ア式蹴球部

2014.11.19

第20回関東女子リーグ戦 11月16日 東京・早大東伏見グラウンド

優勝決まるも、3失点で敗戦

 関東女子リーグ戦(関東リーグ)第13節。中断期間を経て迎えた今節は、納得のいかない結果となってしまった。前半相手のミスから先制点を奪うも、ラインコントロールの乱れた後半に3失点。それでも奮起し終了間際に1点差に詰め寄るも、無念の試合終了。2位チームの結果により前日に優勝を決めたワセダであったが、最終節に向けて課題を露呈してしまった。

 新しいフォーメーションに挑戦し果敢に挑むワセダ。第13節で対戦したのは、前期0-3で完敗を喫した日テレ・メニーナ。苦手とする相手に対し、立ち上がりから苦戦する。相手の球際の強さからボールを奪われ、幾度とゴールに迫られる。絶対に負けられないワセダは、ロングパスで相手の背後に抜け出そうとするも前線と噛み合わず。その後は互いに中盤での押収となり、前へ運ぶことができない。そんな中33分に絶好のチャンスが訪れる。ハーフライン付近で相手のパスミスからボール奪ったMF正野可菜子(社3=兵庫・日ノ本学園)がドリブルで相手ゴールに迫る。PAに侵入し放ったラストパスをMF権野貴子(スポ4=宮城・常盤木学園)が冷静に収め、先制点。その後もDF菅原靖巴(スポ1=浦和レッズレディースユース)の正確なロングパスで攻撃につなげる。しかしシュートまで持ち込むことができず、得点を奪えないまま0-1で折り返す。

試合終盤に2得点目を決めた平國。途中出場からの活躍が目立つ

 迎えた後半、徐々にペースをつかむワセダ。MF高木ひかり(スポ3=静岡・常葉学園橘)が右から展開、折り返しを正野らが詰めるもシュートには至らず。ポゼッションを高めボールを支配し前掛かりになっていたところで悲劇は起こる。自陣から放たれたロングボールに、相手の速いFWが頭一つ抜け出しDF陣を急襲。「一か八か、流れを変えたかった」(GK三田一紗代副将、社4=京都精華女子)と飛び出したところでかわされ、ボールはゴールに吸い込まれる。今季取り組んでいた3バックから4バックへ戻してからのラインコントロールの課題が浮き彫りとなった。守備から立て直しを図るも、7分後には左サイドから崩され失点。82分にはまたも左サイドからの突破を許し、ミドルシュートを決められ3失点目。ここで勝負を決められたかに見えた。しかし、簡単に諦めるワセダではなかった。DFからトップへと移ったDF小野田莉子主将(スポ4=宮城・常盤木学園)が自ら積極的にシュートを放つ。徐々に流れを引き寄せ、84分には小野田の放ったラストパスに途中出場のFW平國瑞希(スポ1=宮城・常盤木学園)が合わせゴール。1点差に詰め寄る。89分には同じく途中出場のFW一原梓(スポ4=宮城・常盤木学園)がゴール右からシュートも惜しくも枠を外す。このまま追いつくことはできず、今季ホームでの最終戦を黒星で終えた。

チームの精神的な支柱である小野田主将。次戦に向け巻き返しを図る

 2部への降格の懸かった相手に対し、ワセダは「勝ちにこだわる強い気持ちが出ていなかった」(高木)。しかし最後に見せた追い上げ、粘り強さは間違いようのない、確かな強みだ。次節は浦和レッズレディースユース戦。相性の良い相手ではあるが実力のある手ごわい相手だ。関東リーグ最終節、そしてインカレ前最後の公式戦。「悪い流れを断ち切るためにも絶対に勝つ」(小野田)。次節、ワセダの真価が問われる。

(記事 芦川葉子、写真 渡部歩美)

