水泳部

2014.11.01

FINA/MASTBANKワールドカップ東京2014兼第56回日本選手権(25メートル) 10月29日 東京辰巳国際水泳場

瀬戸が準優勝!それぞれが収穫を得る

 海外勢を交え争うFINA/MASTBANKワールドカップ東京2014(ワールドカップ)には、2日目も多くの早大選手が出場した。前日に頂点をつかんだ中村克(スポ3=東京・武蔵野)、瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)がそれぞれ決勝に進出。中村が男子50メートル自由形で3位、瀬戸が男子200メートル個人メドレーで2位の好成績を残す。同時に行われた日本選手権(25メートル)(日本短水路)には田村美紅(スポ2=埼玉栄)、坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)ら5選手が駒を進め、それぞれが健闘した。

連戦のなかでも強さを見せた瀬戸

 前週に行われたワールドカップ北京大会で個人メドレー二冠を果たした瀬戸には、今大会でも同じ期待がかかった。予選1位で男子200メートル個人メドレーの決勝に臨む瀬戸の両隣のレーンには入江陵介(イトマン東進)、そして萩野公介(東洋大)。レースは序盤から瀬戸、萩野の一騎打ちとなる。「自由形で一気に差をつけられた」(瀬戸)との言葉通り、日本新記録を打ち立てた萩野に対し最終的には1秒28の差を付けられたが、自己ベストに迫る泳ぎを見せた。前日にワールドカップ初優勝に輝いた中村は、男子50メートル自由形に出場。予選順位は3位。外国人選手が半数以上を占める決勝でも実力を見せたいが、以前から課題として上げているスタートで出遅れる。後半では持ち味の粘りで追いかけるも、前へ出るには距離が足りず6位でフィニッシュ。改めて強化ポイントを確認する試合となった。

 今大会では、上位8名を除いた国内上位8名の選手が日本短水路の決勝へまわる。坂井は専門種目の男子100メートルバタフライとバサロキック強化の名目でエントリーした男子200メートル背泳ぎで予選を突破する。パワー不足を課題に挙げている100メートルバタフライでは、後半に失速してしまった予選を踏まえ、前半を抑えるレースプランに修正。その計画通り、50メートル地点から追い上げを見せるが、視界に捉えていた先行選手を差し切ることができずに3位となった。

急きょ出場が決まったレースでもタフに戦った安田

 田村は女子50メートルバタフライを0秒05差で惜しくも予選落ちとなり、女子100メートル個人メドレーで日本短水路決勝へ臨んだ。得意のバタフライを中心に粘りの泳ぎを見せ、結果は1分01秒52の5位。予選からはタイムを上げたが、「もう少し改善できた」(田村)と語り、予選から納得のいく修正ができなかった。安田純輝(スポ2=千葉商大付)は、男子50メートル背泳ぎ、棄権者の影響で直前に出場が決定した男子100メートル背泳ぎで午後のレースにまわる。50メートル背泳ぎは24秒6台に2位から7位までが連なる接戦となったが、力強い泳ぎで食らい付き見事ベストタイムを更新した。また、準備時間が十分に取れずに臨むこととなった100メートル背泳ぎでは思うようにタイムが伸びず苦しい戦いとなるが、本数を泳ぐことで収穫と課題が見えた大会となった。

 ワールドカップと日本短水路の統合や、背泳ぎで新たなスタート台の導入など、例年とは異なる体裁となった今大会。そのなかでも中村や瀬戸が優勝し、オフ明け早々にベストタイムを更新する選手も出るなど収穫は多い。短水路での戦いの中で、ターンの部分で課題が見つかるなど、次へつながる実りある2日間となった。この大会の結果をこれから始まる冬場の練習につなげていきたい。

(記事 村上夕季、写真 森健悟)

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結果

W杯決勝

▽男子200メートル個人メドレー
瀬戸 1分52秒55【2位】
▽男子50メートル自由形
中村 21秒74【6位】
▽男子1500メートル自由形
寺崎拓海(スポ1=茨城・並木中教校) 15分15秒20【11位】※タイム決勝

