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野球部

2015.04.16

春季リーグ戦 4月18、19日 神宮球場

東大戦展望

 ついに春季リーグ戦(リーグ戦)が開幕した。そして今週末の第2週、早大もいよいよ初戦を迎える。その相手は東大。連敗記録を止めるためにも、死に物狂いで勝ちに来るだろう。しかし、早大も簡単に負けるわけにはいかない。高校野球の名将・髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)を新指揮官に迎えたことし。6季ぶりの賜杯奪還へ、まずはこの東大戦で弾みを付けたい。

 有原航平(平27スポ卒=現プロ野球・北海道日本ハム)が卒業し、エース不在の早大投手陣。その後継者として呼び声高いのが、大竹耕太郎(スポ2=熊本・済々黌)だ。昨季は1年生ながら4勝を挙げる活躍で、苦しい台所事情を救った。今春のオープン戦でも防御率は1点台と、安定した投球を見せている。同じく左腕の竹内諒(スポ3=三重・松阪)も、オープン戦の初戦の先発を任されるなど、指揮官からの信頼も厚い。そして忘れてはいけない存在がもう一人、吉永健太朗(スポ4=東京・日大三)だ。昨年はケガの影響もあり、未勝利に終わった右腕。この男の復活が、早大の命運を握る大きなカギとなるに違いない。正捕手候補の道端俊輔(スポ4=智弁和歌山)が「投手層の厚さが長所」と語るように、激しい先発争いが早大投手陣のレベルの底上げを後押ししている。

 打撃陣に関しても、クリーンアップを務めた3人が抜け、再編成のときを迎えている。「不動の4番」と髙橋監督が全幅の信頼を置いているのは、丸子達也(スポ4=広島・広陵)。オープン戦では全試合4番として先発出場を果たし、2本塁打、14打点と見事起用に応えてみせた。不安材料は、河原右京主将(スポ4=大阪桐蔭)茂木栄五郎(文構4=神奈川・桐蔭学園)が故障により出遅れていること。二人が復帰し打線に名を連ねることで、攻撃力は確実に上がるに違いない。

4番としての活躍に期待がかかる丸子

 開幕カードで明大に2連敗を喫し、連敗数が88まで伸びた東大。しかし1回戦では接戦を演じただけに、余計に勝てないもどかしさが残る。昨秋6試合に登板した2年生左腕の宮台康平や、明大戦で好投を見せた柴田叡宙を中心に、試合終盤まで粘りの投球で最少失点に抑えたい。昨年中軸としてけん引した4年生が卒業し、迫力不足は否めない東大打線。前節では2試合とも零封されたが、田中朗士が計4出塁と気を吐いた。田中や飯田裕太主将が出塁し、4番の楠田創らクリーンアップで返す得点スタイルを確立できるか。

最速140キロを記録した2年生左腕・宮台

 「『1-0』のスコアが理想の勝ち方」(髙橋監督)。1点を先に奪い、1点を守り抜く。選手一人一人が役者となり、作り上げていく『髙橋野球』。リーグ戦を終えた時、どのようなチームが出来上がっているのか。真の覇者となるべく、新生ワセダの物語がついにスタートする。

(記事 谷口武、写真 上田密華、三井田雄一)

東京六大学春季リーグ戦星取表
明 大 早 大 立 大 慶 大 法 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 5/16、17 5/23、24 4/25、26 5/2、3 ○2−0、○7−0 1.00
早 大 5/16、17 4/25、26 5/30、31 5/9、10 4/18、19
立 大 5/23、24 4/25、26 5/16、17 4/18、19 5/9、10
慶 大 4/25、26 5/30、31 5/16、17 ●0−1●3−4 5/2、3 .000
法 大 5/2、3 5/9、10 4/18、19 ○1−0○4−3 5/23、24 1.00
東 大 ●0−2、●0−7 4/18、19 5/9、10 5/2、3 5/23、24 .000