スターティングメンバー

関東女子リーグ戦第13節
早大 1-0
1-3
日テレ・メニーナ
【得点者】(早)33権野、84平國  (メ)59、82植木、66鳥海
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 前所属 学部学年
GK 三田一紗代 京都精華女子 社4
DF 大島茉莉花 鹿児島・神村学園 スポ4
DF ◎4 小野田莉子 宮城・常盤木学園 スポ4
DF 12 大島瑞稀 宮城・常盤木学園 社3
DF 23 奥川千沙 静岡・藤枝順心 スポ1
MF 松川智 大阪桐蔭 スポ3
MF 高木ひかり 静岡・常葉学園橘 スポ3
MF 権野貴子 宮城・常盤木学園 スポ4
FW →71分 一原梓 宮城・常盤木学園 スポ4
MF 10 正野可奈子 兵庫・日ノ本学園 社3
MF →71分 山本摩也 スフィーダ世田谷 スポ3
MF 31 三田村桃子 宮城・常盤木学園 スポ1
FW 11 川原奈央 兵庫・日ノ本学園 スポ2
FW →50分 平國瑞希 宮城・常盤木学園 スポ1
DF 33 菅原靖巴 浦和レッズレディースユース スポ1
◎はゲームキャプテン
監督は福島廣樹(昭45教卒)
コメント

DF小野田莉子主将(スポ4=宮城・常盤木学園)

――きょうの試合を振り返って

前半は、主にDFラインなのですが本当に自分たちの単純なミスからピンチを招いてしまった部分があって。後半は前半詰まってしまった部分を改善できた部分はあったのですが、なかなか最後の部分まで崩せなかったり、あと攻撃のバランスが多少崩れた部分で失点までつながってしまったというのが反省点です。

――きのうの時点でワセダの優勝が決まったのですが、きょうの試合ではどのような意気込みで臨みましたか

自分たちが勝たなくても優勝できたっていうのは今までの積み重ねだったのでそこは良かったと思うのですが、きょうは本当に勝って終わりたかったっていうのもありますし、あとはホーム最終戦だったので東伏見グラウンドで勝って終わりたかったという気持ちは強かったです。

――きょうの相手は前期関東女子リーグ戦(関東リーグ)で0-3と完敗した相手でしたがどのような気持ちで臨みましたか

一度負けている相手なので、絶対に負けられないという気持ちは持っていたし、一人一人個々がうまいっていうのは分かっていたのでその裏の対応に気をつけていたのですが、ラインコントロールの部分で少し背後を取られてしまったというのがありました。

――守備面では

やっぱり相手の9番の選手が裏から飛び出してくるのが非常に上手かったので、そこをうまく抑えようという話しをしていて。ラインで相手が出てくるのを牽制(けんせい)したり2列目は、しっかり対応していこうという話をしていました。

――後半、かなりフォーメーションが変わったと思うのですが

負けていたという部分で最後の20分に懸けていたのですが、そういう部分で私自身トップに入って、自分のミスから失点した部分もありましたし、逆に起点になった部分もあって。自分が前にいくからには勝利を手繰り寄せたい、というかシュートにまで結びつけるプレーをしていきたいと思います。

――これまでのリーグ戦や関東大学女子リーグ戦(関カレ)を振り返って、シュートへの積極性について反省点を挙げていましたが

前半も後半も結構PAまでボールを持っていって最後相手にボールを囲まれている部分でシュートを打たずにパスを回してしまっていたシーンが多くあったので、もっと一人一人積極的にゴールへ持っていけば相手にとっても脅威になるんじゃないかなと思います。

――次節が最終節となります。意気込みをお願いします

全日本学生選手権(インカレ)に向けて最後の公式戦という部分で、いまの悪い流れを断ち切るためにも絶対に勝ってインカレでさらにステップアップしたいです。

GK三田一紗代副将(社4=京都精華女子)

――きのう2位チームの結果で優勝を決め、どのような意気込みできょうの試合に臨まれましたか

きょう勝って、さらにみんなで優勝を分かち合えるようにしたいという気持ちはありました。

――試合を振り返って

最初からいい流れは全然できてなくて、受け身っていうかワセダが自発的にやっている印象はあまりなかったです。

――相手の日テレ・メニーナは前期0-3で完敗してしまった相手ですが、前期からの修正点は

まず個々で負けないということと、ワセダもやり方を変えていたのでまずは自分たちのプレーをしっかりやろうということは話していました。

――立ち上がりから相手にボールを奪われゴールに迫られるというピンチの場面が何度か見られました

常に我慢の時間帯が続くなとは思っていたんですけど、ワセダの球際の強さがあまり見られなくて、後ろからの声掛けも少し変えていかないといけないなというのは振り返ってみて思いました。