日本選手権(25メートル)決勝

※()内の順位はW杯決勝進出者の日本人の成績とあわせた全体順位

▽男子100メートルバタフライ
坂井 52秒00【3位(全体7位)】
中村 54秒37【8位(全体12位)】
▽男子50メートル背泳ぎ
安田 24秒66【7位(全体10位)】
▽男子100メートル平泳ぎ
林 1分00秒53【7位(全体14位)】
▽男子200メートル背泳ぎ
坂井 1分56秒01【2位(全体8位)】
安田 1分59秒41【8位(全体14位)】
▽女子100メートル個人メドレー
田村 1分01秒52【5位(全体7位)】

予選

▽男子100メートルバタフライ
坂井 52秒29【12位】
中村 52秒63【18位】
▽女子100メートル背泳ぎ
山口真旺(スポ1=兵庫・須磨学園) 1分00秒68【24位】
▽男子50メートル背泳ぎ
安田 24秒85【16位】
▽男子100メートル平泳ぎ
林 1分00秒54【17位】
上野聖人(社2=神奈川・法政二) 1分03秒69【38位】
▽男子200メートル個人メドレー
瀬戸 1分55秒23【1位】
▽男子50メートル自由形
中村 21秒77【3位】
▽男子200メートル背泳ぎ
坂井 1分57秒09【14位】
安田 1分58秒82【22位】
▽女子100メートル個人メドレー
田村 1分01秒56【14位】
▽女子50メートルバタフライ
田村 27秒23【17位】

コメント

◇W杯決勝進出者

中村克(スポ3=東京・武蔵野)

――レースを振り返って

今回はシーズン始めの試合ということで、課題も多くありましたし、収穫もあったので、いい試合になりました。

――50メートル自由形では海外勢も多い中どのような試合をしようと考えましたか

課題であったスタートで、離されないようにしようと思っていました。ですが、すごい離されてしまって、まだまだ修正していかなければならないです。後半は自分なりの泳ぎができたのですが、前半の遅れが響いてしまい思うようにタイムが伸びませんでした。これも良い経験になったので、来シーズンにつなげようと思います。

――両隣は塩浦慎理さん(イトマン東進)と伊藤健太さん(ミキハウス)でした

そうですね、いつも一緒に泳ぐことが多いですし、2人ともスタートがとても速いので、日本人選手に離されてはいけないとは思っていたのですが、癖が出て出遅れてしまいましたね。何度も言うようですが、スタートを直していかなければ、世界では戦っていけないなと痛感しました。

――予選からはどのように調整されましたか

特に何も考えてはいなかったのですが、100メートルのバタフライが予想外に日本短水路のレースに残ってしまったので、そこは省エネして50メートル自由形にかけてきたのですが、タフになりきれていなくてばててしまいました。そこも今後の課題かなと思います。

――「息抜き」とおっしゃっていた100メートルバタフライが午後に残ったのは意外でしたか

そうですね、正直残らないタイムで泳ごうかなと思っていたので…(笑)。自分の力がついてきたからそうなったのかなとも思えるので、今度しっかり100メートルバタフライも調整して臨んでみたいですね。

――大会を終えて改めて強化の計画を教えてください

まずスタートのトレーニング。今後はこんなに離されることのないようにしたいです。そして、持ち味の後半でさらに引き離せるように強化していかなければならないと考えているので、これからスケジュールを組んで練習していきたいです。

瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)

――レースを振り返っていかがですか

ベスト(タイム)と同じくらいで泳げて、ベストを出したかったですけど手応えのあるレースができました。

――2位という順位に関してはいかがでしょうか

平泳ぎまでは良い感じで泳げていてやはり自由形の力不足です。自由形になったときに一気に差をつけられました。ターンイン、ターンアウトという課題が見えたので次につながるレースになったと思います。

――萩野公介選手(東洋大)との差はどこにありますか

きのうもベストが出ているんですけど絶好調ということではないです。それでも公介は2つ目のレースで、調子も良くないと言っていてでの差なので、200メートルでは力の差を感じています。平泳ぎで同じくらいでターンしたら、自由形で同じくらいで泳げるような粘りやスピードをつけていきたいです。シンガポール(W杯シンガポール大会)に移動してからのレースではいっぱい種目に出てタフなレースをしようと思っています。自由形も出るので、しっかりベストを狙って泳ぎたいと思います。

