もよく理解していました。ただ、個人戦と団体戦は違うということを皆で再認識して、団体戦の戦い方を意識して一つ一つ練習を重ねてきました。

――ことしの慶大のチームとしての印象は

シングルスもダブルスも強化されていて、学生の中では最大のライバルであると感じています。チームとしてのまとまりも素晴らしく、誇りを持って戦ってくるという印象です。早大もチームとして負けないよう頑張っていかなければならないですね。

――今回の早慶戦をご覧になっていかがでしたか

ぎりぎりの戦いになるだろうということで、単純なスコアにはならないと予想していました。とはいえ、女子に関してはかなり不利な状況になってしまいましたね。しかし0-2になるということも一応頭には入っていたので慌てることはなく、皆で一つ一つ勝ちを積み上げるしかないということで、何とか勝利を収めることができました。男子に関してはダブルスをいかにリードするかということがネックになっていましたが、栗林(聡真、スポ4=大阪・清風)と坂井(勇仁、スポ1=大阪・清風)がぎりぎり勝ってくれたので、そこが勝因の一つであったと思います。

――今後に向け、どのようにチームを強化していきたいですか

ことしのチームをつくるにあたっては『自立』をテーマにしています。テニスはやはりコート上では一人で戦わなければならない時間が長いので、そういった面を踏まえて皆で自立して、自分自身でいかに成長していくかということを考えながら行動することが重要です。部員は普段の生活からテニスと向き合うことに惜しみなく時間を費やしているとは思いますが、いままで以上に意識を高く持ち続けられるチームにしていきたいと思っています。

宮地真知香主将(社4=福岡・折尾愛真)

――早慶戦で勝利されたいまのお気持ちは

早慶戦は毎年勝っていて、ことしも勝つことが目標だったので無事勝利できて良かったです。

――シングルスのオーダーは以前から決めていましたか

そうですね。ここは勝負しにいこうと思っていて、前から考えていた通りのオーダーでいきました。

――試合前の3試合をご覧になっていかがでしたか

自分が試合に入る時は前の試合は終わっていないだろうなと思っていて。しっかり自分が勝てるよう、気持ちの準備はしていました。

――ご自身の試合を振り返っていかがでしたか

思ったよりも自分が緊張していてファーストセットはうまくいかなかったんですけど、そこからベンチの人に支えられて、平常心に戻ることができたのが良かったかなと思います。

――ファイナルセットはどういったことを心掛けてプレーされましたか

普段通りのプレーができれば絶対に勝てる相手だと思っていたので、力みすぎないことを第一に考えてプレーしました。

――今後への意気込みをお願いします

王座(全日本大学対抗王座決定試合)で優勝するのが目標なので、そこに向けて全力で頑張っていきたいと思います。

――チームとして、具体的にはどのようなことをしていきたいですか

慶大にここまで追い詰められたのは自分たちに甘さがあったということだと思うので、気持ちの面を引き締めて、甘さをなくしていくことが必要だなと思いました。

吉冨愛子(スポ4=愛知・椙山女学園)

――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちは

ありがとうございます。ほっとしています(笑)。

――これで早慶戦32連覇となりました

先輩方がつなげてきた勝利を自分たちの代で終わらせることがなくて、本当に良かったと思います。

――シングルスはチームの優勝が懸かる一戦でしたが、どのような心境でしたか

隣のコートで宮地(真知香主将、社4=福岡・折尾愛真)が頑張っていましたし、何より後輩たちがすごく頑張って元気良くプレーしていたので、勇気をもらえました。相手も西本さん(恵、慶大)だったので、個人的にもすごく負けたくないという気持ちでコートに入れました。それが良かったと思います。

――1セット目から相手を圧倒する内容でした

そうですね。自分でも良いプレーができているなと思っていましたが後でどうなるかは分からなかったですし、ベンチコーチからも「1本ずつ」と言われていました。先のことは考えずに1ポイントずつ、ということを頭に置いてやっていました。

――その後2セット目では一時追い付かれる場面もありましたが、焦りなどはありましたか

意外と無くて、ポイントが取れない原因も自分ができていないからだと明確に分かっていたので、それを修正すれば大丈夫だと思っていました。

――相手の逆をついたり触れられないような打球も多い印象がありましたが、良かった点は

エースを狙いにいっていたわけではなかったのですが、前に出て打った結果がエースになったというのが良かった点だったと思います。

――シングルスのメンバーにはルーキーの上選手も入っていましたね

彼女はきょう負けてしまって、悔しい思いでいっぱいだと思います。すごく頑張っていましたし、私自身1年生の頃に早慶戦のシングルスに出させもらったので、きょうの上と同じような状況で。相手が同期の1年生で負けてしまったというのも、自分の姿と重なるところがありましたね。きょうの悔しさをバネに、またさらに頑張ってほしいなと思います。

――ことしの慶大の印象は

やはりダブルスが強いという印象です。また、西本さんだけでなく小林さん(夏実、慶大)もシングルスで強くなっていましたし、戦力がそろってきているなと感じています。

――今後も対戦が予想されますが対策などは

シングルスはいままで以上に力を入れていくのはもちろんですし、やはり今回はダブルスが0-2という結果だったので、逆に2-0を取れるようにやっていきたいです。

――ユニバーシアードなども控えていますが、今後の目標は何でしょうか

もちろんインカレ(全日本学生選手権)優勝も目標ですし、2年前のユニバーシアードで日本はメダルを取っているのでそれに続きたいです。

辻恵子(教3=東京・早実)

――早慶戦を勝利で終えたいまのお気持ちは

きのうダブルスが0-2になって、きょうもシングルスで上が途中で負けてしまい0-3からの展開になって。こういった状況は私が大学に入ってから初めてだったので、正直あそこから挽回して何とか勝つことができてほっとしています。

――シングルス4という重要な局面での出場となりましたが、試合前の心境は

私は小林選手にいままで勝ったことがなくて。(慶大が)当てにくるのではないかと予想はしていたので、その面ではしっかり心の準備をすることができました。

――ご自身の試合を振り返っていかがでしたか

自分のプレースタイルが粘って相手をミスさせるというテニスなのですが、きょうはそれを全うすることができました。最後の最後まで諦めずボールを追うことができたので、良かったです。

――ベンチコーチや応援の存在は励みになりましたか

そうですね。今回は会場が早大ということで声を出す応援はできないのですが、不安になったり緊張したりする場面が団体戦はすごく多くて。ベンチコーチや応援の方を見て気持ちを落ち着かせることができるので、きょうは本当に応援に助けられました。

――今後への意気込みをお願いします

団体戦に関してはこの早慶戦が始まりで、秋のリーグ(関東大学リーグ)、王座と続きます。今回は一時的に0-3になったということは事実なので、こうした展開にならないよう夏の間に準備していきたいなと思います。