――守備面では耐え忍んで、相手のミスから1点を奪うという前半でしたが

大きいボールというのがあまりなくて細かいプレーばかりだったので、もうちょっと変化をつけて背後を狙う動きだったりというのをつくれていたらもっと楽にプレーできていたのかなと思います。

――攻撃面に関して、なかなかシュートまでいけなかったということが挙げられるかと思います

ゴール前まではいっているんですけど、なかなか攻めの部分までシュートを打ち切れないということがあったので、後ろから見てたらもっとシュートを打ってほしいなという気持ちもありました。さっきも言ったように球際が弱かったのでもっと強くいけというのは言っていましたし、ラインコントロールの部分は意識して声掛けしていました。

――後半10分頃からワセダの流れができてきて前掛かりになっていたところ、カウンター気味に奪われた失点でした

やっぱり自分の中でも一か八かじゃないですけど、流れを変えたいと思っていたので思い切って前に出ました。その判断として良くなかったというのがあって、DFへの声掛けであったり自分の判断をもっと磨いていかないといけないなと思いました。前からどんどんいこうということだったので、DFの枚数が少なくなっていて崩れてしまったというのはあると思います。

――2,3失点目は左から崩されてというかたちでした

2失点目は自分のミスとしか言いようがないので、みんなには申し訳ないなという気持ちです。3失点目も同じかたちだったので、止めてやろうという気持ちだったんですけど、やっぱり前掛かりになっていたところでサイドを崩されてしまったというのが大きかったのでもっと球際に強くいけたりとか、そこでの守備の意識を高く持って声掛けをしていかないといけないなと思いました。

――ボールを持ってもシュートまでいけなかったということが逆にピンチにつながってしまった印象の今節ですが、最初に伺った「いい流れをつくれなかった」原因はありますか

足元でのプレーが多かったので、スペースを使ったりつくったりする動きがあまり見られなかったかなと思っています。あとはシュートを打たないと自分たちのスペースがつくれないかなと思います。

――次節はアウェーでの最終節・浦和レッズレディースユース戦となります。意気込みをお願いします

ことしの公式戦が最後となるのでやはり勝ちで終えて、インカレ(全日本大学選手権)につなげていきたいなと思います。

MF高木ひかり(スポ3=静岡・常葉学園橘)

――きのうの結果を受け優勝を決めての今節でしたが

結構自分緊張しちゃタイプなんですけど、落ち着いてできるかなと思って試合に臨んだつもりだったんですけど、ああいう感じになっちゃいました。優勝は決まっているけど、勝って自覚しようということを話していたので、結構残念だったなと思います。

――日テレ・メニーナというのは前期0-3で敗戦した相手でした

相手が前期と後期で全然メンバーが違っていて、前期はLリーグに出ている3人も出ていたと思うんですけど、きょうはその3人が出ていないのに3点も取られてしまいました。自分たちがチャレンジしてフォーメーションを崩されての失点だったんですけど、やっぱり勝ちにこだわって結果に対して強い気持ちが出ていなかったからこういう結果になったのかなとは思います。でも前期と比べてア女のサッカーも少しずつ変わってきたと思うんですけど、やっぱりそれでもこうやって負けてあまり成長が見られないなと感じます。改善しようということがうまくいかなかったというのはすごく残念なことなので、次の試合に変えていけるようにこの試合を糧にするべきだなとは思います。

――立ち上がりはメニーナの球際が厳しく、ワセダはいつものペースをつくれないような展開でした

自分たちのミスで苦しい場面になっていて、先制点を取りましたけどそれまでシュートが0で、その1点が入っても流れが良くなるわけではなかったです。全体的にゆったりした感じで入ってしまって、そのまま相手の勢いに負けていた部分が大きかったと思います。全然うまくいかなかったなと感じます。

――前半の攻撃面全体として、シュートまでいけなかったということが挙げられると思いますが

最近崩しというか、ゴールまで持っていく過程がまずうまくいっていないし、シュートまでいくという気持ちがあまり見えてこないということも言われているので、そういうのが結構この試合ではあらわになったというか、うまくいってない部分が本当に良くないかたちで出てしまったので、そういうところは改善する必要があるなと思います。