――次の目標を教えてください

世界短水路選手権では短水路と言えども世界選手権なので4個メの連覇を狙うのと、バタフライのほうも他の選手を寄せ付けないで世界新を目指していきたいと思います。(らいねんの)世界水泳でも2大会連続金メダルを取って、どの種目でもいいので五輪内定を取りたいです。

寺崎拓海(スポ1=茨木・並木中教校)

――レースを振り返って

大きい大会なので、日本選手権くらいのタイムを狙っていました。800メートルくらいまで楽に泳げていて、大学生になってからで言うと最も良く泳げたかなと思います。

――タイムについてはいかがですか

タイムは、泳いでる感覚ではもっと遅いと思っていたので、泳ぎ終わって掲示板を見て、この泳ぎでこのタイムならまあまあだと感じました。

――目標は何でしたか

標準記録が15分10秒なのですが、この大会で日本選手権のタイムを切りたかったですね。まだチャンスはあるので、徐々に上げていけば4月までには切れると思います。

――日本学生選手権後はどのような調整をされてきましたか

正直ほとんど泳がなかったのですが、奥野監督(景介、昭63教卒=広島・瀬戸内)がアンビュランス系のトレーニングを作ってくださったので、ここまで戻すことができたのかなと思います。

――今後の目標について

らいねんはインカレの決勝には出ないといけないと思っていて、今年度は1年生だから許されたのですが、らいねんはそれが義務だと考えています。今シーズン中に短水路の15分は切りたいですし、長水路でも15分30秒を切りたいです。

◇日本選手権(25メートル)決勝進出者

林和希(スポ4=愛知・豊川)

――この日のレースを振り返っていかがでしたでしょうか

100メートルは自分の専門なので、結果が出なかったのはまずいなというか、悔しい気持ちというよりは今後頑張らないとという感じになりました。

――結果が出なかったという面についてはどう考えていますか

明確なことはレースに向けての練習をしていないので、それが一番の敗因だと思います。ただやっぱり若い人はそういった時期の中でも結果を出しているので、敗因はレースの練習をしていなかったことですけど、勝てない原因はそこにありますね。

――2日目の目標はどこに立てましたか

100メートルは一番重きを置いている種目なので、調子が悪いとか練習が積めていない中でもスキルだけで海外勢もいるような大きな大会で勝ちたいと思っていました。あまり甘くはなかったですね。自分の実力も伴っていないのもありますし、周りがタイムを上げていました。

――予選との感覚の違いはありましたか

タイム的には少し上がったぐらいでしたね。予選より感覚的には良かったと思います。きのうもでしたが、レースを重ねるごとに泳ぎが良くなっていくというか、スピードが出て体がきついとは思わなかったです。レースの感覚は戻ってきていると思うので、明らかに準備不足というところが出ましたね。

――今後はレースに向けての練習というところになるのでしょうか

時期的に4月に合わせよう思ったらそればっかりもできないので、とにかくいまはベースを固めて、それをしながら土台となる泳ぎの技術やフォームをつくっていきます。そういうこともしていかないとトップとの埋められないと思うので頑張りたいと思います。

田村美紅(スポ2=埼玉栄)

――レースを振り返っていかがでしたか

もうちょっといけたんじゃないかなというのはタイムを見て思います。朝はやっぱり体が動かなかったというのと、1個(100メートル個人メドレー)は自分の専門じゃないんですけど、ビデオを見てももっと直せる点がありました。順位も4番で、3着を狙っていました。タイムも変わらなくて、もう少し改善できたのかなと思います。

――2日目の目標を教えてください

きのうがヤマ場で、きょうは自分の専門外の1個メと得意じゃないんですけど半バタ(50メートルバタフライ)でとりあえず2回ずつ泳ごうとしました。半バタが17番だったんですが、それはもう切り替えていこうとしていました。目標としては届かなかったですね。

――得意でないという50メートルバタフライのレースについてはいかがでしたか

1個メの二つ次ということですぐだったので、ダウンをしてすぐ召集所にいくという感じでした。泳ぎは17番で、惜しいところまでいっていたので、自分の気持ちが強ければまだ残れていたかもしれないし、ベストも狙えたのではないかと思います。

