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野球部

2015.05.14

春季リーグ戦 5月16~17日 神宮球場

明大戦展望

 早大の勢いが止まらない。先週末の首位攻防戦では法大を打力で圧倒し、連勝。ここまで負けなし、全カードで勝ち点を挙げている絶好調ぶり。現在リーグ1位として、頂を見据え走り続けている。そして迎える第4節で対するのは、高い実力を持ちながらも今季苦しい戦いが続いている昨季の王者・明大だ。

 これほど恐ろしい強力打線はないだろう。法大戦を終えて、全7試合中6試合でチーム2桁安打を記録。リーグ打率ランキング上位3人は早大の選手が独占しており、その好調ぶりがうかがえる。現在本塁打王の茂木栄五郎(文構4=神奈川・桐蔭学園)、首位打者の丸子達也(スポ4=広島・広陵)がそれぞれ3、4番に座り、確実に走者をかえしビッグイニングを演出。しかし、その強力クリーンアップはもちろんのこと、今季の早大の勝利には下位打線の貢献も大きいといえるだろう。7番打者・中澤彰太(スポ3=静岡)はここまで3割4分6厘の高打率を残しており、ここぞの場面で勝負強い川原孝太(文構4=静岡・掛川西)も8番打者ながら打点5を記録。この切れ目のない打線が、相手投手陣に襲い掛かる。

 投手陣では大竹耕太郎(スポ2=熊本・済々黌)の安定感が群を抜いている。ここまで3試合に登板し、3勝。そのうち2試合で完投しており、まさに大黒柱といえる活躍を見せている。防御率も0点台と、現在リーグトップを維持。第1先発としての起用が見込まれる。第2先発は竹内諒(スポ3=三重・松阪)が濃厚か。ここまで納得のいく成績を残せていないものの、大一番での奮起に期待がかかる。また、救援として5試合に登板しいまだ無失点のルーキー小島和哉(スポ1=埼玉・浦和学院)が、どの場面でマウンドに上がるかにも注目したい。

リーグトップの防御率を誇る大竹

 対する明大は3カードを戦って勝ち点はわずかに1と、今季は非常に苦しい戦いを強いられている。しかし、投打に好選手が揃っているだけに、隙を見せればすぐさまその実力を発揮してくるだろう。投手陣を引っ張るのは、昨秋に最優秀防御率のタイトルを獲得した上原健太。今季も安定した投球を披露しており、防御率は現在大竹に次いで2位。大学球界屈指の好投手が、早大打線の前に立ちはだかる。また打撃では、現役最多安打数を誇る髙山俊が打線をけん引する。主に1番打者として3割6分7厘の高打率を記録。慶大2回戦では満塁本塁打を放つなど一発もあり、高田繁氏の持つ127本という通算最多安打記録の更新を狙っている。プロのスカウトからも熱い視線を送られている2人が、早大をいかに苦しめるのか。

歴代最多安打を狙う髙山(明大)

 この明大戦に連勝すれば、最終節の早慶戦を待たずして早大の優勝が決定する。これまでの勢いそのままに、相性の悪さを克服することができるか。大竹と上原の投げ合いが予想される1回戦をものにできれば、賜杯奪還も大きく近付くはずだ。「一戦必勝でいく」(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)。神宮の青空の下、勝利の『紺碧の空』を合唱するため――。稲穂戦士が、いざ、大一番に臨む。

(記事 中丸卓己、写真 中丸卓己、八木美織)

東京六大学春季リーグ戦星取表
早 大 法 大 慶 大 明 大 立 大 東 大 勝ち点 勝率
早 大 ○8−2○9−2 5/30、31 5/16、17 ○3−2△6−6○9−0 ○5−2○9−0 1.00
法 大 ●2−8●2−9 ○1−0○4−3 ○6−5、○10−8 ●1−8、○3−0、○7−3 5/23、24 .667
慶 大 5/30、31 ●0−1●3−4 ○8−5●0−7○2−1 5/16、17 ○8−0○9−2 .571
明 大 5/16、17 ●5−6、●8−10 ●5−8○7−0●1−2 5/23、24 ○2−0、○7−0 .429
立 大 ●2−3△6−6●0−9 ○8−1、●0−3、●3−7 5/16、17 5/23、24 ○5−4、○4−0 .429
東 大 ●2−5●0−9 5/23、24 ●0−8●2−9 ●0−2、●0−7 ●4−5、●0−4 .000