――前半での反省を受けて後半に向けての修正点は

展開とかの部分ではサイドにふるというのは、とも(MF松川智、スポ3=大阪桐蔭)も含め結構意識していたんですけど、それが攻撃の良いかたちにつながっているかと言われるとそうではなかったと思うので、もうちょっと自分たちの距離感を近くするとか相手に対して嫌なことをするとか、大きく使うことも含め小さく寄ってプレーすることもこれからやっていかなくてはいけないなと思います。

――後半からワセダのやりたいプレーができてきて前掛かりになったところでの失点となってしまいました

結構うまくいっているなと思っていた中で自分たちのミスでやられてしまって、ほとんどカウンターみたいな感じだったんですけど、ああいうミスはやっぱりなくしていかないといけないと思います。残りの2失点もフォーメーションを変えてのかたちだったので、DFに人数がかかってなくてああいうかたちでやられてしまうのは仕方ないといったらあれですけど、そこでも守り切る強さがないとやっぱりインカレ(全日本大学選手権)でも優勝していけないと思います。ことしすごく敗戦しているので、この悔しさをちゃんとインカレで表現できるようにしたいなと思います。

――最後に最終節は勝って終わりたいところですが、浦和レッズレディースユース戦での意気込みをお願いします。

点を入れたいです。点を入れて勝ちたいです。浦和レッズレディースユースにはあまり負けないんですけど、やっぱりいまの流れで勝てる自信はないですし、この1週間でできなかったことを改善してどれだけできるようになるかというのを試す場にもしたいなと思うので、頑張ります。

FW平國瑞希(スポ1=宮城・常盤木学園)

――きょうの試合を振り返って

きょうは途中から出て得点を取ろうという意識で臨んだのですがなかなか流れをつかめませんでした。

――途中出場の際に、監督から「前に行け」というような指示がありましたが

とにかく自分は得点を取ってチームを勝たせる仕事だと思ったので得点を取ろうという気持ちで試合に出場しました。

――きょうはいつもとは違った右サイドハーフでの出場となりましたが

右サイドから仕掛けてゴールまでいくという役割だったので自分的には試合中にそれができなかったので課題ができた試合でした。

――追加点のシーンを振り返っていかがですか

莉子さん(DF小野田莉子主将、スポ4=宮城・常盤木学園)が体を張ってくれてスルーパスに抜け出したかたちなので、いつもは左足では決められないのですがきょうは決められてよかったです。

――きのうの時点でリーグ戦優勝は決まってからのきょうの試合だったのですがどのような意気込みで臨みましたか

きょうも、次も勝って終わりたかったので次は絶対勝ちたいです。

――次節が最終節となります。意気込みをお願いします

次ももし出れたら、得点というかたちでチームに貢献したいです。

DF菅原靖巴(スポ1=浦和レッズレディースユース)

――優勝が決まってのきょうの試合、どのような意気込みで臨みましたか

試合前に優勝が決まったということだったのですが、勝って優勝を決めるという意気込みで試合に臨みました。

――前期は3失点した相手ですが守備面ではどういう戦いを意識していましたか

前期は3バックでやっていて今回は4バックだったので、ラインコントロールをしっかりして相手の足の速い選手を自由にさせないようにとは思っていました。ただ、3失点してしまったので、もっと状況に応じた守備ができていたらなという感じです。

――相手の個人技やスピードに押されてしまい失点につながったのでしょうか

そういった感じで相手の中盤がドリブルで抜けてきたときに、DFが前に出て対応するか、それともラインを下げてじっくり対応するのか、判断が難しかったです。

――後期は試合に出場して感じることはありますか

2試合目なのですが、1試合目よりは緊張せずにできたと思います。やはりミスもあるので、そういうところの調整をしてDFとしてミスなくやっていきたいと思います。

――最終節に向けての意気込みをお願いします

最後なのでしっかり勝っていきたいのはもちろんです。個人的には中学の時に浦和レッズレディースユースにいたので、自分のできることを精一杯やっていけたらいいと思います。