――この大会を通して得たものを教えてください

この時期に2回泳げるチャンスがあったことと、1バタが58秒台でいけたことが2015年度シーズンの最初の滑り出しとしては良かったなと思っています。長水路でも58秒8を出さないといけないので、長水路の練習を冬場耐え抜いてインターナショナルのタイムを突破してユニバーシアードを狙っていきたいと思っています。

安田純輝(スポ2=千葉商大付)

――50メートル背泳ぎは7位という順位、タイムを踏まえてどう評価されますか

調整して臨んだ試合ではなかったんですけど、100分の2秒でもベストを更新できたのでその点は非常に良かったと思います。ただ、24秒6の中に2位から7位までいたので、そこは競り勝ちたいところでしたね。

――泳ぎ終わったあと、小さくガッツポーズも出ましたね

わずかなベストに喜びつつも、やっぱり勝ちたかったという気持ちも半々でありました。

――棄権者が出て急きょ出場となった午後の200メートル背泳ぎはレース間が30分しかないなか臨むことになりました

もう出場するというふうに割り切って、自分の実力をあげるためにも、これからのステップを踏み出すためにも、良い機会を頂いたなと思いました。50メートル背泳ぎに出る本当に直前に通達されたんですけど、「喜んで出場させていただきます」と返事をさせていただきました。記録としては本当に恥ずかしいようなタイムなんですけど、やっぱり本数重ねて場数を踏むということができたので、そこは良かったと思います。

――背泳ぎは今大会、スタート台の変化がありました。感触はいかがでしたか

新しいスタート台だったんですけど、前日に何回も飛んで高さを確かめたりしました。やっぱり滑りずらくなった分、しっかり飛べるので、バサロ(キック)の調節だったりとか15メートルの浮きあがりとか修正するところが多くて、難しいところは多くありました。

――W杯を戦った感想をお願いします

日本短水路もそうなんですけど、このようにB決勝も含めて全6レースに出場して、やっぱり本数を泳げないと、どんなに速いベストタイムがあっても2本目、3本目で戦えなかったら意味がないと強く感じました。

坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)

――200メートル背泳ぎのレースを振り返って

初めて出る種目だったので、ペース配分がわからなかったですけれど、バタフライのバサロキック、ドルフィンキックの強化のために出場した種目でした。タイムは良いかどうかわからないのですが、上出来なのではないでしょうか。

――ドルフィンキック強化という部分では、どのような手応えがありましたか

やはり疲れてくるとドルフィンキックが打てなくなってくるので、もうちょっと練習を重ねたいですね。

――100メートルバタフライについて、52秒00というタイムも含めて感触はいかがですか

できれば51秒台を狙っていたのと、平井健太さん(セントラルスポーツ/明大)は見えていたので、勝ちたかったのですが、今後につながるレースができました。でも、正直勝ちたかったです(笑)。

――予選の泳ぎを踏まえ、どのようなレースプランを立てましたか

予選は前半をつっこみすぎてしまって後半ばてたので、決勝では前半を抑えめに泳いで、後半上げるように意識しました。

――100メートルの向上のためにまず取り組みたいことは

やはりパワーが足りないと感じているので、ウエイトトレーニングをもっと取り入れていこうと思います。

――苦手とされていたターンの感触は

そうですね、やはりターンで離されている感じがあるので、そこは強化ポイントです。

――今大会全体を振り返って

課題が残るレースでした。200メートルバタフライでは後半ばててしまったのでそこを、もうちょっと上げれるように意識して。やはりパワーですね。

――今後の具体的な練習計画は

陸のトレーニングではドライランドをして、もちろんウエイトトレーニングでベンチプレスなども上げたりして。水中ではスピードを出す練習を主に入れていこうと思います。

◇予選後コメント

山口真旺(スポ1=兵庫・須磨学園)

――100メートル背泳ぎのレースを終えていかがですか

泳ぐのに必死でしたね。

――きょうの目標について「2回泳げるように」とおっしゃっていました。ご自身のタイムを見て、達成できそうでしょうか

ちょっと厳しそうですね。

――2日間W杯を泳いでみていかがでしたか

日本人選手もけっこう混じってますけど、雰囲気もちょっと違いますし、隣で英語でしゃべられると気になるのもありますね(笑)。そういうのも含めて経験になりました。